御荷鉾山系
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地質
御荷鉾山系の地質は、西部が中生代ジュラ紀の付加帯である秩父帯[1]、東部が同白亜紀の変成岩帯である三波川帯であり、その境界に御荷鉾層が位置する[2]。
本山系における秩父帯には、中生代の砂岩や頁岩などの堆積層に、古生代の玄武岩ブロックや古生代 - 中生代のチャートブロックがメランジュ状に分布する。とくにチャートは周囲よりも堅く浸食に強いため、地形の節で述べたような、切り立った崖を形成する。
一方東部の三波川帯は、主にジュラ紀 - 白亜紀の、低温高圧型の変成作用を受けた結晶片岩からなる。主に緑色片岩からなり、一部に紅簾片岩を含む。これらの転石が河床を緑や赤に彩る(三波川、三波石峡など)。また、産出する三波石は庭石として利用される。三波川帯を構成する結晶片岩は地滑りを起こしやすく[3]、行政により災害対策が取られている[4]。
秩父帯と三波川帯の境界は御荷鉾層または御荷鉾構造線と呼ばれる[5]。御荷鉾層は、西よりおおよそ稲含山東斜面 - オドケ山北西を北西 - 南東方向に走り、その向きを東西方向に変え、東西御荷鉾山 - 雨降山 - 下久保ダムのあたりを走る[6]。御荷鉾層は主に中生代ジュラ紀の玄武岩から変成した緑色片岩からなり、一部に枕状溶岩もみられる[7]。御荷鉾層は周囲と比べ比較的柔らかく風化されやすい。このため、御荷鉾層に含まれる東西御荷鉾山およびオドケ山は、特徴的な丸みのある山容となる[8]。
植生
標高の低いあたりではシイ、カシ等の照葉樹林に、コナラ、クヌギ、カエデ、マツなどの落葉樹林が混在する。照葉樹林帯はおおよそ標高450〜600mを上限とする[10]。おおよそ標高900〜1000m程度まではコナラやカエデ、マツなどの雑木林様であり、それより高くなるとカラマツ、ミズナラ、シラカンバなどが主な樹種となる。最も標高が高い赤久縄山頂でも樹木が育成しており、森林限界には達しない。
本山系は林業が盛んであり、上記に加えてスギ、ヒノキからなる人工林が麓から山頂近くの標高1000m付近まで広がる。特に低山域では人工林の中に、自然植生である照葉樹林や、二次植生である落葉樹林がパッチ状に分布するほど、人工林が支配的となる。
気候
登山
信仰
産業
林業

本山系は林業が盛んであり、群馬県内でも有数の林業地帯である、御荷鉾林業地帯および鏑川林業地帯を有す[14]。御荷鉾林業地帯は、藤岡市の日野地区、鬼石地区および神流町にまたがる。藤岡市の県産材センター内に原木市場を有し、群馬県内最大の取扱量となっている。鏑川林業地帯は下仁田町、富岡市、南牧村にまたがる。鏑川林業地帯はその麓に製材工場群を有し、木材の高付加価値化に取り組んでいる。
御荷鉾スーパー林道が本山系の尾根沿いに東西に、ここから支線となる林道が南北に走る。
採石
本山系の東部は、三波川帯および御荷鉾層からなり、緑色および紅色の変成岩である三波石を産出する。特に藤岡市鬼石地区において、これの採石、加工、販売が盛んであり、主に国道462号沿いおよび県道177号沿いに三波石の加工、販売店が点在する。昭和30年代頃までは、三波川の河床より直接採石していた。現在は山中の採石場で採石し、これを神流川および三波川沿いの加工場で加工し、販売、出荷している。
鉱業
本山系における鉱山開発例は少なく、いずれも現在は廃坑となっている。
レジャー・観光
本山系の山裾、特に鏑川沿いおよび鮎川沿いは、ゴルフ場が密集する。特に鮎川沿いでは、御荷鉾山山腹の標高600m付近までゴルフコースが整備されている。関越自動車道藤岡インターチェンジおよび上信越自動車道の各インターチェンジから近く、都心から日帰りでの利用が可能である。
本山系は火山を有しないため、高温の温泉は有しない。主に海成層であるため、ナトリウム-塩化物冷鉱泉が湧出し、これを暖めた温泉が開発されている。藤岡市鬼石地区の八塩温泉が古くから知られているほか、鮎川沿いの鮎川温泉、上野村の塩ノ沢温泉、下仁田町の下仁田温泉等が開発されている。特に八塩温泉および鮎川温泉は、上述したゴルフ客の宿泊施設としても機能している。



