ハプログループF (mtDNA)
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概略
起源
この型の祖系の「R9」はNから分岐した系統にあたる。
分布
ハプログループFは、現在東南アジア最大規模の人口を持つグループである[2][3][4][5][6][7][8][9][10][11][12]。 高頻度で見られる地域は、ニコバル諸島(50%)・インドのアルナーチャル・プラデーシュ州(31%)・ジャワ(28%)・小スンダ列島(23%)・中国大陸の長江以南(特に雲南省のラフ族77%・広州26%)・ベトナム(26%)・ラオス・フィリピン(29%)・台湾原住民(27%)・日本(6.4%[13])などである[14]。全体としてオーストロアジア系民族やオーストロネシア系民族で高頻度である。中央アジアとメラネシアでは低頻度であり、アメリカ大陸では検出されていない[15][16][17]。北アジアでもほとんど観察されないが、例外的にケット人においては23.7%の中頻度で観察される[18]。
日本での分布
日本列島では、現在、日本人の約5.34%[19]ないし約6.4%[13]がこのハプログループFに属している[20]。全国に広く分布しているが、沖縄県では比較的少ない傾向にある(平取町アイヌ 1/51 = 2.0% F1b[19]、沖縄 1/50 = 2.0% F1b[19]、沖縄 8/326 = 2.5%[21]、東海 16/282 = 5.7%[21]、宮崎県 6/100 = 6.0%[22]、北海道 14/217 = 6.5%[23]、岐阜県立病院にて受診をした人 208/2906 = 7.16%[10]、北九州 19/256 = 7.4%[21]、東京(JPT) 9/118 = 7.6%[24]、東北 28/336 = 8.3%[21])。
日本に於けるサブクレードに関してはF1b(41/1312 = 3.13%[19])、殊にF1b1a(3.2%[13])が多くて、日本に於けるハプログループFの大半を占めている。その次にはF1a1b(1.0%[13])が日本で比較的多く見られる。
日本人トップアスリートの身体能力との関連
近年、日本人のトップアスリートたちの身体能力とミトコンドリアDNAの研究が進むにつれ、瞬発系・パワー系の競技者群において、ハプログループFの頻度が高いことが指摘されている。これは、ハプログループFは、細胞内のCa2+濃度の調節や解糖系によるATP生成速度、筋収縮の速度に差があるのではないかと指摘されている[25]。
系統樹
ハプログループFのサブクレードの系統樹は、マニス・バン・オーブンとマンフレッド・カイザーの論文に基づく[26]。
- F
- F1 日本(東北地方等・計5.2%[13])
- F1+T16189C!+A14566C
- F1a'c
- F1a ミャンマー(チン族[28])
- F1a1 韓国[29]、日本[29](東京都・愛知県[27])、中国[29] (TMRCA 10,700 [99% CI 11,925 - 9,553]年前[29]、TMRCA 10863.5 [SD 2990.7]年前[30])
- F1a1a ベトナム[29]、インドネシア[29]、ウズベキスタン[29]、中国[29](0.162%[31])、台湾[29]、メキシコ[29]、オランダ[29]、ミャンマー(ラカイン族・チン族・ビルマ族・計0.75%[28])
- F1a1b 日本(1.0%[13])、韓国[29][27]、中国(0.051%[31])
- F1a1c 中国[29](0.452%[31])、カザフスタン[29]、日本[29](0.3%[13])、パキスタン[29](パンジャーブ[27])、モンゴル[27]、ロシア(ブリヤート[27])、タイ王国(モーケン[27])、ミャンマー(チン族[28])
- F1a1d 台湾[29](タオ族[27]、ブヌン族[27]、ツォウ族[27]、ルカイ族[27]、パイワン族[27])、タイ王国[29]、中国[29](0.618%[31])、フィリピン[29]、ベトナム[27]、カンボジア[27]、マレーシア[27]、シンガポール[27]
- F1a1e (F1a1+T8433C) 中国(江蘇省漢族1人・計0.0046%[31])
- F1a1f (F1a1+A10972G)
