光の小次郎
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プロ野球機構そのものを全てオリジナルで作っていることが特徴である。12球団も全チームオリジナルで、チーム名はメジャーリーグベースボールの実在チームから取られている。
江川事件をモチーフに、高校生だった主人公が、プロ入り後も自分の信念を貫く姿を描いている。物語は、好きな球団へ入りたいことから、ドラフト制度に立ち向かうところから始まる。
2012年、『ドカベン ドリームトーナメント編』にて、新田小次郎、山本武蔵、日照続、緒方勤が再登場しているが、本作の世界は作中で完結し、他の作品とは共有していないため、4人の登場はファンサービス的なものである。
物語
160キロの速球を投げる投手・新田小次郎(にった こじろう)。全国高等学校野球選手権大会では準優勝。ドラフト会議では全12球団から1位指名を受ける。
交渉権を獲得したのは武蔵オリオールズ。希望球団ではなかったので、最初は入団拒否し、浪人生活を送る。しかし、翌シーズンにコミッショナー交代によりドラフト制度が廃止されたことを受けて、自らの意思でオリオールズを選択、入団する。シーズン1年目の前期に2度の完全試合を含む16勝をマーク。
同年のオールスターゲームでたまたま、本人も意図しない「光の直球」[1]を投げたことが契機で、何とかして「光の直球」もう一度投げようと試行錯誤するが、その影響で後期は大スランプに陥り、一時二軍に落とされてしまった。結局シーズン終盤にようやく「光の直球」をマスターするが、今度はその球を受けられる捕手がいない(球が光ることでハレーションを起こしてしまい捕球できない)という問題に直面してしまう。
登場する架空球団
実在する球団をモデルとしている部分もあるが、全てオリジナルの架空球団である。親会社も細かく設定され、実際のプロ野球界よりおよそ20年余り早く、ほぼ全国に渡って球団が配置されているのも特色である。
球団名に親会社名ではなくフランチャイズの地名が比較的多く採用されているのも特徴。また実際の日本プロ野球界では球団経営に直接関わっていない業種の企業(ビール会社、観光業、海運業、造船業、化粧品会社、製薬会社、紡績会社)が親会社になっている。12球団全てにペットマークを設定している。
ワイルド・リーグ
パシフィック・リーグを元に設定されている。当時の同リーグに倣い、前・後期制が採られていた。また指名打者制度もある。
- 武蔵オリオールズ(親会社・武蔵乳業 本拠地・小金井スタジアム)
- 札幌ブルワーズ(親会社・北斗ビール 本拠地・札幌ドーム)
- 新宿メッツ(親会社・新宿建設 本拠地・新宿スタジアム)
- 大阪ドジャース(親会社・浪花新聞社 本拠地・ドジャース球場)
- 高知ロイヤルズ(親会社・帝国観光 本拠地・ロイヤルスタジアム)
- 博多パイレーツ(親会社・平和海運 本拠地・博多球場)
延長戦の規定は引き分けが無く、決着が付くまで行うこととされていた。原作内でも2度、延長17回の試合が描かれている。オリオールズが前期優勝を遂げた新潟白山球場での対ブルワーズ戦ではスコアレス(0-0)の状態で延長17回裏に入るところ(先頭打者新田小次郎)で夕立ちが降り、この球場には照明設備が無いため日没により試合続行不可能となり、サスペンデッド・ゲームとなった。(現在の日本プロ野球の規定ではサスペンデッド・ゲームの規則は適用されず、コールドゲームで引き分けとなる)翌日試合再開後、新田が初球をセンターバックスクリーンにホームランを放ち、サヨナラ勝ちで前期優勝を決めた。
エキサイト・リーグ
セントラル・リーグを元に設定されている。
- 東京エンゼルス(親会社・エンゼル化粧品 本拠地・東京スタジアム)
- 名古屋カージナルス(親会社・尾張製薬 本拠地・カージナルスタジアム)
- 神戸ホワイトソックス(親会社・三宮紡績 本拠地・神戸スタジアム)
- 広島レッズ(親会社・広島新聞社)
- 千里エキスポズ(親会社・千里電鉄)
- 横浜マリナーズ(親会社・ヨコハマ造船)
延長戦の規定は試合時間が3時間を経過したら延長戦の場合は新しいイニングスには入らない(仮に同点で9回を終了し、その段階で試合時間がすでに3時間を超えている場合はその時点で引き分け)こととされていた。作中で、エンゼルスが、緩慢プレイで引き分け(以上)を狙う描写があり、当時の日本プロ野球界の引き分け規定に関しての、水島の批判的な気持ちが表現されている。