グリーンピース
食用にするエンドウの未熟の種子
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グリーンピース(グリンピース、英語: green peas)は、マメ科の野菜、エンドウ(英語: pea、学名:Pisum sativum)の未熟の種子を食用としたもの。実エンドウともいい[3]、サヤエンドウとともに未成熟エンドウに分類されるものである[4][注 1]。

| 100 gあたりの栄養価 | |
|---|---|
| エネルギー | 339 kJ (81 kcal) |
|
14.45 g | |
| 糖類 | 5.67 g |
| 食物繊維 | 5.1 g |
|
0.4 g | |
| 飽和脂肪酸 | 0.071 g |
| 一価不飽和 | 0.035 g |
| 多価不飽和 | 0.187 g |
|
5.42 g | |
| トリプトファン | 0.037 g |
| トレオニン | 0.203 g |
| イソロイシン | 0.195 g |
| ロイシン | 0.323 g |
| リシン | 0.317 g |
| メチオニン | 0.082 g |
| シスチン | 0.032 g |
| フェニルアラニン | 0.2 g |
| チロシン | 0.114 g |
| バリン | 0.235 g |
| アルギニン | 0.428 g |
| ヒスチジン | 0.107 g |
| アラニン | 0.24 g |
| アスパラギン酸 | 0.496 g |
| グルタミン酸 | 0.741 g |
| グリシン | 0.184 g |
| プロリン | 0.173 g |
| セリン | 0.181 g |
| ビタミン | |
| ビタミンA相当量 |
(5%) 38 µg(4%) 449 µg2477 µg |
| チアミン (B1) |
(23%) 0.266 mg |
| リボフラビン (B2) |
(11%) 0.132 mg |
| ナイアシン (B3) |
(14%) 2.09 mg |
| パントテン酸 (B5) |
(2%) 0.104 mg |
| ビタミンB6 |
(13%) 0.169 mg |
| 葉酸 (B9) |
(16%) 65 µg |
| ビタミンB12 |
(0%) 0 µg |
| コリン |
(6%) 28.4 mg |
| ビタミンC |
(48%) 40 mg |
| ビタミンD |
(0%) 0 IU |
| ビタミンE |
(1%) 0.13 mg |
| ビタミンK |
(24%) 24.8 µg |
| ミネラル | |
| ナトリウム |
(0%) 5 mg |
| カリウム |
(5%) 244 mg |
| カルシウム |
(3%) 25 mg |
| マグネシウム |
(9%) 33 mg |
| リン |
(15%) 108 mg |
| 鉄分 |
(11%) 1.47 mg |
| 亜鉛 |
(13%) 1.24 mg |
| 銅 |
(9%) 0.176 mg |
| マンガン |
(20%) 0.41 mg |
| セレン |
(3%) 1.8 µg |
| 他の成分 | |
| 水分 | 78.86 g |
| |
| %はアメリカ合衆国における 成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。 出典: USDA栄養データベース | |
古代エジプト、古代ギリシアで食用とされていた記録があり、世界最古の農作物ともいわれている[6]。エンドウには硬莢種(こうきょうしゅ、フィールドピー)と軟莢種(なんきょうしゅ、ガーデンピー)がある[7]。ヨーロッパでは青実の野菜的食べ方が早く普及したこともあり、ガーデンピーの品種改良によって優秀なむき実品種が作出された[4]。一方、東洋では主食用穀物としての利用が主で、青実を野菜として利用することは少なかった[4]。日本に伝来したのは10世紀ごろで、穀物として食べられていた[6]。ただし、日本ではダイズなど他に穀物があったためあまり重要視されなかった[4]。
