国民新党
2005年-2013年に存在した日本の政党
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国民新党(こくみんしんとう、英語: People's New Party)は、かつて存在した日本の政党。略称は国民、PNP。
党の理念としては郵政民営化の見直しを通じて市場原理主義に反対し、公共投資を積極的に推進することによって地域間格差を是正し、安心安全で活力のある社会の実現を図るとしていた。また、外国人参政権や選択的夫婦別姓などの政策に反対し、日本の伝統文化を守る保守政党であると標榜していた。
2005年8月に、自由民主党の綿貫民輔、亀井静香ら郵政民営化に反対する「郵政事業懇談会」所属の国会議員が離党して結成した。
2009年9月から2010年5月30日まで、民主党と社会民主党と共に民社国連立政権を、その後2012年12月26日までは民主党と民国連立政権を組み、この3年3ヶ月のあいだ与党だった。
党史
結党
2005年8月17日、郵政民営化関連法案に反対した自民党と民主党の議員によって、元衆議院議長の綿貫民輔らを中心に結党された。また、民主党に所属していた田村秀昭が結党に参加し、政党要件である国会議員5人で発足させ、衆院選でのポスター枚数の増加、政見放送や重複立候補を確保した。副代表兼政策委員長にエコノミストの紺谷典子が就任した(2006年10月に辞任。しかし、街頭演説にはその後も時おり顔を出していた)。政治資金規正法第6条第1項に基づく総務大臣への政治団体の届出日は8月19日。
8月23日、津島恭一が入党。8月24日、国民新党の国会議員が6人であったが、新党日本の国会議員が4人であったため、反郵政民営化という立場で友好的に考えていた国民新党は新党日本の政党要件を満たす為に、国民新党結党メンバーの一人である長谷川憲正参議院議員を期間限定で新党日本に転籍させ、総選挙後の9月12日に国民新党へ復党させた。このことはレンタル移籍だと批判を浴びた。
初の総選挙
9月11日の第44回衆議院議員総選挙では、比例区は新党日本と比例ブロックで重複しないように全11ブロック中、東北・北陸信越・中国・九州の4ブロックのみで候補者を擁立した(しかし、国民新党側に不満はあった)。この選挙は小泉劇場とも呼ばれ、自民党は郵政民営化に反対した議員へ次々と刺客候補を送り込んだ。特に亀井静香の広島6区には知名度抜群のライブドア社長・堀江貴文が送り込まれ、亀井との死闘は大きな注目を集めた。
結果としては小選挙区の当選者は2人(亀井静香、綿貫民輔)であった。一方亀井久興、津島恭一は自民党の刺客候補に苦杯をなめた(亀井久興は比例復活)。比例区では反郵政民営化勢力の受け皿となって2人が当選し、計4議席を獲得した。この選挙で、国民新党から唯一初当選した糸川正晃は綿貫チルドレンと呼ばれた。
総選挙後は、衆参両院で新党日本と統一会派を組む。衆議院では無所属の野呂田芳成も会派に加わり「国民新党・日本・無所属の会」を、参議院では「国民新党・新党日本の会」を結成した。だが、2006年9月、新党日本幹事長の荒井広幸参議院議員が、首相指名選挙で国民新党代表の綿貫ではなく、旧知の仲であった自民党の安倍晋三総裁に投票した。この行為に国民新党側は激怒し、田中康夫新党日本代表に荒井の処分を求めたが断られたため、新党日本との統一会派を解消した。
その後綿貫は新党日本に対して、「最初は国民新党と兄弟みたいな形でスタートしたが、途中から私たちは絶縁しました。だから今は一切、関係ありません。党首討論で田中代表が来ても、あいさつもしません。知らん顔してます。」「ライバルというより敵(かたき)」[5]と辛辣に批判した。
初の統一地方選挙
2007年4月、国民新党にとって初めて挑んだ第16回統一地方選挙では、秋田県議会や東京都練馬区・中野区・愛知県日進市で公認候補(県議1名・市区町村議3名)を当選させた。
第21回参議院議員選挙前後の動き
その後民主党や社民党との連携を深め、2007年統一地方選挙や、参議院福島県・沖縄県選挙区補欠選挙、2007年第21回参議院議員通常選挙、では民主党と候補を推薦しあった。さらに衆議院で、沖縄の地域政党そうぞうと統一会派(院内会派)「国民新党・そうぞう・無所属の会」を結成し、参院選で自・公が過半数割れした場合のキャスティング・ボートを握ろうとしていた。そのため綿貫は、安倍内閣発足時に安倍が主張する政策を他の野党が一斉に批判した際に、「お手並み拝見ですな」と発言したり、2007年4月に安倍が靖国神社に総理大臣名で供物を送った際にも強く批判する他の野党に対して、「新しい参拝方式だ。良いと思う」と評価した。また、2007年6月の民主党パーティーで、わざわざ挨拶に立ちながら「民主党は全く緊張感がない」と批判した。
第21回参議院選挙に向け、国民新党は札幌市中央区に北海道支部を開設し、伊東秀子元衆院議員を比例区の候補者として擁立した。また、衆議院で統一会派を組むそうぞうと比例票を伸ばすことを期待して選挙協力を進め、5月に比例区を統一名簿で臨むことで合意。そうぞう代表代行の沖縄県議会議員・呉屋宏を比例区に擁立した。6月28日には、ペルーの元大統領アルベルト・フジモリを比例区で擁立すると発表した。ただし、フジモリは国民新党側が期待していた東京都選挙区からの立候補を固辞して比例区からの出馬となり、さらにチリで刑事訴追されて軟禁中のため、日本での選挙活動ができないという大きな制約も付いた。
国民新党は当初、自民党との連携にも含みを持たせていたものの安倍が郵政民営化の見直しを否定したこと、安倍内閣のスキャンダルが相次いだことなどから可能性は消えた。綿貫は、公示前日の7月11日に地元である富山県選挙区で、民主党が擁立した無所属候補である森田高の推薦に踏み切り、野党路線へのシフトを決定づけた。また、竹下王国・青木王国とも呼ばれる島根県選挙区では、亀井久興の長女である亀井亜紀子を党公認として擁立し、民主党推薦・社民党島根県連支持を取り付けたことで、野党間選挙協力の象徴的な選挙区となった。自党候補を立てない選挙区では、ほとんどの選挙区で民主党または民主党系候補を推薦。逆に島根の亀井亜紀子と群馬県選挙区の福田晃治は国民新党の公認候補に民主党が推薦をして支援する形になった。一方、東京や大阪などの都市部では積極的に独自候補の擁立を行った。
結果、島根の亀井亜紀子は自民党の現職・景山俊太郎を抑えて当選し、国民新党は選挙区で議席を獲得した。島根県内に広がる分厚い自民党支持層を切り崩しての当選は大きく注目された。しかし、群馬の福田は自民党現職の山本一太に大差で敗れ、落選。現職では唯一の立候補者だった(比例区の田村秀昭は不出馬・政界引退)大分県選挙区の後藤博子は野党系候補の乱立の中で沈んだ。また都市部の公認候補者は、大阪府選挙区の白石純子が社民党候補を上回る約16万票(定数3で5位)、フジモリに代わって直前に東京都選挙区から立候補した中村慶一郎が約15万票(定数5で9位)を獲得したが、他の候補も含めて全員が法定得票数に届かずに落選した。
一方、郵政選挙の落選組の元国会議員を中心に候補を擁立した比例区では126万9209票(得票率2.15%)を得たが、獲得議席数は1議席と事前の予想より伸び悩んだ。元郵政大臣で前衆院議員の自見庄三郎が当選したが、他の元国会議員(青山丘、津島恭一、小林興起、宮本一三、熊代昭彦、伊東秀子、坪井一宇)やフジモリ、呉屋などは全員落選した。
この選挙では民主党が大勝して参議院で単独過半数に迫り、自民党と公明党の与党側は過半数を大きく割り込んだ。そのためキャスティング・ボートは握れなかったが、国民新党としては善戦したといえる。しかも、民主党は参議院で単独過半数を得ておらず、国民新党の協力なしに単独で与党と戦うことは難しい状態であり、国民新党の存在感を無視することはできなくなった(参議院で民主党のアフガニスタン復興支援特別措置法案が国民新党の賛成によって僅差で可決された)。
民主党との参議院統一会派結成
第168臨時国会召集後、民主党より野党が過半数を占める参議院における安定を図るため統一会派の結成を打診されていたが、郵政民営化見直しに関する政策協定が難航したことに加え、代表代行の亀井静香が消極的な姿勢を取ったことから結成は見送られた。しかし、10月16日に一転して両党が郵政民営化見直し法案を参議院に共同提出することで合意が成立。これに伴い、参議院では10月23日付で民主党との統一会派を結成した。しかし、統一会派結成後も過半数を僅かに下回るため、他の野党や無所属議員との連携が引き続き求められる状況が続いている。なお、国民新党の会派参加後も会派の名称は変更されず「民主党・新緑風会・日本」のままであったが、国民新党側が同党に配慮した名称への変更を求めた結果、第169通常国会より「民主党・新緑風会・国民新・日本」に名称が変更された。
こうして統一会派を結成したものの、元から会派結成に消極的だった綿貫代表や亀井静香代表代行からは、民主党が参議院において郵政民営化見直し法案の国会審議入りに取り組む姿勢が見られないと苦言が呈され、両名は「早期の法案審議入りが実現しない場合は会派離脱も有り得る」としていた。その結果、法案は参議院総務委員会で審議され、12月12日の本会議において野党の賛成多数で可決したが、衆議院では与党の反対により審議が行われないまま「棚晒し」状態が続いた後に第170臨時国会で2008年12月11日に採決が行われ、自民党・公明党の反対多数で否決された。
また、道路特定財源の一般財源化及びガソリン税の暫定税率廃止問題では民主党がいずれも賛成の立場で党内意見の集約を進めているのに対し、国民新党では特に一般財源化についての反対意見が優勢となっているのを始め、2008年3月には民主党が不同意を繰り返して空席となった日本銀行総裁人事について「中央銀行トップの空白は好ましくない」として同意しており、統一会派を組んでいる民主党と異なる対応を取る場面も見受けられた。
6月5日、国民新党は日本銀行審議委員に池尾和人・慶應義塾大学教授を起用する人事案について、池尾は郵政民営化に賛成した人物であり同意出来ないとして不同意を民主党に働き掛けていたが、民主党が人事案への同意を決めたことに強く反発し、統一会派を離脱する可能性を示唆したが採決は延期され、統一会派の解消は見送られた。
9月13日、統一会派を組んでいた「そうぞう」の下地幹郎顧問(前代表)が「そうぞう」を離党し入党。また、9月19日には新党大地と統一会派を結成し鈴木宗男が会派入り、衆議院における会派名を「国民新党・大地・無所属の会」に変更した。
第45回衆議院議員選挙前後の動き

