昆陽池公園
From Wikipedia, the free encyclopedia
昆陽池は、奈良時代の僧行基(668-749年)の指導の下でが731年(天平3年)に開削されたと伝えられる[2][3]。
1965年(昭和40年)から伊丹市が公園として整備を開始し、1972年(昭和47年)に昆陽池公園として開園[4]、1982年(昭和57)にほぼ現在の形となった。
コブハクチョウが自然放養されているほか[5]、冬にはカモやカモメなど渡り鳥の飛来する野鳥の楽園として知られている[6]。市民の憩いの場として、樹木や水生植物の植栽や野鳥の給餌池の設置等、ビオトープ整備が進んでいるが[3]、近年、池の周囲に植林されている樹木に営巣するカワウの糞に含まれるリンによる樹木被害や、急激に増加するカラスの群れ、野生化したヌートリアが公園の樹木の根を食べるなどの事例が問題となっている[7]。
2017年(平成29年)1月、池で飼育されているコブハクチョウが、鳥インフルエンザで多数死んでいることが確認され、伊丹市のシンボルであるコブハクチョウの生態に影響が出ている[8]。
昆陽池のカモ類
昆陽池(兵庫県伊丹市)は、関西地方における代表的な渡り鳥の飛来地として知られ、特に冬季には多数のカモ類が越冬のために飛来してきた[6]。しかし、環境省「ガンカモ類の生息調査」のデータによれば、1980年代後半をピークとして飛来数は長期的に減少傾向にある[9]。
渡来数の推移
環境省生物多様性センターが公開する調査地点別羽数によると、昆陽池におけるカモ類の飛来数は以下のように推移している。
- 1989年:5,062羽
- 2022年:264羽
この結果、約30年間で95%以上の減少となっている[10]。
減少要因
環境省の報告書では、全国的なガン・カモ類の減少要因として以下が指摘されている。
- 湿地の減少・環境改変
- 水質悪化
- 越冬地の局所化
- 人為的影響の増大
昆陽池の減少傾向も、これら全国的な環境変化と同調していると考えられる[10]。
観察記録
伊丹市昆虫館研究報告に掲載された尾崎雄二・尾崎由紀による調査では、2015年から2022年にかけての鳥類相の変化が詳細に記録されており、カモ類の長期的な減少が確認されている[6]。
野鳥の島
上空の飛行機から昆陽池(手前)を南望。右上の河川は武庫川 |
池の中ほどに日本列島を模した野鳥の島(やちょうのしま)と呼ばれる人工島があり、公園の東にある大阪国際空港を離陸した直後の飛行機の窓からその形を間近に望むことができる[11][12][13]。
実寸の4000万分の1、東西約250mのスケールで日本列島を再現したこの人工島は、1973年(昭和48年)に伊丹市役所の職員が「地域のランドマークに」と言う趣旨で発案して造営された[12][13]。2006年(平成18年)には、島に上陸するカワウが増えすぎて糞害により島内の樹木がほとんど枯死してしまったため、定期的にボランティアを募って植樹や剪定を行い環境の維持に努めている[13]。
公園の施設
利用情報
- 所在地 - 兵庫県伊丹市昆陽池3丁目
- 開園時間 - 常時(ふるさと小径は午前9時〜午後5時)
- 休園日 - 年中無休