シュリ (恐竜)

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シュリ学名Shri[1]は、モンゴル国から化石が産出した、後期白亜紀に生息した小型のドロマエオサウルス科恐竜バルンゴヨット層から産出した部分的な体骨格に基づいて2021年に記載されたShri deviと、ジャドフタ層から産出した頭部を含むほぼ全身の骨格に基づいて2025年に記載されたShri rapaxの2種が知られる。なお、S. deviは参照標本として部分的な頭骨と後肢も報告されているが、S. rapaxの頭骨は化石の発見後に所在が不明となっている。

Shri deviに分類された標本の産地と地図

シュリ属のタイプ種Shri deviのホロタイプ標本はIGM 100/980は、1991年7月5日にマーク・ノレルにより発見された。Novacek (1996) によると本標本はノレルにより"Ichabodcraniosaurus"というニックネームを付けられており[2]、これは標本が頭骨を欠いていたことから、頭の無い幽霊に憑りつかれた架空の登場人物イカボッド・クレーン英語版にちなんでいる。本標本は1999年に暫定的にVelociraptor mongoliensisに分類された[3][2]。本標本は右後肢・左脛足根骨骨盤・一連の脊柱頸椎胴椎仙椎尾椎)を保存する関節した個体から構成されている[4]

2023年にポーランドの古生物学者Łukasz Czepińskiは本属に新標本ZPAL MgD-I/97を分類した。本標本は部分的な頭骨と左後肢から構成されている[5]。新標本は1970年にポーランド・モンゴル合同古生物調査により1970年にバルンゴヨット層のフルサン産地から回収されており、当初はヴェロキラプトルに分類されていた[6]。Czepińskiによるさらなる調査を経て、本標本は足の形態に基づき、シュリの追加標本を代表するものであると結論された[5]

2025年にフランスの研究者Léa Moutrilleらは、ジャドフタ層のUkhaa Tolgod産地から収集されたほぼ完全な関節した骨格に基づいて本属の第2の種Shri rapaxを記載した。本標本は2010年以前の不明な時期に盗掘され、その後日本イギリスの私的コレクションに所蔵されていた。後にフランスの化石企業エルドニアがこれを所有し、2016年に頭骨と前側の関節した頸椎4個とがベルギー王立自然史博物館CTスキャンを受けた。2025年に出版された本標本の記載ではこれらの頭骨と頸椎の所在は不明とされている。その後の交渉を経て化石はモンゴルに返還され、標本番号MPC-D 102/117としてモンゴル科学アカデミー英語版の古生物学研究所に所蔵された[1][7]。本標本は肋骨を伴う大部分の脊柱(頸椎・胴椎・仙椎・尾椎)と左右の胸骨、完全な腹肋骨、左烏口骨、左右の叉骨、完全な右前肢と右手、完全な骨盤(左右部を含む)、および左右の大腿骨の一部を含む。種小名rapaxラテン語で「貪欲な」を意味し、前肢の第I指の鉤爪が大型かつ鎌状であることを反映している[7]

特徴

シュリは発達しない第四転子頸椎の深いanterior pedicular fossaeを持つ点でVelociraptor mongoliensisと類似するが、この第四転子の発達度合いは他の全てのドロマエオサウルス科恐竜と共有される形質状態である。シュリの標徴的な特徴としては、後側の4個の頸椎におけるepipophysesが隆起せず、粗い円形の痕として見られる点がある[4]

分類

古生物学

出典

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