ユージーン (オレゴン州)
アメリカ合衆国オレゴン州の都市
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ユージーン(英: Eugene)は、アメリカ合衆国オレゴン州レーン郡の都市であり、同郡の郡庁所在地である。ワインの産地として知られるウィラメット渓谷の南端、マッケンジー川とウィラメット川の合流点近くに位置し、オレゴン海岸から東へ約80キロメートル(50マイル)の地点にある。
| ユージーン Eugene | |
|---|---|
ウィラメット通り | |
| 愛称 : Emerald Valley, The Emerald City, Track Town | |
| 標語 : "A Great City for the Arts and Outdoors" | |
| 位置 | |
レーン郡内の位置 | |
| 座標 : 北緯44度3分7秒 西経123度5分12秒 | |
| 歴史 | |
| 建設 | 1846年 |
| 法人化 | 1862年10月17日 |
| 旧名 | ユージーンシティ(Eugene City) |
| 創設者 | ユージーン・スキナー |
| 行政 | |
| 国 | |
| 州 | |
| 郡 | レーン郡 |
| 市 | ユージーン |
| 市長 | ルーシー・ヴィニス (民主党) |
| 地理 | |
| 面積 | |
| 市域 | 113.29 km2 (43.74 mi2) |
| 陸上 | 113.23 km2 (43.72 mi2) |
| 水面 | 0.05 km2 (0.02 mi2) |
| 水面面積比率 | 0.04% |
| 標高 | 131.1 m (430 ft) |
| 人口 | |
| 人口 | (2020年現在) |
| 市域 | 176,654人 |
| 備考 | [1] |
| その他 | |
| 等時帯 | 太平洋標準時 (UTC-8) |
| 夏時間 | 太平洋夏時間 (UTC-7) |
| ZIPコード | 97401–97405, 97408, 97440 |
| 市外局番 | 458 および 541 |
| 公式ウェブサイト : Eugene, OR Website | |
音声ファイル) yoo-JEEN)オレゴン州で2番目に人口の多い都市であり、2020年のアメリカ合衆国国勢調査による人口は176,654人、市域面積は44.21平方マイル(114.5平方キロメートル)である[2]。ユージーン・スプリングフィールド都市圏統計地域は、ポートランドに次いで州内第2位の規模を有する[3]。2022年の推計人口は179,887人とされている。
市内にはオレゴン大学、ブッシュネル大学、レーン・コミュニティ・カレッジが所在する.[4][5][6]。ユージーンは自然環境、レクリエーション活動(特にサイクリング、ランニング・ジョギング、ラフティング、カヤック)、芸術への取り組みで知られるほか、市民運動や暴動、環境保護活動の歴史を有する。公式モットーは「芸術とアウトドアのための素晴らしい都市」("A Great City for the Arts and Outdoors")であり[7]、「エメラルドシティ」や「トラックタウンUSA」の通称でも呼ばれている[8]。また、世界的なスポーツウェアブランドのナイキ社はユージーンで創業した[9] 。
2015年4月16日、2022年(当初は2021年予定)の世界陸上開催地に選定されたことが国際陸連より発表された[10]。2022年7月に第18回世界陸上競技選手権大会が開催された[11]。
地理
アメリカ合衆国統計局によると、ユージーン市の総面積は43.74平方マイル(113.29 km²)で、そのうち43.72平方マイル(113.23 km²)が陸地、0.02平方マイル(0.05 km²)が水域である。市の標高は海抜426フィート(130 m)である[12]。北緯44度3分28秒、西経123度6分37秒 (44.057663, -123.110345) に位置している。
ウィラメット川及びマッケンジー川はユージーン市及び東隣のスプリングフィールド市を通って流れている。
歴史
先住民の歴史
ユージーン地域に最初に定住したのは、カラプヤン族(Calapooia または Calapooya とも表記)であった。彼らは「季節巡り」を行いながら田園地帯を移動し、ドングリ、ワパトやカマスの球根、ベリー類などの地域資源を採集・保存した。これらの食料は恒久的な冬季集落に貯蔵され、収穫期が終わると冬季集落に戻り、狩猟・漁労や交易を行っていた[13][14]。この一帯に住んでいたカラプヤン族はチフィン・カラプヤン族として知られ、彼らの居住地は「チフィン」(時に「チャフィン」または「チフィン」と記録)と呼ばれた[15][16]。
他のカラプヤン族も現在のユージーン市域内に村落を持っており、ピーユー(モホーク・カラプヤン)、ワインフェリー(プレザント・ヒル・カラプヤン)、ルングタム(ロング・トム)などが含まれる。これらの部族はチフィン族と近隣関係にあり、婚姻を通じて結び付き、政治的にも同盟関係を築いていた。一部の研究者は、ブラウンズビル・カラプヤン(カラプーイア・カラプヤン)がピーユー族と血縁関係を持っていた可能性を指摘している。また、サンティアム族がブラウンズビル・カラプヤンと同盟関係にあったことから、その影響がユージーン地域にも及んでいた可能性が高い[17]。