2008年の第169通常国会閉会後、国民新党の公約である「郵政民営化の見直し」を民主党がマニフェストに反映させることで合意が成立。これに関連する形で民主党代表・小沢一郎からは次回総選挙において政権交代を実現する為の勢力結集を目的とする民国合併構想が提案された。しかし、2004年参議院比例区に自民党公認で当選した長谷川憲正が早くとも2010年の改選まで国会議員のまま民主党に入党することが出来ないことを始め、複数の課題で合意が見出せず、党内では亀井静香代表代行を中心とする合併賛成派と、亀井久興幹事長を中心とする反対派で意見の隔たりが解消されず、最終的に合併を断念した。
9月26日、国民新党所属議員のうち民主党との合併賛成派であった糸川正晃と下地幹郎が主に後援会組織の意向を理由として、民主党移籍を希望している事が代表の綿貫を通じて民主党側に伝えられ、2名の移籍について両党で引き続き協議[6]。その結果、糸川は衆議院解散後に国民新党を離党して民主党に入党、下地は国民新党に留まり民主党が推薦することで合意が成立[7]。この合意に基づき、糸川は2009年7月21日の衆議院解散を以て民主党へ移籍した。その一方、2008年12月には前年の参議院選挙において綿貫の地盤である富山県で無所属の野党統一候補として当選した森田高が入党した[8]。
連立政権

2009年8月30日の第45回衆議院議員総選挙では、元職の松下忠洋が返り咲きを果たすなど選挙区で3人の当選を果たすものの、党代表の綿貫民輔、幹事長の亀井久興が落選し、比例当選議員は0人であった。選挙前の4議席を維持できず、3議席にとどまった。これに伴い、綿貫、亀井久興はそれぞれ代表、幹事長を辞任し、それぞれ最高顧問、顧問に、代表代行の亀井静香が代表に昇格。9月9日に両院議員総会を開き、政策審議会長であった自見が幹事長に就任。また、下地が政審会長及び糸川の民主党移籍で空席となっていた国会対策委員長を兼務することが決定された。この総選挙では、民主党が圧勝し、国民新党は、社民党と共に政策合意に基づく連立政権(民社国連立政権)に参加することになった。鳩山内閣(9月16日発足)において、代表の亀井静香(内閣府特命担当大臣(金融)・郵政民営化担当大臣)の入閣が決定。また、経済産業副大臣に松下忠洋が就任した。
民社国連立政権により所謂「国鉄改革1047名問題」に関して新たな解決策が模索された。与党3党及び公明党は2010年4月9日「国鉄改革1047名問題の人道的観点からの解決案」を政府に要請した。同日、前原誠司国土交通大臣は、当該解決案を受け入れると表明した[9]。
衆議院では、第172特別国会より新党大地が民主党・無所属クラブへ会派を移ったことに伴い、単独会派「国民新党」として亀井静香・松下・下地の3名で活動している。しかし同年11月、亀井代表は民主党圧勝で低下した与党内での発言力を確保するため、かつて綿貫代表と対立していた新党日本の田中代表に合併を提案。結果的に、新党日本とは統一会派の再結成で合意し[10]、2010年6月8日に新党日本と統一会派「国民新党・新党日本」を結成した。
第22回参議院議員選挙前後の動き

2010年6月8日、社民党の連立離脱に伴い鳩山首相が辞任した後を受けて菅直人が首相となり、新内閣が発足したのと同日に田中が民主党・無所属クラブを離脱。衆議院で国民新党と4年ぶりに統一会派「国民新党・新党日本」を結成した[11]。
2010年2月24日に発表した次期参院選向けのポスターでは、『外国人参政権反対』『選択的夫婦別姓制度反対』など保守色を前面に押し出し、「本格保守」を旗印にした[12]。これは実質上、国民新党が民主党の党内左派ににらみを利かせる役割を担う事を打ち出した政策であった。
2010年6月8日に菅内閣が発足し、引き続き亀井代表が入閣した。しかし、国会の会期を延長しなければ、郵政民営化の見直しを柱とする郵政改革法案は成立させることができない状況であった。郵政改革法案成立を最重要課題に位置づけていた亀井は、国会延長を主張。一方、鳩山・小沢体制を刷新して支持率を回復させた菅は、人気の高いうちに参院選に突入したいとの思惑から、参院選期日を従来どおりにした。菅内閣に反発した亀井は抗議のため、郵政改革・金融相を辞任する道を選んだ。一方で民主党との連立政権は維持し、後任には自見幹事長が入閣した。結果的には、参院選後の臨時国会に郵政改革法案を最優先課題とする確認書がとり交わされた。しかし、その数日後に菅直人首相が消費税の引き上げを表明。亀井代表は「民主党が消費税引き上げを決めた場合は連立を離脱する」「国民が生活に苦しんでいるときに、増税路線に走るのはナンセンスだ」と発言した[13]。
2010年7月11日投開票の第22回参議院議員通常選挙では、比例区に現職であり全国郵便局長会の組織内候補である長谷川憲正、元民主党参院議員の江本孟紀、元衆院議員の宮本一三などを擁立。選挙区ではほとんどで民主党や社民党候補を推薦し、独自候補は東京、福岡に絞って選挙戦に臨んだ。しかし、比例区、選挙区ともに議席を獲得できず、大敗した。比例区では100万票を超えたものの、たちあがれ日本や新党改革などの新党が乱立したこともあり議席獲得には至らなかった。また、この参院選の比例区で2%以上の得票を満たさなかったことで、次回衆院選または2013年参院選で得票率2%を下回り、なおかつ所属国会議員が5人未満になれば、国民新党は政党助成法上の政党要件を失うこととなった。また、この選挙における長谷川憲正の得票数は40万6587票であった。これは全体の8位(1〜7位は公明党候補)であり、全国郵便局長会の必死の選挙戦であった事と、その集票力を見せつけた。しかし、40万票余りを得たにもかかわらず、国民新党が議席を獲得できずに長谷川が落選した事を受けて、全国郵便局長会は国民新党への支援を見直すこととなり、これが国民新党の党勢衰退へ拍車をかけることとなった。
7月14日、党の独自性を発揮するため、参議院での民主党との統一会派を解消することを発表した[14][15]。連立政権には引き続きとどまる意向[14][15]。その後、社民党に対して衆参両院で統一会派の結成を呼び掛けたが断られ、代わりに政策協議を行うことで合意した。
参議院議員選挙敗北によるキャスティングボート喪失
2010年の参議院議員選挙では連立与党の過半数維持のため、民主党と合わせて56議席の獲得を目指したが、国民新党は選挙区・比例区ともに0という結果に終わり、民主党も44議席しか獲得できず、連立与党は参議院の過半数を失った。このことによって、2007年の参議院議員選挙以来国民新党が持ち続けた参議院におけるキャスティングボートも失われることになった。
参院選後も連立与党に留まったものの、民主党内では参院選前から、公明党やこの選挙で躍進したみんなの党への連立組み替え論が囁かれており、選挙前にもかかわらず民主党枝野幸男幹事長から「(みんなの党とは)行政改革などかなりの部分、一致している。政策的判断としては一緒にやっていただけると思う」と民・み連立への期待をうかがわせる発言があった[16]。これに対し、下地幹郎幹事長が「みんなの党が郵政改革法案に賛成でないのは確かで、最優先で成立させると言ってきたことを不透明にするのか」と不快感を示した[17]。しかし、国民新党の影響力の低下は避けられない厳しい情勢となった。
第17回統一地方選挙前後の動き
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)発生時には統一会派を組む新党日本と共同で「東北地方太平洋沖地震対策本部」を設置して震災対策にあたった[18]。また、物資面の被災地支援も新党日本と共同でおこなった[19]。
第17回統一地方選挙では選挙戦直前の4月1日深夜に、民主党が郵政改革法案を審議する衆院特別委員会の設置を拒否したことへの「報復措置」として、民主党の統一地方選挙候補者683人のうち385人の推薦を取り消した。この措置に民主党は猛反発し、連立与党内に深刻な亀裂が走った[20][注 1]。一方で国民新党は5名を公認したが[21]、結果はプロレスラーの西村修のみの当選に止まった。与党が統一地方選挙で敗北しさらに勢いを増した菅直人首相への退陣要求には否定的で、菅首相の下で復興基本法案や補正予算を成立させるべきと主張していた。6月2日に菅内閣不信任決議案が採決された際にも全議員が反対票を投じた。
6月27日、亀井代表が菅第2次改造内閣の内閣総理大臣補佐官(内閣の重要政策全般担当)に就任した[22]。事前に菅首相からは副総理への就任を打診されていたが、閣内には入らず補佐官として閣外から支えることとなった。しかし、菅首相の退陣に伴いわずか2ヵ月で退任した。
9月2日に発足した野田内閣についても連立は維持していたが、菅前政権から引き継いで野田佳彦総理が推し進めるTPPについては強固に反対していた。また、東日本大震災を受けた復興増税についても反対していた。
石原新党構想
2011年12月8日、亀井代表・下地幹事長が国民新党を解党し新党結成を目指す考えを表明したが、12月14日の議員総会で新党構想を森田副幹事長が批判(ただし亀井亜紀子が新党構想ではなく郵政法案の扱いによる批判であったとブログで説明している)。2012年1月25日、亀井代表が石原慎太郎東京都知事、たちあがれ日本の平沼赳夫代表らと共に3月中にも新党を結成するとの報道が流れた。この新党構想は石原を代表とするもので、国民新党とたちあがれ日本の参加を前提としていた。2月7日、亀井代表は党所属国会議員や綿貫最高顧問らに新党構想を説明し、党としての参加への理解を求めた。しかし、後述の党内分裂により新党構想は頓挫することとなる。
三党合意と党分裂
2012年3月29日、亀井代表が民主党野田政権の目指す社会保障・税一体改革法案が連立政権合意に反しているとして反発し連立離脱を表明したが、下地幹郎幹事長や自見金融・郵政改革担当大臣ら6人が最優先にすべき郵政改革法案を成立させるために連立維持を表明し、党内は分裂状態に陥った。3月30日に自見大臣が社会保障・税一体改革法案に署名した後に「国民新党副代表として署名した」と発言した。
4月5日、参議院予算委員会で山本一太参議院議員(自民党)が自見金融・郵政改革担当大臣に「あなたは与党なんですか、野党なんですか」と質問したのに対し、自見大臣は「政権与党でございます」と答弁し、山本議員の「あなたの党の代表は誰なんですか」との質問に対して自見大臣は「亀井静香衆議院議員でございます」と答弁したが、山本議員は「国民新党が与党か野党かも分からない状況だったら、自民党はあなたが来るような委員会の審議には応じません」と批判。同日夜、下地ら連立維持派6人で議員総会を開き、亀井代表及び亀井亜紀子政調会長を解任し、代表、政調会長にそれぞれ自見金融・郵政改革担当大臣、浜田和幸副幹事長を選出したと発表した。これに対し、亀井代表と亀井政調会長は、議員総会を召集する権限は代表にあり、代表が招集していない議員総会による解任は無効であると主張し、亀井政調会長は「クーデターだ」と批判した。
