輝夜姫

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輝夜姫』(かぐやひめ)は、清水玲子による日本漫画作品。『LaLa』(白泉社)において、1993年から2005年まで連載された。単行本は全27巻。

竹取物語』をベースにした、近未来SF作品。

2002年に、第47回小学館漫画賞を受賞している[1]2003年ドラマCD化された。

あらすじ

第一部 神淵島編
岡田晶は、竹やぶで拾われ施設等で育つが、5歳のときに岡田家に引き取られる以前の記憶を持っていなかった。岡田家では画家である養母にヌードモデルをさせられていたのみならず同性愛関係までも迫られ、その一方で精神的に不安定な義妹、まゆからの極度の精神依存を受けるなど満たされない環境に置かれていた。そんなとき、幼馴染の由と碧に出会う。米軍が主催し神淵島で行われるキャンプU.G.に参加することで前科を免除され米国籍を得られるというもので晶は新たな人生を求めて岡田家を出て参加を決意する。マギー教官の元で開催されたサバイバル生活で晶は由、碧だけでなく、黒人系米国人のサットン、ハリウッドスターのミラー、楓と桂の双子の兄弟、聡、守、信夫といった幼馴染みの少年達と再会を果たす。だが、彼らはそれぞれ若いみそらで人生をやり直さなければならない個々の事情を抱えていた。共同生活の中で、碧が深刻な呼吸器疾患を、ミラーが重度の視覚障害を抱えていることが判明する。一方、晶が居なくなったことで養母は取り乱し、まゆも精神的に更に不安定になっていた。養母が階段から転落事故で重傷を負うのも構わずまゆは晶を追って神淵島に向かう。
神淵島で少年たちはかつて自分たちがこの島で育てられ、年長の仲間が生贄にされて輝夜姫に捧げられたのを目撃したことで殺人を犯した過去や、神淵島にある謎の遺跡に立ち入ったことも思い出す。仲間として潜入した何者かの妨害により、共同生活は危険に晒される。主催する米軍には別の思惑があった。そんなことなど露知らずまゆも合流してしまう。やがて、昴やジュリアン・レドモンらがハンターとして送り込まれる。昴は天人たち仲間を殺された復讐心から、ジュリアン・レドモンは全く別の目的を持っていた。ハンターたちによって桂は拉致され、ミラーも姿を消す。やがて桂は心臓を抜き取られた無残な姿で発見される。一方、ミラーを拉致したジュリアンは、自分のクローンでありドナーとして育てられたミラーに、次第に四肢が腐り死ぬだけの自らの身体から網膜を提供すべく、わざとミラーに扮して米軍に殺されにいく。また米軍の目的は神淵島出身者だけが持つ、カビに対する免疫にあった。仲間の中の裏切り者、それは誰も疑っていなかった信夫だった。
第二部 復讐編
マギーがカビに感染して隔離されたものの、キャンプU.G.の目的は遂げられた。聡やサットンらドナーたちはそれぞれ切り刻まれて元の人物に移植された。それらの真相を知る者はジュリアン・レドモンとして表舞台に復帰したミラーだけだった。だが、事態は少しずつ動き出す。サットンからの移植により現役生活を長らえたNBAのスタープレーヤードン・ベラミーだったが現役引退後は家族に対する暴力がゴシップとなるなど常軌を逸した行動が目立つようになる。ジュリアンことミラーと接触したベラミーは自身の意識がサットンであることを打ち明ける。二人は他の仲間たちについても同様かも知れないという推論を立てる。一方、晶は病死した中国を支配する財閥の令嬢、李玉鈴に成り代わることを強要されていた。玉鈴としての彼女に求められていたのは伴侶を選んで次の李家を受け継ぐ跡取りを産むことにあった。玉鈴として振る舞わなければならない重圧やかつての友人に馳せる想い、岡田晶が死んでいく感覚に、次第に晶は隠れた残虐性を見せ始める。そんな中、花婿候補たちが一同に集められる。紆余曲折の末にその中には、本人とドナーとが入れ替えられたタイ王室のラシード9世こと碧、米国下院議員の息子ヒロキ・ラシュトンこと聡が含まれていた。ドナーを集めるべく、玉鈴こと晶は他に英国王室のジュリアン・レドモン王子ことミラー、ドン・ベラミーことサットン、金晳暎(キムソギョン)こと楓、ユーリ・ババーニンこと守を集める。移植者本人たちの意識を乗っ取ってそれぞれが国を動かす程の有力者になった彼らは、世界への復讐を計画する。だが、それぞれが玉鈴こと晶に湧き上がる異常な執着心を見せ、思惑が交錯する。その頃、由は昴たち天人と共にあった。

