鉄人28号 (2004年版アニメ)
2004年版アニメ
From Wikipedia, the free encyclopedia
『鉄人28号』(てつじん28ごう)は、今川泰宏監督による横山光輝の同名の漫画をテレビアニメ化した4番目の作品。2004年にテレビ東京系列で放送され、翌2005年にキッズステーションやBSジャパンで放送された。鉄人28号シリーズ初のハイビジョン製作かつデジタルアニメでもある。
| 鉄人28号 | |
|---|---|
| アニメ | |
| 原作 | 横山光輝 |
| 監督 | 今川泰宏 |
| シリーズ構成 | 今川泰宏 |
| 脚本 | 今川泰宏、山口亮太、北嶋博明、 荒木憲一、面出明美 |
| キャラクターデザイン | なかむらたかし |
| 音楽 | 千住明 |
| アニメーション制作 | パルムスタジオ |
| 製作 | 敷島重工(GENCO、ガンジス) |
| 放送局 | テレビ東京ほか |
| 放送期間 | 2004年4月7日 - 9月29日 |
| 話数 | 全26話 |
| ゲーム | |
| ゲームジャンル | 巨大ロボット操縦アクション |
| 対応機種 | PlayStation 2 |
| 開発元 | サンドロット ジャムズワークス |
| 発売元 | バンダイ |
| プロデューサー | 武重康平 黒田志郎 |
| ディレクター | 本間毅寛 |
| キャラクターデザイン | 小川幸作 |
| メカニックデザイン | 冨田大道 |
| シナリオ | 本間毅寛 |
| 音楽 | 高田雅史 |
| プレイ人数 | 1 - 4人 |
| 発売日 | 2004年7月1日 |
| テンプレート - ノート | |
| プロジェクト | アニメ・コンピュータゲーム |
| ポータル | アニメ・コンピュータゲーム |
概要
解説
原作の連載時期である昭和30年代を舞台に、「もはや戦後ではない」と言われた当時の日本の風物を積極的に取り入れ、ノスタルジックな雰囲気を醸し出しているのが特徴。原作のイメージを重視しているもののストーリーはアニメオリジナルで、ロボット活劇よりも鉄人も含めた太平洋戦争の残した闇の遺産の数々に、戦時中の記憶を持たない少年である金田正太郎が直面するヒューマンドラマが重視されている。
オープニング映像は本編と打って変わって、アニメ第1作の雰囲気を残しながら鉄人の勇姿を描いている。昭和30年代の東京上空を鉄人が飛び、夜の銀座交差点、跳ね上げ式の勝鬨橋、隅田川土手、おばけ煙突などが登場する。
なお、放送中の2004年4月15日に原作者の横山光輝が急逝したため、追悼文を画面上部に流した(ローカル編成の深夜アニメのため、追悼文が流れた日付や話数はネット局によって異なる)。
シリーズ構成
全26回放送分の内、前半部は2話または3話構成のオムニバス形式で、鉄人登場編2話、モンスター編3話、スリルサスペンス編3話、ケリー編3話、短編集3話、京都編2話となっている。短編集3話では鉄人はほとんど活躍せず、正太郎の少年探偵としての活躍が描かれた。それぞれの部分は独立性を持ちながらも、後半部の伏線として、「戦争と兵器」、「人造人間」、「善悪はリモコン次第」、「超人間」、「科学者の悲劇」、「人工知能」についての説明も示している。
後半部はまだら岩編4話、黒部編6話の連続したストーリーとして描かれた。大塚署長の更迭と、敷島博士の自殺によって正太郎が身近な大人の支援者を失い[注釈 2]、鉄人の行動が制限されたうえに、少年探偵としての活動もできなくなって孤立してしまうなど、作品全体がひときわ暗く沈鬱な雰囲気を漂わせるようになり、原作の設定がかなり変えられた(ただし、物語の結末に関しては、原作者である横山が当初予定していた“鉄人の最期”が取り入れられている[注釈 3])。
本作では予算面から大型ロボットの格闘シーンは少なくならざるを得ず[要検証]、その代わりに正太郎とその「父」である金田博士、大塚署長、敷島博士らとの親子の情愛が強く描かれている。
また、科学技術に溺れる科学者とその悲劇が繰り返し描かれているが、科学や科学者自体を否定的に描写するのではなく、時代の流れからやむをえないものとして捉えている。
設定の相違
原作は昭和30年代における科学の最先端を描くため、舞台は欧米風、登場人物はドライで、スパイ団や犯罪組織と丁々発止で渡り合う痛快活劇だったが、本作は21世紀から振り返った戦後としての昭和30年代が描かれており、日本風かつ昭和初期の風物が色濃く、登場人物はウエットで、物語は重く暗いムードを湛えている。
- 正太郎
- 原作の正太郎は、身体は少年だが、思考パターン、言葉遣い、体力、能力は大人そのものだった。本作では、優れた能力と特別な資格を持つものの、あくまでも子供として描かれている。
- 敷島博士
- 原作では大学教授的な科学者、技術者として描かれたが、本作では敷島重工の社長であり、かなり大きな工場を持つ経営者とされた。
- 大塚署長
- 原作では正太郎の生い立ちについてはほとんど触れられていないが、本作では正太郎の出生、養育について全て大塚署長が関与したものとされた。
ストーリー
第二次世界大戦末期、旧日本軍は悪化する戦局と、決定的な兵士不足に悩まされていた。そこで考えられたのが不死身の巨人兵器「鉄人」を造り出す「鉄人計画」であった。「鉄人計画」には当時天才科学者と謳われていた金田博士が選ばれ、南方に在る軍の秘密研究所で開発が進められていたが、計画はかなり難航していた。そんな折、金田博士の息子である正太郎が、東京大空襲で生まれることなく死んだという報せが入った。金田博士は悲しみのあまり28番目の機体に「正太郎」と名付け、我が子の様に大切に造り上げた。そして遂に大日本帝国の劣勢をたった一機で覆すほどの性能を秘めた人型ロボット兵器・鉄人28号が完成する。だが、いつしか鉄人に畏怖を覚えるようになった金田博士は、助手を務めていた敷島に「この世には生まれてきてはならない物がある」と言い残し、自らがリークしたアメリカ軍による空襲を受けて、鉄人と共に爆撃のなかに消える。敗戦後、敷島が日本に復員すると、なんと金田正太郎が無事に産まれて生きていたことが判明する。
10年後[2][注釈 4]、敷島重工社長として日本の再建に奔走していた敷島は官房長官に呼び出され、南方から巨大な砲弾が日本に向かって発射されたことを知らされる。その頃、成長して少年探偵となっていた正太郎は、ギャングの村雨一家を建設中の東京タワー下に追い詰めたものの、運悪くそこに謎の砲弾が落下する。その衝撃でしばらく気絶していた正太郎が目を覚まし、大塚署長と敷島博士が「正太郎くんに知られる前に、正太郎を葬るべきか」口論している場に出くわして困惑していると、その直後に巨大砲弾が割れ、中から巨大なもう一人の自分「正太郎」こと鉄人28号が現れる。ここから正太郎は徐々に戦争の闇と、時代に取り残された者たちとの争いに巻き込まれてゆく。(以上、第1、2話より)