結果としては、国民新党は連立政権に残ることになるが、連立与党の代表が連立離脱を表明したにも関わらず、連立を維持するという過去に前例のない極めて異例な事態となった。この解任騒動は総会招集の権限や代表選出の明確な規定が欠缺しているなど、党則不備に原因があるとされた[24]。
一連の騒動について、同党顧問の綿貫民輔が「私が作った政党で内輪もめをしている。情けないことだ…」[25]と苦言を呈するなど、党関係者からも批判的な発言がなされている。また、同党所属の文京区議会議員の西村修は、亀井についていくのか質問され「もちろん 地獄のはてまで」[26]と回答するなど、亀井支持を鮮明にした。
自見体制へ

4月6日午前、議員総会を開いた連立維持派は政治資金規正法に基づき党代表を変更する役員変更届を東京都選挙管理委員会を通じて総務省に提出し、受理された。自見代表は首相官邸で野田首相と会談し、連立継続を確認する合意書を交わしたが、前回と異なり消費税に関する言葉は無くなった。夕方に亀井静香、亀井亜紀子は離党した[27]。
亀井静香代表と「日本再興に向けての理念を共有する」として連携し衆議院で統一会派を組んでいた新党日本は、亀井が離党したため同日をもって国民新党との統一会派を解消した[28]。
また4月下旬、関連して党HP役員表が更新され、結党メンバーであった綿貫民輔最高顧問と亀井久興顧問の名前がなくなり、国民新党から離党したことがわかった。これで結党メンバーで党に残ったのは長谷川憲正のみとなった。
2012年5月30日、議員総会で綱領を決定した。教育立国を日本の再起動の原動力として5つの原則「次世代主義」「格差是正」「自主憲法」「日本の伝統文化」「東日本大震災からの復興」10カ条の指針「次世代民主主義を実現する」「自主憲法を制定する」「格差社会を是正する」「地方分権を推進する」「国家財政を健全化する」「社会保障制度を充実させる」「国民と一体化した新たな郵政事業を興す」「災害復興と強い国土造りを成し遂げる」「資源の確保と経済成長を実現する」「自主的な外交・防衛・通商戦略を確立する」を発表した。政党の綱領は一般に理念を掲げることが多い中、亀井らの離党により埋没感が強いこともあり、具体的な政策を綱領に盛り込む形となった。また併せて分裂騒動の発端となった議員総会の権能・代表(役員)の選任・解任について党則、規約に明文規定がないことからこれらも定められた。
6月10日に投票が行われた沖縄県議会議員選挙では元職の呉屋宏が返り咲きを果たし、沖縄県議会における国民新党の議席を確保した[29]。
6月、衆議院の会派に平山泰朗が入会。会派名が「国民新党・無所属会」となる。
9月10日、副代表の松下忠洋が自宅マンションにおいて自殺した。現職国務大臣の自殺は、日本国憲法下において2例目。なお、松下が亡くなったために空席となった国民新党閣僚ポストである内閣府特命担当大臣(金融担当)は、財務大臣の安住淳が代理を務めることとなった。
10月、衆議院で会派入りしていた平山泰朗が正式に入党。これにともない衆議院の会派名が「国民新党」になる。また1日、野田第3次改造内閣が発足し、国民新党枠として下地幹郎が内閣府特命担当大臣(防災)・郵政改革担当として初入閣する。下地幹郎は党幹事長も兼務すると表明。閣僚が党の幹事長を兼ねるのは異例。今改造で首相は自見代表の再登板を打診したが、金融相の兼務が調整出来ず、このままでは格落ちになると判断し、国民新党側が下地の入閣を打診。差し替えとなった[30]。
2012年10月18日、衆議院・参議院ともに同じ与党を構成する民主党と統一会派を結成することで、自見と民主党代表で内閣総理大臣の野田佳彦が合意し、衆議院・参議院ともに民主党会派へ合流することになった[31]。この合意は、衆議院における与党での単独過半数割れ、参議院における第1会派陥落を防ぐためとされた[注 2]。従って、衆議院では「民主党・無所属クラブ・国民新党」、参議院では「民主党・新緑風会・国民新党」の会派名称となった。
2012年10月28日、松下忠洋の死去に伴って施行された衆議院鹿児島県第3区の補欠選挙で、国民新党が公認した野間健は自由民主党が公認した宮路和明に及ばず落選し、代表が自見に代わった新体制後の初陣となった選挙で敗北した[32]。
第46回衆議院議員選挙前後の動き
2012年11月26日、平山泰朗が離党届を提出した[33]。
第46回衆議院議員総選挙に向けた国民新党の公認候補はわずか3名(前回は18名)であり、新人候補は鹿児島3区の野間健のみ。比例では九州ブロックのみの擁立で党関係者の地盤以外での候補者擁立はならず、組織の弱体化、党の衰退を印象付けた。
12月16日、与党として初の総選挙である第46回衆議院議員総選挙が投開票された。国民新党の当選者は野間健のみで、現職の下地幹郎郵政・防災担当相[34]と環境大臣政務官の中島正純は落選した[35]。連立を組む民主党も57議席しか獲得できず、与党は大敗し3年3か月ぶりに野党に転落した。国民新党は所属国会議員が5人を下回ったため、公職選挙法で定められた政党要件を失った。
12月17日、参議院での民主党との統一会派「民主党・新緑風会・国民新党」からの離脱を表明[36]。同日に新会派「国民新党」を結成した。一方、衆議院においては議席数が1であり、会派成立要件を満たさなくなったため「国民新党」という会派はなくなった。
解党
党是であった郵政民営化見直しが、完全民営化路線を転換する改正郵政民営化法が2012年4月27日に成立したことで達成されたため、下地幹郎は自見代表と会談して解党を促し、幹事長の辞表を提出した。自見は解党について「検討する」と応じ、「19日の議員総会で党の方向性を決める。継続という話も、解党という話もあるだろう」と述べた。
2013年1月9日に議員総会が行われたが解党の是非をめぐり、解党を主張する森田高代表代行、下地前幹事長と、存続を主張する浜田和幸幹事長、衆議院議員に当選したばかりの野間健とに意見が分かれて紛糾。自見代表は結論を先送りとしたが、森田は「16日に予定される次回総会までに結論が出なければ離党届を提出する」と強硬な意思を示した[37]。
1月10日、解党への動きが本格化してきた折に、日本維新の会の片山虎之助から、統一会派結成を打診されたが[38][39]、代表の自見はこれを断った。
1月16日、森田高代表代行が離党届を提出しその場で受理された[40]。
2月21日、自見代表が自民党の河村建夫選挙対策委員長と会談し、『国民新党を自民党に吸収合併させること』および自身の自民党への復党を要請した[41]。これに対し下地前幹事長は「有権者の理解が得られない」と反発し、翌22日に離党届を提出した[42]。
2月24日、自民党は国民新党の合流や復党に応じない方針を固めた。自民党内では当時参議院で与党が過半数に届かない状態であったことから党内の一部には合流を容認する動きもあったが、石破茂幹事長が反対姿勢を打ち出し、党内を調整していた[43]。
2月27日、野間健と浜田和幸が離党を表明。3月6日に野間と浜田の2名で議員総会を開き(この時点では総務省などに正式に届け出しておらず、両者は党籍が残っていた)、自民党復党を目指す自見に対し、早期の解党を求めることを決議した[44]。
3月8日、自民党の石破幹事長が復党を拒否する考えを正式に自見に通告した。また、同日には浜田が離党を撤回した[45]。
3月21日、自見が一人で議員総会を開き、解党を決定した。自見は記者会見で「主たる目的の郵政民営化法見直しが達成できたので解党する」と述べ、自民党との合併を拒否されたことも「(解党の)一つの契機」と語った。一方、浜田は「自見氏一人の思いで公党をもてあそぶプロセスには納得がいかない」と反発した[46][47][48]。翌22日に新藤義孝総務大臣に解党届を提出し、国民新党は7年半の歴史に幕を下ろした[49][50]。同月27日、参議院の会派「国民新党」も解散した。
7月2日、第23回参院選に無所属での出馬を模索していた自見が正式に不出馬を表明。なお、元代表代行の森田高は2月時点で不出馬・政界引退を決めていた(浜田和幸は2016年改選)。なお、かつて国民新党の支持母体だった「全特」は自民党比例区に組織内候補として前会長の柘植芳文を擁立(当選)。また、JP労組は民主党比例区に定光克之を擁立(落選)。国民新党のかつての支持母体は郵政民営化以前に戻った。
政策
2009年衆院選、2010年参院選、2012年衆院選で掲げた政権政策を中心に解説する。
2009 政権政策
「輝け日本!!国民新党」をキャッチコピーに掲げた[51]。
また、11の目玉政策を掲げた。
【1.郵政民営化見直し】何故、郵政民営化を見直す必要があるのか。
【2.経済・雇用対策】どのように経済を立て直すのか。
- 小泉・竹中構造改革によって日本経済は疲弊し、国富が失われ、ついには、平成20年度の税収は当初見込みより10兆円もの不足を生ずる事態となっています
- 国民新党は、昨年の異常な石油高騰時以降、経済財政政策の転換、財政主導の政策を一貫して主張しています。5カ年で200兆円(追加財政支出150兆円、減税50兆円)の積極財政により、経済成長と税収増を図り、民間投資と消費への刺激拡大を通じて経済の活性化を実現します。
- 経済の失速と同時に所得格差も拡大し、若者の就職機会の激減と非正規雇用者の増加という社会不安が日本全体を覆っています。このため、若者の就職機会を拡大する「若者就職基金」の創設、職業訓練の充実、正規雇用転換奨励金の大幅拡大を実現します。
- 労働者派遣法を改正し、雇用の安定を図ります。また、失業等により住宅ローンの返済が出来なくなっている人に、最長3年の支払い猶予制度を新設します。
【3.社会保障制度再生】年金・医療・介護について、国民の不満をどのように解消するのか。
- 小泉・竹中の主導した競争至上主義によって、競争力の弱い福祉関係の職場や制度は事実上崩壊しました。党派を越えて国民の信頼を回復するためのグランドデザイン作成が必要です。
- 国民新党は、国民の信頼回復のため、次の緊急施策を提案します
- ア.在宅のいわゆる老老介護家庭に対して、介護者を支援するため現金支給を新設(月5~10万円程度)します。又、介護の現場で劣悪な条件で働く人の給与を一般公務員並みに引き上げ(30%増)ます。
- イ.年金については、最低保証額の引き上げ(月8万円)、及び基礎年金の全額国費負担を実施します。このための財源は、年金積立金の一部取り崩しで補います。
- ウ.医療費をOECD先進国並みに引き上げるとともに、医師、看護師、介護士の不足を解消し、高齢化社会に対応します。救急病院のたらいまわしの改善についても、緊急に対応します。
【4.教育支援】次代を背負う教育はどのように立て直すのか。
【5.農林水産業復活】猫の目農政をどのように直すのか。
【6.中小企業対策】追い詰められた中小企業をどうやって守るのか。
