フリッツSTG
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フリッツSTG(Fritz STG)は、第一次世界大戦初期の1915年にフランス軍によって開発された実験的な装甲車両である。正式には「Fritz Section Technique du Génie」(STGは略称で、「工兵技術部」の意味)と呼ばれ、農業用トラクターをベースにした装甲トラクターとして設計された。これは、塹壕戦での「無人地帯」(no-man's-land)を突破するための初期の試作機で、フランスの戦車開発史における失敗例の一つとして位置づけられる。
第一次世界大戦開戦直後の塹壕戦が激化する中、フランス軍は歩兵支援のための自走式障害突破車両を急務とし、工兵技術部(STG)が主導した。1914年末から1915年にかけて開発され、開発期限は1915年12月31日と短期間で設定された。従来の車輪式車両が砲弾のクレーターだらけの不整地で機能しない問題を解決するため、履帯式のトラクターを活用するアイデアが生まれた。フランスの「Fritz社」製農業用トラクターを10台購入し、改造した。このプロジェクトは、シュナイダーCA1などの本格戦車開発より先行する実験的なもので、1915年のフランス軍の「軽車両:襲撃と突破」カテゴリに分類される。