1991年に、輸出用エンデューロレーサーであるスズキ・DR350をベースとするエンジンを搭載した、シングルスーパースポーツとして発売される。車名である Goose の由来は、マン島TTのコース上にあるGooseneck(雁の首)という有名なヘアピンコーナーの名にちなんだものである。1991年の東京モーターショーで発表され、ほぼそのままの形で市販された。キャッチコピーは『直線は退屈だ』。
エンジンはDR350の物をより高回転型にチューンした、油冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒エンジン。バルブ挟み角・燃焼室形状はDR350と同一だがポート形状は新設計の為、ヘッド部は別部品である(フィンも大型化している)。ピストンは引き続きGSX系のT型が採用されている。振動対策としてエンジン前側に一軸バランサを内蔵する。潤滑方式はドライサンプで、エンジン下部に別体式オイルタンクを持つ。増加した熱量対策として1,350kcal/hのオイルクーラーを装備。キャブはミクニのBST40(⌀40のスリングショットキャブレター)。排気装置は、エキゾーストパイプ部はステンレス、サイレンサーはアルミ、中間部に鉄製チャンバーを設けたダウンタイプとなっている。
車体構成は、フレームはスチールパイプのトラス形状ダイヤモンドフレームにアルミ鋳造製のスイングアームピボットブラケットを組み合わせる。これにフロントはインナー⌀39の倒立フォーク、リアはスチール製スイングアームにニューリンク式のシングルショックという構成。スイングアーム後端のチェーンアジャスターは偏芯タイプとなっている。ちなみにフレームのデザインはジレラ:サトゥルノと同じく萩原直起である。
ブレーキは前後油圧シングルで、フロントに⌀300のフローティングディスク+トキコ製異径対向4PODキャリパ、リアに⌀210ディスク+対向2PODキャリパを装備。ホイールはグース独自デザインの5本キャストスポークホイールで、タイヤは純正ではダンロップのD102を装着する。
スタイルは丸目ヘッドライトに砲丸メーター等ネイキッド然としたものだが、トップブリッジ下に付くセパレートハンドル、バックステップ、シングルシート風のテールカウルと、かなりレーシーで独特のデザインを見せる。サイドカバーには名前の由来でもある"グースネック"コーナーをあしらったプレートが埋め込まれる。車体色は、青、赤、銀(フレーム&スイングアーム=ボディ同色)、及び'99の最終型の黄/黒、黒(フォーク=金、フレーム&スイングアーム=銀)の5種類が存在する。
翌1992年に、DR350の排気量ダウンモデルであるDR250、これを更に公道走行車としたDR250S(SJ44A)のエンジンを流用した250ccモデルが発売される。DR250との相違点はプラグ径と冷却フィンのサイズ。
エンジン以外の 350 からの主な変更点は、フォークが正立(インナー⌀41)になり、オイルクーラーがオミットされ、チェーンアジャスターが一般的な引き型になり、リアタイヤが1サイズダウンした程度で、他はほぼ同一コンポーネントとなっている。 250 の車体色は黒(フレーム&スイングアーム&サイドプレート=同色)のみ。