ジェノブレイカー
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『ゾイド』第2期シリーズ(1999年 - 2006年)に登場。背景ストーリーである『ゾイドバトルストーリー』では主役機の一つとして活躍したほか、1999年9月4日に放送されたアニメ『ゾイド -ZOIDS-』では主人公のライバル機として登場した。媒体ごとに異なる設定を持つ。
2000年当時に発売された商品の開発はトミー(現タカラトミー)の苑田文明が担当した[1]。フリーラウンドシールドを装備するアイデアはヘリック共和国軍の対ブレードライガー用というストーリーやキャラクター性を加味したもので、初期稿にはウイングスラスターの代わりに4基の砲塔を装備したものも存在した。また、画稿段階ではハイパーキラークローの外側の爪を大型化するアイデアもみられたが[2]、これは製品版では採用されていない。
設定解説
| ジェノブレイカー GENO BREAKER[3][4] | |
|---|---|
| 番号 | EZ-034[3][4] |
| 所属 | ガイロス帝国・武器開発局(ZAC2100年秋時点[5]) →特務隊(ZAC2101年夏時点[6]) →高速戦闘隊(ZAC2101年夏~ZAC2202年初頭[7]) |
| 配備数 | 10機(ZAC2100年秋時点[5]) |
| 分類 | ティラノサウルス型[3][4] |
| 全長 | 23m[3][4] |
| 全高 | 13.7m[3][4] |
| 重量 | 137.5t[3][4] |
| 最高速度 | 345km/h[3][4] |
| 乗員人数 | 1名 |
| 武装 | ハイパーキラーファング×1[4][3] ハイパーキラークロー×2[4][3] ハイパーストライククロー×2[4][3] レーザーチャージングブレード×1[4][3] NZR複合センサー×1[4][3] 集束荷電粒子砲×1[4][3] ウィングスラスター×2[4][3] 荷電粒子コンバーター×1[4][3] フリーラウンドシールド(エクスブレイカー)×2[4][3] ウエポンバインダー(上:AZ140mmショックガン/下:AZ80mmビームガン/側面:マイクロポイズンミサイルポッド)×2[4][3] アンカー×2[4][3] 放熱システム[8] |
| 主な搭乗者 | リッツ・ルンシュテッド(バトルストーリー) ハンナ・ハンナ(機獣新世紀ZOIDS) レイヴン(ゾイド) |
- 『ゾイドバトルストーリー』におけるジェノブレイカー
- 先行型ジェノザウラーとヘリック共和国軍のブレードライガーの交戦データを参考に、ガイロス帝国軍がジェノザウラーを強化した機体。「魔装竜」の異名を持つ[3]。
- 総合性能ではブレードライガーを凌駕する性能を誇るジェノザウラーであったが、格闘性能では近接戦闘に特化したブレードライガーに劣り、直接対決では不利な側面を併せ持っていた[9]。そのため、格闘能力・機動力・防御力・火力のあらゆる面でブレードライガーを凌駕する機体として設計されており[3]、火力においては後発機のバーサークフューラーをも上回る[10]。
- その代償として、操縦性はジェノザウラーよりさらなる悪化を招いた。ごく少数ながら量産されたジェノブレイカーであったが、その性能を引き出せるパイロットはほとんど存在しなかった[3]。
- アニメ『ゾイド-ZOIDS-』におけるジェノブレイカー
- 同作においては、レイヴンが搭乗していたジェノザウラーRをオーガノイド・シャドーが進化させた機体となる。詳細は#ジェノブレイカーRSを参照。
- 『ZOIDS concept art』シリーズにおけるジェノブレイカー
- 『ZOIDS concept art』と世界観を同じくする『ゾイドオリジナル』のコミカライズ版『ゾイドSS』のエピローグにおいてシルエットが登場するが[11]、本編で活躍することはなかった。一方で、タカラトミーの広報においてはジェノザウラーの強化型機体として設定されていた旨と、デススティンガーの神経系から製作された制御ブリンカーが用意されていたとしている[12][13]。
