大阪府都市開発7020系電車
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| 大阪府都市開発7020系電車 | |
|---|---|
|
7020系 7525Fほか8両 (2022年8月28日 天下茶屋駅) | |
| 基本情報 | |
| 運用者 |
大阪府都市開発[注 1] →泉北高速鉄道[注 2] →南海電気鉄道 |
| 製造所 | 川崎重工業車両カンパニー |
| 製造年 | 2007年 - 2008年 |
| 製造数 | 18両 |
| 運用開始 | 2007年4月30日[1] |
| 主要諸元 | |
| 編成 |
2両(1M1T) 4両(2M2T) 6両(3M3T) |
| 軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
| 電気方式 | 直流1,500 V(架空電車線方式) |
| 最高運転速度 | 100 km/h[2] |
| 起動加速度 | 2.5 km/h/s |
| 減速度(常用) | 3.7 km/h/s |
| 減速度(非常) | 4.0 km/h/s |
| 車両定員 |
中間車:154(座席54)[2][3] Tc1車:141(座席46)[2][3] Tc2車:140(座席47)[2][3] |
| 自重 |
Mc車:35.0 t[2][3][4] M1・M2・M3車:34.0 t[2][3][4] Tc1・Tc車:31.0 t[2][3][4] Tc2・T車:28.0 t[2][3][4] |
| 全長 |
先頭車:20,825 mm[1][3][4] 中間車:20,725 mm[1][3][4] |
| 全幅 |
先頭車:2,844 mm[1][3][4] 中間車:2,830 mm[1][3][4] |
| 全高 |
M1・M3車:4,090 mm[1][3][4] M2・Tc1・Tc2・T車:4,050 mm[1][3][4] |
| 車体 | アルミニウム合金[1][3] |
| 台車 |
モノリンク式ボルスタレス台車 SS-173M・SS-173T/173TC[1][2][3][4][5] |
| 主電動機 |
かご形三相誘導電動機 三菱電機製 MB-5039-A3[2] |
| 主電動機出力 | 170 kW[2][3][4] |
| 駆動方式 | WNドライブ[4] |
| 歯車比 | 97:16(6.06)[2] |
| 編成出力 |
2両編成:680 kW 4両編成:1,360 kW 6両編成:2,040 kW |
| 制御方式 | 2レベルIGBT素子VVVFインバータ制御[2][3][4] |
| 制御装置 | 日立製作所製 VFI-HR1420P[2] |
| 制動装置 |
回生ブレーキ併用全電気指令式空気ブレーキ(遅れ込め制御付)MBSA-2[3][4] 全電気ブレーキ |
| 保安装置 | ATS-N/ATS-PN |
大阪府都市開発7020系電車(おおさかふとしかいはつ7020けいでんしゃ)は、大阪府都市開発が2007年(平成19年)から導入した通勤形電車である。
2025年(令和7年)に泉北高速鉄道が南海電気鉄道(南海)に吸収合併されたことに伴い、同年からは南海所属の車両となっている[6]。
車両概説
車体
7000系と同様、アルミ合金製であるが、前面は製造コスト削減と保守軽減のためプラグドア式貫通幌カバーを廃止し、幌を剥き出しとしたシンプルな貫通構造となった[1]。前照灯は列車種別・行先表示器の外側に移設し、光源をHIDに変更している[7]。標識灯も7000系の丸形から四角形のものとなり、全体的に直線基調ですっきりした顔立ちとなった。
側面の窓ガラスには濃緑色に着色されたUVカットガラス(95 %カット[1])を採用したため、ブロンズガラスを使用する従来車とは印象の異なる外観となっている[1]。
車体色は7000系と同様のアイボリー地にブルーとライトブルーの帯を配したものであるが、9300系の導入に合わせて、帯をブルー1色のみとする新塗装に順次変更されている[8]。
- 新塗装化された編成
(2025年2月2日)
車内設備
車内は座席や天井周りを中心に、7000系から大幅に変更が加えられている[1][4]。
座席は足元空間を広げた片持ち式で、定員はそのままに1人あたりの着席幅を従来の440 mmから460 mmに拡大している[1]。座席の構造は5000系・7000系と同一となっている[1]。スタンションポールは7人掛け座席の中間部にも追加し、形状も立ち座りのしやすい弓形に湾曲したものに変更している[1][4]。座席モケットは新たに模様入りのパープル系、優先座席にはオレンジ色を採用し、背擦りに印刷されたダイヤ柄により着席位置を明確化している[1][4]。また袖仕切りは大型のものとなり、立席客の干渉を従来より積極的に防いでいる[1][4]。