登場人物
レギュラー & 準レギュラー
- 金田正太郎
- 声 - くまいもとこ
- 本作の主人公。有名な少年探偵で、父・金田博士が遺した人型兵器・鉄人28号の操縦者でもある。歳に似合わぬ優れた身体能力と行動力に加え、ときには大人顔負けの推理力も披露する(第10話ほか)。車の運転や格闘術にも優れており、大人とも対等に戦える(第5話ほか)。その一方で村雨が用意してくれたチキンラーメンの存在を知らなかったなど(第19話)、庶民的な生活知識では世間知らずな一面もある。小高い丘の上に、原作同様の「円柱状の2階建て洋風建築」の邸宅のほかに、それより広い木造の和風住居を構え、一人で住んでいる。
- 最初は自分と同じ「正太郎」と名付けられた鉄人に嫌悪感を持ち、「化け物」と呼んでいた(第4話)。鉄人の操縦器が強奪されたときは自分の失態を責めるとともに、悪の手先にもなる鉄人の存在を受け入れられずに悩んでいたが(第7話)、周囲に「鉄人はもう1人の正太郎、使う者次第で悪にも正義にもなる」と諭される内に[注釈 5]、徐々に嫌悪感が愛着へと変わっていく。その後は大塚署長との名コンビで、鉄人を使って様々な怪事件を解決するが、やがてその鉄人に重大な秘密が隠されていたことが発覚して苦悩することになる。
- 終戦の1945年にはすでに生まれていることから逆算すると、年齢は(敷島の復員ならびに正太郎の誕生が同年10月以降でない限り)第24話の時点で13歳ということになる[注釈 4]。
- 敷島博士
- 声 - 牛山茂
- 敷島重工の社長でもある科学者。大塚署長とともに正太郎の活動を様々な形でバックアップする。戦時中は金田博士や不乱拳博士の助手を務めたことがあり、彼らに次ぐ優秀な科学者で様々な分野に長けている。温和な性格だが、人造人間モンスター に襲撃された時は拳銃を持って戦う(第4話)など、勇ましい面もある。その一方で鉄人28号の日本到来時、自分の開発した27号が28号に破壊される姿を見ても、むしろ恍惚とした様子でその力を示した姿を讃える(第2話)など、金田博士や鉄人28号に対して狂信的な一面を見せている。
- 戦時中は不乱拳博士に師事し、その弟子たちとともに京都で人工知能の開発に取り組んでいたが、不乱拳が「鉄人第弐計画」に異動となって京都を離れた後[注釈 6]、「鉄人計画」と「人工知能開発計画」の橋渡しをするための伝達役として[注釈 7]、南方で鉄人を開発中だった金田博士の元へと赴き、28号の誕生とその処分に深く関わることになる。(以上、第15、16話)
- 戦後は敷島重工を興して日本経済の発展を牽引するとともに、かつて果たせなかったロボット(鉄人)の開発に取り組んで27号を完成させたが、突如飛来した鉄人28号によって、清算されないままだった自らの戦争の記憶と向き合うことになる。
- 真実をなかなか語ろうとせず、また言葉足らずな面が多々あり、それ故に状況の悪化を招くことも多い。その最たるものとして、“黒服の男”の計略に乗る羽目になって、第19話で自殺を装って身を隠したのみならず、ニコポンスキーを名乗って暗躍したことで事態を一層複雑に混乱させてしまう。
- 正太郎のことは息子のように思っており、鉄人を嫌悪する正太郎に「鉄人は自分の夢、生きてきた戦争その物」と語り、「鉄人の本質を決めるのは正太郎自身である」と諭している(第7話)。
- 大塚署長
- 声 - 稲葉実
- 正太郎の親代わりである[注釈 8]警視庁署長。戦時中から金田家へ出入りし、南方へ赴任する金田博士から妻子の将来を託される。東京大空襲の際、金田夫人を安全な「まだら岩」[注釈 9]まで避難させ、そこで正太郎の出産に立ち会う(第20話)。
- 温和な人物で、非常に前向きな性格。正太郎に頼ることも多いが、共に数々の事件を解決する。射撃の腕前はかなりのもので、正太郎を助けたことも少なくない(第8話など)。少年探偵として活動する正太郎の便宜を図り、警視庁への出入りを自由に許可している(第18話)。
- 原作では加代子という夫人がいるが、本作では独身のようで[3]子供もなく、正太郎を実子のように思っている[注釈 8]。ギャングからは「正太郎に手を出そうものなら、(大塚署長から)どんな目に遭わされるか」と恐れられていることから、警官としては優秀であるらしい(第19話)。
- 第17話で更迭されて署長職から退くが、正太郎が逃亡中に自ら金田少年探偵事務所の大塚所長を名乗り(第19話)、最終話では官房長官から再度署長に任命される。
- 村雨健次
- 声 - 幹本雄之
- ギャング団“村雨一家”のひとり。戦争中に得た元陸軍諜報部員の能力と情報網を活かして、戦後の日本の裏社会で生きていた。後に(本人いわく)新聞記者へ転身している(第17話)。
- 新型ミサイルの設計図を盗んで逃走中に、それを追跡していた正太郎とともに鉄人の暴走に巻き込まれ、その際に兄の竜作と弟分の辰が死んだことを逆恨みして(第1、2話)、幾度となく鉄人の破壊や排除を画策する。短気な性格で、思い込みが激しいうえに物事に対する視野が狭く、鉄人への復讐に囚われるあまり、しばしば様々な人間や組織にいいように利用されてしまう。しかし、その過程で次第に正太郎に対して妙な親近感を抱くようになり、彼が鉄人をどう使うのか見極めるためと称して(第19話)、共に行動していくことになる[注釈 10]。同時にいつしか鉄人に対する感情にも変化が生じたようで、蹉跌から来る苛立ちと焦りから鉄人を粗雑に扱って損傷させた正太郎に対し、「(おまえは)一度だって鉄人の身になったことが無い」「鉄人が自分の意思で動けないからって粗末に扱ってあんな姿にして…」などと口にするようにまでなる(第21話)。最終的には自らすすんで鉄人を操縦して、ファイア三世を撃破している(第26話)。
- 銃を使わずにナイフで闘うことを信条としているが[4][注釈 11]、本人が言うほど固い誓いにはなっておらず、たびたび怒りや状況にかまけて発砲してしまっては煩悶する(第2、8話など)。
- 高見沢秘書
- 声 - 石塚理恵
- 大塚署長秘書。後に大塚が更迭されたことで、クロロホルムの秘書となる(第17、18話)[注釈 12]。敷島博士や村雨健次には「おたかちゃん」と呼ばれている。母親は京都編に登場した平田屋旅館の女将(第15、16話)。正太郎の良きお姉さん的存在だが、正太郎に食事をおごらせようとするなど大人気ない一面もあり(第4話)、回を重ねるたびにコミカルなキャラクターになっていった。まだら岩への潜入(第19話)以降、しばらく行動を共にしたことで村雨との関係が深まって恋仲となるが、最終回で村雨が正太郎を立ち直らせようと死亡を装ったために、そのまま正太郎の前にいる訳にはいかなくなったことで恋は終わってしまう。原作には登場しない本作のオリジナルキャラクターで、姿形は原作の大塚署長夫人加代子がモデル[要出典]。
