田浦文丸
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プロ入り前
大野城市立平野小学校1年生から「平野リトルジャガーズ」で軟式野球を始め、大野城市立平野中学校では投手兼外野手として硬式野球クラブ「糸島ボーイズ」に所属する[1]。2年生の夏には全日本中学野球選手権大会(ジャイアンツカップ)に出場。準決勝で先発し1-0の完封勝利をおさめる。迎えた決勝戦では後に高校時代の監督となる鍛治舎巧が率いる「枚方ボーイズ」と対戦となった[2]。
秀岳館高等学校に進学し、1年生の秋からベンチ入りを果たす[1]。甲子園には2年生の春の第88回選抜高等学校野球大会[3]、夏の第98回全国高等学校野球選手権大会[4]、3年生の春の第89回選抜高等学校野球大会[5]、夏の第99回全国高等学校野球選手権大会と4季連続の出場を果たしたが、3年生の夏は2回戦で中村奨成擁する広陵高校に6対1で敗れ、4季連続の準決勝進出はならなかった[6]。九鬼隆平は高校の1学年先輩であり、バッテリーを組んでいた[7]。2017年9月に開催された2017 WBSC U-18ワールドカップにおいて、中村奨成や同期入団となる増田珠らとともにU-18野球日本代表に選出され、同大会ではリリーフとして5試合、先発で1試合に登板し、13回2/3を投げて29三振を奪い、救援部門でベストナインに選出された[1][8]。またこの活躍により大野城市から「平成29年度大野城市特別表彰」を受賞する[9]。
10月26日に行われたプロ野球ドラフト会議にて、福岡ソフトバンクホークスからドラフト5位指名を受け[10]、11月28日、契約金3500万円、年俸500万円(金額は推定)で契約合意に達し[11]、12月7日に入団発表会見が行われた[12]。背番号は56。
ソフトバンク時代
2018年4月2日に高知ファイティングドッグスとの試合で三軍デビュー[13]。5月1日の阪神タイガースとの二軍戦に3番手で登板し、2回2奪三振無失点の内容でウエスタン・リーグ公式戦初登板を果たした[14]。しかし、その後は怪我により3か月以上実戦登板から離れ、9月25日のBFL選抜との練習試合で復帰登板を果たすも[15]、この年のウエスタン・リーグでの登板は前述の1試合のみに終わり[16]、三軍戦も9試合の登板にとどまった[17]。オフの11月25日から台湾で開催された2018アジアウインターベースボールリーグのNPBウエスタン選抜に選出され、7試合の登板で0勝1敗2ホールド・防御率0.56という成績を残した[18]。契約更改では現状維持となる推定年俸500万円でサインした[19]。
2019年は7月9日に自身初の一軍昇格を果たすと[20]、翌10日の埼玉西武ライオンズ戦でプロ初登板を果たし、2イニング打者6人をパーフェクトで抑える好投を見せた[21]。その後は7月29日に出場選手登録を抹消され[22]、9月22日に再登録されるも[23]、同30日に再び登録抹消[24]。この年は8試合の一軍登板で防御率4.50という成績であり、オフに80万円増となる推定年俸580万円で契約を更改した[25]。
2020年は腰痛や左肩痛に悩まされて一軍登板が無く、ウエスタン・リーグでも1試合の登板にとどまり、オフに20万円減となる推定年俸560万円で契約を更改した[26]。
2021年は春季キャンプから二軍での調整が続いたが、3月16日に一軍へ合流すると、アピールに成功し[27]、自身初めて開幕を一軍で迎えた[28]。4月11日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦では1点リードの6回裏から3番手として2イニングを1安打無失点に抑える好投[29]。先発の松本裕樹が4回完了時に降板しており、2番手の髙橋純平は1イニングを無失点に抑えていたが、公認野球規則9.17(b)の原注に基づいて田浦が勝利投手となり、プロ初勝利を挙げた[30]。6月20日の北海道日本ハムファイターズ戦ではプロ初ホールドを記録するなど[31]、中継ぎとして前半戦を一軍で完走し、19試合の登板で1勝0敗1ホールド・防御率3.38を記録[32]。東京オリンピックによる中断期間に伴い7月15日に自動的に出場選手登録を抹消されると[33]、同20日に球団から新型コロナウイルスに感染したことが発表され[34]、その影響もあって後半戦は一軍登板なしに終わったものの、オフに400万円増となる推定年俸960万円で契約を更改した[32]。
2022年は3月25日の開幕を2年連続で一軍で迎えたものの[35]、シーズン初登板は4月5日のオリックス・バファローズ戦[36]。5月19日に出場選手登録を抹消されるまで[37]の約1か月半でわずか4試合と登板機会に恵まれず、その後の一軍昇格は果たせずにシーズンを終えた[38]。シーズン終了後に参加したフェニックスリーグ[39]で左肩の違和感を訴えてリハビリ組に合流[40]。秋季キャンプも不参加となり[41]、オフに現状維持となる推定年俸960万円で契約を更改した[38]。
2023年も開幕を一軍で迎えると[42]、開幕から15試合連続無失点を記録[43]。6月17日の阪神戦では797日ぶり(プロ初勝利以来)となる白星も挙げた[44]。嘉弥真新也の不振[45]・モイネロの長期離脱[46]・緊急補強したヘルナンデスの誤算[47][48]というチーム事情があり、貴重なリリーフ左腕として重宝され、8月11日終了時点では37試合に登板し、2勝1敗7ホールド・防御率1.26と好成績を残していた[49]。ただ、その後の6登板のうち3試合で失点を喫すると[50][51][52]、9月9日に出場選手登録を抹消された[53]。同19日に特例2023の代替指名として再登録されたが[54]、10月2日に登録抹消[55]。そのまま二軍でシーズンを終えたものの、この年は45試合の登板で2勝1敗7ホールド・防御率2.38を記録し、オフに2040万円増となる推定年俸3000万円で契約を更改した[56]。
2024年、前年秋のメディカルチェックで左肩の腱板損傷が判明し、春季キャンプはC組(筑後)でスタート[57]。2月20日にB組(宮崎)へ合流したものの[58]、痛みがあって再びリハビリ組へ戻った[57]。7月16日の四軍戦で実戦復帰を果たし[59][60]、8月11日の二軍戦では、この年初の公式戦登板[61]。同27日に出場選手登録され[62]、9月15日に登録抹消されたが[63]、同30日に再登録され[64]、この年は4試合の登板で防御率2.45という成績であった[65]。レギュラーシーズン終了翌日の10月5日に出場選手登録を抹消され[66]、その後はフェニックスリーグへ参加となり、ポストシーズンでは登板がなかった[57]。オフに600万円減となる推定年俸2400万円で契約を更改した[65]。
