果物、瓶、水差し、マルチパン
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| フランス語: Fruits, Bouteille, Pichet et Massepain 英語: Fruit, Bottle, Pitcher and Marzipan | |
| 作者 | ジャン・シメオン・シャルダン |
|---|---|
| 製作年 | 18世紀後半 |
| 素材 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 21 cm × 32 cm (8.3 in × 13 in) |
| 所蔵 | アンジェ美術館、アンジェ |
『果物、瓶、水差し、マルチパン』(仏: Fruits, Bouteille, Pichet et Massepain、英: Fruit, Bottle, Pitcher and Marzipan)、または単に『果物』(仏: Fruits、英: Fruit)は、18世紀フランス・ロココ期の巨匠ジャン・シメオン・シャルダンが画業後期の18世紀後半にキャンバス上に油彩で制作した静物画である。マルチパン、瓶、白色のファイアンス焼陶器の水差しの間にいくつかの果物を表している。フランス革命時に接収されるまでピエール=ルイ・エヴェイヤールのコレクションにあった。現在は、アンジェのアンジェ美術館に所蔵されている[1]。
ヴェルサイユ宮殿で華麗なロココ趣味の世界が展開されていた時代に、シャルダンは生涯パリの町をほとんど離れなかった[2]。そして、身近な物ばかりを描いて、流行を追うようなこともなかった[3]。
シャルダンの静物画は、厳しい造形と深い色調によって豊かな詩情を湛えている。彼は独特の厚塗りの技法を使ってあらゆる質感を描き分けたが、単なる技術を超えて、それぞれの事物が固有の生命感を持つ、不思議に静謐な世界を創造した[3]。シャルダンは自分の仕事ぶりを誰にも見せず秘密にしていたので、人々は「彼は魔法のような秘密の技法を持っている」と噂したほどであった。シャルダン自身、「私は絵具を用いて仕事をするが、心で描く」といっている[3]。
本作には、限られた数の果物が2つの容器とともに描かれている[1]。表面上は簡素であるものの、作品は熟考された構図を示している。左右対称に置かれている瓶と水差しは、透明性と非透明性、暗色と明色という対比をなしている。シャルダンは、厚く密な筆触でこれらの事物の存在感と物質性を描き、鑑賞者をそれら事物の本質に導き入れている[1]。