- 官房長官
- 声 - 石森達幸
- 本作における政府の代表者。戦争中から「鉄人計画」に関係し、その具体的計画が世間に暴露されると、自身を含む多くの関係者の責任問題になると恐れている(第1話)。鉄人を格納したロケット砲弾が東京に飛来した際には、国会議事堂や建設中だった東京タワーをはじめとする、東京各地の損害に関する法律的な解決(もみけし)を行ない、その後の鉄人の管理を敷島博士や大塚署長らに託した(第3話)。「鉄人査問会」では議長として議事進行役を務め、中立の立場を取りながらも鉄人(正太郎)側が不利になる流れに心情的に苦慮する様子を見せた(第23話)。
- 金田博士
- 声 - 飯塚昭三
- 正太郎の父。鉄人28号を開発した科学者。第二次世界大戦中、軍の命令により、身ごもった妻を一人残し、南方の島にある研究所でロボット兵を造る「鉄人計画」に携わる。その不在の間の東京大空襲によって妻子が死んだと伝えられて悲嘆に暮れるが、生まれることのなかった我が子の身代わりのように鉄人28号を「正太郎」と名付けて、ますます開発に没頭する[注釈 13]。しかし、いつしか鉄人28号に畏怖を覚えるようになり「この世に誕生させてはならないもの」として処分しようと[注釈 14]、アメリカ軍に秘密研究所の場所をリーク、その爆撃によって死亡した。遺骨は敷島博士が復員した際に持ち帰られたとみられる(第1、2話)一方、南方の島には現地の住人の手によって作られた墓がある(第23話)。
- 物語終盤では死してなお、ビッグファイアに「新元素バギュームを軍事利用しようと太陽爆弾を開発していた」「敵国に内通して太陽爆弾を仕込んだ鉄人を引き渡そうとしていた」と糾弾されたが(第23話)、それは金田博士に濡れ衣を着せようとしたでっちあげであり[注釈 15]、“太陽爆弾”は「バギュームの安全な利用法がある」とビッグファイアに騙されて鉄人に組み込んでしまったものであった(第26話)[注釈 16]。
- キャラクターデザインは原作(カッパ・コミクス版)準拠で、テレビアニメ第1作とは容姿がまったく異なる。
- 関刑事
- 声 - 関智一
- 大塚署長の部下。名前の由来は担当声優の関智一の苗字から。劇場版アニメ『白昼の残月』にも同様の役回りで登場する。
- ナレーション
- 声 - 鈴木弘子
- 物語の要所や次回予告はもちろん、戦後の時代背景や文化についての説明を行う。
ゲストキャラクター
- 第1・2話
- 村雨竜作
- 声 - 若本規夫
- ギャング団“村雨一家”を率いる、村雨健次の兄。特攻くずれ。鉄人破壊に挑んだ健次(辰が鉄人の暴走によって死んだので、その仇を取ろうとしていた)を守るため、オート三輪で鉄人に突っ込んで死亡する。
- 辰
- 声 - 関智一
- 村雨兄弟の弟分。もともとは闇市の隅に居た戦災孤児であったが、“村雨一家”に拾われ末弟となっていた(第2話)。日本に飛来して起動した直後の鉄人に握りつぶされて死亡する。キャラクターデザインは細面の青年であった原作漫画とは異なり、丸顔でやや小柄というテレビアニメ第1作に近い容姿をしている(その外見は、原作漫画においてブラック博士に雇われていたギャングの1人“辰五郎”[注釈 17]に酷似しているが[8]、詳細は不明である)。
- 第3 - 5話
- 不乱拳博士
- 声 - 鈴木泰明
- 姓が“不”、名は“乱拳”[9][注釈 18]。「ブラックオックス」や「人造人間モンスター」を開発した[注釈 19]、ロボット工学と生体工学の第一人者である[10]。戦時中、「鉄人計画」に携わろうと金田博士と研究成果を競っていたが[注釈 20]、生物学にも精通していた博士は軍の命令で「鉄人第弐計画」に異動となり、人造人間を造り出す研究に従事することになる(第5話)。その後、戦時なのだから仕方がないことと自分に言い訳をして研究に没頭していたが、実験の素材として届けられた死体の中に戦地で死んだ息子・義久を発見して衝撃を受け、己の過ちを悔いるようになった(第5話)[注釈 21]。
- 戦後、東京に飛来した鉄人28号が暴れまわった後の瓦礫の撤去作業中、偶然に発見された地下の秘密研究所から緑色の水槽が回収されたことを知って、ブラックオックスを使って警視庁から強奪しようとしたが、すでに水槽から復活していたモンスターは現場に居合わせた村雨とともに姿をくらましていた。博士がそうまでしてモンスターと接触しようとしていた目的は、死人を使って人造人間を生み出す実験を繰り返していたことの贖罪のためであった。実はモンスター(息子)に自らを殺す命令を科しており、同時にモンスターを自らの手で処分して総ての決着をつけるつもりでいた。その結果として、親子の再会が互いの命を絶つ場となってしまう。
- モンスター(不義久)
- 声 - 鈴木琢磨
- 不乱拳博士によって作られた人造人間。詳細は鉄人28号の登場ロボット#派生作品での人造人間モンスターを参照。
- 黒服の男
- 声 - 関智一
- ベラネード財団(=PX団)と敵対する某国の秘密工作員[11](第25話)。入院中の不乱拳博士と接触し、ブラックオックスの完成を報告に現れたサングラスにスーツ姿の男であり(第3話)、モンスター事件の際には白覆面を被った姿でも活動している[注釈 22]。本来はロボット技術を入手するために不乱拳に協力していたが、人造人間モンスターの登場で本国の興味はロボットより人造人間に移っており、その方針転換を知って激昂した不乱拳に刺される(第5話)。これによって死亡したかと思われたが、その後も梅小路綾子と接触して「VL-2号で京都を燃やせ」とそそのかしたり(第16話)[注釈 23]、敷島博士に密かに取引を持ちかけて自殺を装わせ(第17、18話)、クロロホルムを殺害したうえで入れ替わったりするなど暗躍していた(第25話)。敷島重工の社長となったビッグファイアにオックスの設計図を渡して大量生産を促したのもこの男であったが、そのときすでにビッグファイアはベラネードと手を組んだ後であり、これは失策だったという(第25話)。最後は、敷島博士に化けて正太郎たちを意図する方向へと誘導し、敷島重工でファイアIII世の正体を暴いてビッグファイアを追い詰めようとするも失敗、乱入したベラネードに狙撃されて死亡する(第24話)。
- 戦時中からスパイとして日本に潜伏しており、数々の事件の裏で暗躍するその目的は、来るべき未来の戦争に備えて「鉄人計画」を戦後の世界に実現させることであった(第25話)。
