足柄茶

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種類 日本茶
起源 神奈川県西部
説明 浅蒸し茶
足柄茶
足柄茶(アイス)
足柄茶(アイス)
神奈川県足柄上郡清水村の茶畑
神奈川県山北町旧清水村)にある茶畑
種類 日本茶

起源 神奈川県西部

説明 浅蒸し茶

足柄茶(あしがらちゃ)は、神奈川県西部の丹沢箱根山麓地域で生産される地域ブランド日本茶である。県内の山間部を中心に栽培され、「味と香りの足柄茶」として展開されている[1]

足柄茶は、生葉を40秒ほど蒸す「浅蒸し茶」の煎茶である[2]。 茶の色は淡い山吹色で、甘味渋味のバランスがよく、香りのよい茶として紹介されている[2][3]。この特徴を産む理由として、次のように説明されている。

  • 丹沢・箱根山麓一帯は山間部で日照時間が短いことからの成長に時間がかかる。ただ、この欠点を逆手にとって長い時間をかけて土壌の養分を多く吸収させられるとされるという[2]
  • 新芽の出る時期に立つ朝霧紫外線を遮り、苦味成分であるタンニンの生成が抑えられる環境とされる[2]
  • 地域の土壌は全窒素量が多く、旨味成分であるアミノ酸が豊富とされる[2]

生産体制

足柄茶の特色として、生産者協同組合を組織し、肥料農業管理を含めた生産指導から、荒茶製造、ブレンド、火入れ、販売までを一括管理する体制がある[3]

荒茶は一度茶葉センターに集められ、茶葉の大きさによって火入れ条件を変えるなどの工程を経て仕上げられる。 熟練の職人による色・香りなどの官能検査と成分検査を併用し、最適なブレンドが行われることで、品質の安定化が図られている[3]。 この体制により、高品質な茶を比較的価格を抑えて提供する仕組みが確立されている。

歴史

  • 1925年(大正14年)、旧清水村(現・山北町)において関東大震災復興策として茶の導入が行われ、1927年に手もみによる共同製茶が始まり、1928年には村営製茶工場が建設された[4]。 その後、県西部の山間地域で茶業が発展し、産地整備と加工体制が整えられた[5]
  • 1963年(昭和38年)には、第17回全国茶品評会で一等入賞し、品質の高さが評価された[6]。その後も全国茶品評会で上位入賞している[3]
  • 1964年(昭和39年)、清水農業協同組合が茶業センターを設置し、県下一元集荷体制を整える[3]
  • 1984年(昭和59年)、神奈川県農協茶業センター新工場完成[3]
  • 1992年(平成4年)、神奈川県農協茶業センターを解散し、株式会社へ移行[3]
  • 2000年(平成12年)、山北町FA工場(グリーンティーあしがら)稼働。山北町14荒茶工場統合[3]
  • 2025年(令和7年)、足柄茶100周年PRイベント開催[7][8]

ブランド化

足柄茶は特許庁地域団体商標に登録されている[9]。 また、「かながわブランド[10]、「かながわ名産100選」[11]、「本場の本物」[2]にも認定されている。

産地

足柄茶の生産地域は次の市町村に広がる[1][12]

課題

足柄茶の生産量は減少傾向にあり、神奈川県内の荒茶生産量は1975年度には411 tだったが、2020年度には146 tにまで減少した[8][13]

「神奈川県茶業振興計画」では、県内茶業の課題として次の点が挙げられている[5]

  • 生産者の高齢化
  • 後継者不足、担い手の減少
  • 茶園の荒廃・管理放棄の増加
  • 国内茶消費量の減少
  • ペットボトル茶の普及による飲用形態の変化
  • 茶価の低迷
  • 山間地ゆえの生産コストの高さ
  • 気候変動による生育への影響(高温・降雨量の変動等)

脚注

関連項目

外部リンク

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