ユダヤ人のノーベル賞受賞者
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辞退を強制された賞
ノーベル賞は、年に一度贈られる国際的な賞であり、生理学・医学賞、物理学賞、化学賞、文学賞、平和賞は1901年に設けられ、経済学賞は1969年に設けられた。ノーベル賞はこれまで800人を超える個人に贈られているが、その少なくとも20%がユダヤ人であり、ユダヤ人は6種類の賞すべてを受け取っている。ユダヤ人は世界の人口の0.2%以下を構成するに過ぎないに関わらずである。
エリ・ヴィーゼルと、ケルテース・イムレは、ホロコースト絶滅収容所を生き延びたユダヤ人受賞者である。他にも、ウォルター・コーン、オットー・シュテルン、アルベルト・アインシュタイン、ハンス・クレブスは、ナチスの迫害を逃れるために、ドイツから亡命しなければならなかった。他にも、リータ・レーヴィ=モンタルチーニ、ハーバート・ハウプトマン、ロバート・ファーチゴット、アーサー・コーンバーグ、ジェローム・カールを含め、生涯において重大な反ユダヤ主義を経験した者がいる。
最初のユダヤ人受賞者は、1905年に化学賞を受賞したアドルフ・フォン・バイヤーであった。2023年現在、直近の受賞者は同年に経済学賞を受賞したクラウディア・ゴールディンである。
これまでにノーベル賞を最高齢で受賞したのはレオニード・ハーヴィッツであり、2007年、90歳の時に経済学賞を受賞したポーランド系アメリカ人のユダヤ人である。
ロシアのユダヤ人であるボリス・パステルナークは、1958年にノーベル文学賞を受賞し、当初はそれを受け入れたが、のちにソビエト権力からの激しい圧力により、賞を辞退した。
ノーベル賞受賞者の並木道
イスラエルの街リション・レジオンには、すべてのユダヤ人ノーベル賞受賞者の栄誉に捧げられた通りがある。その通りは「ノーベル賞受賞者の並木道」と呼ばれ、それぞれのノーベル賞受賞者への記念額が設けられている。
文学賞
| 年 | 受賞者 | 国 | 受賞理由 | |
|---|---|---|---|---|
| 1910 | パウル・フォン・ハイゼ | 叙情詩人、作家そして世界的に知られた短編小説家としての長年の創作活動を通して世に送り出してきた、無上の芸術性、理想主義の浸透を賞賛して | ||
| 1927 | アンリ・ベルクソン | 彼の豊かで活発な発想と、それが表現された鮮やかな技巧に対して | ||
| 1958 | ボリス・パステルナーク | 現代風の叙情的な詩、および大ロシアの歴史的伝統に関する分野における、彼の重要な功績に対して | ||
| 1966 | シュムエル・アグノン | ユダヤ人の人々の生活をモチーフにした、深遠に個性的な叙述の芸術に対して | ||
| ネリー・ザックス | イスラエルの運命を伝える優れた詩と劇作に対して | |||
| 1976 | ソール・ベロー | 彼の作品の中で結びついた、人間の理解と、捉え難い現代文化の分析に対して | ||
| 1978 | アイザック・バシェヴィス・シンガー | 「ポーランド·ユダヤ文化の伝統に根ざし、生命に普遍的な人間の条件をもたらす情熱的な文芸作品に対して。」 | ||
| 1981 | エリアス・カネッティ | 着想と芸術性に富み、幅広い視野によって書かれた著作に対して | ||
| 1987 | ヨシフ・ブロツキー | 思考の明快さと詩的な力強さが一体化した、包括的な作品群にたいして | ||
| 1991 | ナディン・ゴーディマー | 彼女の壮大な叙事詩が、"アルフレッド・ノーベルの言葉"に即した、人文主義にとっての重要な利益であったこと。 | ||
| 2002 | ケルテース・イムレ | 人間が社会的圧力にますます服従している時代にあって、個人として生き、考え続ける可能性を追求した | ||
| 2004 | エルフリーデ・イェリネク | その小説と劇作における音楽的な声と対声によって、社会の不条理と抑圧を並はずれた言葉への情熱を持って描き出した | ||
| 2005 | ハロルド・ピンター | 劇作によって、日常の対話の中に潜在する危機を晒し出し、抑圧された密室に突破口を開いたこと | ||
| 2014 | パトリック・モディアノ | 最も捉え難い人々の運命を召喚し、占領下の現実を暴露する記憶の芸術に対して | ||
| 2016 | ボブ・ディラン | アメリカの偉大な歌の伝統に、新たな詩的な表現を創造したこと | ||
| 2020 | ルイーズ・グリュック | 厳粛な美を伴う、まぎれもなく詩的な声で、個の存在を普遍的なものにしたこと | ||
| 2025 | クラスナホルカイ・ラースロー | 終末論的な恐怖の渦中にあって、芸術の力を再確認させる、彼の説得力と洞察力のある作品に対して | ||
化学賞