側引戸は内張りの化粧板を廃止し、3000系以来のステンレス無塗装となった。車内案内表示器は大阪府都市開発で初めてLCD式を採用し、乗降扉鴨居部に千鳥配置で1両につき4か所設置している[1][4][注 4]。なお、本ディスプレイは画像表示のみ対応するもので、動画対応ディスプレイとの併用による2画面表示を準備工事としている[1][4]。
吊手は掴みやすさを改善するため、丸形から三角形に変更している[1]。また、吊手の幅広い利用を想定して、出入口付近の枕木方向にも追加で設置し、取付高さも従来より多い3種類となった[1]。優先座席付近にはオレンジ色のものを配置し識別化を図っている[1]。天井は、ラインデリア整風板を両端の角に丸みがあるものに変更している。また、難燃性基準[注 5]の改正に合わせて樹脂製の蛍光灯カバーを廃止、これに伴う照度調整のため蛍光灯の本数も削減している[1]。
このほか、乗務員室の仕切りを350 mm客室側に移動し、乗務員室の全長を2,000 mmに拡大している[1]。
- 車内
(2016年9月8日) - LCD式車内案内表示器
(2015年9月30日)
主要機器
制御方式は7000系に引き続きIGBT素子VVVFインバータ制御で、M車に1台設置し、1台で主電動機4個を制御する(1C4M)[1]。回路方式は7000系の3レベルから2レベルに変更されている[1]。また空転時の再粘着性能を向上させるため、新たにトルク応答性の高いベクトル制御を採用し、これにより同社で初の全電気ブレーキにも対応している[1][4]。
補助電源装置はIGBT素子を使用した静止形インバータ(出力:三相交流220 V・直流100 V)をTc1車・T車に搭載しており、片方が故障した場合はもう片方から電源を供給可能とし、ほかの編成との併結時は編成を超えて給電可能となっている[1]、7000系からの変更点として、回路方式が1段分圧方式の2レベルインバータとなったほか、空調装置への供給に対応するため、容量を20 kVA拡大し、170 kVAとした[1][2]。
台車は7000系で実績のあるモノリンク式ボルスタレス台車(SS-173M・SS-173T/173TC)を装備するが、安全性と乗り心地の向上およびコスト低減を目的に、台車枠や軸箱支持装置を新規設計とし、空気ばねの容量を見直し、ばね定数を大きくした[1][2][3][4][5]。
集電装置は7000系にに引き続きシングルアーム型PT-7115-B[2]をM1車・M3車に2基ずつ搭載しているが、摺り板の材質をカーボン製に、舟体の材質をアルミ合金製に変更している[1][注 6]。
空調装置は7000系をベースとしたマイコン制御式であるが、全自動運転モードを搭載し、これまで乗務員の判断で行っていた冷房・暖房の運転切り替えを、空調制御器により通年自動で切り替えを行う[1]。冷房装置はCU701B(24.42 kW / 21,000 kcal/h)[2][4]を各車2基搭載するが[1]、環境配慮の観点から、冷媒が代替フロンR407Cに変更された[1]。暖房装置は吊り下げ式のシーズヒータを座席下に、パネルヒータを車椅子スペース部に設置する[1]。
- SS-173M形台車
(2016年10月15日)
形式・編成
← 難波・中百舌鳥 和泉中央 → | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 形式 | クハ 7521 (Tc1) |
< > モハ 7021 (M1) |
モハ 7121 (M2) |
サハ 7621 (T) |
< > モハ 7221 (M3) |
クハ 7522 (Tc2) |
| 定員 (座席) |
141 (46) | 154 (54) | 154 (54) | 154 (54) | 154 (54) | 140 (47) |
| 搭載機器 | SIV CP | VVVF | VVVF | SIV CP | VVVF | |
| 空車重量 (t) |
31.0 | 34.0 | 34.0 | 28.0 | 34.0 | 31.0 |
← 難波・中百舌鳥 和泉中央 → | ||||
|---|---|---|---|---|
| 形式 | クハ 7521 (Tc1) |
< > モハ 7021 (M1) |
モハ 7121 (M2) |
クハ 7522 (Tc2) |
| 定員 (座席) |
141 (46) | 154 (54) | 154 (54) | 140 (47) |
| 搭載機器 | SIV CP | VVVF | VVVF | SIV CP |
| 空車重量 (t) |
31.0 | 34.0 | 34.0 | 31.0 |
← 難波・中百舌鳥 和泉中央 → | ||
|---|---|---|
| 形式 | < > クハ 7571 (Tc) |
モハ 7772 (Mc) |