- 『HMM(ハイエンドマスターモデル)』におけるジェノブレイカー
- 対ブレードライガー戦用装備である「ブレイカーユニット」を装備したジェノザウラーの強化型とされる。ギュンター・プロイツェン元帥直轄の特殊戦闘員「レイヴン」にも「リッツ・ルンシュテッド中尉」の実働データを待たずして、ほぼ同時期にジェノブレイカーが与えられた。詳しい戦闘データは不明だが、この「レイヴン」の機体が本来のスペックを完全に叩き出せた唯一のジェノブレイカーだとされる。また、実際に正式なジェノブレイカーとして調整された機体は「リッツ・ルンシュテッド中尉」のプロトタイプ第1号機を改造したものも含め、5機にも満たないものとされている。戦場ではそれ以上の機体が確認されているが、これは量産型ジェノザウラーにブレイカーユニットなど他の追加装備を施しただけの「ジェノザウラー・ブレイカーユニット装備型」である。また、追加装備の開発経緯は元々中型ゾイド用の突撃戦闘装備として開発されたものとし、ジェノザウラーへの装備が再度検討され、専用装備として生まれ変わったとしている。同解説においては、ジェノブレイカーと呼ばれる多くの場合、量産された数が多いこちらのものを示す。機体性能は本来のジェノブレイカーには遠く及ばず、さらには装備の過重量からジェノザウラーの運動性さえも発揮出来ず、唯一スラスターを作動している場合のみ機動性はジェノブレイカーのものになったとされる。それでも現行ゾイド以上の戦闘力を誇り、エースパイロット(そのポテンシャルを引き出せたパイロットはほとんどいなかったが)が乗ることによって共和国軍の通常ゾイドとの戦闘では十二分にその力を発揮し申し分ない戦果を挙げた。また前線の兵士の士気をあげるのにも大幅に役立ったと言われている。「ジェノブレイカー」という名称は共和国軍における「レオマスター」同様、ジェノザウラータイプのスペックを超えた能力を引き出したゾイド乗りとその機体に与えられた称号とされている[14]。一方で、「HMM ジェノブレイカー レイヴン仕様」の説明書においてはHMMジェノブレイカーで記述された設定は言及されず、ジェノブレイカーはエヴォリューション・コクーンによってジェノザウラーから進化したというアニメ版に準拠した経緯となっている[15]。また、2020年に発売されたリパッケージ版の解説においては、『ゾイド公式ファンブック』に準じた説明となっている[16]。
武装・装備
- ハイパーキラーファング
- ジェノブレイカーの牙部。
- ハイパーキラークロー
- 本体前脚の爪部。
- ハイパーストライククロー
- 本体後脚の爪部。
- レーザーチャージングブレード
- 頭部に装備された展開式の剣。背部のスラスターのパワーを用いて敵機を刺突する[17]。
- NZR複合センサー
- 頭部に装備される。
- 集束荷電粒子砲
- ジェノザウラーから引き続き装備された兵装で、砲身にはビームを集束するためのリングが設置されている[8]。
- 荷電粒子コンバーターの採用で出力が30%向上し、10数機の敵を同時に撃破可能となった[9]。ブレードライガーのEシールドであっても、この荷電粒子砲の連続発射を受け続ければ耐えることはできない[9]。最大出力時ならばゴジュラス級ゾイドを一撃で消滅させることも可能だが[18]、その際は反動によって一時的に機体の機能が停止するデメリットも伴う[18]。
- ウィングスラスター[注 1]
- 背部に装備された機動力強化のための大型可変式スラスター。これによって高機動・超高速と長距離ジャンプが可能となっており[3]、ジェノブレイカーは最高速度・運動性ともにブレードライガーを凌駕することとなった[17]。
- 荷電粒子コンバーター
- バックパックの基部に内蔵される。この装備によって荷電粒子砲の出力は30%向上し、連続発射も可能となった[3]
- フリーラウンドシールド
- バックパック両側に可動アームを介して接続される特殊チタン合金製のシールド[3]。ブレードライガーのEシールド以上の防御力を誇る[3]。