- 困窮する中小零細企業の経営資金の返済については、最長3年間の支払猶予制度を新設します
- 明るく正しい良き談合(入札制度改革)の仕組みをつくり、地方の仕事は地方に発注し、東京一極集中の構造を是正します
- 大企業による不公正契約(いわゆる下請けいじめ)の是正、官公需用の中小企業契約の比重拡大を図ります
【7.地方再生】疲弊した地域をどうやって再生するか。
- 真に必要な公共投資や災害対策を早急に復活し、安心安全な地域づくりを進めます
- 三位一体改革で疲弊した地方経済を再生させるため、地方交付税の復元(5カ年で10兆円)、いきいき地方復活交付金(5カ年計画で18.5兆円)の新設を提案します
- 地域間格差の是正をはかるため、道州制・地方分権の確立、新過疎法の制定等を進めます
【8.公務員制度改革】公務員制度改革をどのように進めるのか。
- 一部高級官僚の天下りや渡りは早急に止め、これを可能とする定年制の導入等、職場環境を整備し、三権の一角である行政の権威を確立します
- 公務員制度改革、特殊法人の全廃(必要な特殊法人は一般行政に再編)、国の出先機関の廃止を進めます
【9.税制改革】富の最分配をどう改革するのか。
【10.財源の枠組転換】5ヵ年で200兆円の財源はどのようにして確保するのか。
【11.外交・安全保障政策】どのようにして国益を守るのか。
2010 政策集
「我が国の伝統と誇りを継承する有̊言̊実̊行̊の国民新党」「本格保守」をキャッチコピーに掲げた[52]。
I.国土・国益を守り抜く ― 伝統・誇り・価値の継承:私たち日本人が育んできたものを大切に守ります
1.正しい歴史、文化、道徳の継承
故小渕首相の「富国有徳」の精神に学び、見失われている民族共同体としての核である歴史観を再生し、日本の正しい歴史、言語、伝統文化を教科書でしっかりと教えます。教育の機会均等の為、 高校教育の無償化の継続と奨学金の充実を図ります。また自衛隊、海外青年協力隊、 福祉施設などの社会貢献活動への参加を若者に奨励してゆきます。
2.外国人参政権反対
外国人参政権は仮に地方選挙といえども、安全保障政策や原子力発電等に代表されるエネルギー政策に大きく影響を与え、我が国の「主権」と密接に関係する問題です。また参政権が付与されたが為に無用の民族間対立が惹起される可能性も否定出来ません。そして「公務員を選定し、及びこれを罷免する事は国民固有の権利である」と定めた我が国の憲法にも抵触する問題です。私たちは国民の安全と国家の主権を維持してゆく為、外国人参政権の付与には断固反対します。
3.夫婦別姓反対
一人一人の心の繋がりが希薄になり、地域における一体性も失われつつある今日、「夫婦別姓制度」は夫婦間のみならず「親と子」など家族全体の絆にさえ大きな影響を与えると危惧されています。また男性が女性の姓を選択する婿養子制度により、現行法でも結婚後の姓を選択する権利は男女とも平等に付与されています。社会・地域・家族のあり方が問われる今日、家族の崩壊を助長する夫婦別姓制度に我が党は信念を持って反対します。
中国、ロシア、韓国などの近隣諸国は、軍事費を毎年2桁の割合で増額しながら著しい軍拡を続けています。加えて、中国および北朝鮮の軍事的脅威が年々高まる中、我が国は、こうした事情を一切顧みることなく8年連続の防衛費削減を続けてきました。このような状況の中で、既に地域内の軍事的バランスの崩壊が始まっており、これを放置すれば取り返しのつかない軍事力格差が生じることになります。
- 国民新党は米軍再編を機に、我が国の果たすべき防衛上の役割を次期「防衛大綱」を通じて明確化し、自衛隊員の増員と待遇改善、雇用安定対策や防衛関係予算の拡充を含めた先進国として国際的な水準に合致した防衛力整備を行います。また、離島及び周辺海域の防衛体制を適正化する為、石垣・与那国など南西諸島地域における新たな自衛隊駐屯地創設をはじめとして我が国の広大な海域・空域に適した体制整備を図ります。
- 防衛関連の生産部門と技術基盤は戦力と一体不可分です。私達は「防衛産業大綱」策定を通じて、我が国の領土・国民を守る装備品の生産部門を維持・発展させる体制を築き、大企業から中小零細企業にいたるまで、国内調達体制をしっかりと支える制度を確立します。
- 周辺諸国の航空戦力の近代化と増強は著しく、我が国の航空自衛隊の防空能力を凌駕するまでになろうとしています。我が国においても、最新鋭戦闘機の導入および国産第5世代戦闘機の開発を推進することにより、軍事的バランスの維持、更には航空優勢の確保や防空を含む総合的な航空作戦能力の向上を図ります。
- 大量破壊兵器の脅威が高まる今日、とりわけ我が国が直面する周辺諸国の弾道ミサイルの脅威から、国民の生命および重要施設等を守らなければなりません。PAC3の追加配備、高性能迎撃ミサイルの導入、宇宙からの監視機能強化など、あらゆる選択肢を排除せず総合的なミサイル防衛体制の強化に積極的に取り組んで参ります。
5.新しい時代の日米同盟の中での米軍基地
我が国の防衛戦略に欠かす事の出来ない日米同盟は長い間、沖縄県の過重な米軍基地負担の上に成り立ってきました。国民新党は中長期的に自主防衛の強化に取り組む一方で、当面期間は沖縄だけに負担が集中するいびつな構造を、訓練の移転、基地の非固定化、自衛隊と米軍の連携強化などを通じて是正し、騒音と危険性に代表される沖縄の基地負担を段階的に軽減してゆきます。
6.拉致問題の早期解決
混迷が深まる朝鮮半島情勢ですが、拉致問題を解決しない限り、日朝関係の未来はありません。私達は拉致問題に関する一層の情報収集や世論啓発、国家間協力を進め、全被害者の安全の確保と速やかな帰国を図ります。
7.資源、エネルギー確保の為の戦略的外交
我が国の生命線とも言える資源・エネルギーを確保する為、東南アジア、中南米、アフリカ諸国などとODA予算の拡充などを背景に戦略的な外交を行います。またアラブ・中近東諸国とは良好な関係を保ち、日本の技術力を生かした投資を行います。ヨーロッパとアジアをつなぐボスポラス海峡のトンネル工事はその一例です。
第二次世界大戦後の被占領期に公布されて以来、60年以上の長きにわたり改正される事のなかった現行憲法は9条に代表される国防上の問題点のみならず、時代変化に応じた人権・環境問題への対応上の問題や一票の価値、解散権等に代表される選挙・国会運営上の問題など様々な問題点が指摘されてきています。私達は我が国の伝統や文化を守ると共に、国際社会で期待される役割を我が国が凛として果たしてゆく為に平成の自主憲法制定を目指してゆきます。
9.防災事業の一層の強化
大地震や異常気象など予期せぬ災害から、国民の生命、財産を守る為、国民新党は学校、病院の耐震化の推進、電線地中化、河川整備や砂防事業の一層の充実を図ってゆきます。
10.減反政策の見直しと米食・飼料米の拡大を通じた食料自給率向上
米は有史以来、長く日本人の主食であっただけでなく、日本文化の一つの象徴でもあり、のどかな田園風景は日本の国土に美しい彩りを与えてきました。国民新党は、日本の稲作文化を次世代に継承し、米の需要拡大による食料自給率の向上を目指します。減反政策の抜本的な見直しを行い、併せて学校給食での米食の推進、飼料用米消費の拡大、耕作放棄地への作付け推進、そして米粉パンを始めとする新たな加工方法の開発を助成します。また、食品の廃棄縮減と飼料としての再生利用を推進します。
II.経済成長による財政健全化 ― 景気回復に全力投球:日本を元気にして、人々の暮らしを豊かにしてゆきます。
1.3ヵ年で総額100兆円の経済対策、5%の経済成長達成
10年以上続いているデフレ不況の下、我が国の経済規模は縮小の一途です。またデフレを脱出し、経済を成長させる事が我が国の財政環境を健全化させる唯一の方法です。国民新党は今後3年間で100兆円規模の財政・金融政策を実現し、5%以上の名目GDP成長の達成を目安とした経済の活性化と経済成長に基づく税収増による財政の健全化を図ります。
2.高速交通ネットワークの完成による国家競争力の強化
- 我が国の国際競争力向上の為、また地域間格差縮小の為、整備新幹線の未着工区間(函館~札幌、金沢~大阪、新鳥栖~長崎)を含めた10年以内の完成を図ります。また並行在来線維持の為の国家基金を創設します。
- 都心に近く、「世界で最も価値のある空港」と称される羽田空港の混雑解消と24時間本格国際ハブ空港化の為、第五滑走路の新設を図ります。また東北・上越新幹線の東京駅~羽田空港間延伸を行い、東日本全域からの国際空港アクセスの飛躍的改善を図ります。
- 関西国際空港の活性化の為に北陸新幹線の最終目的地を同空港として、大阪都心や北陸・山陽地方など新幹線沿線地域からの国際空港アクセスを大幅に改善します
- 近隣諸国に奪われた海上輸送シェアを奪還する為、太平洋側1ヵ所、日本海側1ヵ所のスーパー中枢港湾の整備を行います
- 高速道路網におけるミッシング・リンクを早期に直結し、効率的な輸送体系を確立します。また四車線区間と比較して高い死亡事故率が指摘されている暫定二車線共用区間についても、暫時四車線化を図り、高速走行における危険の低減を図ります。
3.通勤・渋滞地獄の解消
首都圏、近畿圏など大都市圏を中心とした通勤環境は以前に比べれば改善の兆しがみられますが、まだまだ身体的にも精神的にも多大な負担が余儀なくされている路線も多数残っています。国民新党は都市圏鉄道の複々線化や連続立体交差事業、ホームドアの拡大などを推進し、混雑・渋滞の解消と利用者の安全の一層の確保を図ってゆきます。
4.各地域ブロックにおける大型プロジェクトの策定
「小泉構造改革」の中で、地方交付金・交付税は累計47兆円も削減されました。またこの間、 公共投資も累積13兆円が削減され、じつに合計60兆円もの巨費が地方から奪われたといえます。財源を失った地方は急速に活力を失い、経済もまた急速に縮小しました。地方に元気が戻らなければ、日本全体の元気は望むべくもありません。国民新党は、日本を地方から元気にするために、全国各地域ブロック毎に国費と郵貯、かんぽ資金などを中心とした民間資金を財源とした大型プロジェクトを策定し、今後5ヵ年程度での実現を図ります。
5.中小企業活性化から日本復活
- 昨年度成立した中小企業や住宅ローン等の支払猶予制度を経済が本格的な回復基調に戻るまでの間継続すると共に、貸し渋り・貸し剥がし対策を強化します
- 中小企業に対する投資減税制度を創設し、我が国の産業、雇用を支える中小企業全体の活性化を図ります
- 入札制度改革を断行し、地方の仕事は地方に発注し、東京一極集中の構造を是正します
6.農林水産業や環境分野のビジネスを推進
- 起業や生産から流通・販売までを一体的に行う6次産業化(1次×2次×3次=6次産業)に代表される多様な流通制度や産直コーナー等での地産地消を促進します。第1次産業分野の生産法人に対する税率を見直し、内部留保率を高めて不作・不漁に対応します。
