ヤシ油
From Wikipedia, the free encyclopedia
ヤシ油(椰子油 ヤシゆ)とはココヤシから作られる油脂、すなわちココナッツオイル (coconut oil) のことを指す。ココヤシの果実であるココナッツの巨大な種子内部の胚乳から抽出精製される。



本項ではココヤシ油脂のほか、アブラヤシ(パームヤシ)の「種子」から採取され性質が類似するパーム核油(Palm kernel oil)についても記述する。また、同「果肉」から作られるパーム油(palm oil)も「ヤシ油」と呼ばれることがあり、これについては別に記述する。
製造
性質
脂肪酸組成はヤシ油・パーム核油ともラウリン酸が50%弱、ミリスチン酸が15%~20%、パルミチン酸が10%弱と飽和脂肪酸が多い。ラウリン酸含有率が高いため、ヤシ油・パーム核油をラウリン系油脂と総称される。けん化価はいずれも250前後、ヨウ素価はヤシ油7〜11、パーム核油14〜22であり、不乾性油の性質を示す。なお、アブラヤシの果肉を原料とするパーム油とは性質が大きく異なる点に注意を要する。
ココナッツオイルは、比較的高い温度で固まりやすく、室温が20度以下だと固まってしまう。なお、20度~25度ではクリーム状に、25度以上で透明の液体状態となる。
|
| |
| 100 gあたりの栄養価 | |
|---|---|
| エネルギー | 3,607 kJ (862 kcal) |
|
0 g | |
| 糖類 | 0 g |
| 食物繊維 | 0 g |
|
100 g | |
| 飽和脂肪酸 | 86.5 g |
| 一価不飽和 | 5.8 g |
| 多価不飽和 | 1.8 g |
|
0 g | |
| ビタミン | |
| ビタミンA相当量 |
(0%) 0 µg(0%) 0 µg0 µg |
| チアミン (B1) |
(0%) 0 mg |
| リボフラビン (B2) |
(0%) 0 mg |
| ナイアシン (B3) |
(0%) 0 mg |
| パントテン酸 (B5) |
(0%) 0 mg |
| ビタミンB6 |
(0%) 0 mg |
| 葉酸 (B9) |
(0%) 0 µg |
| ビタミンB12 |
(0%) 0 µg |
| コリン |
(0%) 0.3 mg |
| ビタミンC |
(0%) 0 mg |
| ビタミンD |
(0%) 0 IU |
| ビタミンE |
(1%) 0.09 mg |
| ビタミンK |
(0%) 0.5 µg |
| ミネラル | |
| ナトリウム |
(0%) 0 mg |
| カリウム |
(0%) 0 mg |
| カルシウム |
(0%) 0 mg |
| マグネシウム |
(0%) 0 mg |
| リン |
(0%) 0 mg |
| 鉄分 |
(0%) 0.04 mg |
| 亜鉛 |
(0%) 0 mg |
| マンガン |
(0%) 0 mg |
| セレン |
(0%) 0 µg |
| 他の成分 | |
| 水分 | 0 g |
| |
| %はアメリカ合衆国における 成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。 出典: USDA栄養データベース | |
用途
パーム核油には、石鹸の製造や、モーターのような機械用の潤滑油に適した物質的な性質がある[5]。
日本ではヤシ油・パーム核油あわせて年間約10万トンが消費されており、そのうち約6割が洗剤・石鹸などの工業原料として、4割が食用として用いられる。水素添加によりココアバターの代用、また乳脂肪に性質が近いため、ホイップクリームやコーヒーフレッシュ、ラクトアイスの原料などにも使われている。中鎖脂肪酸含有率が高く消化・代謝され易いため、乳幼児食や病人食としても適している。
苦手とする人も多い独特のにおいを抑えた無香タイプも製造・販売されている[6]。
2004年には国民生活センターが、また2008年に日本即席食品工業協会がスチロール製容器を使用するカップ麺に入れた場合、容器が溶ける事があるとして注意を呼びかけている[7][8]。
パーム核油は経験的に保湿剤として使われており、皮膚の水分の蒸発を防ぎ水分損失を減少させる閉塞作用を持ち、新生児の皮膚の剥離と鱗屑を減少させ、弱い抗菌作用もある[5]。脂質は、角質細胞間脂質ともなるため、水分を保持する保水作用もある[5]。安価で入手しやすいため、東西アフリカでの新生児の保湿剤として推奨できるが、保湿剤の使用によってブドウ球菌感染など新生児の院内感染のリスクが高まることには注意が必要である[5]。
名称について
日本での流行
2015年に、アメリカのスーパーモデルのミランダ・カーなどの海外セレブがココナッツオイルを愛用している話から、日本でも料理に使うのが流行した。