- シールド内側には特殊チタン合金製[3]の巨大なハサミ状の刃「エクスブレイカー」を装備。中型ゾイドなら容易く切り裂き[4]、ブレードライガーのレーザーブレードをへし折る威力を持つ[17]。フリーラウンドシールドの内側にはエクスブレイカーを駆動するためのマッスルシリンダーも内蔵されている[8]。
- ウエポンバインダー
- 両脚部に装備された射撃兵装。2門の砲身のうち上段は実弾兵器のAZ140mmショックガン、下段は光学兵器のAZ80mmビームガンとなる。側面には展開式のマイクロポイズンミサイルポッドを装備する。
- アンカー
- ジェノザウラーより引き続き搭載された、荷電粒子砲の発射時の反動に耐えるための両脚部のアンカー[8][注 2]。
- 放熱システム
- 尾部に内蔵。荷電粒子砲の発射時の余剰熱を放出する[8]。
キット
- EZ-034 ジェノブレイカー
- 大まかな構造や電動ギミックはジェノザウラーと同じ。ジェノザウラーのパーツも揃っており、ジェノブレイカーとジェノザウラーのコンパチキットとも言えるが、組み直す際には頭部を分解する必要がある。
- フリーラウンドシールドは支持架に関節が設けられ、広い可動域を有する。その他の手動ギミックは、ジェノザウラーと共通のものに加え、レーザーチャージングブレードの前後スイング、ウエポンバインダーの俯仰(およびミサイルポッドの開閉)、エクスブレイカーの開閉、ウイングスラスターの上下動。
- 背中の装備パーツが多く、同サイズのゾイドと比べ重量がある。そのため、「歩行させた後は足のキャップを確認し、ゆるんでいる場合は付け直すように」という注意書きが説明書に付属されている。また、多少ジェノザウラーよりも歩行させた際の直進性に欠ける。ちなみに、説明書には「ジェノザウラー」と誤記されている部分がある。当初生産されていたキットにはレイヴンとユージン「1/72ゾイドフィギュアコレクション」からの流用となるオーガノイド・シャドーのフィギュアが付属していたが、2008年3月の再発売版からは付属せず、パッケージも一部変更されている。
- ジェノブレイカー 限定 ゾイドコア・ドットコムオリジナル
- ゾイドコア・ドットコムにて3000個限定販売[20]。2003年2月28日発売。
- キットは、装甲が黒、フレームが朱色に成型色変更されているほかは、シールも含め通常のジェノブレイカーのキットと同様の形状。なお、ジェノザウラーのパーツはそのまま残されているため、アニメ『ゾイド -ZOIDS-』第43~44話に登場したジェノザウラーRの再現も推奨されていた[20]。
- AZ-12 ジェノブレイカー
- 2026年3月発売。リアルさとアニメの再現性に近づけるため恐竜のような歩行形態である他、手動でアニメ劇中の「荷電粒子砲発射形態」を変形させることも可能。歩行と同時にエクスブレイカーが可動し両目と口内の荷電粒子砲、ゾイドコアが発光。この他、レーザーチャージングブレードの可動、ウェポンバインダーの開閉、荷電粒子コンバーター回転が可能。パーツを差し替えることでノーマルカラーや赤いジェノザウラーに組み立て可能。レイヴン(GF編)とシャドー、一般兵士のフィギュアが付属。シャドーは差し替えにより翼の開閉が可能。
HMMシリーズ
- EZ-034 ジェノブレイカー
- HMMシリーズ第10弾。2009年2月発売。カラーリングを変更したジェノザウラー本体と新規追加パーツのセット。ただし、こちらではジェノザウラーの頭部火器とパルスレーザーライフルは付属しない。
- 2020年11月には、金型改修後の仕様に準拠した本体にデカールと無色クリアアイパーツを同梱したリパッケージver.が発売された。
- EZ-034 ジェノブレイカー レイヴン仕様
- 2012年11月発売。シリーズ第35弾。ジェノザウラー レイヴン仕様の金型改修後の再発売であるが、レイヴン仕様として発売。フリーラウンドシールドは彩色済み。ロケットアンカー再現パーツとレイヴンとシャドーのフィギュアに加え、シャドー合体状態のゾイドコアも付属。また、ジェノブレイカー レイヴン仕様カスタマイズメッキパーツセットが2013年2月に発売された。
作中の活躍
バトルストーリー
- 『ゾイド公式ファンブック』
