銀のゴブレットのある静物
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| フランス語: Le Gobelet d'argent 英語: The Silver Cup | |
| 作者 | ジャン・シメオン・シャルダン |
|---|---|
| 製作年 | 1768年ごろ |
| 素材 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 33 cm × 48 cm (13 in × 19 in) |
| 所蔵 | ルーヴル美術館、パリ |
『銀のゴブレットのある静物』(ぎんのゴブレットのあるせいぶつ、仏: Le Gobelet d'argent、英: The Silver Cup)は、18世紀フランス・ロココ期の巨匠ジャン・シメオン・シャルダンが晩年の1768年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した絵画である。画家の署名が記されている。おそらく1862年にルイ・ラ・カーズのコレクションに入った作品で[1]、1869年にラ・カーズがパリのルーヴル美術館に遺贈した12点のシャルダンの作品中に含まれていた[1][2]。以来、同美術館に所蔵されている[1][3]。
ヴェルサイユ宮殿で華麗なロココ趣味の世界が展開されていた時代に、シャルダンは生涯パリの町をほとんど離れなかった[4]。そして、身近な物ばかりを描いて、流行を追うようなこともなかった[5]。

シャルダンの静物画は、厳しい造形と深い色調によって豊かな詩情を湛えている。彼は独特の厚塗りの技法を使ってあらゆる質感を描き分けたが、単なる技術を超えて、それぞれの事物が固有の生命感を持つ、不思議に静謐な世界を創造した[5]。シャルダンは自分の仕事ぶりを誰にも見せず秘密にしていたので、人々は「彼は魔法のような秘密の技法を持っている」と噂したほどであった。シャルダン自身、「私は絵具を用いて仕事をするが、心で描く」といっている[5]。
本作は余計なものを一切切り捨てており、描かれているのは、3つのリンゴ、3つのクリ、そして大きな鉢と銀のゴブレットだけに過ぎない。それらがクローズアップで表され、ゴブレットの銀の表面に映る光の反射が見事である[3]。このような銀のゴブレットのモティーフは、『ブドウの籠、銀のゴブレット、瓶のある静物』 (ルーヴル美術館) などシャルダンの静物画にたびたび登場する[2]。なお、本作は、同じくルイ・ラ・カーズ氏から遺贈され、現在ルーヴル美術館に所蔵されている『3つのナシとクルミ、ワイングラスのある静物』と対作品をなしている[1][3]。