- 再生可能エネルギーや新エネルギー分野の取り組み、ベンチャー企業を積極的に支援し、新しい成長産業を創出してゆきます
7.「いきいき地方復活交付金制度」の新設
地方経済の再生の為、地方交付税を一層充実させ、更に「いきいき地方復活交付金制度」(年間3兆円程度)の新設を図ります。本制度により懸案となっている学校・病院など公共施設の耐震化、電線地中化、上下水道・浄化槽の施設更新、木製ガードレールの設置など、地域密着型公共事業への転換で地方を元気にします。
8.無利子非課税国債新設と一般会計と特別会計の一体運用による財源確保
以上の経済対策を行うにあたっての当面の財源としても、本質的な経済の活性化の観点からも、眠れる国内金融資産を掘り起こす事が重要です。私達は今後三年間の大型景気対策の主力財源として無利子非課税国債の新設と特別会計の剰余金・積立金の更なる活用、そして郵貯・かんぽ資金の活用などを通じ、本格的な経済成長を実現します。
III.郵政改革のゴールは本物の地域力 ― 安全・成熟の国土形成:地域から全国へ。日本のすみずみに力を与えてゆきます。
1.郵貯・かんぽ資金の戦略的運用で大型国家プロジェクトを推進
総額300兆円、文字通り世界最大の金融機関である「郵貯・かんぽ」の資金運用問題は、正に合衆国政府からの「年次要望書」の中に郵政民営化が盛り込まれるに至った直接の契機とも言え、今次の「郵政事業の見直し」においても中核を形成するテーマです。私達は現在の資産構成を今一度評価し、我が国の経済・財政の根幹を守る事の出来る体制を維持すると共に、国家プロジェクトや疲弊した地域経済を活性化し得る運用体制を作ってゆきます。
2.地方債、過疎債、社債、地域ファンドへの運用枠拡大で地域経済の活性化
地方債・過疎債や地域をテーマとした「ご当地ファンド」、各種社債などへの運用枠の拡大を図り、地域経済から国内経済全体の底上げを図ります。
3.地域金融機関への資本性資金(普通株・優先株・劣後債)提供
地方銀行、信用金庫、信用組合等と自己資本の充実に資する資金等の供給等を通じ連携し、中小企業向け融資枠の拡大を図ります。
4.中小企業、個人向けの小規模無担保融資制度の創設
地域事情に精通した郵便局の特性を生かして緊急、小口の資金繰りに対応し得る融資制度の創設を図ります。
5.郵便局におけるワンストップ行政サービス機能 の拡大
郵政ネットワークを堅持してゆく中で、戸籍関係書類や住民票、年金記録、パスポート手続きなどの行政サービス機能を充実させ、地域に一層貢献できる郵便局を作ってゆきます。
6.郵政施設を拠点とした防災、介護サービスの提供
高齢化が進む地方において、郵便局を核とした防災情報の提供や高齢者の安否確認、「かんぽの宿」等における介護サービスの提供を行い、地域における安心・安全の拠点化を推進します。
7.郵政事業における非正規職員の正規化
世界最大の企業とされる日本郵政グループに所属する23万人とも言われる非正規社員のうち約6万5千人を正規社員に転換します。これを構造改革により歪められた我が国の雇用制度を改革するモデル事業とし、社会全体への波及を目指してゆきます。
IV.小泉・竹中改革の抜本的見直し ― 格差の解消、地域の再生:未来を担う世代が、安心して暮らせる社会をつくります。
1.若者就職基金の創設、正規雇用転換奨励金の拡充
小泉・竹中改革の失敗の結果、経済の失速と同時に所得格差も拡大し、若者の就職機会の激減と非正規雇用者の増加という社会不安が日本全体を覆っています。国民新党は「若者就職基金」の創設、職業訓練の充実と正規雇用転換奨励金の大幅拡大を通じて雇用形態の健全化を図ります。
2.仕送り減税の創設・奨学金制度の拡充
大学等の高等教育機関が偏在している現状、親元を離れて大学等に通学する子等を有する世帯の負担は重く、この事が教育の機会にも影響を及ぼしているとされています。国民新党はこのような子弟を持つ家計を支援することにより、当該世帯の負担の軽減を図り、教育の機会均等と地域全体の活性化を図ります。
3.改正障害者自立支援法の一層の充実
「障害者自立支援法」の「応益負担」の原則、実態に合わない障害者の等級区分や施設からの地域移行等の仕組みは、障害者自身のみならず、福祉サービスの担い手にとっても大変重い負担を強いるものでした。今回の法改正により応能負担の原則が明示され、発達障害者がサービスの対象に加えられた事、またグループホーム、ケアホームへの助成制度が加わった事や家族支援が強化された事などは非常に有意義であったと考えられます。国民新党は今後の改正法案の施行状況を丁寧に確認しつつ、応能負担の更なる徹底、サービス範囲の拡充を図ってゆきます。
4.子育て環境の強化
小泉、竹中改革の中で、就労と子育ての両立に悩む小さな子供を抱えた家庭は長い間、置き去りにされてきました。しかし少子化対策の為にも格差社会の解消の為にも、仕事をしながら安心して子供を育てられるように、子育て環境を一刻も早く整えてゆく必要があります。国民新党は待機児童対策の一層の推進や病児保育の充実など、男性も女性もいきいきと仕事が出来、家族を大切に出来る様な仕組み作りを進めてゆきます。
5.中高齢者層の社会参加を推進
急速に少子高齢化社会が進み行く今日、これまでの我が国の成長、地域の発展を支えてこられた高齢者の方々の社会参加のあり方が問われています。国民新党は定年制度の延長、シルバー人材の活用、地域コミュニティへの支援などを一層推進し、我が国を支えてきた高齢者パワーで活力ある地域社会を作ってゆきます。
V.医療・福祉の政府保証 ― 安心の回復:誰もが、心も体も健康になる環境をつくります。
1.医療保険制度の一元化とOECD並み医療費の確保
医療の高度化と高齢化社会が進み行く中、今までのような社会保障費削減路線の延長線上に国民の安心・安全はあり得ません。私達は経済の危機が叫ばれる今日だからこそ、生活の基盤でもある医療・介護・年金分野をしっかりと守る事が、経済を含め、我が国の成熟した次なる成長につながってゆくと確信しています。現在、全国で地域・職域別に4000以上にも分かれている健康保険組合を統合し、医療保険制度の一元化を図ります。保険料は地域毎の状況を反映しながらも公平・簡素を原則に運用し、同時に患者さんの窓口負担を上限20%に軽減します。
2.医師・看護師不足の解消と介護職員の待遇改善
- 大学医学部定員の20%増員と、学士入学制度(メディカルスクール)の創設により、今後15年間で先進国の平均的な医師数への到達を図ります。同時に診療科目毎・地域毎のきめ細かい施策と医療拠点の集約化の両立により、今後益々高まる医療需要に対応可能な体制を構築してゆきます。新卒医師の配置を地域毎の実情に応じたマッチング制度・研修体制の実現を通じ是正してゆきます。
- 勤務医の過重労働を緩和する為のコ・メディカルスタッフの増員、職能分担の見直し、医師不足地域・診療科の報酬体系や補助制度の充実を図り、地域における医療の安全・安心を高めてゆきます
3.公的な医療事故調査機関の創設と無過失補償制度の確立
医療の質の向上、患者さん・ご家族の安心の為、そして医療現場の崩壊を防ぐ為、我が国においても公的な第三者機関における医療事故調査委員会の創設と医療事故全般を対象とした無過失補償制度を確立します。
4.がん研究、感染症対策の強化を通じた医療の質の向上
- 三人に一人以上が命を落としている現在の国民病とも言える「がん」に対する研究、治療、予防を一層強化し、治療成績や生活の質の向上を図ります
- 人類への新たな脅威として出現した「新型インフルエンザ」を始め、東南アジア地域を中心にくすぶり続ける「鳥インフルエンザ」、あるいは環境の変動に伴い我が国でも流行が懸念されている「マラリア」や「デング熱」等、私達は感染症の脅威と今後とも戦い続けなければなりません。各種ワクチンや抗ウイルス薬の新たな開発、生産力の大幅な向上を一層推進し、国民の安全を守る事に万全を期してゆきます。
5.高齢化社会を守り、全身の健康増進を図るための歯科医療政策の転換
歯の健康が全身に大きな影響を及ぼす事が明らかになっており、歯科医療によって全身疾患や認知症が改善したり、医療費を抑える事が可能となる等の事例が多数報告されている事からも、国民新党は 「歯科医療は全身への予防医学である」という観点で政策を作ってゆきます。具体的には歯科検診や予防歯科医療を含めた歯科医療に対する保険適応の拡大、劣悪な環境での労働を余儀なくされている歯科技工士や歯科衛生士の労働条件改善に重点を置いた、歯科保険法を制定し、国民の健康と歯科医療現場を守ってゆきます。
6.年金の信頼回復と新たなる形の構築
「消えた年金問題」 が指摘されてから既に4年以上が経過していますが、未だに年金記録を含めて、正当な受給権が回復したとは言いがたい状況が続いています。私達は国民生活の基盤である年金問題を解決する為、記録回復を早期に図ると共に、財源と制度全体の公平・簡素化を含めた見直しも急務であると考えています。現在の多種多様の格差に満ちた年金制度から、年金制度の一元化と基礎年金の税方式化は今後の我が国において避ける事の出来ない課題であるといえます。また、これらの問題について集中的に与野党の枠組みを超えて議論する為に、「年金国会」の召集を求めてゆきます。
2012 政策集
「日本再起動 国民新党は100年先を見据え、『元気な日本』を再構築します!」をキャッチコピーに掲げた[53]。
基本理念
国民新党は明確な目標を掲げ、実現する政治を行います。その大目標は行き過ぎた市場原理主義を軌道修正し、過疎地や弱い立場の人々の生活を大切にすることです。また、都市部の中間層を没落させる非情な新自由主義政治に対抗し、真の保守政治への道を示す「羅針盤」たらんとするものです。結党以来7年余、「大義なき郵政民営化の見直し」を一貫して主張し、粘り強い活動を続けてきました。その結果、わが党の主張が全面的に取り入れられた「改正郵政民営化法」が民自公3党の提案によって圧倒的多数で可決されました。これこそ国民新党の主張の正しさと見通しの的確さを証明したものです。とはいえ、「健全な基盤に立った3事業一体経営によるユニバーサル・サービスの維持確保」を実現する、真の郵政事業への改革はこれからが勝負の時を迎えます。日本郵政株の売却によって東日本大震災からの復興を支える財源確保に邁進するとともに、国民新党は結党以来「1丁目1番地」と位置づける郵政事業の更なる発展のために全力で取り組みます。国民新党は、これからも、ぶれることなく、内外の情勢、課題を冷静に分析し、現実的な解決策を提案、実行してまいります。わが国の歴史と伝統を重んじ、未来世代への責任を果たす、信念の政党「国民新党」へのご支持、ご支援を心よりお願い申し上げます。
重要政策
100年先を見据え、「元気な日本」を構築します!