| 定員 (座席) |
141 (46) | 140 (47) |
| 搭載機器 | SIV CP | VVVF |
| 空車重量 (t) |
31.0 | 35.0 |
- 凡例
- VVVF:制御装置(VVVFインバータ制御)
- SIV:補助電源装置(静止型インバータ)
- CP:空気圧縮機
- <・>:集電装置(シングルアーム式)
- ■:弱冷車[10]
- ■:女性専用車両ステッカー
改造工事
転落注意放送装置設置
2012年(平成24年)度から2013年(平成25年)度にかけて、7000系・7020系(以下「両系列」)の先頭車に転落注意放送装置が設置された[11]。視覚障がい者が先頭車同士の連結部から転落するのを防ぐためのもので、開扉時に注意放送を行う。
主要装置二重化改造工事
2015年(平成27年)から2016年(平成28年)にかけて、両系列の4両編成を対象に補機類の二重化改造工事が実施された[12]。4両での単独運転を見据えたもので、7020系では7525FのTc2車(7526号車)に静止形インバータ(SIV)と空気圧縮機(CP)を増設した[13][14][注 7]。
表示類の南海仕様化

(2025年2月15日 中百舌鳥駅)
2025年(令和7年)4月の南海電鉄への吸収合併に向け、2024年(令和6年)12月から両系列の泉北高速鉄道の表示類が南海電鉄の仕様に順次変更された[15]。車体側面の社章を南海CI章に変更、側面「SEMBOKU」ロゴを「NANKAI」ロゴへ変更、車内の社名銘板の取り外しが行われた。
特別装飾・ラッピング
運用

(2025年3月29日 天下茶屋駅)
2025年(令和7年)4月1日現在、6両編成×2本、4両編成×1本、2両編成×1本の計18両が光明池検車(旧:泉北高速鉄道光明池車庫)に配置されている[9][10]。
7000系と共通運用で、泉北線内折り返しの各駅停車と、高野線に直通する準急行、区間急行に使用される。貫通構造を活かし、6両編成または8両編成で運転されている。2013年(平成25年)7月19日までは平日朝ラッシュ時の10両運転にも使用されていた[20][21][22][23]。
両系列の4両編成は併結して運用されている。ただし、両系列では貫通路のサイズが異なるため、併結時は7020系側にアダプターを取り付ける[24]。
平日朝ラッシュ時の8両編成の区間急行難波行きのうち、前から4両目の車両は和泉中央駅 - 天下茶屋駅間で女性専用車両に設定されており、6両編成のサハ7621形と4両編成のクハ7522形にこれを示すステッカーが貼られている[注 8]。
2015年(平成27年)12月5日ダイヤ改正から2017年(平成29年)8月26日ダイヤ改正まで、泉北高速線を日中に走行する一部の各駅停車が4両編成で運転されたが、この運用には南海の車両が充当されたため、主要装置二重化改造工事を行った後も両系列が4両単独で営業運転された実績はない。
全般・重要部検査は、2002年(平成14年)度から自社光明池車庫にて行われていた[26][注 9]が、南海グループ参入後の2016年(平成28年)からは再び南海電鉄千代田工場に変更されている。このため入出場の回送時に限り、南海高野線中百舌鳥駅 - 千代田工場間を走行する[24]。
編成表
← 難波・中百舌鳥 和泉中央 → | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| クハ 7521 (Tc1) |
モハ 7021 (M1) |
モハ 7121 (M2) |
サハ 7621 (T) |
モハ 7221 (M3) |
クハ 7522 (Tc2) |
竣工[27] | 備考 | |
| 7521 | 7021 | 7121 | 7621 | 7221 | 7522 | 2007/04/19 | ||
| 7523 | 7022 | 7122 | 7622 | 7222 | 7524 | 2008/03/28 | ||
← 難波・中百舌鳥 和泉中央 → | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| クハ 7521 (Tc1) |
モハ 7021 (M1) |
モハ 7121 (M2) |
クハ 7522 (Tc2) |
竣工[27] | 主要装置二重化[14] | 備考 |
| 7525 | 7023 | 7123 | 7526 | 2008/03/28 | 2016/02/26 | 2023/06/29 帯色変更[8] |
← 難波・中百舌鳥 和泉中央 → | |||
|---|---|---|---|
| クハ 7571 (Tc) |
モハ 7772 (Mc) |
竣工[27] | 備考 |
| 7571 | 7772 | 2008/03/28 | 2023/09/07 帯色変更[8] |