| 年 | 受賞者 | 国 | 受賞理由 | |
|---|---|---|---|---|
| 1905 | アドルフ・フォン・バイヤー | 有機染料およびヒドロ芳香族化合物の研究 | ||
| 1906 | アンリ・モアッサン | フッ素の研究と分離、およびモアッサン電気炉の製作 | ||
| 1910 | オットー・ヴァラッハ | 脂環式化合物の先駆的研究 | ||
| 1915 | リヒャルト・ヴィルシュテッター | 植物色素物質に関する研究 | ||
| 1918 | フリッツ・ハーバー | アンモニア合成法の開発 | ||
| 1943 | ゲオルク・ド・ヘヴェシー | 化学反応研究におけるトレーサーとしての同位体の応用研究 | ||
| 1961 | メルヴィン・カルヴィン | 植物における光合成の研究 | ||
| 1962 | マックス・ペルーツ | 球状タンパク質の構造研究 | ||
| 1972 | クリスチャン・アンフィンセン | リボヌクレアーゼ分子の研究 | ||
| ウィリアム・スタイン | リボヌクレアーゼ分子の構造と機能に関する研究 | |||
| 1977 | イリヤ・プリゴジン | 非平衡熱力学、とくに散逸構造の研究 | ||
| 1979 | ハーバート・ブラウン | 有機ホウ素化学における功績 | ||
| 1980 | ポール・バーグ | 遺伝子工学の基礎としての核酸の生化学的研究 | ||
| ウォルター・ギルバート | 核酸の塩基配列の決定 | |||
| 1981 | ロアルド・ホフマン | 化学反応過程の理論的研究 | ||
| 1982 | アーロン・クルーグ | 電子分光法の開発と核酸・タンパク質複合体の立体構造の研究 | ||
| 1985 | ジェローム・カール | 結晶構造を直接決定する方法の確立 | ||
| ハーバート・ハウプトマン | ||||
| 1989 | シドニー・アルトマン | シドニー・アルトマン | ||
| 1992 | ルドルフ・マーカス | 溶液中の電子移動反応理論への貢献 | ||
| 1994 | ジョージ・オラー | カルボカチオン化学への貢献 | ||
| 1996 | ハロルド・クロトー | フラーレンの発見 | ||
| 1998 | ウォルター・コーン | 密度汎関数法の開発 | ||
| 2000 | アラン・ヒーガー | 導電性高分子の発見と発展 | ||
| 2004 | アーロン・チカノーバー | ユビキチンを介したタンパク質分解の発見 | ||
| アブラム・ハーシュコ | ||||
| アーウィン・ローズ | ||||
| 2006 | ロジャー・コーンバーグ | 真核生物における転写の研究 | ||
| 2008 | マーティン・チャルフィー | 緑色蛍光タンパク質の発見と開発 | ||
| 2009 | アダ・ヨナス | リボソームの構造と機能の研究 | ||
| 2011 | ダニエル・シェヒトマン | 準結晶の発見 | ||
| 2012 | ロバート・レフコウィッツ | Gタンパク共役型受容体の研究 | ||
| 2013 | マーティン・カープラス | 複雑な化学反応に関するコンピューターモデルの開発 | ||
| マイケル・レヴィット | ||||
| アリー・ウォーシェル | ||||
| 2024 | デイヴィッド・ベイカー | コンピュータによるタンパク質設計手法の開発 | ||
生理学・医学賞
| 年 | 受賞者 | 国 | 受賞理由 | |
|---|---|---|---|---|
| 1908 | イリヤ・メチニコフ | 免疫の研究 | ||
| パウル・エールリヒ | ||||
| 1914 | ローベルト・バーラーニ | 内耳系の生理学・病理学に関する研究 | ||
| 1922 | オットー・マイヤーホフ | 筋肉における乳酸生成と酸素消費についての研究 | ||
| 1930 | カール・ラントシュタイナー | 人間の血液型の発見 | ||
| 1931 | オットー・ワールブルク | 呼吸酵素の特性および作用機構の発見 | ||
| 1936 | オットー・レーヴィ | 神経刺激の化学的伝達に関する発見 | ||
| 1944 | ジョセフ・アーランガー | 個々の神経繊維の高度な機能的差異に関する研究 | ||
| 1945 | エルンスト・ボリス・チェーン | ペニシリンの発見、および種々の伝染病に対するその治療効果の発見 | ||
| 1946 | ハーマン・J・マラー | X線照射による突然変異体発生の発見 | ||
| 1947 | ゲルティー・コリ | 触媒作用によるグリコーゲン消費の発見 | ||
| 1950 | タデウシュ・ライヒスタイン | 諸種の副腎皮質ホルモンの発見およびその構造と生物学的作用の発見 | ||