国民新党は第46回衆議院選挙に際し、「気な日本」の再構築を重要政策として掲げます。「1億総中流・安心な地域社会」を目標に、世界に冠たる歴史や文化に根ざした豊かな人情と恵まれた自然環境を活かした国づくり政策を追求することをお約束します。皆で力を合わせ、日本社会に自信と誇りを取り戻し、世界の国々から目標とされるたくましい国をつくっていこうではありませんか。年齢、職種、地域の別なく、共に未来を築く仲間として、夢を追い求めることのできる社会を築いていきます。”人と人の結びつぎ”を大事にし、“分かち合う心を創造していく社会”こそが、国民新党が目指す「1億総中流・安心な地域社会」の姿です。「ユニバーサル・サービス」という考え方のもと、北海道から沖縄まで、地域が元気になり、日本経済を元気にする経済政策を追求します。大企業も中小零細企業も自らの役割の中で雇用を守り経営の安定が図れるような政策を提案し、実行に移します。我々は100年先を見据え、未来世代に責任を持つ政党として、所得による格差が教育や社会保障に影響を及ぼさない環境作りを心がけています。国民新党が掲げる「1億総中流」政策の基本的な考え方は、給付ではなくて活性化によって実現をしていくことを大原則とするものです。しかしながら、同時に、社会における企業のあり方や、個人の働き方、そして地域のあり方も含め、国家の果たすべき役割と地域や個人が担うべき責任をじっくりと練り上げていきたいと思います。今、この国に必要なことは未来への扉を元気よく開いていくことです。そのためには、日本が持つ無限の可能性と地道な努力をいとわぬ国民性を言じ、政治が未来ビジョンを示す必要があります。国民新党はそうした日本再構築活動の先頭に立つ覚悟でいます。ここに、そのための重要政策を提唱するものです。
1.「郵政」事業の更なる発展と「復興財源」の確保
郵政事業の発展は国民新党にとって最大の使命であります。「改正郵政民営化法」が去る4月27日に成立しました。これは国民新党が旗振り役となって実現したものです。その結果、それまで市場原理主義のもと、地方の不採算局を切り捨てようとした旧来の郵政民営化法を改めることができました。国民生活を豊かにするために、郵政事業をいかに進化させていくべきか。国民へのサービス向上を目指し、さまざまな課題を解決していかなければなりません。郵政事業の役割も法律成立を受け、会社の経営を立て直すという観点から、今後も大胆かつ細心に検討を加えていく必要があります。まずは日本にとって最大の課題である東日本大震災からの復興のために全面的な協力、支援体制を組みます。なかでも郵政株の売却は震災復興債の財源として活用することが法律で決められているため、早いタイミングで高い株価での売却が行われるような環境整備に万全を期します。これが実現すれば、復興を加速する上での大きな財源となり、ひいては国民負担の軽減にもつながります。国民新党は今後も郵政事業の発展を「1丁目1番地」のテーマとして検討、検証を進めてまいります。具体的な提案は次のとおりです。
①郵政株の売却による震災復興財源の確保と復興事業への強力な支援
②郵政三事業(郵便・貯金・保険)の一体的な運営による、安心・安全な国民サービスの確保
③国民サービスの向上の観点から郵政事業に公益的な新規業務サービスを付与(例:パスポートの申請・交付事務、年金受給、地方自治体業務の代行等)
④新規業務を通じ、経営の安定化を図る。地域経済の再生を図るため、ゆうちょ及びかんぼ資金の国債購入偏重を改め、過疎債の購入等、資金の地域還流を徹底。
⑤郵便局を防災の観点から活用。郵便局長や職員に「防災士」の資格取得を促し、地域において防災教育を推進。
⑥郵便局に電気自動車用の充電スタンドを設置し、新たなライフスタイルを提唱
2.「沖縄」問題と外交・安保
戦後、沖縄に集中して米軍基地負担を押し付けていた反省に立ち、全国で沖縄の基地負担軽減を図る必要があります。地理的及び歴史的要因から、また日米安保の観点から、米軍基地の所在地として沖縄が適している、というこれまでの概念を見直し、日米同盟を維持し、進化させていく発想の中で、沖縄米軍基地負担軽減を必ず実現するという明確な戦略を国際戦略環境の変化のもと、日米同盟関係のあり方を検証し、自ら国を守るという国防意識の涵養を図りながら、沖縄の基地問題を解決に導くことが重要です。国民新党は沖縄問題と日米関係の改善、進化に向けて全力で取り組みます。こうした取り組みが、日米関係を一層強固なものにするはずです。日本外交にとって日米関係は基軸であります。これからも深化を図っていかなければなりません。また、アジア太平洋地域の国々と密接な信頼関係を築いていくことも重要です。日本が国際社会の中で、大きな役割を担うことで、国際社会の諸課題を解決することに貢献できれば、世界の平和や経済発展にも寄与することになります。このような対応を重ねていくことで、尖閣、竹島、北方4島などわが国固有の領土をめぐる外交問題に対しても「法とルールに則った対応」という、わが国の姿勢が国際的な認を得ることになるものと確します。更には「自らの国は自らで守る」という当たり前の考え方を立法面において実践します。沖縄問題と外交・安保に関する具体的な政策は次のとおりです。
①沖縄における過剰な米軍基地負担を軽減するため、全国で負担を分かち合うための環境整備
②日米地位協定の改定をはじめ、両国間の諸課題を解決し、信頼関係を強化するための日米共同研究機関の設立
③普天間の固定化を避けるため、移設先を早急に検討
④嘉手納以南の土地を返還する具体的な日程を決定
⑤オスプレイの訓練を全国の自衛隊基地で実施(大分県の日出生台、静岡県の東富士、北海道の矢臼別の活用など)
⑥専守防衛の観点から、海上保安能力の向上。島嶼防衛体制の整備。
⑦自前の防衛生産・技術基盤を確保する体制を整備し、国防関連整備品の近代化を促進
⑧アジア諸国との防衛交流や共同演習の実施を通じての頼関係の醸成
3.「教育立国」の実現
日本が真の独立国家となるためには「教育立国」を基盤とし、正義と道義を重んじ、世界から尊敬される国づくりを追求しなければなりません。「国家百年の計は教育にあり」との普遍的な真理が国民の間で改めて共有される必要があります。次世代に対する責任を全うするためにも、問題を先送りせず、今こそ、国のかたちを根本的につくり直す時と言えるでしょう。「教育立国」を実現するには、あらゆる分野で創造性を発揮し、困難な課題に果敢に挑戦する人材を育てることが急務であります。「元気な日本」再構築のためにも、経済基盤を強化し、研究開発や新成長産業を推進することで、雇用の拡大を図れば、国民の勤労意欲が増大し、日本社会がたくましく発展することにつながります。国民新党は「いじめは罪である」との認識のもと、いじめを発見した場合の通報制度の充実のほか、いじめ発覚によるイメージ悪化や減点評価を恐れ学校側が隠ぺいする体質を改めさせるために学校側に通報義務を課す内容を織り込んだ「いじめ防止に関する法律案」を提案しています。わが党が進める教育関連の政策は次のとおりです。
①奨学金制度の拡充
所得格差が教育格差にならないように、意欲があれば誰でもが大学、短大、専門学校等への就学が可能となる奨学金制度を創設します。すべての人にチャンスを与えるものです。
②いじめ防止に関する法律案を新たに制定し、いじめの根絶に努力を傾注
③技術立国、ものづくり立国の基盤となる技能者教育並びに理科系教育への支援
④「海洋大国・日本」の誇る海洋資源探査技術、「健康長寿大国・日本」にふさわしいiPS細胞による再生医療の実現等、世界をリードする研究開発分野への支援を強化
4.元気な日本経済のための「景気」対策
日本経済の活性化を図るためにデフレ対策を講じ、企業の投資拡大を促し、雇用の拡充を図ります。「社会保障と税の一体改革」を実現し、"医療・介護・年金・子育で”の安心を生む基盤にしなければなりません。そのことが景気を刺激し、購買力を促し、経済全体の活性化につながります。この好循環を国民の皆さまに理解して頂き、自信回復につなげることが大事な景気対策となります。また、1億総中流の実現に欠かせない政策として「低所得者対策」を経済政策に組み込み、社会全体にチャレンジ精神を増幅させていかなければなりません。その際、決して低所得者に安易な支援を行うのではなく、自信を持って仕事や事業に向き合える職業訓練の仕組みをつくることが政府や自治体、産業界が連携して取り組む重要な使命と考えています。加えて、国内投資と防災・減災対策を組み合わせた10年間で50兆円の総合地域経済対策を実現します。防災・減災対策は国民の生命、財産を守る上での緊急性があるだけでなく、農業、電機、建設、医療など様々な産業にもたらす経済的な波及効果をもたらすものです。もちろん雇用拡大にも効果があることは論を待ちません。一方、輸出振興による経済活性化を追求するには、現下の円高問題を早急に改善しなければなりません。わが国の誇る「モノ造り」技術を活かした輸出競争力を高めるには、円安という質易支援策が欠かせません。為替政策も重要ですが、円安誘導には内需拡大も不可欠な条件となります。国民新党は日本経済全体の活性化を図るため、効果的な金融・為替、財政政策を総動員し、景気浮揚と雇用確保を実現します。わが党が進める具体的な景気浮揚策をは次のとおりです。
①郵貯資金を活用し、低所得者(年収400万円以下)向けの住宅ローン(金利1.5%程度、返済月額5万円前後)の創設
中古住宅市場の活性化で34兆円の経済波及効果。奨学金や学資保険等の新規金融サービスの早期実施で家計に占める教育費の負担を軽減し、消費を喚起。
②中小企業円滑化法の延長を通じた中小企業支援策の強化
③防災・減災に役立つ公共事業(10年で50兆円規模)や災害時用の食糧備蓄、非常用電源の整備
④無利子非課税国債の発行、リバースモーゲージによる介護財源等の確保
⑤医療、福祉政策の充実を通じての雇用増大
⑥食糧自給力、医療、教育、通信等、基幹産業、知的所有権保護の観点から現状のTPPには反対
