アイランズ (キング・クリムゾンのアルバム)
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1970年、キング・クリムゾンはロバート・フリップ(ギター、メロトロン)とピート・シンフィールド(作詞、照明)の2名のオリジナル・メンバーと、メル・コリンズ(サックス、フルート)、ゴードン・ハスケル(リード・ボーカル、ベース・ギター)、アンドリュー・マカロック(ドラムス)の新メンバー[注釈 2]、さらにジャズ・ピアニストのキース・ティペット[注釈 3]と彼のグループのメンバーやジョン・アンダーソンらのゲストによって、サード・アルバム『リザード』を制作した。そしてオリジナル・メンバーによる1969年のアメリカ・ツアー以来となるライブ活動を行うために、12月にアルバムを発表する前にリハーサルを開始するが、その初日の11月2日にハスケル、引き続いてマカロックが脱退してしまった[1]ので、新メンバーを探さなければならなくなった。
フリップは同年6月に、ティペットが主催する60名を超える大編成ジャズ・バンドであるセンティピードのアルバム『セプトーバー・エナジー』のプロデューサーを務めた[2]。その時に紹介されたボーカリストのボズ・バレルをオーディションに招き、採用した。またキース・エマーソンに推薦されたドラマーのイアン・ウォーレスをやはりオーディションの後に採用。ベーシスト探しは難航し、ようやくスティーライ・スパンのリック・ケンプに決定したが、ライブ活動の為のリハーサルの直前に加入を断られてしまった[3]。フリップ達はギターを弾けるバレルがベーシストを兼任する策を思いつき、フリップとウォーレスが協力して彼にベース・ギターを教えることになった[4]。
1971年4月、彼等はフリップ(ギター、メロトロン)、バレル[注釈 4](リード・ボーカル、ベース・ギター)、コリンズ(サックス、フルート、メロトロン)、ウォーレス(ドラムス、バック・ボーカル)、シンフィールド(FOH・サウンド・エンジニアリング、VCS3・シンセサイザー、照明)の顔ぶれでフランクフルトのズーム・クラブで4夜連続のコンサートを行ない[5]、ライブ活動を開始した。5月から10月末までイギリス・ツアー[6]を行なうと共に、7月からは並行して本作を制作した。シンフィールドは制作状況の変化を指摘して、フリップと彼の細かい指示により厳しくコントロールされた前作『リザード』とは異なり、本作は「ギグとギグの合間にレコーディングを繰り返す為、反動で思いつくままに制作された」と述べている[7][8]。
前作に引き続きキース・ティペット[注釈 5]と彼のグループのメンバー、加えて女性オペラ歌手のポーリナ・ルーカスとヴァイオリニストのウィルフレッド・ギブソン[注釈 6]がゲスト参加した[9]。「フォーメンテラ・レディ」[10]の初期セッションではベテランのジャズ・ピアニストであるジュールス・ルーベン(Jules Ruben)[注釈 7]が参加したが音楽的に合わず、ティペットに代わっている。
6曲中、2曲がフリップ作のインストゥルメンタルで、4曲がフリップとシンフィールドの共作。シンフィールドによる歌詞は、『オデュッセイア』の世界観から影響を受けた内容となっている。「レターズ」[11]は、デビュー当時の1969年、オリジナル・メンバーのライブで演奏されていた「ドロップ・イン」という曲を改作したものである[注釈 8]。
ジャケットはシンフィールドのデザインによる。いて座三裂星雲の写真を表裏に使用した外ジャケットに見開きのスリーブが入れられたもので、スリーブの表裏には彼が食品色素を紙に垂らして描いた島の絵が用いられ[12][13]、内側にはメンバーの写真が掲載された[注釈 9][14]。アメリカ盤の初回盤[15]のジャケットはスリーブに用いられた彼の絵に差し替えられた[16][12]。
収録曲
SIDE ONE
- フォーメンテラ・レディ - Formentera Lady (10:14)
- 船乗りの話 - Sailor's Tale (7:21)
- Fripp
- レターズ - The Letters (4:26)
- Fripp, Sinfield
SIDE TWO
- レディース・オブ・ザ・ロード - Ladies of the Road (5:28)
- Fripp, Sinfield
- プレリュード:かもめの歌 - Prelude: Song of the Gulls (4:14)
- Fripp
- アイランズ - Islands (11:51)
- Fripp, Sinfield
参加ミュージシャン
クレジット
| Robert Fripp: | guitar, mellotron, Peter's Pedal Harmonium and sundry implements. | |
| Mel Collins: | flute, bass flute, saxes and vocals. | |
| Boz: | bass guitar, lead vocals and choreography. | |
| Ian Wallace: | drums, percussion and vocal. | |
| Peter Sinfield: | words, sounds and visions | |
| Featured players | ||
| Keith Tippett: | piano. | |
| Paulina Lucas: | soprano. | |
| Robin Miller: | oboe. | |
| Mark Charig: | cornet. | |
| Harry Miller: | string bass. | |
| Engineer Andy Hendrikson. | ||
| Cover Design & Painting: Peter Sinfield | ||
| Photographs: Robert Ellis | ||
| Equipment: Vick & Mike | ||
| Recorded at Command Studios, Picadelly, London. | ||
| Produced by King Crimson for E.G. Records. | ||
| All songs published by E.G. Music Ltd. ©1971. | ||