- 第6 - 8話
- スリルサスペンス
- 声 - 秋元羊介
- 鉄人の存在を知って、悪用しようとアメリカからやって来たギャングの親分。原作漫画同様に左目にモノクルをしている。村雨健次をそそのかして協力させ[注釈 24]、奪った鉄人を使って金品強奪事件を次々と引き起こす。敗戦国である日本は負け犬であり、永遠にご主人であるアメリカに従うべきであると村雨健次に言い放った(第7話)。
- ジルバ
- 声 - 宮下タケル
- スリルサスペンスの子分。原作漫画同様ナンバー2であり、手下たちの中では兄貴分である。容姿は原作に近いがやや若く、三白眼ではあるものの半眼ではなくニヒルな顔立ちをしている。潜伏先がバッカスに襲われた後、かろうじて生き残っていたものの村雨健次(と正太郎)に銃を向けたことで射殺された。
- なお、本作におけるスリルサスペンスの子分たちは、原作での初期メンバー(四天王ほか)ではなく、第2陣のメンバーから採用されている。
- ロックン・ロール
- 声 - 津久井教生
- スリルサスペンスの子分。団子っ鼻の中年であったカッパ・コミクス版[12]やテレビアニメ第1作と異なり、原作漫画連載時の容姿に準拠している[13]。
- ロングラン
- 声 - 室園丈裕
- スリルサスペンスの子分。中年に変更されていたテレビアニメ第1作と異なり、原作漫画準拠の細面の青年といった容貌をしているが[14]、左頬に傷跡が加えられている。
- スペンサー大佐
- 声 - 福田信昭
- 日本のロボット技術を見学するという名目で来日した、米ロボット視察団の団長[15]。アメリカ軍の将校で、バッカス計画[要出典]の責任者。日本ロボット技術の精髄である鉄人を奪おうとして暗躍する。スリルサスペンスに奪われて暴れまわる鉄人を取り押さえるよう日本政府に依頼された、という表向きの理由を盾に鉄人を確保しようとバッカスを操る。秘密の活動を依頼する形を装って村雨健次に電波増幅器を持たせて利用するが、最後は増幅器を損傷して暴走したバッカスの火炎放射を受けて死亡した。
- 第9 - 11話
- ケリー
- 声 - 原康義
- 争いのない世界である宇宙への旅立ちを夢見て、志願してドラグネット博士による改造を受けた超人間(サイボーグ)。詳しくは鉄人28号の登場ロボット#超人間ケリーを参照。
- ジョンソン
- 声 - 原康義
- ケリーの弟。先の大戦で両親を失い、兄弟2人だけになった戦災孤児(第11話)。
- 子供の頃は戦争のない宇宙への憧れを兄と語り合い[注釈 25]、長じては2人してドラグネット博士のもとで超人間の開発に従事した。ケリーが実験の失敗で亡くなった後も、引き続き博士の助手として月面開発用ロボット・ギルバートを開発・完成させている。ギルバートを月ロケットで打ち上げるプロジェクトのために博士とともに来日したが、そのジョンソンは本人を監禁して入れ替わったケリーの変装であった。プロジェクトにまつわる一連の事件の解決後、正太郎達の前に本人が現れ、ことの顛末と兄に関する真実を語っている。(以上、第11話より)
- ドラグネット博士
- 声 - 有本欽隆
- 戦時中は同盟国の日本で牧村博士とともに「超人間計画(第23話)」に携わり、サイボーグ(超人間)の開発に取り組んでいた天才科学者。金田博士や不乱拳博士らとも交流があり、しばしば過去の写真や回想シーンで同席している様子が描かれている(第9、18、19、23話など)。戦後はかつての敵国アメリカに亡命し[16]、宇宙開発競争に執念を燃やして月面開発用のロボット・ギルバートを完成させたが、そのギルバートを月ロケットで打ち上げるプロジェクトのために来日した折、蘇ったケリーによって殺されてしまう(第9話)。尊大な態度と物言いから、反感を持つ者は多かったとジョンソン(実はケリー)から評されたり(第9話)[注釈 26]、研究の犠牲となった超人間の被験者たちを“失敗作”と呼んだりしてはいたものの、ジョンソン(本物)によれば、ケリーが機能停止したことで(これも本心かどうかは定かでないが)「もうこれ以上は犠牲を出せない」と語って超人間の研究を封印し、宇宙開発用ロボットの開発に舵を切るという人間性も垣間見せている(第11話)。
- 牧村博士
- 声 - 中田和宏
- 原作では人工知能(ロビー)を開発した科学者であったが、本作では戦時中にドラグネット博士とともに「超人間計画(第23話)」に従事していたことになっている。来日中のドラグネット博士に続いて、ケリーに殺害されてしまう(第9、10話)。なお、その容姿は原作とは異なり、別人物である“ロボット・スモッグの製作者”の外見が使われており、原作の牧原博士のデザインは有本博士(第14話)に流用されるという、非常にややこしいことになっている[17]。
- 第12話
- ブラック博士
- 声 - 家弓家正
- 閉ざされた辺鄙な村に2年前にひょっこり現れて“赤死館”を開き、わずかな費用で村人を診察していた医師。そのため村人からは深く感謝され慕われていたが、実は村に意図的に熱病を持ち込み蔓延させた張本人であり、診療と称して村人たちを治療薬開発の実験台として利用していた。
- 2つの角が付いた黒い覆面をいつも頭から被っている。本人いわく、戦時中に顔に酷い傷を負ったためとのことであったが、軍医として南方に赴いた折に謎の熱病にかかって、顔面が醜くなってしまったのが真の理由であった。かつて従軍していた部隊の兵士たちが熱病で次々と斃れていくのを手をこまねいて見送り、ついには安楽死させるしかなかった経験から、以来ずっと無力感や罪悪感に苛まれている。さらに戦後、自らも進行の遅い熱病に冒されていたことが発覚し、のみならず幼い我が子までもが熱病に感染してしまったことで、治療に必要な抗体を作るためには手段を選ばないようになって暴走していた。しかし、実は子供は既に死亡してミイラ化しており、その現実を受け入れられないまま狂気の人体実験を推し進めていたことが明らかになる。
- 佐良
- 声 - 関智一
- ブラック博士が熱病の研究のため実験に利用した患者。雨の夜、停車中の乗用車の運転席で昏倒しているところを、たまたま車で通りかかった正太郎に発見されて病院に運ばれ、正体不明の熱病に感染していることが発覚する。このことで正太郎はブラック博士と赤死館の存在を知り、とある村へ赴くことになる。ブラック博士にとってはすでに手遅れと見限った実験体にすぎなかったが、回復の兆しがあることに正太郎が気づき、奇跡的に抗体の生成に成功していたことが判明する。
- 第13話
- 八木勝裕
- 声 - 矢島正明