5.「社会保障と税」の一体改革
世界最速で長寿社会を迎えるわが国にとって、"医療・介護・年金・子育で”に特化した今回の社会保障と税の一体改革は迫りくる課題を見据えた安心社会をつくる上で極めて重要な選択であります。消費税の税率の見直しは、国民負担につながるという視点だけではなく、“医療・介護・年金・子育で”の充実が個人消費の拡大につながり、経済全体を活性化させるという視点から捉えることも必要です。思い起こせば、小泉政権以降、2,200億円の社会保障費の削減により「救急車のたらい回し」という言葉ができ、医療の崩壊という危機的な状況が生まれてしまいました。“医療・介護・年金・子育で”は、コストカットによって補うには限界があるという現実を直視し、安定した税収を確保できる消費税によって補うことが必要であると思います。言うまでもなく、税の過重な負担を解消するためには、経済の成長が大前提であり、「名目3%、実質2%の経済成長」の達成をしなければなりません。したがって「社会保障と税」の一体改革は日本型の福祉国家の実現のために欠かせません。わが国が産業競争力を強化し、財政の健全化を図るためにも、消費税は有効な手段であるからです。国民新党は次の条件をつけることで、消費増税に賛成します。
①その実施は名目3%、実質2%の経済成長の達成が条件
②消費増税分の用途は医療、福祉、介護、子育てをはじめ社会保障・年金制度の充実と国民皆保険制度を維持するために限定化
③世代間格差の是正、特に若年層への負担軽減策を考慮
6.「税制」改正
日本の経済を元気にする観点から大胆な税制改正を行います。平成26年に消費税率の見直しが行われることを踏まえ、低所得者対策をきめ細かに行うことが重要です。具体的には、日常的に必要な生活用品の定率減税を適用します。また、景気対策の観点から飲食業等の元気を出すために交際費の課税減免による消費喚起、先端技術への投資減税など前向きな対策を打ち出します。加えて、中小企業の後継者難対策の一環として、承継税制のあり方を見直し、非上場株式にかかわる相続税、贈与税の納税猶予制度の改善に取り組みます。
①消費税は、食料品等の日曜品については定率減税を適用し、低所得者対策を充実
②飲食業等を活性化させるために交際費の課税減免による消費喚起効果で景気対策を充実
③日本の未来を支える先端技術者への投資減税を充実
④原発への依存度を低くするため、再生エネルギーの普及に対する税制措置を思い切って充実
⑤海洋開発やiPS細胞等の先端応用技術に対する税制措置の充実
⑥中小企業や農林漁業の後継者不足対策として、承継税制のあり方を抜本的に見直し、相続税や贈与税の納税猶予制度の充実
7.自主「憲法」
日本国憲法は戦後長きにわたり一度も改正されていません。国際環境の変化や国家の成長と共に、憲法も現実的で生き生きとした有機体として認識する必要があります。そうした観点からも、日本人の手による、日本人のための自主憲法の制定は多くの国民が希求するものであります。世界的に自然災害が頻発するなか、危機への的確な対応が国際協調のなかで決断されなければなりません。国民の生命、財産を守る上での自衛隊の役割を高く評価し、憲法上に自衛隊の自衛権を明記します。わが国は世界のリーダーとして国際社会の発展と安定のために相互理解と協力体制の仕組みを強化する役割が期待されており、そうした世界の期待に応えるためにも、わが国の国際貢献を一層確実なものとする自主憲法の必要は高まる一方であると考えます。国民新党は独立国家として、日本の歴史と伝統を踏まえた普遍的な価値観を追求する自主憲法の制定に向けての国民的論議をリードしていきます。
①日米安全保障条約の相互主義を確立するため、まず、わが国の責務としての集団的自衛権について容認
②災害から日本国民の生命財産を守るためには、このたびの東日本大震災において実現した10万人規模の自衛隊の出動実績を思い起こし、災害時における自衛隊のあり方について憲法に明記
8.「エネルギー」政策
東日本大震災を受け、エネルギー政策は大胆に見直しをしなければなりません。国民生活の維持の観点はもちろん、社会全体の安心・安全の観点からもエネルギー政策を論議する時期がきたのです。再生エネルギーの研究開発や海洋資源の有効活用など大胆な対策を検討すると同時に、原発の運用と依存度の引き下げに関しては、実現可能で段階的な目標を綿密な検証のもとに設定することが重要です。感情的で極端な決定ではなく、次の世代を見据えた創造的なエネルギー政策を冷静に議論する必要があります。原子力と新エネルギーの「ベストミックス」はどうあるべきか。将来の脱原発依存への道筋を国民に見える形で提示しなければなりません。当面は、あらゆる知見と人材を投入し、原発周辺の活断層や津波対策の安全性を再検討し、地域住民の安全確保を徹底します。
①東日本大震災および福島原発事故の教訓を踏まえた原子力発電の安全性確保
②運用開始から40年経過の原子炉は廃炉させ、新規の建設は見合わせる。安全性が確認できないものは即時廃炉。
③近隣諸国での原発事故に備えた非常事態対応策の検討
④予見される南海トラフ巨大地震等に対する防災・減災対策の強化
⑤省エネ、創エネ、未来技術(大型蓄電池、海洋フロンティア技術等)の実用化
9.「国会改革」
国民新党が目指す政治の実現のためには、長く続く「20年デフレ」からの脱却を実現するための内需拡大に向けた財政・税制の総合的な政策を実行するだけではなく、自らの身を削る必要があると考えています。つまり、政治家として最も困難な課題である議員定数の削減に向けて明確な立場を示す事を通じて、国民の皆様に政治家としての不退転の覚悟を示して参ります。また、国民新党は議員定数の削減を行い、議員の「量」を減らしながらも、集中的な審議時間の確保とスピード感あふれる議会運営によって、「質」の高い政治を実現し、最終的には議員定数の半減を目標とします。
①衆議院480人→240人(参議院の削減率50%に同じ)
比例区を廃止し、選挙区のみとする。小選挙区制、中選挙区制については別途調整。
②参議院242人→121人
選挙区146人→94人(47都道府県✕2)
比例代表96人→27人(242人÷2−94人)
国民新党の働きにより成立・阻止した法案
- 改正郵政民営化法:国民新党の提出していた郵政改革法案の取り下げの閣議決定を条件に、郵便、貯金、保険の三事業一体で被災地や過疎地も含めて金融ユニバーサルサービスを滞りなく行える形に再編する目的で、民主党、自民党、公明党が共同提出。国民新党を含め2012年4月27日賛成多数で可決した。これは完全郵政民営化路線・小泉路線からの転換であり、郵政見直しは、国民新党結党時からの党是・最重要政策であり、この法案の成立は国民新党にとってはかなりの意味をもった。民国連立政権では郵政民営化担当大臣のポストを亀井静香、自見庄三郎、松下忠洋、下地幹郎といった国民新党議員で独占した。
- 中小企業金融円滑化法:中小企業や住宅ローンの借り手が金融機関に返済負担の軽減を申し入れた際に、できる限り貸付条件の変更等を行うよう努めることなどを内容とする法律。2009年12月に約2年間の時限立法として施行。期限を迎えても中小企業の業況・資金繰りが依然として厳しいことから、2012年3月末まで延長された。亀井静香元金融担当相が唱え、成立させたことから亀井法とも呼ばれた。民国連立政権では亀井以降も自見庄三郎、松下忠洋といった国民新党議員が数年に渡り、金融担当相のポストを独占した。これにより、民国連立政権においては国民新党が日本の金融政策の実権を数年間握ることとなった。この金融担当相のポストに国民新党は固執する場面が多々あった。
- 永住外国人への地方参政権(選挙権)付与法案の阻止:政権交代後、民主党の鳩山由紀夫首相や当時の政権与党の民主党・社民党で永住外国人への地方参政権(選挙権)付与法案の国会提出を模索する動きがあった。(当時、民主・社民・国民新の連立与党で衆参両院の過半数を押さえており、法案通過も可能な状態であった)しかし、鳩山首相が同法案提出には与党合意が必要であると表明したことを受けて、亀井静香代表は「国民新党が賛成しないと逆立ちしても法案を出せない。首相は分かっている。今国会に提出できないことは間違いない」と述べ、民主党、社民党への牽制を行った[54]。この国民新党からの強烈な反対を受けて、鳩山首相も「連立与党のなかでまとまることが最低限必要だ。国民新党が強く反対しているので、簡単な話ではない」と述べ[55]、国民新党が事実上この法案の提出を阻止する役割を果たした。[要出典]これ以降も、民国連立政権において国民新党は同法案のストッパー的役割を担うことになった。しかし、亀井代表の離党後はこの方針は必ずしも明確ではなくなった。
- 民法の一部を改正する法律案の阻止:政権交代により成立した民社国連立政権を構成する民主党、社会民主党は選択的夫婦別姓制度の導入を柱とする民法の一部を改正する法律案の成立を政権公約として、第45回衆議院議員総選挙に臨んだ。この法律案には、当時の野党である公明党、日本共産党も支持しており、なおかつ自由民主党内でも賛成する議員も多かったが、国民新党は「家族の解体につながる」と主張し、断固として反対した[56]。この方針は、民国連立政権にも引き継がれ、民主党は第45回衆議院議員総選挙での選択的夫婦別姓制度の導入を行うとした公約を実現することはできなかった。
組織
党員
党員の多くはかつて郵政民営化に反対した自民党員であった。そのため大半の党員は選挙運動に慣れており、市民団体的な政治団体の党員とは性格が異なっていた。国民新党に入党届けを提出し、党員となると本人の希望によって国民新党支部を設立することができた。