用語

イケニエ
神淵島でのお祭りの犠牲となる少年(少女)、及びそのために同島で育てられた孤児のこと。
ドナー
政財界の要人(レシピエント)に臓器を提供する目的で作られたクローンである。
保険の意味で予め作られている場合(晶、碧、サットン、聡、桂・楓、守)と、本体に臓器移植の必要が生じた際に作られる場合(ミラー)がある。
キャンプU.G.(キャンプアンダーグラウンド)
米軍主催の青少年を対象としたキャンプ。U.G.(非合法)の名の通り、何が起きても軍は責任は取らない代わりに、優勝者には多額の賞金と、希望する国の国籍が与えられる。開催地は毎年変わる(※今回は神淵島)。
神淵島(かぶちじま)
晶、由等の孤児達が育った奄美の島。島の固有種と思われる生物が多く生息している。謎が多い。
天人(てんにん)
月に住む(あるいは住んでいた)異星人。見た目は人間と変わらないが、姿を変える能力は持っている模様。
天人は女人としか交わらないため、交わると天に帰れない。男性もおり、かぐや姫以外の天人は世代交代している。人を食らう化け物に成り果てても、天には帰れない。
月の石
アポロ計画により月から持ち帰られた石(実在のものとは形状・設定ともに異なる)。70億年以上前にできたものなのに、その存在は公にされていない。6分割され、世界各国で保管されている。
月の石のカビ(ムーンストーンモルド)
月の石に付着しているカビ。及び、それを病原体とする疾患のこと。空気感染したり、感染力が非常に強かったり、治療法がなかったりと謎が多い。生育環境や体質によっては、罹らない。
李財閥
李家を当主とする。民主化された中国で絶大な権力・財力を持ち、李帝国と俗称されるほどの影響力を有する。歴代の女帝は残忍。世継ぎは成人するまで後宮で育ち、世間の目にはほとんど触れないが、18歳になると即位式を行い、公の場に立たされる。当主(又は世継ぎ)の婚姻に関しては、5人の婚約者から当主が夜毎に相手を選んで関係を持ち、子供ができた時点で初めて成立する。玉鈴は18歳の即位式を済ませるとすぐに婚儀を行なうことを求められた。杏后の場合は、高齢になるまで子供を儲けなかった。当主が女性の場合、DNA鑑定をしない限り、父親の特定できない。婚約者のうち何人かが当主に殺されることを想定した上で5人の婚約者が準備されている。実際に当主と関係を持てた者が一人しかいなかったらしい。
オルフェウス計画(プロジェクト・オルフェウス)
(表向きは)月の地球への衝突を防ぐため、その原因と見られた月の石を月に戻す計画。本当は、「月の異常接近が止まらなかった場合に備え、月にコントローラーと核爆弾を埋め込み、月を操作し最悪の場合は爆破すること」である。
輝夜姫(かぐやひめ)
天人であり、彼女以外の天人は従者(現代に生き残っているのはその子孫)である。神淵島で祭祀を取り仕切っていた模様で、お祭りの夜にイケニエを捧げていた。イケニエたちが神淵島を脱出した際、他の天人とともに死亡する。

登場人物

書誌情報

ドラマCD

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