日没の風景 (ヴェルネ)
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| フランス語: Un paysage au coucher du soleil 英語: A Landscape at Sunset | |
| 作者 | クロード・ジョゼフ・ヴェルネ |
|---|---|
| 製作年 | 1773年 |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 114.5 cm × 163.5 cm (45.1 in × 64.4 in) |
| 所蔵 | ナショナル・ギャラリー、ロンドン |
『日没の風景』(にちぼつのふうけい、仏: Un paysage au coucher du soleil, 英: A Landscape at Sunset)、または本来のフランス語の名称『平穏』(へいおん、仏: Calme)は、18世紀フランスの画家クロード・ジョゼフ・ヴェルネが1773年にキャンバス上に油彩で制作した海景画である[1][2][3]。1772年にポーランド王スタニスワフ・アウグスト・ポニャトフスキにより『嵐の海の難破船』とともに対作品として委嘱されたが、代わりにイギリス東インド会社の役人ロバート・クライヴに購入された。両作品とも現在、ロンドン・ナショナル・ギャラリーに所蔵されている[3][4]。
この絵画は、穏やかな夏の日に獲れた水産物を運び上げている漁師のいる、空想上の日没の海景を表している[3]。画面中央の靄のかかった水平線上には、金色の沈みゆく太陽があり、その光が雲の下側を照らし、穏やかな海のさざ波に反映している。港の入り口には、灯台といくつかの要塞がある。古典的な寺院が、左側の木々に覆われた高い山の麓の岸辺に建っている。船が到着したところで、2隻の小舟によって湾内に曳航されている。船のマストの下には、帆をたたんでいる小さな人物を見分けることができる[3]。
本作を購入したクライヴの代理人であったイギリスの銀行家ヘンリー・ホース (Henry Hoarse) に宛てた手紙の中で、ヴェルネは、本作について以下のように記述している。
前景には、数多くの人々、舟から獲れた水産物を運び上げている漁師たち、水産物を受け取ろうと待っている女たちなどがいる。妻の横で釣り竿を垂れている男は、円い太陽と非常な対照をなしている。全体として、この絵画は、豊かで調和のとれた構図を持っている[3]。
光、影、大気が本作の真の主題である。前景の人物たちは、水、光、大気の霞んだ境界を強調する引き立て役にすぎない。この海景画は、クロード・ロランの『シバの女王の乗船』 (ロンドン・ナショナル・ギャラリー) などのイタリア的海景画の伝統に則っている[3]。


ヴェルネの風景画とその天気の情景は、自然に忠実なものと見なされた。また、彼の海景画の船は、実際の観察にもとづいていた。本作に表されている船に最も類似したものは、1770年代に造られた、50丁の銃を装備した2階建ての船である。長い海軍式の小旗を揚げているため、おそらインディアマンの戦艦で、誇張されたオランダの旗をつけている[3]。
本作および対作品の『嵐の海の難破船』は、鑑賞者の感情に訴える効果を持つよう意図されていたもので、本作の穏やかさは『嵐の海の難破船』の崇高な恐ろしさと対比されている。両作品は、ヴェルネの海景画の傑作であり、当時彼を最も有名にした類の絵画である[3]。