- 動物園の飼育係。園長殺害の嫌疑をかけられ逮捕される。ふだんは無口で人づきあいが苦手な内向的な性格。孤児として孤独の中で育ち、徴兵検査に落ちて戦争にも行かなかったことで、世間から後ろ指を指されたのか、友人も無く厭世的な考えにも囚われていた。戦争中、飼育できなくなった猛獣を数多く始末したこと(元ネタは『かわいそうなぞう』)に罪悪感を抱いている。東京大空襲を逃れて動物園の地下倉庫に避難して閉じ込められた際、そこで「彼(=光る物体)」と遭遇し、奇妙な交流を持つ。
- 山岸教授
- 声 - 麦人
- 謎の生命体を調べた東京生物大学の教授。原作漫画における同様のエピソードに登場した、隕石調査団の山岸博士を元にしている[18]。
- 光る物体
- 宇宙から飛来した謎の生命体。戦前、日本のある山に墜落した巨大隕石に張り付いていたゲル状の生命体で、有機物・無機物を問わず自由自在に姿を変える能力を持ち、人間に変身することも可能。何かに擬態した状態で人間や動物を待ち伏せし、襲いかかって体中の水分を吸い取る。隕石が落ちた付近の村を壊滅させた後は街へと降りて行ったが、衰弱して仮死状態になっているところを発見され、ひとまず近くの動物園に保管された後、そのまま放置されてしまう。
- 時を経た東京大空襲の折、動物園の地下倉庫に避難して閉じ込められてしまった飼育員の八木と出会い、暗闇の中で長期間をともに過ごすことになる。その間、彼から少しずつ養分を得ると同時に唯一の話し相手として、どこに住みどんな人生を送っていたかという話を一方的に語り聞かされるうち、いつしか自分自身が八木であると思い込むようになり、彼の死亡後は地下から脱出して八木として生きていた。
- 戦後は自身を八木と思い込んだまま、動物たちを殺した過去に加え、地下倉庫に「彼(光る物体)」を置き去りにして自分だけ脱出してしまったとして、強い罪悪感を抱きながら10年間も暮らしていたが、務めていた動物園が閉鎖されると園長から聞かされて、またしても動物を虐殺した過去が繰り返されると早合点して[注釈 27]、誤解したまま園長を殺してしまう。
- 自分の体の体積を自由に変えることが可能で、鉄人と戦った時には全長100mほどの巨象の姿となり、その左腕を引きちぎって締め潰すほどの力を持っていた。だが電気に異常に弱いらしく、八木の姿のときに鉄人に捕まって起動時の放電で殺される。
- 第14話
- 有本博士
- 声 - 滝口順平
- 瞬間移動装置を開発した科学者。かつてその研究を学会に発表したものの突飛すぎるとして受け入れられず、表舞台から姿を消した後は息子の影郎とともに独力で開発を続けていた。「大事な研究を売るようなことはしたくない」との考えから研究成果を公表せず、時計店を経営するなどして開発資金は自ら工面していたが、その資金も底をついたことで「瞬間移動装置を世間に公表して資金を募るべき」と主張する影郎と対立、設計図を持って出て行かれてしまう。実験中の事故で左手を失っており、ブラックマスクが世間を賑わせるようになる頃には、すっかり時計屋として生きる様になっていた[注釈 28]。ブラックマスクが息子・影郎であることを察して、その愚かな振る舞いと、過信が招く身の破滅を嘆く。元になった原作漫画の同様のエピソードには登場しない人物だが、その容姿には原作の牧原博士のデザインが流用されている[17]。
- ブラックマスク(有本影郎)
- 声 - 平田広明
- 神出鬼没で堂々と姿を現して金品を盗み、捕らえようとしても忽然と消えてしまう怪盗(元ネタは帝銀事件と『電送人間』)。その正体は有本博士の息子・影郎であった。父親とともに研究していた瞬間移動装置を、袂を分かった後ひとりで完成させ、ブラックマスクを名乗って悪用していた。しかし、事件の背景やトリックの秘密を知った正太郎と鉄人に追い詰められ、隠れ家から転移して逃げようとした際、瞬間移動装置を破壊されたことで誤って南極へと飛ばされてしまった。そこにはかつて実験中の事故で飛ばされた父親の左手が、氷に閉ざされて埋もれていた。
- なお、原作漫画では「影郎」の読みは「かげお」であったが[19]、本作では「かげろう」と呼ばれている。
- 第15・16話
- 梅小路綾子(敷島綾子)
- 声 - 一城みゆ希
- かつて出征直前に敷島博士が急遽祝言をあげた、仮初めの妻。京都出身。戦時中、不乱拳博士のもとで人工知能の研究に従事していた。東京大空襲を生き延びて京都へ戻ったものの流産し、後に復員した敷島博士が敷島重工を興したことを新聞報道で知っても、連絡を取らなかった[注釈 29](一方の敷島博士も空襲で焼け野原となった東京に帰って、瓦礫の山となった住まいを前に愕然とし、綾子は死んだと思いこんで、後に再婚している)。戦後は記憶喪失を装って尼となっており、失った我が子の代わりに人工知能のロビーを(某国の支援とその監視下で)10年にわたって育てていた。
- 敷島と所帯を持った東京の住まいから焼け出され、愛する京都でやり直そうと帰郷したはずではあったものの、いざ無事な姿の京の都を目の当たりにして、戦争を経験しても何一つ変わらないその在りように反発と憎悪を抱き、某国から提供されたVL-2号を我が子ロビーに第2の体として与え、焼き払おうと企んでいた。
- 平田屋女将
- 声 - 鈴木弘子
- 高見沢の母親。学生時代から敷島と綾子を知る。
- 寺町刑事
- 声 - 仲木隆司
- 京都府警の刑事。
- ロビー
- 声 - くまいもとこ
- 人工知能を搭載していると思われていた、人間大の小型ロボット(実はロビーの本体は別の場所にあり、ただの遠隔操作されるロボットであったことが後に判明する)。ロビー本体は綾子の子供であるという意識を持つようになって「母」に執着し、また守ろうとして小型ロボットを操り、綾子のかつての同僚である不乱拳博士の弟子たちを次々と殺害していった。原作同様、3本脚である。
- 詳細は鉄人28号 (架空のロボット)#ロビーを参照。
- 第17 - 26話
- ビッグファイア[注釈 30]博士
- 声 - 中村正
- 外国の人間でありながら日本に帰化した[20]悪徳科学者[注釈 31]。戦時中は金田博士の「鉄人計画」に協力しており、鉄人の背中のロケットの製作者でもある(第17話)。戦犯として収監されていた巣鴨プリズンを出所すると、どのような取り決めによるものかはさだかでないが、敷島重工の現場の指揮を任される[注釈 32]。敷島博士が死亡してからは敷島重工の社長として会社を思うがままに支配し、まだら岩事件の後にはPX団(ベラネード)から接触を受けて手を組んで(第21話)、ブラックオックスを量産して黒部ダム建設用に政府に売り込んで大儲けしようと画策した。ファイアII世[注釈 33](ファイアIII世[注釈 34])の設計者でもある。