ある意味で現在の自民党より(小泉内閣発足以前の)自民党らしい性格の政党であった。かつて長らく自民党への支持を掲げ「自民党の集票マシーン」と言われていた特定郵便局局長の多くが国民新党の支持であり、全国郵便局長会(旧全国特定郵便局長会/略称・全特)が党最大の支持基盤であった。この、全国郵便局長会の2009年の政権交代後初めて行われた総会には、当時の国民新党代表・亀井静香や党幹事長・自見庄三郎らが出席している。 さらに地方部における自民党離れも手伝ってか、党員数は25万人を超えていた[要出典]。その数は民主党員の約4万2000人よりも格段に多く(※民主党は党員の他にも「サポーター」が約20万人いるが、その事を勘案しても民主党の党員・サポーターの合計数に勝る人数の党員がいたことになる)、党所属の議員が不在で支部が存在しない地域にも多くの党員がおり、党活動を行うことが可能になっていた。
そのため、長らく東京都などの都市部を中心に貼られている傾向にあった党のポスターが、ここ最近は候補者を擁立していない地方やかつて「自民王国」と呼ばれた農村部などでも急速に増加しており、党員や勝手連的な団体の参院選や衆院総選挙に向けた活動が見られるようになった。これは、地域の隅々まで張り巡らされた全特のネットワークが大きく関係していた。 特に地方組織の脆弱な民主党にとって、この全特のネットワークは重要であり、国政選挙はもちろん、地方選挙でも国民新党推薦の候補者を全特関係者がその広いつながりで支援し、大きな助けとなっていた。
郵政関係者からの大きな支持を受けて、2007年4月の統一地方選挙の重点公約では「郵政事業によるユニバーサルサービスの堅持」を一番に掲げていた。前述のとおり、国民新党の党員の多くはかつての自民党員であったことから、民主党の活動があまり見られない地域でも、小政党ながら自民党支持者との摩擦の少ない堂々とした活動を展開することができるとされた。
党員証は自民党のそれと同じく、ハガキの切り取り式(つまり紙製)であり、レイアウトもとてもよく似ていた。
2010年参院選の敗北による、全特との関係見直し、綿貫民輔、亀井静香、亀井久興、亀井亜紀子といった個人での支持組織を持つ国会議員経験者とその一派の離脱により、党の組織力はかなり弱体化した。
本部
支援団体
| カテゴリー | 団体 |
|---|---|
| 業界団体 |
|
| 政治団体 | |
| 宗教団体 |
役職
歴代国民新党代表一覧
歴代の役員表
過去の政権ポスト
- 2009年9月16日・鳩山内閣
- 2010年6月8日・菅内閣
- 国務大臣
- 内閣府特命担当大臣(金融)・郵政改革担当大臣 - 亀井静香【 - 2010年6月11日】、自見庄三郎【2010年6月11日 - 】
- 副大臣
- 経済産業副大臣 - 松下忠洋
- 政務官
- 総務大臣政務官 - 長谷川憲正
- 国務大臣
- 2010年9月17日・菅第一次改造内閣
- 国務大臣
- 内閣府特命担当大臣(金融)・郵政改革担当大臣 - 自見庄三郎
- 副大臣
- 経済産業副大臣 - 松下忠洋
- 政務官
- 総務大臣政務官 - 森田高
- 国務大臣
- 2011年1月14日・菅第二次改造内閣
- 国務大臣
- 内閣府特命担当大臣(金融)・郵政改革担当大臣 - 自見庄三郎
- 副大臣
- 経済産業副大臣 - 松下忠洋
- 政務官
- 総務大臣政務官 - 森田高
- 内閣総理大臣補佐官
- 内閣総理大臣補佐官(内閣の重要政策全般担当) - 亀井静香
- 国務大臣
- 2011年9月2日・野田内閣
- 国務大臣
- 内閣府特命担当大臣(金融)・郵政改革担当大臣 - 自見庄三郎
- 副大臣
- 経済産業副大臣 - 松下忠洋
- 政務官
- 総務大臣政務官 - 森田高
- 外務大臣政務官 - 浜田和幸
- 国務大臣
- 2012年1月13日・野田改造内閣
- 2012年6月4日・野田第2次改造内閣
- 国務大臣
- 内閣府特命担当大臣(金融)・郵政民営化担当大臣 - 松下忠洋【 - 2012年9月10日】
- 政務官
- 総務大臣政務官 - 森田高
- 外務大臣政務官 - 浜田和幸
- 国務大臣
- 2012年10月1日・野田第3次改造内閣
収入
政党交付金
- 2006年 - 2億6600万円
- 2007年 - 3億2940万3000円
- 2008年 - 3億8395万5000円
- 2009年 - 4億2950万4000円
- 2010年 - 3億9720万3000円
- 2011年 - 3億9571万6000円
- 2012年 - 4億4254万3000円
党勢の推移
衆議院
参議院
- 当選者に追加公認は含まず。追加公認には会派に加わった無所属を含む。
- 国民新党結党は衆議院解散後なので、形式的には結党時の所属衆議院議員は0。ここでは、解散時に議員で、結党に参加した人数を議席数とした。
- 追加公認は 2 国会議員会派別議員数の推移(召集日ベース)(衆議院、2000年〜2006年)、(2) 参議院(2000年〜2006年)にある、選挙直後の国会召集日の会派所属者数から判断した。
国会議員及び党員の入党・離党
- 2005年
- 2006年
- 2008年
- 2009年
- 7月21日 衆議院解散に伴い糸川正晃前衆議院議員が離党、民主党へ移籍。
- 2010年
- 2月 自由民主党を離党していた吉村剛太郎参議院議員が入党。
- 2011年
- 2012年
- 2013年
- 1月 森田高が離党。
- 2月
- 22日 下地幹郎が離党。
- 27日 野間健が離党。
- 3月
- 22日 国民新党解党。代表の自見庄三郎と、代表代行兼幹事長の浜田和幸は無所属に。
地方議会
- 地方議員:1人
- 都道府県議会:1人(沖縄県議会)
- 市区町村議会:0
- 政党支部数:87(2012年1月現在)
政党収入額
- 2010年 - 14億9,506万円
その他
4コマ
2005年の党結成直後、党の公式サイト開設に伴い総選挙に向けて国民に対し自分たちの政策をわかりやすく広める意図で書かれた無署名(著作者不明)の4コマ漫画3本が置かれていた。その内容は、ヒトラーになぞらえたと思しき小泉首相、悪代官に扮し「小泉屋」から「山吹色のお菓子」を受け取る金正日、綿貫代表の顔をした太陽(童話「北風と太陽」のパロディ)などが登場するもので、そのシュールな内容により4コマ漫画の内容を揶揄する話題やコラージュ作品が電子掲示板等で取り上げられる。掲載当初はセリフの「紋所」が「絞所」と誤記されていたがすぐに訂正され、同時に一部のコマの絵柄も変更された。選挙終了後にこの4コマは削除されていたが、2007年に設置された「過去の4コマ」のページで再掲載されていた。しかし、2012年4月末日現在では再び跡形もなく抹消されている。
高信太郎の4コマ「ふざけるな!喝!」も2007年6月より不定期で掲載されていた。
bizドメイン
結党時に開設した「国民新党(国民)ホームページ」が、通常はビジネスサイトなどに用いるbizドメイン(www.kokumin.biz) であったため、当時話題となった。なお、国民新党ホームページは2006年3月にor.jpドメイン(www.kokumin.or.jp) に移行した。
広報活動
亀井静香を始め個性の強い政治家が不慣れな選挙対策パフォーマンスを誇示することで注目を集めている。地方議会では小林興起政治経済塾出身者より坪井恵美・倉田麗華ら認識効果の高いキャラクター性を持つ議員を輩出したが[注 5]同塾の主宰者である小林興起自身は国民新党を離れている。
2007年5月から、参院選へ向けてのテレビCMを放送した。代表代行・亀井静香が、川内康範が作詞・作曲の「おかあさん」を党のテーマソングとして歌い、綿貫代表が指揮をするという内容であるが、亀井のレコーディングに際しては一度レコーディングが済んだものに対し、川内康範が「歌になっていない」と酷評。再レコーディングとなり、亀井は幾度となくダメ出しされたが、後にOKとなる。
全国縦断リレーマラソン
2007年6月2日より、7月の参院選に向け所属国会議員や参院選候補者らが走りながら各地で政策を訴える「全国縦断リレーマラソン」を実施した。最初のランナーは2日正午に、北海道・宗谷岬と沖縄県・摩文仁の丘を出発。選挙告示後もリレーは続けられ、投票前日の7月28日に東京有楽町マリオンでゴールする。
もっとも、夏の暑い時期とあり実際に走るのは区間の一部で、移動には車も利用。当時80歳の綿貫代表は7月11日に東京都内で特別日程として開催された街頭パレードに参加した。
国民新党結党の遠因
『自民党幹事長』(浅川博忠著、講談社文庫)によると綿貫民輔初代代表曰く「新党までとは思わなかったが勉強会事務局長として私を助けてくれた島根の亀井久興が無所属では復活当選できない。彼を救済するための国民新党なのだよ」とのことである。現に2005年の第44回衆議院議員総選挙で、綿貫民輔・亀井静香は小選挙区で当選した(綿貫民輔は富山県第3区、亀井静香は広島県第6区)が、亀井久興は島根県第2区で自由民主党公認の竹下亘に破れ、重複立候補していた比例代表中国ブロックでの復活当選を果たす。しかし2009年の第45回衆議院議員総選挙では協力関係にあった民主党の議席は大幅に増加し、亀井久興は前回よりも得票数を大幅に伸ばしたものの(島根県第2区では民主党・社民党公認候補は立候補していないため、亀井久興は事実上当時の野党統一候補)、またも竹下亘に破れ、重複立候補していた比例代表での復活当選もならなかった(代表の綿貫民輔は比例代表区のみで立候補し落選・政界引退)。島根県では2002年の小選挙区区割見直しで、3つあった選挙区を2つに減らし、旧島根県第2区選出の竹下亘と旧島根県第3区選出の亀井久興の選挙協力が不可欠となっていた(亀井久興は1996年と2000年に行われた旧島根県第3区での衆議院総選挙で自民党公認候補として他の候補を寄せ付けないほどの得票を得て圧勝)。2003年の第43回衆議院議員総選挙では竹下亘が島根県第2区から、亀井久興は自由民主党中国ブロック比例単独候補として立候補し、2人とも当選していた。綿貫民輔が浅川博忠に語ったことが事実であれば、2002年の小選挙区区割見直しが国民新党結党の遠因と考えられる。