オレンジとクルミのある静物
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| スペイン語: Bodegón con naranjas y nueces 英語: Still Life with Oranges and Walnuts | |
| 作者 | ルイス・メレンデス |
|---|---|
| 製作年 | 1772年 |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 61 cm × 81.3 cm (24 in × 32.0 in) |
| 所蔵 | ナショナル・ギャラリー、ロンドン |
『オレンジとクルミのある静物』(オレンジとクルミのあるせいぶつ、西: Bodegón con naranjas y nueces、英: Still Life with Oranges and Walnuts)は、18世紀スペインの静物画家ルイス・メレンデス (1716-1780年) が1772年にキャンバス上に油彩で制作した絵画である。画面最前景の右側にある箱に、画家の署名と制作年が明瞭に記されている[1]。メレンデスは晩年の20年間に約100点の静物画を描いたが、本作はその中でも最も大きく、質の高い作品の1つである[2][3]。1986年に購入されて以来[1]、ロンドン・ナショナル・ギャラリーに所蔵されている[1][2][3]。

この絵画の制作年は1772年で、当時のメレンデスはカルロス王太子から依頼された静物画の連作 (ほとんどすべてマドリードのプラド美術館蔵) を完成させ[1]、宮廷画家となるべく2度目の嘆願をしたが、その願いは叶わなかった[3]。
メレンデスは通常、暗色の無地の背景の中、木目のはっきりと見える板のテーブル上にモティーフを配置する[4]。彼のほかの静物画同様、本作も、素朴で、いかにもスペイン的な事物の幾何学的な形態とその表面の質感に注意を向けている[2][3]。ファイアンス焼きの白い皿にはクルミ (3つは砕かれている) が載せられており、周囲にはクリとオレンジが配置されている。また、大きなスイカが左側の後景に見える。画面中央部分は、あらゆる対角線を生み出し、画面に奥行き感を与えている平行六面体の形をした箱と円柱型の箱で占められている。平行六面体の箱は、スライスして味わうマルメロの濃密なゼリー (dulce de membrillo)、あるいはレモンのゼリー (1つの箱の上にそう記されている) を保存していたものである。一方、円筒形の箱は、チーズを保存するのに使われていた。奥の2つの素焼きの水差しには、ワインか油が入っていたはずである。一方、中央にある小樽には、おそらくオリーブの実が入っていた[1]。
鑑賞者の視点は2つの水差しのうちの小さいほうの少し上に設定されている[2]が、この低い視点により、モティーフには記念碑的性格が与えられている。構図は奥行き感を付与するために精緻なものとなっている一方、色彩は箱の黄金色と器の明るい茶色から繊細な筆致のオレンジ色に抑制されている。光は、画面上部左側から射し込んでいる[3]。慎ましいモティーフは、メレンデスの筆によって高貴さを獲得している[2][3]。
X線調査によれば、本作は、カルロス3世の肖像画の上に描かれたことを示している。メレンデスは、その肖像画を提出することができなかったか、提出したくなかったのであろう[1]。