デッドヘッド
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航空会社のパイロットや客室乗務員は「ベース」と呼ばれる拠点にそれぞれ所属しており、基本的にはベースに近い空港から乗務を開始し、同様にベース空港で乗務を終了する。また、ベース空港以外で乗務を終了して宿泊(ステイ)し、翌日以降同じ空港から再び乗務するシフトを挟む場合もある。しかし、人員繰りの都合上、ベースやステイ先から離れた空港で乗務を開始・終了せざるを得ない場合や、乗務終了空港と次の乗務開始空港が異なる場合があり、このような際に移動が必要となりデッドヘッドが発生する。また、運航機材の変更などにより乗務員が不足した場合、あるいは乗務員が体調不良で交代が必要になった場合など、ベースで待機している乗務員が欠員を埋めるためデッドヘッドで向かうこともある。
パイロットの場合、基本的に操縦資格は機種ごとに別々であり、操縦できる機種は1種類に限られるため、たとえば往路と復路で使用機種が異なるときは、往復で乗務することができない。このような場合、往路便に乗務したパイロットがデッドヘッドでベースに戻ったり、復路便に乗務するパイロットがベースからデッドヘッドで向かったりすることになる。ただし、2019年の航空法施行規則改正により、操縦方法に共通性がある機種同士であれば一定条件のもとで乗務できるようになったため、このようなパターンによるデッドヘッドを減らすことが可能になった[2]。
使用クラス
旅客機の場合、デッドヘッド専用席は設けられていないため、基本的には、乗客と同じくエコノミークラスの客席に搭乗するが、7 - 8時間程度以上の長距離便の場合やエコノミークラスが満席の場合、ビジネスクラスに搭乗することもある。なお、エコノミークラスに複数の社員が搭乗する場合、客室の最後部エリアの座席があてがわれることが多いほか、緊急時の対応から非常口座席が割り当てられることがある。もっとも非常時には座席位置に関係なく、運航乗務員とともに補助や手伝いを行う。
また一部の国の航空会社では、短距離路線の場合、コックピットやギャレー(調理場)に備え付けられた、ジャンプシートと呼ばれる折り畳み席(補助席)を使用することもある。
機内サービス
国際線の場合、使用するクラスの機内食が提供されるが、国内線で機内食が提供されない路線の場合には、「クルーミール」と呼ばれる弁当形式の食事が提供されることが多い。また、機内食の種類の選択ができる場合には、一般の旅客への提供が終わった後に残った種類があてがわれることが建前となっている。
すべての機内サービスが一般旅客の後に回されるほか、事故などの緊急時の場合、運航乗務員の場合は操縦操作などの補助を行うほか、客室乗務員やそれ以外の社員の場合も緊急避難や応急処置の手伝いなどを行う。実際に、スカンジナビア航空751便不時着事故や全日空61便ハイジャック事件では便乗していたパイロットが重要な役割を果たした。


