フランソワ・ビュロン夫人の肖像
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| フランス語: Portrait de madame François Buron 英語: Portrait of Madame François Buron | |
| 作者 | ジャック=ルイ・ダヴィッド |
|---|---|
| 製作年 | 1769年 |
| 素材 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 66.3 cm × 55 cm (26.1 in × 22 in) |
| 所蔵 | シカゴ美術館、シカゴ |
『フランソワ・ビュロン夫人の肖像』(フランソワ・ビュロンふじんのしょうぞう、仏: Portrait de madame François Buron、英: Portrait of Madame François Buron)は、フランスの新古典主義の巨匠ジャック=ルイ・ダヴィッドが1769年にキャンバス上に油彩で制作した絵画である。画面右側のモデルの肩の上に「J.L. David 1769」という画家の署名と制作年が記されている[1]。作品は1963年に購入されて以来、シカゴ美術館に所蔵されている[1]。

本作は、ダヴィッドの初期の支援者であった叔父フランソワ・ビュロン (François Buron) の妻を描いている[1][2]。1757年にダヴィッドの父親が決闘で命を落とした後、若きダヴィッドは最初、建築家であった叔父ジャック・ビュロンと彼の妻マリー=ジョゼフ・フロマン (Marie-Josèphe Fromont) の家で育てられた[1] (後に、もう1人の叔父で、やはり建築家であった『ジャック=フランソワ・デメゾン』がダヴィッドの後見人となった[3])。叔父ビュロンはダヴィッドが建築を学ぶことを望んでいたが、夫人はダヴィッドが画家になりたいという願望を大いに支援した[1]。
このダヴィッドの初期の肖像画で、ビュロン夫人は小さなテーブルの前に腰かけ、片手で本を持ちつつ、もう一方の手を思慮深く額に当てている。彼女は鑑賞者のダヴィッドを見やるために一瞬の間、読書を中断して見上げたところである。その眼差しは、ダヴィッドと夫人の間の愛情深いつながりを示唆すると同時に、野心に満ちた若い画家が中流階級の感受性豊かな女性を描く同時代の慣例を意識していたことを物語る[1]。一方で、暗色の背景の中、夫人の蝶結びで飾られた縞模様のある衣服は、精緻に描写されている。ダヴィッドは夫人の穏やかで内省的な表情を強調しており、親密さと身近さの感覚が生みだされている。本作は、ダヴィッドの芸術的形成に影響を与えた親類との結びつきを証だてる作品となっている[1]。