風景の中にザクロ、リンゴ、アセロラとブドウのある静物

From Wikipedia, the free encyclopedia

製作年1771年
寸法63 cm × 84 cm (25 in × 33 in)
『風景の中にザクロ、リンゴ、アセロラとブドウのある静物』
スペイン語: Bodegón con granadas, manzanas, acerolas y uvas en un paisaje
英語: Still Life with Pomegranates, Apples, Haw Berries and Grapes in a Landscape
作者ルイス・メレンデス
製作年1771年
種類キャンバス油彩
寸法63 cm × 84 cm (25 in × 33 in)
所蔵プラド美術館マドリード

風景の中にザクロ、リンゴ、アセロラとブドウのある静物』(ふうけいのなかにざくろ、リンゴ、アセロラとブドウのあるせいぶつ、西: Bodegón con granadas, manzanas, acerolas y uvas en un paisaje, : Still Life with Pomegranates, Apples, Haw Berries and Grapes in a Landscape)は、18世紀スペイン静物画ルイス・メレンデスキャンバス上に油彩で制作した絵画である。画面下部右端の石の縁に、画家の署名と制作年が記されている[1]アランフエス王宮にあったスペイン王室のコレクションに由来し、現在、マドリードプラド美術館に所蔵されている[1][2]

アカデミーの画家としてのキャリアを放棄した後の1749年から、メレンデスは静物画に特化し始めた。今日、最も代表的な静物画家とみなされているメレンデスは、描く事物の質感をキャンバスに見事に再現することに成功している[3]

本作は、カルロス4世が王太子時代にマドリード王宮内に所有していた自然史展示室用に依頼した44点の静物画のうちの1点である[2]。最終的に、これらの静物画は、1778年にマドリードからほど近いエル・エスコリアル修道院のカシータ・デル・プリンシペ (Casita del Principe) に掛けられた[3]

ルイス・メレンデス『風景の中にスイカとリンゴのある静物』 (1771年) プラド美術館、マドリード

本作は、対作品の『風景の中にスイカとリンゴのある静物』 (プラド美術館) [4]とともに背景の選択において際立っている。ルイス・メレンデスの静物画は通常、暗色の背景を持っているが、両作品とも風景の中に果物を配置しているからである[2][4]。風景は、雲のある夏の空に覆われている[3]

ルイス・メレンデス『プラム、イチジク、パン、小樽、水差しと、ほかの器のある静物』 (1760-1770年ごろ)、プラド美術館マドリード

対作品の『風景の中にスイカとリンゴのある静物』でスイカが主役であるように、本作ではザクロが主役である。いずれの作品においても、ほかの果物は主役となっている奇抜な果物に従属している[1]。これらの作品は、1760年代に描かれた作品の堅固さとは異なる、独特の新しさと優美さを備えている[4]。本作を左側に、『風景の中にスイカとリンゴのある静物』を右側に配置すると、両作品の対角線がV字型を構成する[1]が、この対角線を基本とした構図、それを利用したモティーフの配置は、両作品にメレンデスの作品にはあまり見られないダイナミズムを生んでいる。画家は、スペインの伝統的な簡素さを受け継ぐ初期作品からは、完全に遠ざかっているのである[4]

本作のザクロやリンゴの表面は仕上げの筆致を揃えることで繊細に表現され、微妙に異なる質感や、皮の柔らかさが巧みに表されている。それらの果物の表面には、バラ色、土色、朱色の筆致を施しつつ、上塗りとして用いられることが多い朱を加えることで、微妙な変化が見られる。最終的には、黄土色、白色、黄色などの様々な色彩の点が置かれ、果物は適確な表現を獲得している。特に顕著に用いられているのは黄土色である。この黄土色は、最も明るいものから最も暗いものにいたるまで多くの色彩が用いられている。鮮やかな黄色は、メレンデスがナポリ派の画家たちの静物画から学んだものである[1]

脚注

参考文献

外部リンク

Related Articles

Wikiwand AI