- 物語終盤では「鉄人は太陽爆弾を動力として内蔵している」と暴露し、「鉄人査問会」で鉄人の危険性を強く訴えて封印させようとする[注釈 16]。最終回では、敗戦・民主化・経済復興の影響で、豊かにはなっても個人主義・享楽主義が醜く肥大した日本を激しく憎悪する心情を吐露し、「こんな日本(太陽爆弾の力で)なくなってしまえばいい」と[要出典]激昂する一面も見せている。
- ベラネード
- 声 - 内海賢二
- ベラネード財団の総帥。ロボット技術を売り込んで世界中の経済を牛耳ることを目的とし、日本の影からの支配をも企んだ。鉄人と太陽爆弾に目をつけ、ビッグファイアと手を組む(第25話)。
- 原作漫画ではただのモブ的存在だったが、本作では物語中盤以降の悪役として細かい設定が付加された、最も改変されたキャラクターの一人である。容姿は原作の「砂漠の鉄人28号」に登場したゴムラス司令官のものに変更されるとともに[28]、犯罪結社PX団の首領という裏の顔も持つこととなった(なお、PX団の制服は原作におけるブラック団のものが採用されており、ベラネード自身も団長用の赤いマスクを装着していた)。
- クロロホルム
- 声 - 西村知道
- フランスから来た名探偵で[29][注釈 35]、いかなる事情かは不明ながら、更迭された大塚署長の後任として警視庁を任される(第17話)。
- 実は第17話で署長に着任する前にすでに“黒服の男”に射殺されており(それ以外の劇中に登場しているクロロホルムはすべて偽者であって本人ではない[注釈 36])、以後は“黒服の男”がクロロホルムになりすましていた(第25話)[注釈 38]。
- まだら岩事件の後には、それまでニコポンスキーとして振舞っていた敷島博士と黒服の男が交代。敷島がクロロホルムとして敷島重工の査察(第21話)や、鉄人査問会で鉄人側の弁護にもあたっていた(第23話)[注釈 39]。第23、24話で敷島博士が正太郎たちの前にニコポンスキーとしての正体を明かすと、博士と連携してビッグファイアが支配する敷島重工の捜査に乗り込む(実はすでにこのとき再び敷島博士がクロロホルムに化けており、黒服の男が博士に扮していた)。悶着の末に敷島博士に化けていた黒服の男がベラネードに射殺されてしまうと、正太郎に指摘されてようやく本物の敷島博士という正体を現している。
- ニコポンスキー
- 声 - ???
- 黒装束を頭から被った謎の怪人。某国(黒服の男)と結託して、カニロボットの自爆によって作動不能となっていたブラックオックスを密かに回収して修復し、そのオックスとともに正太郎の家を襲って、バギュームの秘密を記録したテープレコーダー(と、その埋蔵箇所である「まだら岩」の場所を示した地図)を奪おうとする(第18、19話)。その後、正太郎に先んじて「まだら岩」に乗り込んでいたが、そこで正太郎とともにPX団に捕らえられてしまい共闘することになる(第19、20話)。
- 実はその正体は敷島博士そのひとである。ただし、第22話で「黒部峡谷登山レース」を見ながら旅館で祝杯を上げていたビッグファイアとベラネードの前に乱入したニコポンスキーは、役割を交代した黒服の男であって、すでに敷島ではない(第21話以降の敷島博士は、第24話で正太郎たちの元に帰ってくるまでは、クロロホルムに化けて活動している[注釈 39])。
- 第23、24話で「ニコポンスキーは敷島博士ではないか」と勘繰られたことから、正太郎たちの前にニコポンスキーとして正体を明かした敷島博士であったが[注釈 40]、この直後もしくは翌日には黒服の男が敷島博士に化けており、本物の敷島はまたしてもクロロホルムに変装して敷島重工の捜査に乗り込んでいる(第24話)。以後、ニコポンスキーの登場は無い。
- 敷島夫人
- 声 - 島本須美
- 敷島の妻。敷島博士の死後、敷島重工の事実上の名誉会長(のようなもの)となってはいるものの、実権はビッグファイアに握られている(第21話)。
- 敷島鉄雄
- 声 - 根谷美智子
- 敷島夫妻の息子。原作では正太郎と同じような年齢だが、本作では5歳ぐらいである。敷島博士の葬儀の後、正太郎の励ましを受けて、父は実は失踪しただけでいつか帰ってくるものと信じていた(第18話)。
- 南方の老人
- 声 - 藤本譲
- 第23話に登場する南方の島の住人。戦時中、旧日本軍の秘密研究所の仕事に従事し、金田博士らから良くしてもらったことから墓まで建てていた。死亡あるいは失踪した敷島について調査するために大塚が島を訪れた際、ある重要な事実を指摘する。
登場ロボット
備考
- 第4話の冒頭に、音楽を担当した千住明がアニメで出演し、コンサートの指揮を行っているシーンがある。
- 本作の一部の場面には、『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』の場面を思い起こさせる箇所がいくつかある。以下はその例。
- 敷島博士の「自殺」の状況は下山事件を元にしている。
- 京都編で敷島博士たちが乗車していたパトカーのナンバーにあった“古都町”は、『七人のナナ』の舞台となった街である(古都町はどことなく京都を思わせる街だった)。
- TV版7話に登場した林葉、木枯、森沼の3人組の名前は、『七人のナナ』のナナ応援団の3人組の名前である。このうち正太郎役のくまいもとこが演じていた森沼もとこは、京都編で正太郎がロビーを追いかけている時などに背景に描かれていた表札にも苗字のみ登場した。他に『七人のナナ』に登場するキャラクターに由来する名前は、劇場版アニメ『白昼の残月』に登場する萱野月枝が挙げられる。
スタッフ
主題歌
各話リスト
| 話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 第一回 | 蘇る正太郎 | 今川泰宏 | 今川泰宏 | 松浦錠平 | 櫻井邦彦 | ||||
| 南方から巨大な砲弾が東京タワー近くに飛来する。その中から「正太郎」と呼ばれる鉄人28号が現れる。 | |||||||||
| 第二回 | 28号対27号 | 今川泰宏 | 山内東生雄 | 吉川真一 | |||||
| 28号の暴走を止めるために、敷島は自作ロボット27号を戦わせるが、全く歯が立たない。正太郎は必死で鉄人の操縦器を停止させる。 | |||||||||
| 第三回 | 怪ロボット現る | 今川泰宏 | 尾石達也 今川泰宏 | 尾石達也 | 守岡英行 | ||||
| 建設現場で人造人間モンスターが発見される。それを奪還するためブラックオックスが警視庁を襲う。 | |||||||||
| 第四回 | もうひとつの鉄人計画 | 今川泰宏 | 古川順康 | 石川晋吾 | |||||
| モンスターの秘密を追う中で正太郎は鉄人計画を知り、戦争中の非人道的な兵器開発に従事した父・金田博士について悩む。 | |||||||||
