ヨウ化トリメチル白金
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| 物質名 | |
|---|---|
別名 Iodotrimethylplatinum(IV) | |
| 識別情報 | |
3D model (JSmol) |
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| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.206.221 |
| EC番号 |
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PubChem CID |
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CompTox Dashboard (EPA) |
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| 性質 | |
| C12H36I4Pt4 | |
| モル質量 | 1468.374 g·mol−1 |
| 外観 | 白色の固体 |
| 融点 | 190-195 °C |
| 危険性 | |
| GHS表示: | |
| Warning | |
| H228, H302, H312, H315, H319, H332, H413 | |
| P210, P240, P241, P261, P264, P270, P271, P273, P280, P301+P312, P302+P352, P304+P312, P304+P340, P305+P351+P338, P312, P321, P322, P330, P332+P313, P337+P313, P362, P363, P370+P378, P501 | |
ヨウ化トリメチル白金(ヨウかトリメチルはっきん、英語: Trimethylplatinum iodide)は、化学式[(CH3)3PtI]4で表される有機金属錯体である。空気中で安定の白色の固体であり、初めて報告されたσ-アルキル金属錯体の一つである[1]。ヘキサクロリド白金(IV)酸カリウムとヨウ化メチルマグネシウムの反応から得られる[2]。錯体は四量体として存在し、4つのI原子が三重架橋配位子として4つの八面体形のPt(IV)中心に結合した、キュバン形クラスターを形成する[3]。安定であるため、ヒドロシリル化の触媒など、他の有機白金化合物の合成における前駆体として用いられるほか[4]、電子工学において白金層を形成するための前駆体としても用いられる[5]。
Pope、Peacheyらによって、ヘキサクロリド白金(IV)酸と過剰量のヨウ化メチルマグネシウムを反応させることで合成された[1]。トリメチルPt(IV)錯体は、ヨウ素の不純物を含む黄色の結晶性の固体として単離される[6]。この方法は後に改良され、より容易なヘキサクロリド白金(IV)酸試薬としてヘキサクロリド白金(IV)酸カリウムを用い、副生産物を生成するメチルマグネシウムの量を減らすためにヨードメタンを加える方法が利用されるようになった[7]。
ヨウ化トリメチル白金は、ヨウ化カリウムを用いた他のトリメチル白金(IV)錯体((CH3)3Pt(NO3)や(CH3)3Pt(SO4)など)のイオン交換によっても得ることができる[6]。
構造
結晶学
四量体として存在し、単斜晶系の結晶構造をとる[3]。四量体単位はPt-Iを中心にほとんど立方体構造をとり、それぞれのPt原子はひずんだ八面体形の配位構造をとる。Pt-I結合の平均結合長は2.83 Åであり、Pt-C結合の平均結合長は2.04 Åである。フッ素、臭素、塩素、擬ハロゲン(OH, N3, SCN, SMe)のアナログも四量体として存在し、キュバン形クラスターを形成する[8]。

電子工学
四量体は、436 nmで弱い吸収を示し、紫外線領域(209 nm)で強い吸収を示す。室温の固体またはトルエン中では、735 nmの非常に弱い発光を示す[9]。八面体対称性に基づき、低エネルギー吸収はスピン禁制d-d遷移と推定され、高エネルギー吸収はPtの高い酸化数による配位子から金属への電荷移動遷移と提唱されている。発光は金属間の相互作用による大きなストークスシフトが生じる燐光と推測されている。
赤外分光法およびラマン分光法により、250 cm−1未満の極めて低いエネルギーにおける立方体形呼吸モード[訳語疑問点]を伴う四量体構造が示されている[10]。

