福井鉄道130形電車
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| 福井鉄道130形電車 | |
|---|---|
| 基本情報 | |
| 製造所 | 自社西武生工場 |
| 主要諸元 | |
| 軌間 | 1,067(狭軌) mm |
| 電気方式 | 直流600 V(架空電車線方式) |
| 車両定員 | 80人(座席36人) |
| 車両重量 | 22.5 t |
| 全長 | 13,480 mm |
| 全幅 | 2,700 mm |
| 全高 | 4,215 mm |
| 車体 | 普通鋼 |
| 台車 | ブリル27MCB-2 |
| 主電動機 |
直流直巻電動機 モハ131:TB-28A モハ132:MB-172NR |
| 主電動機出力 | 37.5 kW |
| 搭載数 | 4基 / 両 |
| 端子電圧 | 600 V |
| 駆動方式 | 吊り掛け式 |
| 歯車比 | 1:4.50 |
| 制御装置 |
抵抗制御、直並列組合せ制御 間接非自動制御(HL制御) |
| 制動装置 |
モハ131:自動空気ブレーキ AMM モハ132:非常弁付直通ブレーキ SME |
| 備考 | 各数値は1973年(昭和48年)5月現在[1]。 |
福井鉄道130形電車(ふくいてつどう130がたでんしゃ)は、かつて福井鉄道に在籍し、主に同社南越線において運用された電車(制御電動車)である[2]。
南越線の車両近代化および輸送力増強を目的として[3]、1962年(昭和37年)10月と1963年(昭和38年)4月の二度にわたり、制御電動車モハ130形が2両(131・132)新製された[4]。1960年(昭和35年)に福武線向けに新製された連接車200形を基本に、自社西武生工場において新製された全長13m級の2軸ボギー構造の小型車である[5]。車体は台枠より完全新製されたものの、主要機器については台車・制御器などを同時期に廃車となったモハ1形2・3[注釈 1]より流用し[6]、その他の機器についても福井鉄道手持ちの従来品が使用され[5]、カルダン駆動の高性能車であった200形に対して本形式は吊り掛け駆動の旧性能車であった[1]。
本形式の導入以降、福井鉄道における車両の増備および代替は他事業者より譲り受けた中古車両の導入によって賄われ、新製車両の導入は2013年(平成25年)のF1000形まで途絶えることとなった[7][8]
本形式は南越線における主力車両として運用され、1981年(昭和56年)4月の南越線全線廃止後も休車状態のまま残存し、1986年(昭和61年)まで在籍した[9]。
車体
全長13,840mm・車体長13,000mmの全鋼製構体を備える[1]。前後妻面に運転台を有する両運転台構造で、妻面・側面とも幕板部から屋根部にかけて外板を連続処理した張り上げ屋根構造が採用された[5]。前面形状は200形に範を取った、いわゆる「湘南型」の非貫通2枚窓設計であるが[5]、前面窓部は200形が連続窓風の処理がされていたのに対して本形式は独立した2枚の窓を備え[10]、200形が前面上半分に後退角を設けているのに対して本形式は後退角を設けないフラットな前面形状とされている点などが異なる[10]。前照灯は白熱灯式のものを前面屋根部に1灯、埋込型のケースを介して装着し、後部標識灯は角型のものを前面腰板下部に左右1灯ずつ装備する[10]。
側面には片開式の手動客用扉を片側2箇所備え、客用扉下部の車体内側にはホームとの段差対策としてステップが設けられている[5]。このため、200形とは異なり車体裾部に丸みは付けられていない[5]。なお福井市内の路面区間直通は想定しておらず、客用扉下には低床ホーム用の連動ステップは取り付けていない[5]。側面窓は二段上昇式のアルミサッシを採用、側面窓配置はd1D(1)3(1)D1d(d:乗務員扉、D:客用扉、各数値は側窓の枚数、カッコ内は戸袋窓)である[5]。
車内は200形と同様にアクリル製カバー付の蛍光灯照明を採用、床面はリノリウム張りとして近代化を図った[5]。ただし座席はロングシート仕様であり[5]、ボックスシートを採用したセミクロスシート仕様であった200形とは異なる[11]。
主要機器
主要機器および台車については、前述の通り従来車の廃車発生品および福井鉄道手持ちの旧弊な機器が採用された。
速度制御は各運転台に設置された直接制御器によって行う直接制御方式を採用し、総括制御は不可能な仕様である[5]。
主電動機はモハ131が神戸製鋼所製のTB-28Aを、モハ132が三菱電機製のMB-172NRをそれぞれ1両当たり4基搭載する[4]。いずれも本来は路面電車用の端子電圧600V時1時間定格出力37.5kWの直流直巻電動機で、駆動方式は吊り掛け式、歯車比は1:4.50である[1]。
台車はブリル (J.G. Brill) 社製の型鍛造によるスイングボルスター式釣り合い梁台車であるブリル27MCB-2を装着する[4]。固定軸間距離は1,981mm、車輪径は860mmである[1]。この台車は元々1923年に福武電気鉄道がその開業に当たって準備した1形1 - 3用として輸入されたブリル社純正品で、モハ2、3が老朽廃車[注釈 2]に伴い予備品となっていたのを再用したものである[13]。
制動装置は本形式が総括制御不能で連結運転を考慮しない設計であったことから、構造の簡易なSM-3直通ブレーキを採用した[5]。これも日本の路面電車では標準品となっていた機器である。
その他、集電装置は菱形パンタグラフを採用、各車の屋根上社武生寄りに1両当たり1基搭載し、連結器は下作用式の並形自動連結器を前後妻面とも採用した[1]。