| 第五回 | 鉄人対ブラックオックス | 今川泰宏 | 福本潔 今川泰宏 | 福本潔 | 服部憲知 | ||||
| モンスターの秘密を知られまいと、不乱拳博士はブラックオックスを使って探索する。そしてついに2人は出会う。 | |||||||||
| 第六回 | 奪われた操縦機 | 山口亮太 | 安田賢司 | 山口美浩 | 田中穣 | ||||
| スリルサスペンスと村雨健次の計画にはまり、正太郎は鉄人の操縦器を奪われ、銃弾を肩に受けてしまう。 | |||||||||
| 第七回 | 悪の手先鉄人暴れる | 今川泰宏 | 奥脇雅晴 | 山内東生雄 | 櫻井邦彦 | ||||
| 奪われた鉄人は悪の手先になる。偶然にスリルサスペンスのアジトを知った正太郎は、怪我をおして単身乗り込んで行く。 | |||||||||
| 第八回 | 鉄人28号奪回作戦 | 今川泰宏 | うえだひでひと | 古川順康 | 石川晋吾 | ||||
| アジトに乗り込んだ正太郎は村雨の裏切りで捕えられる。なんとか操縦器を取り返した正太郎は、街を破壊するバッカスを鉄人で破壊する。 | |||||||||
| 第九回 | 宇宙ロケット殺人事件 | 北嶋博明 | 鈴木利正 | 山口美浩 | 中澤勇一 | ||||
| ドラグネット博士がギルバートで鉄人に挑戦しに来る。しかし、牧村博士とともに不審な人物に殺害されてしまう。 | |||||||||
| 第十回 | 謎の超人間ケリー | 北嶋博明 | 横山彰利 | のがみかずお | 吉川真一 | ||||
| 二つの殺人事件を調査するうちに、正太郎たちは全身を機械に換装した超人間の存在を知る。しかし、超人間がどこにいるか、捜査は進まなかった。 | |||||||||
| 第十一回 | 超人間ケリーの最後 | 北嶋博明 今川泰宏 | うえだひでひと | 山口美浩 | ふくだのりゆき | ||||
| ケリーは自分の不調を修理するため敷島博士を連れ去る。ケリーのもとを逃れた敷島博士は、ロケットを宇宙に飛ばす決断をする。 | |||||||||
| 第十二回 | ブラック博士の憂鬱 | 荒木憲一 | 古川順康 | 福本潔 | 服部憲知 | ||||
| 正太郎は路上で不思議な病気にかかって倒れている男を救う。その謎を解くために山中の赤死館におもむいた正太郎は、元軍医のブラック博士に出会う。 | |||||||||
| 第十三回 | 光る物体 | 今川泰宏 | 小林孝嗣 | 櫻井邦彦 | |||||
| 昔、謎の物体が山中に落ち、動物園に収容された。戦時中、動物園では飼育できない猛獣を殺していた。それに耐えられない飼育係八木と謎の物体は、空襲のさなか地下倉庫の中で遭遇する。そして… | |||||||||
| 第十四回 | 怪盗ブラックマスク | 面出明美 | こだま兼嗣 | 福本潔 | 服部憲知 | ||||
| 瞬間転移装置を駆使する怪盗ブラックマスクを逮捕するため、正太郎と大塚は罠をはる。現れた怪盗にしがみつき大塚は怪盗のアジトに乗り込む。 | |||||||||
| 第十五回 | 不乱拳の弟子たち | 今川泰宏 | 板垣伸 | 関田修 | 吉川真一 服部一郎 | ||||
| 戦時中、人工知能を研究していた綾子と敷島は結婚した。南方の研究所から帰って来ない敷島を死んだと思い、綾子は東京から京都へ命からがら戻った。 | |||||||||
| 第十六回 | 京都燃ゆ | 今川泰宏 | なかむらたかし | 山内東生雄 | 石川晋吾 | ||||
| 人工知能を持つロビーを我が子として綾子は育てていた。しかし、ロビーは母を守るために殺人を繰り返す。 | |||||||||
| 第十七回 | 黒龍丸事件 | 今川泰宏 | 横山彰利 | 福本潔 | 丹重谷鉄人 | ||||
| 戦犯ビッグファイア博士が巣鴨プリズンから出所する。敷島は彼を敷島重工に迎える。その後、敷島は列車に轢かれて死ぬ(元ネタは下山事件)。 | |||||||||
| 第十八回 | 正太郎一人... | 今川泰宏 | 古川順康 | 吉川真一 | |||||
| 大塚は更迭され署長職を失う。正太郎は自分の庇護者が誰もいないことに気づく。そして、金田博士の「大量殺戮兵器製造」の責任を追及される。 | |||||||||
| 第十九回 | ニコポンスキーとの対決 | 今川泰宏 | 三原武憲 今川泰宏 | 小林孝嗣 | 片山貴仁 | ||||
| バギュームの秘密を奪うため、ニコポンスキーがブラックオックスとともに正太郎邸を襲う。全てを失った正太郎は村雨健次にかくまわれる。 | |||||||||
| 第二十回 | まだら岩の怪人 | 今川泰宏 | 山内東生雄 | 櫻井邦彦 | |||||
| バギュームを追って、正太郎と大塚はまだら岩に向かう。そこで見たものは、バギュームの採掘をしているPX団と大型ロボット・ギャロンだった。 | |||||||||
| 第二十一回 | PX団の陰謀 | 今川泰宏 | 横山彰利 | 福本潔 | 服部憲知 | ||||
| 戦争中に犯した父の罪を意識して正太郎は荒れる。ロボット製造工場を襲う謎のロボットに鉄人を対抗させるが、無理な操縦がたたり負けてしまう。 | |||||||||
| 第二十二回 | 暴走の果てに... | 今川泰宏 | のがみかずお | 斉藤格 | |||||
| 黒部でロボットの性能競争が行われたが、謎のロボットが山中で全てのロボットを破壊する。それを追った鉄人は、逆に外装をはがされ内部をあらわにする。 | |||||||||
| 第二十三回 | 裁かれる鉄人 | 今川泰宏 | 小林孝嗣 春霧勝己 | 横山彰利 | |||||
| ショックで正太郎は言葉を失う。鉄人は道具か兵器かを決定する査問会が開かれる。不利な展開を挽回するため、大塚は単身で南方の島へ調査に向かう。 | |||||||||
| 第二十四回 | 生きていた敷島 | 今川泰宏 | 古川順康 | 小林孝嗣 春霧勝己 | 片山貴仁 | ||||
| 自殺したはずの敷島の生存が判明する。ビッグファイア博士の陰謀を暴くため、正太郎は敷島重工へ向かう。しかし、そこで敷島は銃弾を受けて死ぬ。 | |||||||||
| 第二十五回 | 黒部の危機 | 今川泰宏 | 山内東生雄 | 吉川真一 | |||||
| 全ての謎が明らかにされた。その時、黒部ダムでは量産されたブラックオックスが反乱を起こす。正太郎は鉄人の自滅を覚悟して、最後の決戦へ向かう。 | |||||||||
| 第二十六回 | 罪と罰 | 今川泰宏 | 古川順康 | 櫻井邦彦 | |||||