| 1952 | セルマン・ワクスマン | ストレプトマイシンの発見 | ||
| 1953 | ハンス・クレブス | トリカルボン酸サイクルの発見 | ||
| フリッツ・アルベルト・リップマン | 代謝における高エネルギーリン酸結合の意義、およびコエンザイムAの発見 | |||
| 1958 | ジョシュア・レーダーバーグ | 遺伝子組換えおよび細菌の遺伝物質に関する発見 | ||
| 1959 | アーサー・コーンバーグ | RNAおよびDNAの合成に関する研究 | ||
| 1964 | コンラート・ブロッホ | コレステロール、脂肪酸の代謝と調節の機構に関する研究 | ||
| 1965 | フランソワ・ジャコブ | 酵素とウイルスの合成の遺伝的制御の研究 | ||
| アンドレ・ルヴォフ | ||||
| 1967 | ジョージ・ワルド | 視覚の化学的生理学的基礎過程に関する発見 | ||
| 1968 | マーシャル・ニーレンバーグ | 遺伝情報の解読とそのタンパク質合成への役割の解明 | ||
| 1969 | サルバドール・エドワード・ルリア | ウイルスの増殖機構と遺伝物質の役割に関する発見 | ||
| 1970 | ジュリアス・アクセルロッド | 神経末梢部における伝達物質の発見と、その貯蔵、解離、不活化の機構に関する研究 | ||
| ベルンハルト・カッツ | ||||
| 1972 | ジェラルド・モーリス・エデルマン | 抗体の化学構造に関する研究 | ||
| 1975 | デビッド・ボルティモア | 腫瘍ウイルスと細胞の遺伝物質との相互作用に関する発見 | ||
| ハワード・マーティン・テミン | ||||
| 1976 | バルーク・サミュエル・ブランバーグ | オーストラリア抗原の発見 | ||
| 1977 | ロサリン・ヤロー | ラジオイムノアッセイ法の研究 | ||
| 1978 | ダニエル・ネイサンズ | 制限酵素の発見と分子遺伝学への応用 | ||
| 1980 | バルフ・ベナセラフ | 免疫反応を調節する、細胞表面の遺伝的構造に関する研究 | ||
| 1984 | セーサル・ミルスタイン | 免疫制御機構に関する理論の確立とモノクローナル抗体の作成法の開発 | ||
| 1985 | マイケル・ブラウン | コレステロール代謝とその関与する疾患の研究 | ||
| ジョーゼフ・ゴールドスタイン | ||||
| 1986 | スタンリー・コーエン | 神経成長因子および上皮細胞成長因子の発見 | ||
| リータ・レーヴィ=モンタルチーニ | ||||
| 1988 | ガートルード・エリオン | 薬物療法における重要な原理の発見 | ||
| 1989 | ハロルド・ヴァーマス | レトロウイルスのガン遺伝子が細胞起源である事の発見 | ||
| 1994 | アルフレッド・ギルマン | Gタンパク質およびそれらの細胞内情報伝達に関する役割の発見 | ||
| マーティン・ロッドベル | ||||
| 1997 | スタンリー・B・プルシナー | 感染を引き起こす新たな原因物質としてのプリオンの発見 | ||
| 1998 | ロバート・ファーチゴット | 循環器系における情報伝達物質としての一酸化窒素の発見 | ||
| 2000 | ポール・グリーンガード | 神経系の情報伝達に関する発見 | ||
| エリック・カンデル | ||||
| 2002 | シドニー・ブレナー | 器官発生と、プログラムされた細胞死の遺伝制御に関する発見 | ||
| ロバート・ホロビッツ | ||||
| 2004 | リチャード・アクセル | におい受容体および嗅覚システムの組織化の発見 | ||
| 2006 | アンドリュー・ファイアー | RNAiの発見 | ||
| 2011 | ラルフ・スタインマン | 樹状細胞と、獲得免疫におけるその役割の発見 | ||
| ブルース・ボイトラー | 自然免疫の活性化に関する発見 | |||
| 2013 | ランディ・シェクマン | 細胞内生成蛋白質を細胞核などの目的の場所まで運ぶ仕組み(小胞輸送)の解明 | ||
| ジェームス・ロスマン | ||||
| 2017 | マイケル・ロスバッシュ | 概日リズムを制御する分子メカニズムの発見 | ||
| 2020 | ハーベイ・オルター | C型肝炎ウイルスの発見 | ||
| 2021 | デヴィッド・ジュリアス | 温感と触覚の受容体の発見 | ||
| 2023 | ドリュー・ワイスマン | 新型コロナウイルス感染症に対する効果的なmRNAワクチンの開発を可能にしたヌクレオシド塩基修飾に関する発見 | ||
| 2024 | ゲイリー・ラヴカン | miRNAと転写後の遺伝子発現の調節におけるその役割の発見 | ||