- F1a1g (F1a1+A16497G) 中国(漢族 0.143%[31])、ロシア(カルムイク人[27])、日本[29]
- F1a1g1 (F1a1g+G7976A)
- F1a1g2 (F1a1g+T1896C) 中国(新疆ウイグル族[27])
- F1a1g3 (F1a1g+T4313C)
- F1a1h (F1a1+T9141C)
- F1a1i (F1a1+G15884A) 中国(湖南省漢族1人・四川省漢族1人・広東省漢族1人・計0.014%[31])
- F1a1j (F1a1+G94A) 中国(漢族 0.037%[31])
- F1a1k (F1a1+G8697A) 中国(江西省漢族1人・山東省漢族1人・浙江省漢族1人・江蘇省漢族1人・計0.018%[31])
- F1a1k1 (F1a1k+G14258A) 中国(福建省漢族1人[27])
- F1a1k2 (F1a1k+A5258G)
- F1a1l (F1a1+C5435T) 韓国[27]
- F1a1l1 (F1a1l+T6216C) ロシア(チェルカン・テレウト[27])
- F1a1m (F1a1+A5322C) 中国(安徽省漢族1人・計0.0046%[31])
- F1a1n (F1a1+A16335G) 中国(漢族 0.037%[31])、カザフスタン[29]
- F1a1o (F1a1+C8282A) 中国(新疆ウイグル族[27])
- F1a1p (F1a1+C16292T) タイ王国[29]
- F1a1q (F1a1+C6927T)
- F1a1r (F1a1+C14773T) 韓国[29]
- F1a2 ベトナム[29][27]、中国[29][27](0.180%[31])、タイ王国[27]
- F1a3
- F1a3a フィリピン[29](パラワン島バタク族・バターン州アエタ族・アバクノン語話者[27])、台湾[27]、中国[29](0.046%[31])
- F1a3a1 (F1a3a+A16129G!!+G16390A) 台湾[27]
- F1a3a2 (F1a3a+C150T+C4011T+T16189C!) フィリピン[29](イバタン族[27])
- F1a3a3 (F1a3a+C15452T) フィリピン[29](イバタン族[27])、台湾[27]
- F1a3a4 (F1a3a+T11899C) インドネシア(バンジャルマシンバンジャル族[27])
- F1a3a5 (F1a3a+A8985G) 台湾(プユマ族・アミ族等[27])
- F1a3a6 (F1a3a+T10463C) 中国[27](河南省漢族1人・上海市漢族1人・山東省漢族1人・浙江省漢族1人・江蘇省漢族1人・計0.023%[31])
- F1a3a7 (F1a3a+G4113A) フィリピン[27][29]
- F1a3a9 (F1a3a+G15148A) フィリピン[29]、マレーシア[29]、インドネシア[29]
- F1a3+T318C 中国[27]
- F1a3c (F1a3+C10223T) タイ王国(フアン族・タイダム族[27])、中国(漢族[27])
- F1a3d (F1a3+T8618C) 中国(湖北省漢族1人・計0.0046%[31])
- F1a3e (F1a3+C11860T) タイ王国(中部タイ人[27])
- F1a3e1 (F1a3e+G5252A) 中国(ウイグル族[27])
- F1a3f (F1a3+A15322G) 中国[27]
- F1a3a フィリピン[29](パラワン島バタク族・バターン州アエタ族・アバクノン語話者[27])、台湾[27]、中国[29](0.046%[31])
- F1a1 韓国[29]、日本[29](東京都・愛知県[27])、中国[29] (TMRCA 10,700 [99% CI 11,925 - 9,553]年前[29]、TMRCA 10863.5 [SD 2990.7]年前[30])
- F1b
- F1b1 ミャンマー(ナガ族[28])
- F1b1a 日本(3.2%[13])、朝鮮民族、中国(0.106%[31])、アメリカ合衆国[27]
- F1b1b ロシア(シベリア先住民のケット・トゥヴァ・トファ・ヤクート・エヴェン、コーカサス先住民のアディゲ、ペルミ州のロシア人等)、トルコ、カザフ、キルギス、アフガニスタン(タジク)、中国(ウイグル、ダウール、漢族[0.018%[31]]等)