| 黒部ダムを破壊しようとする量産型オックスの一群を、暴走する鉄人は驚異のバギュームパワーで防ぐ。金田博士の罪はビッグファイアによる冤罪だと判明、ビッグファイア・ベラネードは鉄人に罰せられるかのように踏み潰される。そして正太郎にも鉄人が迫る…。 | |||||||||
放送局
| 放送地域 | 放送局 | 系列 | 放送期間 | 放送日時 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 関東広域圏 | テレビ東京 | テレビ東京系列 | 2004年4月7日 - 9月29日 | 水曜 25:30 - 26:00 | |
| 大阪府 | テレビ大阪 | 水曜 26:05 - 26:35 | |||
| 愛知県 | テレビ愛知 | 2004年4月11日 - 10月3日 | 日曜 25:50 - 26:20 | ||
| 北海道 | テレビ北海道 | 2004年4月13日 - 10月5日 | 火曜 26:00 - 26:30 | ||
| 福岡県 | TVQ九州放送 | 火曜 26:20 - 26:50 | |||
| 岡山県・香川県 | テレビせとうち | 2004年4月14日 - 10月6日 | 水曜 25:25 - 25:55 | ||
| 日本全域 | キッズステーション | CS放送 | 2005年1月24日 - 2月28日[32] | 月曜 - 金曜 22:30 - 23:00 ほか[32] | リピート放送あり |
| BSジャパン | BS放送 |
音楽集CD
ストーリーの場面に合わせて多くのBGMが作曲されている。特に印象的なものは、鉄人の戦闘場面で流れる「蘇る無敵の兵士」、戦後復興の状況説明場面で流れる「復興と進化」などがある。他のテレビ番組のBGMとしてもしばしば利用されている。曲リストはキングレコード公式サイトにて[33]
「鉄人28号 音楽集」
キングレコード KICA641(2004年5月26日発売)
作曲・編曲:千住明
- それいけ鉄人
- 葬りさるもの
- 悲しい終着点
- 復興と進化
- あなたに微笑みを
- ひなたぼっこ
- 鉄人28号(夕焼け・バージョン)
- シンフォニエッタ28番
- 進め正太郎(サイクリング・バージョン)
- あなたとミルクコーヒー
- Iron Blues
- 28th Street
- 悲劇の行進
- 回想の絆
- 闇にうごめくもの
- 慟哭と悲哀
- 希望の光明
- 蘇る無敵の兵士
- 鉄人28号(TV size)
- 進め正太郎(TV size)
「鉄人28号 音楽集弐」
キングレコード KICA657(2004年8月25日発売)
作曲・編曲:千住明
- 鉄人28号(TV OA+SE)
- ブラックオックス
- 増殖する危機
- 事件記者、村上
- 鉄の兵器
- 新元素バギューム
- 父の遺言
- 京都の恋
- あなたと踊れたら
- 今はねむりましょう
- 鉄人の正体
- 朝は再び
- 正太郎、一人…
- ブラックオックス(Tempo Up version)
- 正太郎の決断
- 正太郎と鉄人
PS2版ゲーム
テレビアニメ第4作をベースとした、サンドロット開発のPlayStation 2用アクションゲーム。金田正太郎の視点になり、リモコン[注釈 42]によって巨大な鉄人28号を操って、敵ロボットと戦う。その敵ロボットを操るのはX団(原作漫画におけるブラック団)、十字結社、ビッグファイア博士等。ストーリーモードでの物語は、世界征服を狙うX団が送り込むロボットを次々に撃破していくことで進んでいく。登場人物の声はテレビアニメ第4作の出演者と同じであり、アニメと同じセリフがそのまま使われる場面もあるが、ストーリー自体はオリジナルとなっており、予算面の都合でアニメではできなかったアクション主体の王道ロボット活劇となっている。
同開発陣が手掛けた『リモートコントロールダンディ』や『ギガンティックドライブ』のノウハウが活かされた同系統の路線となっており、これらの作品とシステムやゲーム構成が似通っている。
登場するロボットは鉄人28号以外にも、ブラックオックスやモンスター、サターンなど様々で、それぞれ独自の戦闘能力が設定されている。
戦闘が行われる場所は昭和30年代のビル街、港湾施設、木造住宅地、田畑である。その中を正太郎は自由に走り回ることができる。また、ビルや住宅、木々や電柱を持ち上げてロボットの武器として使うことができるのが本ゲームの特徴であり、その結果、ロボットの戦闘が行われた場所は廃墟と化す。
リモコンは原作における操縦器の雰囲気を残していて、右パンチ、左パンチ、歩行、飛行が自由自在にできる。ストーリーの進行につれて経験値をつみ、新しい技を習得したり、より大きなパワーを得る。
鉄人には特殊な武器や光線はないが、パンチやダッシュ等が非常に効果的な技として設定されており、必殺技として「突進」「フライングキック」「ロケットチャージ」「急降下」を持つ。また、空を飛ぶことができるが、その際には正太郎を手のひらの上に乗せることも可能。基本的に操縦は正太郎の視点から行うため、死角となる建物や敵のロボットの陰、それらを破壊したときに出る爆風によって鉄人が見えない状態になると操縦が非常に困難になるため、正太郎は常に鉄人が目視できる位置を保持しなくてはならない。しかし、ロボットの戦闘に巻き込まれると正太郎が死ぬこともあり、非常に危険でもある。また、鉄人を操縦している最中は操縦者(正太郎)の操作ができず、さらにステージによっては敵が直接正太郎を攻撃してくるため、時には鉄人の操縦を中断してでも正太郎の安全を確保することも重要となる。
ブラックオックスは必殺技として、操縦電波を撹乱する「磁気放射」機能や「熱光線」を備えており[34][35][36]、非常に強いロボットになっている。
昭和30年代に子供であった世代の夢、「鉄人を操縦する正太郎になりたい」をゲームで実現した作品である。
登場ロボット(ゲーム)
登場人物(ゲーム)
スタッフ(ゲーム)
タイムスリップグリコ
2004年5月11日、第4作アニメのテレビ放送に合わせてスポンサーの江崎グリコから「タイムスリップグリコ鉄人28号編」が発売された。4種類のアクションフィギュアと5種類のジオラマがおまけとしてついた食玩だった。
- アクションフィギュア 鉄人28号
- アクションフィギュア ブラックオックス
- アクションフィギュア モンスター
- アクションフィギュア 復活の鉄人
- 蘇る鉄人
- 飛べ鉄人!
- 巨人たちの闘い
- 桜田門の決闘
- 夜霧の摩天楼
鉄人28号 白昼の残月
本作品のテレビ放送終了時から、劇場映画版アニメの製作についての情報が流れていた。総集編になるという情報もあったが、最終的には諸設定を共有するが全く別の世界を描く作品となっている。詳細は『鉄人28号 白昼の残月』を参照のこと。