ニューグレン
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ニューグレンは、直径7mの2段式のロケットである。1段目には同社が開発するBE-4エンジンが7基、2段目にはBE-3Uエンジンが2基搭載される。同社が開発したサブオービタル機ニューシェパード同様に、1段目の再使用が実施されている。
ロケットの設計は2012年から開始されており、機体の詳細は2016年9月の公式発表により初めて明らかにされた[3]。初打ち上げは当初2019年頃とされていたが、その後の開発遅延繰り返しにより、ようやく2025年1月に実施され成功した[4]。2回目の打ち上げでブースターの回収にも成功し[5]、3回目の打ち上げでブースターの再使用にも成功した[6]
ニューグレンの名称は、アメリカで初めて地球周回軌道を飛行したジョン・グレン宇宙飛行士に由来する[7]。
エンジン数を増やし大型化したニューグレン9x4を開発、1段目エンジンを9基、2段目エンジンを4基にする新たな計画がある[8]。ニューグレン9x4では直径8.7mもの大きなフェアリングが使用される[8]。打上能力としてはSLSに匹敵し、サターンVロケットよりも全長が大きい[9]。
仕様
ニューグレンは、直径7mの2段式ロケットで、1段目のブースターの再使用を行う。
1段目には、同社が開発したBE-4メタン/LOXエンジンを7基搭載する。1段目は地上に垂直着陸させて再利用を行う設計で、この方式は先行するニューシェパードにおいて2015年から2016年にかけてテストされた[3]。
2段目は1段目と直径は同じだが、搭載するエンジンは真空環境に最適化された2基のBE-3Uエンジンとなる[10]。推進剤としてはLH2/LOXを用いる。BE-3Uも同じくブルーオリジンが開発したエンジンで、こちらは既にニューシェパードにおいて大気下に最適化されたバージョンが使用されている[3]。当初は1基のBE-4U(BE-4の真空環境に最適化されたバージョン)を用いるとされていたが、開発の遅れから2018年に変更された[10]。
ニューグレンの1段目のブースターは最低でも25回のミッションに耐えられるようデザインされている[11]。また2段目についても将来の再使用が研究されている[12]。ロケットの製造コストは、2026年現在で1段目が1億ドル超、2段目が5千万ドル超と報じられている[12]。
ニューグレンの打ち上げには、ブルーオリジンが2015年にリースしたケープカナベラル空軍基地LC-36が使用されている[13][3]。
2025年11月にはニューグレンの将来のアップグレード計画が発表された。第3機目のNG-3から段階的にBE-4, BE-3U両エンジンの出力を向上させる他、再利用可能なフェアリングや熱防護システムの搭載に、燃料タンクの改良が行われる。さらに将来的には、1段目エンジンを9基、2段目エンジンを4基に増やしたニューグレン9x4と呼ばれる派生型を開発することも発表された。ニューグレン9x4では、打ち上げ能力は低軌道 (LEO) に70トン以上、静止軌道 (GEO) に14トン以上、月遷移軌道 (TLI) に20トン以上に達する予定である[8]。