2025年は6月に左脇腹の痛みを訴え離脱[67]。二軍では19試合に登板して防御率4.58という成績[68]で、一軍での登板はなかった[69]。10月7日に球団から戦力外通告が発表された[70]。
選手としての特徴
| 球種 | 配分 % | 平均球速 km/h | 被打率 |
|---|---|---|---|
| ストレート | 38.1 | 142.9 | .271 |
| スライダー | 37.6 | 125.4 | .194 |
| ツーシーム | 13.9 | 140.0 | .421 |
| チェンジアップ | 10.4 | 120.0 | .125 |
身長は168cmと小柄ながら[72]、最速148km/hのストレート[73]とチェンジアップのコンビネーションで空振りを奪う[74]。変化球は他にツーシーム[75]、回転数が3000を超えるスライダー[72]、カーブを器用に操り、変化球ではスライダーを一番多く投じる[76]。
チェンジアップは、ダルビッシュ有が「俺がこんなんやったら1球で肩もげる」と評して絶賛し[77]、客観的には田浦の最大の武器であったが、田浦自身は「僕の中では全然通用しないボールでした」と語る[78]。高校時代までは一番得意と思える球種だったものの、プロ入り後に落ち幅が大きくなってしまい、田浦自身の中では使いにくい球種になってしまっていたと語る[76]。
詳細情報
年度別投手成績
| 年 度 | 球 団 | 登 板 | 先 発 | 完 投 | 完 封 | 無 四 球 | 勝 利 | 敗 戦 | セ 丨 ブ | ホ 丨 ル ド | 勝 率 | 打 者 | 投 球 回 | 被 安 打 | 被 本 塁 打 | 与 四 球 | 敬 遠 | 与 死 球 | 奪 三 振 | 暴 投 | ボ 丨 ク | 失 点 | 自 責 点 | 防 御 率 | W H I P |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2019 | ソフトバンク | 8 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 41 | 10.0 | 8 | 1 | 6 | 0 | 0 | 6 | 0 | 0 | 5 | 5 | 4.50 | 1.40 |
| 2021 | 19 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1.000 | 90 | 21.1 | 22 | 1 | 7 | 1 | 0 | 17 | 2 | 0 | 8 | 8 | 3.38 | 1.36 | |
| 2022 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | ---- | 23 | 4.2 | 7 | 1 | 0 | 0 | 2 | 4 | 0 | 0 | 5 | 5 | 9.64 | 1.50 | |
| 2023 | 45 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 7 | .667 | 150 | 34.0 | 31 | 1 | 12 | 1 | 7 | 28 | 3 | 0 | 9 | 9 | 2.38 | 1.26 | |
| 2024 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 17 | 3.2 | 4 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2.45 | 1.64 | |
| 通算:5年 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 | 0 | 9 | .750 | 321 | 73.2 | 72 | 4 | 27 | 2 | 9 | 56 | 5 | 0 | 28 | 28 | 3.42 | 1.34 | |
- 2025年度シーズン終了時
年度別守備成績
| 年 度 | 球 団 | 投手 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 試 合 | 刺 殺 | 補 殺 | 失 策 | 併 殺 | 守 備 率 | ||
| 2019 | ソフトバンク | 8 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- |
| 2021 | 19 | 1 | 4 | 0 | 0 | 1.000 | |
| 2022 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | |
| 2023 | 45 | 1 | 6 | 0 | 0 | 1.000 | |
| 2024 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | |
| 通算 | 80 | 2 | 10 | 0 | 0 | 1.000 | |
- 2025年度シーズン終了時
表彰
- 国際大会
- WBSC U-18ワールドカップベストナイン:1回(救援投手部門:2017年)[8]
- その他
- 平成29年度大野城市特別表彰(2017年)[9]
記録
- 初記録
- 初登板:2019年7月10日、対埼玉西武ライオンズ14回戦(福岡 ヤフオク!ドーム)、8回表に5番手で救援登板・完了、2回無失点
- 初奪三振:同上、8回表に木村文紀から空振り三振
- 初勝利:2021年4月11日、対東北楽天ゴールデンイーグルス3回戦(楽天生命パーク宮城)、6回裏に3番手で救援登板、2回無失点
- 初ホールド:2021年6月20日、対北海道日本ハムファイターズ12回戦(福岡PayPayドーム)、7回表に3番手で救援登板、1回無失点
背番号
- 56(2018年 - 2025年)
登場曲
- 「いま太陽に向かって咲く花」NOBU(2018年)
- 「New Rules」Dua Lipa(2018年 - 2020年)
- 「交差点」BANTY FOOT(2019年 - 2020年)
- 「DRIBBLA - 光」DIGITAL NINJA(2021年 - )
- 「In My Life」SALU(2021年 - )