考古学的証拠によれば、カラプヤン族の祖先は1万年以上前からユージーン地域に居住していた可能性がある[18]。しかし、19世紀に入ると壊滅的な疫病の流行や、当初はフランス人毛皮商人、のちには多数のヨーロッパ系入植者による入植により、彼らの伝統的な生活様式は大きな変化を余儀なくされた[19]。
入植
ユージン・フランクリン・スキナー(市名の由来となった人物)は、1846年に他の約1,200人の開拓者と共にウィラメット渓谷に到着した。カラプヤン族の助言を受けて洪水を避けるため高台に住居を建設し、ヤポアと呼ばれていた丘の斜面に最初の小屋を建てた[20]。この丘は現在「スキナー・ビュート」として知られている.[21]。スキナーの小屋は交易所としても使用され、1850年1月8日には正式に郵便局として登録された[22]。
1851年に街の造成が行われ、当初この集落は「スキナーズ・マッドホール」と呼ばれていたが、1853年に移転・改称され「ユージーン・シティ」となった[23]。1862年に市制を施行し、1889年に「ユージーン」と改称された[24][25]。また、スキナーは現在フェリー・ストリート橋が架かっている地点でウィラメット川を渡るフェリー事業も運営していた。
1876年に設立されたオレゴン大学が市に大きな影響を与え、学術的な中心地としての地位を確立する。
オレゴン大学キャンパス内の自然文化史博物館では、ユージーン地域のネイティブ・アメリカンの歴史や文化、オレゴンの自然史など関する展示を見学できる。[26]
20世紀

ユージーンは20世紀の大半を通じて急速に成長したが、1980年代初頭には木材産業の不況により失業率が上昇した時期があった[27]。1985年までに木材産業は回復し、ユージーンはハイテク産業を誘致し始め、「エメラルド・シャイア」と呼ばれるようになった。2012年には、ユージーンとその周辺都市圏が「シリコン・シャイア」とも称された。
また、1972年にユージーンで開催されたアメリカ合衆国オリンピック選考会では、初めてナイキ製のシューズが使用された[28]。
教育
ユージーン公立学区のマグネット・スクールには、全米でも数少ない幼・小・中・高一貫の日本語イマージョン・プログラムがある。
高等教育
オレゴン州のリベラル・アーツ教育の旗艦校であり[29]、「USニューズ&ワールド・レポート」誌が全国の大学評価リストに入れたオレゴン州では唯一の大学である[30]。
- ブッシュネル大学
- レーン・コミュニティ・カレッジ
- ニューホープ・クリスチャン・カレッジ
- グーテンバーグ・カレッジ
- パシフィック大学ユージーンキャンパス
図書館
オレゴン州で最大規模の図書館は、オレゴン大学に所在するナイトライブラリーであり、300万冊以上の蔵書と10万点以上のオーディオ・ビデオ資料を所蔵している[31]。
ユージーン公共図書館[32]は、2002年にダウンタウンの新しい建物へ移転し、4階建て・延床面積は従来の38,000平方フィートから130,000平方フィート(約3,500平方メートルから12,100平方メートル)へと拡張された.[33]。ユージーン公共図書館は、カル・ヤング/シェルドン地区のシェルドン支部図書館と、ベセル地区のベセル支部図書館の2つの分館を有する。また、市内にはレーン郡法律図書館も設置されている。

交通
気候
ユージーンはウィラメット・バレーの他地域と同様に地中海性気候に属し、ケッペンの気候区分では温暖夏地中海性気候(Csb)に分類される。夏は暖かく乾燥し、冬は涼しく湿潤で、春と秋も降雨が多く、小雨が長期間続くことがある。平均年間降水量は40.83インチ(1,040 mm)である。観測史上最も多雨となった「雨年」は1973年7月から1974年6月で、75.59インチ(1,920 mm)を記録した。逆に最も少雨の年は2000年7月から2001年6月で、20.40インチ(518 mm)であった[60]。NOAAによると、過去40年間で平均降水量は減少傾向にあり、1981年から2010年の平均は46.1インチ(1,170 mm)であったが、2020年までの30年間では40.83インチ(1,040 mm)に減少し[34]、さらに2006年から2020年では36.58インチ(929 mm)まで低下している[35]。
| ユージーン(ユージーン空港、1981–2010 平年値)の気候 | |||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
| 最高気温記録 °F (°C) | 69 (21) |
78 (26) |
80 (27) |
89 (32) |
95 (35) |
102 (39) |
106 (41) |
108 (42) |
103 (39) |
94 (34) |
76 (24) |
68 (20) |
108 (42) |
| 平均最高気温 °F (°C) | 47.2 (8.4) |
51.1 (10.6) |
56.2 (13.4) |
60.8 (16) |
67.0 (19.4) |
73.2 (22.9) |
82.2 (27.9) |
82.8 (28.2) |
76.9 (24.9) |
64.2 (17.9) |