- 『ゾイド公式ファンブック2』にて初登場。ZAC2100年7月にガイロス帝国軍・ニクシー基地にてリッツ・ルンシュテッド搭乗機のジェノザウラーを改修し、完成する[9]。その後、同時期の第二次全面会戦の失敗に伴う帝国軍の敗走を受け、これを支援するために出撃する。二手に分かれて撤退する友軍の一つと、追撃する共和国軍の待つヘスペリデス湖へ半日かけて到着したジェノブレイカーは、エクスブレイカーによってコマンドウルフやゴドスといったゾイドを撃破し、荷電粒子砲によって10数機のゾイドを一掃していく。その最中、量産型ブレードライガーと交戦。ロケットブースター全開で攻撃するブレードライガーを難なく回避し、荷電粒子砲の連射でEシールドをダウンさせると、格闘戦に移行。ブレードライガーの右側面レーザーブレードをエクスブレイカーで破壊し、レーザーチャージングブレードの一撃でキャノピーを貫き撃破した[9][注 3]。さらに共和国軍が渡る橋を上空から荷電粒子砲で破壊し、友軍の撤退は成功した[9][注 4]。
- 同年9月。レッドラストの戦いにおいて「ウルトラザウルス・ザ・デストロイヤー」の砲撃によって同地の部隊が壊滅したことと、その砲撃能力によってニクシー基地が脅威に曝されたことから、ウルトラザウルス迎撃のために幾つかの帝国ゾイドと共にリッツ・ルンシュテッド機のジェノブレイカーも出撃した[22][注 5]。同年10月。7度の防衛戦を突破し、レッドラストにてブレードライガーAB(アーサー・ボーグマン搭乗機)と交戦する[23]。だが、その矢先に暴走したデススティンガーが二機のゾイドコアを狙って戦闘に介入する[24][注 6]。ジェノブレイカーとブレードライガーABの2機は共にデススティンガーを撃破すべく交戦。最終的にはブレードライガーABが盾になり犠牲になりつつも、戦闘中にブレードライガーから引きちぎれたレーザーブレードをジェノブレイカーがデススティンガーの頭部に打ち込み、撃破することに成功した[24][注 7]。
- バトルストーリー作中ではリッツ・ルンシュテッド搭乗機を除いたジェノブレイカーの明示的な活躍は見られないが、ZAC2101年の夏にはガイロス帝国軍の特務隊において、デススティンガーと共に配属が確認されている[6]。また、ZAC2101年の夏~ZAC2002年の初頭にかけては同国軍の高速戦闘部隊への配属が確認できる[7]。
漫画
『機獣新世紀ZOIDS』では親衛隊所属のハンナ・ハンナ少尉の乗機として登場する。レイヴンのバーサークフューラーの演習相手を務めるも、瞬く間に破壊されている[25]。
『ZOIDS妄想戦記』
『ZOIDS妄想戦記』の「魔装竜の天麩羅」では、帝国軍のアダムス大尉の乗機として配備されている。本作においても非常に扱いにくい上、僚機を威嚇する問題ゾイドとして描かれている[26]。
ゲーム
『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では、最終ボス戦前にバンたちの前に立ちはだかる。
『ZOIDS2 ヘリック共和国VSガイロス帝国』でジェノザウラーと、ジェノザウラーレイヴン仕様機と共に登場する。アニメ『ゾイド -ZOIDS-』で見られたEシールド展開機能と拘束アンカーが再現されている。共和国仕様となった場合、後述する青いカラーとなる。
『ゾイドインフィニティ』 ジェノザウラーを初期設定機体としてある程度対戦を進めると、ジェノブレイカーに乗り換えることも可能。
『ゾイドフルメタルクラッシュ』では、洗脳された共和国軍のシュネル・クラージュ少佐が操縦する青いジェノブレイカーが、特定ルートにて登場。機体色以外はノーマル機との違いは見受けられない。
『ゾイドVS.II』においてはリッツ・ルンシュテッドの仕様機が「ジェノブレイカーR」という呼称で登場する。
その他、ゲームボーイカラー用ゲームソフト『ZOIDS 〜白銀の獣機神ライガーゼロ〜』にも登場。
『ゾイドワイルドインフィニティブラスト』ではプレイアブル機体として参戦。惑星Zi産ゾイドを地球の環境に適合する形態で復元した結果、ゾイドワイルドシリーズの機体とほぼ同スケールの状態で登場する。