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ホイールベンチレーター

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ホイールベンチレーター(英: wheel ventilator)は、自動車のホイール外側に装着される、放射状のベーンやディスクを備えた部品である。主にレーシングカーにおいて、ブレーキまわりの冷却および空力特性の改善を目的として使用された。英語圏では「ターボファンホイール」(turbofan wheel)や「ホイールファンカバー」(wheel fan cover)とも呼ばれる[1]

ホイールベンチレーターは、ディスク形状の外装カバーの裏側に複数のベーン(羽根)を設け、ホイール回転により空気を導入・排出する構造をもつ。これによりブレーキローターおよびキャリパーの熱を外部へ放出し、ブレーキフェードを抑制する狙いがある。空力的には、ホイール表面をフラット化することで乱流を低減し、ドラッグの軽減にも寄与する場合がある[1]

歴史

1970年代後半から1980年代にかけて、耐久レースやラリーなど長時間走行を伴う競技で、ホイール周辺の熱害を抑制する目的で採用が始まった。初期にはアルミ板やFRP製の簡易ディスクが使用され、のちに一体成形のエアロホイールに発展した。代表例として、Porsche 956/962C などグループCマシンがある[2]。 ラリーでは Lancia Delta Integrale が前輪に装着した例が知られ、砂利路面やターマックでのブレーキ冷却およびホイールハウス内の空気排出を目的としたとされる[3]

年表

年代主な車種・チーム備考
1977年BMW 320 Turbo Group 5初期の試験的導入例。外周ベーン付きカバー採用。
1982年Porsche 956グループC車両で冷却+空力目的に採用、耐久レースで定着。
1985年Lancia Delta S4(試作)ターマック仕様で前輪に小型ベンチレータ装備。
1988年Porsche 962C, Sauber-Mercedes C9ベンチレーターが定番装備化、カーボン製が登場。
1991年Mazda 787B外観上フラットホイール構造を採用(通気孔内蔵型)。
1993年Lancia Delta Integrale(Gr.A後期)ホイールカバー風デザインで冷却機能を補助。
2000年代以降各種チューニング・カスタム車スタイリング目的で復刻・再現される。

技術比較

項目ホイールベンチレーター一体型エアロホイール通常開放ホイール
主目的冷却+空力空力優先冷却優先
構造カバー+ベーンホイール一体成形スポーク構造
冷却性能高(回転により排出)中(気流制御)高(開放型)
空力性能高(面積平滑)高(設計依存)
重量増加若干あり無し
整備性カバー脱着必要良好良好
規則制約一部カテゴリで禁止無し

構造と機能

ホイールベンチレーターは以下の要素で構成される。

  • 外周カバー:ホイール表面を覆うディスク状パネル(アルミ・樹脂・カーボン製)。
  • ベーン部:内側に放射状に配置され、遠心力で内部空気を排出。
  • 固定部:ホイールナットや専用リテーナーで保持される。

ベーン角度やピッチにより吸排気方向が変化し、Porsche 956 では左右で逆回転向きのカバーが使用された例もある。

現代の使用例

関連項目

出典

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