英語のgreen peasは複数形であるが、カタカナ語としてのグリーンピースは一粒でも同様に呼ばれる。
品種
エンドウのなかでも未熟な豆を食べる品種で、別名「えんどう豆」「青豆」「青エンドウ」「実エンドウ」などともよばれている[6][8]。リョクトウ(緑豆 英語: Mung bean、学名:Vigna radiata)とは別の植物(別属別種)である。
実エンドウには、ヨーロッパでガーデンピーから品種改良されたシュガー群(代表品種はグリーントップ、島緑)、フィールドピーの性質の強い東洋フィールド群(代表品種に滋賀白花)、さらにその中間群(代表品種は碓井)がある[4]。
日本では明治時代に中間群に分類される「碓井(うすい)」(原名Black Eyed Marrowfat、一般には碓井豌豆(うすいえんどう))が導入され[4]、一般のグリーンピースによく似ており、なにわの伝統野菜として知られている[8]。これは1902年(明治35年)頃にアメリカ合衆国から羽曳野市碓井地区(旧碓井村)に導入されたもので[4]、そこで改良された実用豌豆である[9]。
栽培
基本的に秋(10月下旬 - 11月)に種をまいて、苗の状態で越冬させてから春に収穫をする[6]。栽培難度は難しいほうで、育て方はサヤエンドウと同じで適期に種をまくことが肝要となる[6]。連作は嫌うため、同じ畑での栽培は3 - 5年あけたほうがよいとされる[6]。
畑は日当たりの良い場所を選び、堆肥やピートモスなどの本肥を入れて耕したあとに約45センチメートル (cm) 間隔で3 - 4粒ずつ種をまき、浅く覆土して水を与えておくと数日で発芽する[6]。初春に1か所2本ずつに間引きを行い、高さ1.5メートル (m) ほどの支柱を立ててつるを誘引する[6]。春に暖かくなると急に草丈が伸びて花が咲くようになるので、花が咲いている期間は追肥を行って、液肥などを週に1回ほど与えるようにする[6]。実がついて莢が太った頃合いが収穫適期となり、さやが緑色のままでかたくなってしまう前に収穫していく[6]。
利用
旬は晩春から初夏(4月 - 6月)で、採れたてのものは風味が良く、味・香り・甘味ともに格別になる[6]。さや全体がふっくらした緑色が鮮やかなもので、中の豆がさやの端まで詰まった粒の大きさが揃っているものが、市場価値の高い良品とされる[6][8]。生豆として出荷されるものもあるが、ほとんどは缶詰と冷凍品に加工されて、一年中手に入る[6]。
肉料理の付け合せやスープ、豆ごはんなどに利用される[8]。 緑色の色彩が鮮やかなため、カレーライス、チキンライス、カツ丼、焼売などの彩りに用いられるが、独特の青臭さがある[注 2]。
下茹では、豆を茹でる直前にさやから出して、沸騰させた湯に少量の塩を入れて軽く茹でる[8]。茹で上がった豆は、常温の水に浸けておくことによって、始めはしわが寄るが次第に綺麗に丸く仕上がる[8]。ただし、茹でた豆を冷水や流水に浸けるとしわが寄ってしまう[8]。
栄養価
100グラム (g) あたりの熱量は約93キロカロリー (kcal) あり、糖質が多く、野菜の中でも熱量は比較的高めである[6]。ただし、植物性タンパク質やビタミンB1・B2が多いため栄養価が高いのが特徴でもある[6]。余分な塩分を体外に排出する働きがあるカリウムや食物繊維も豊富に含まれており、便秘やむくみの予防に期待できる[6]。
保存方法
さやから豆を出すと鮮度が落ちやすく、豆の表皮が次第にかたくなっていくことから、さやごと冷蔵して生の新鮮なうちに茹でて早めに使い切るのが基本である[6][8]。茹でたグリーンピースは、水に浸けたまま保存容器で冷蔵すれば2 - 3日は保存できる[6][8]。長期保存する場合は、茹でたあとに水気を切って保存袋に入れて冷凍保存する[6][8]。
うぐいす豆
アオエンドウの熟したものを収穫し、それを甘く煮詰めたものはうぐいす豆と呼ばれる[8][10]。茹でた後に潰して餡にしたものは、うぐいす餡と呼ばれる。煮たものをそのままで食べるほか、和菓子の材料としたり、パン(ウグイスパン)や蒸しパンに入れたりすることがある。