- F1b1c 中国(イ族、漢族[0.162%[31]]等)、ベトナム(ラチ族、ロロ族)、ミャンマー(ビルマ族[28])、ネパール、パキスタン、ウズベキスタン(カラカルパク)、グルジア、ロシア(ハムニガン、ブリヤート、バシコルトスタン)
- F1b1d 日本(0.2%[13])、韓国
- F1b1e ロシア(ヤクート、ブリヤート、ハムニガン、カラノガイ)、トルコ、キルギス、モンゴル、中国(ウイグル、ダウール、オロチェン、漢族[0.180%[31]]等)
- F1b1f ロシア(エヴェンキ、ヤクート、ブリヤート)、中世のハンガリー(アヴァール)、トルコ、カザフスタン、モンゴル、中国(ウイグル、漢族[0.032%[31]])
- F1b1g (F1b1+C3533T+G13759A+A15398G) アゼルバイジャン
- F1b1h (F1b1+A8774G) ロシア(ロシア人)、クロアチア、トルコ、トルクメン、キルギス、ハンガリー(中世の人骨)
- F1b1 ミャンマー(ナガ族[28])
- F1c ミャンマー、韓国、中国(0.711%[31])、日本(0.1%[13])、パキスタン、バングラデシュ、インド、ウクライナ
- F1d 香港、シンガポール、ミャンマー、ネパール、台湾、中国(0.512%[31])、北マケドニア、日本(0.2%[13])、南アフリカ
- F1e 中国(0.568%[31])、日本(0.2%[13])
- F1f ミャンマー、ベトナム、タイ王国、カンボジア、中国(0.323%[31])、インドネシア
- F1g 中国[29][27](0.669%[31])、ネパール[27]、タジキスタン(キルギス人[27])、パキスタン[29](コー人[27])、インド(パールシー[27])、サウジアラビア[29]、ロシア(ハカシヤ[27])、ベトナム(キン族[27]、フラ族[27])、タイ王国(タイ・ルー族[27]、Mon族[27])
- F1g1 中国(0.249%[31])、ベトナム(ヤオ族、Hmong族)、タイ王国(Hmong族)
- F1a ミャンマー(チン族[28])
- F2
- F2a
- F2b 中国(0.383%[31])、台湾、ネパール、ベトナム、タイ王国、シンガポール、ロシア(ヤクート[27]、チェルカン[27]、トゥバ[27]、ブリヤート[27])
- F2c 中国[29][27](0.360%[31])
- F2d 中国(0.443%[31])、シンガポール、カザフスタン、日本(0.1%、九州地方[13])
- F2e 中国(0.125%[31])、ベトナム(キン族[27]、ヤオ族[27])、タイ王国(フアン族[27]、ユアン族・コンムアン[27])、シンガポール[27]
- F2f 中国[27](0.157%[31])、韓国[29]、日本[27](0.1%、関東甲信越地方及び東北地方[13])、パキスタン[29](ハザーラ[27])、アゼルバイジャン(タリシュ[27])、ロシア(バシキール[27])、ポーランド[29]
- F3 (旧名 R9a) スマトラ・中国(1.038%[31])・ボルネオ・フィリピン・台湾など。
- F4 中国(0.831%[31])
- F1 日本(東北地方等・計5.2%[13])
| ミトコンドリア・イブ (L) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| L0 | L1 | L5 | L2 | L6 | L4 | L3 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| M | N | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| M7 | M8 | M9 | D | G | Q | N1 | N2 | N9 | A | O | S | X | R | ||||||||||||||||||||||||||
| M7a | C | Z | E | I | W | Y | R0 | R9 | B | JT | P | U | |||||||||||||||||||||||||||
| HV | F | J | T | K | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
| H | V | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||