52.2 (11.2) |
45.6 (7.6) |
63.3 (17.4) |
| 平均最低気温 °F (°C) | 34.5 (1.4) |
35.1 (1.7) |
37.4 (3) |
39.8 (4.3) |
43.8 (6.6) |
47.9 (8.8) |
51.7 (10.9) |
51.4 (10.8) |
47.3 (8.5) |
41.5 (5.3) |
37.9 (3.3) |
34.1 (1.2) |
41.9 (5.5) |
| 最低気温記録 °F (°C) | −4 (−20) |
−3 (−19) |
18 (−8) |
25 (−4) |
28 (−2) |
32 (0) |
39 (4) |
35 (2) |
30 (−1) |
17 (−8) |
12 (−11) |
−12 (−24) |
−12 (−24) |
| 降水量 inch (mm) | 6.89 (175) |
5.43 (137.9) |
4.99 (126.7) |
3.33 (84.6) |
2.73 (69.3) |
1.50 (38.1) |
0.55 (14) |
0.61 (15.5) |
1.29 (32.8) |
3.25 (82.6) |
7.72 (196.1) |
7.83 (198.9) |
46.12 (1,171.4) |
| 降雪量 inch (cm) | 0.5 (1.3) |
1.4 (3.6) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0.1 (0.3) |
0.8 (2) |
2.8 (7.1) |
| 平均降水日数 (≥0.01 in) | 17.8 | 14.9 | 17.7 | 14.5 | 11.7 | 7.9 | 3.1 | 3.2 | 5.4 | 11.4 | 17.9 | 17.9 | 143.4 |
| 平均降雪日数 (≥0.1 in) | 0.4 | 0.7 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.1 | 0.5 | 1.7 |
| 出典:NOAA[36] Weather.com (極値)[37] | |||||||||||||
人口統計
2010年国勢調査
2010年の国勢調査によると、ユージーンの人口は156,185人であった[41]。人口密度は1平方マイルあたり3,572.2人であった。住宅戸数は69,951戸で、平均密度は1平方マイルあたり1,600戸であった[42] 。18歳以上の人口は総人口の81.8%を占めた[43]。
人種構成は、白人が85.8%、アジア系が4.0%、黒人またはアフリカ系アメリカ人が1.4%、ネイティブ・アメリカンが1.0%、太平洋諸島系が0.2%、その他の人種が4.7%であった[44]。
ヒスパニックまたはラテン系(人種を問わない)は総人口の7.8%を占めた[45]。非ヒスパニックの場合、82%が白人、1.3%が黒人またはアフリカ系アメリカ人、0.8%がネイティブ・アメリカン、4%がアジア系、0.2%が太平洋諸島系、0.2%がその他単一人種、3.4%が二人以上の人種であった[46]。
性別構成は女性が51.1%、男性が48.9%で、中央値年齢は33.8歳であった[47]。
2000年国勢調査
2000年国勢調査[48]で、この都市は人口137,893人、58,110世帯、及び31,321家族が暮らしている。人口密度は1,313.9/km2 (3,403.2/mi2) である。585.5/km2 (1,516.4/mi2) の平均的な密度に61,444軒の住宅が建っている。この都市の人種的な構成は白人88.15%、アジア3.57%、アフリカン・アメリカン1.25%、先住民0.93%、太平洋諸島系0.21%、その他の人種2.18%、及び混血3.72%である。ここの人口の4.96%はヒスパニックまたはラテン系である。
この都市内の住民は20.3%が18歳未満の未成年、18歳以上24歳以下が17.3%、25歳以上44歳以下が28.5%、45歳以上64歳以下が21.8%、及び65歳以上が12.1%にわたっている。中央値年齢は33歳である。女性100人ごとに対して男性は96.0人である。18歳以上の女性100人ごとに対して男性は94.0人である。
この都市の世帯ごとの平均的な収入は35,850米ドルであり、家族ごとの平均的な収入は48,527米ドルである。男性は35,549米ドルに対して女性は26,721米ドルの平均的な収入がある。この都市の一人当たりの収入 (per capita income) は21,315米ドルである。人口の17.1%及び家族の8.7%は貧困線以下である。全人口のうち18歳未満の14.8%及び65歳以上の7.1%は貧困線以下の生活を送っている。
大衆文化において
著名人
- メアリー・デッカー、 (ユージーン出身) 中距離走者、2度の世界チャンピオン、全米陸上競技殿堂入り、ジェームスサリバン賞受賞者[52][53]
- ダニー・エインジ、 (ユージーン出身) 元NBA選手、元MLB選手、コーチ
- スタンリー・G・ラブ、 (ユージーン出身) NASAの宇宙飛行士
- ミシェル・ザウナー、 (ユージーン出身) グラミー賞ノミネートバンド「ジャパニーズ・ブレックファスト」のボーカル