角交換相振り飛車
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こんにちノーマル振り飛車と呼ばれる、角道を開けないことで相手となる居飛車側が角交換の狙いを防ぐ振り飛車が主流となっていたが、守勢でかつ居飛車穴熊などのノーマル振り飛車に対して強力な戦法が出現し、振り飛車が苦戦を強いられてくると、こうした時勢に局面の主導権を握ろうとする振り飛車として、角交換を行って進める振り飛車・角交換振り飛車が次々と棋戦に出現し活況を呈する。それに伴い、指す手順自体にも工夫がみられるようになり、先手の初手から後手4手目くらいまで、それまで指されなかった手順までが次々と現れていくようになる。例えば初手▲7八飛、2手目△3二飛、初手▲5六歩の先手中飛車や2手目△5四歩のゴキゲン中飛車、代表格の相早石田急戦石田流、3手目に▲6八飛や4手目に△4二飛と指して角道を開けておく四間飛車、などの指し方がみられはじめたのである。
ここから、対峙した相手がそのまま相振り飛車に持ち込むといった展開が生じることで、前述の手順を指したほうもそのまま角道を開けて指すことで、局面を有利に導こうとし、結果角交換する相振り飛車が生み出されることとなった。
角交換型の振り飛車だけでなく相振り飛車自体も、かつては完全な力戦の将棋と捉えられ、角交換型の相振り飛車も手探りで指されていたが、少しずつながら定跡整備が進んでいる。また、相居飛車の角換わり腰掛銀が▲4八金-2九飛型が主流になった影響を受け、角交換型の相振り飛車でも▲6八金-8九飛型が好形と見る向きも増えつつある。角交換相振り飛車では、かつて振り飛車でよく利用されていた浮き飛車型よりも、先手であっても▲8九飛-6八金でバランスを取り▲7七桂にヒモを付けるのが有力となっている。また、向かい飛車と▲7五銀+▲5六角、△3五銀+△5四角などの攻め筋が互いに有力とみられると、これを警戒するため、玉の囲い方は慎重になっている。そして、従来は悪形扱いでもあった金無双▲3八金-2八銀型が優るという展開もみられるようになる。
かつて相振り飛車といえば一般的だった▲7六歩△3四歩▲6六歩が、全くみなくなったわけではないが、相振り飛車の主流からはやや外れた感があるとし、3手目▲6六歩から始まる相振り飛車に代わって、▲7六歩△3四歩の進行には、3手目▲7五歩(早石田の志向)と▲6八飛(角道オープン型の四間飛車)と、角道を開ける指し方が主流となったとみられる[1]。
序盤の構想例
- 相早石田
- 初手から▲7六歩△3四歩に▲7五歩とし、△5四歩[2]ではなく、△3五歩と突っ張る形。以下▲7八飛△3二飛と進む相早石田。2000年代に入り、早石田が新手等も出現し、それ以前に比べ多く指されていくことになったことで、対策も様々な手段が指されることとなったが、相早石田に持ち込むのもその一つ。
- 先手の三間飛車に後手も対抗する形であり、双方角道が開いて向かい合うこともあり、激しい将棋になりやすい。例えばこの後に7筋の歩交換に行く手は危険。先手の7手目角交換から▲6五角には、後手からは△3六歩、△5四角、△3四角の手段がある。また同型でそのまま進むのは、結論的には「同形は先手やや有利」とされている[3]が、双方どうしても仕掛けが難しくなるため、先手としてはどこで仕掛けを図るかと千日手回避が求められる。後手も2000年代後半からみられる、5筋位取りにし4、5、3筋突き捨てや後手の主張を通す△6三金保留などで後手ペースに持ち込もうとするなど、互いに工夫して互角[4]。
- 主に▲3八金△7二金もしくは▲2八銀などと進む展開が知られる。▲3八金は角交換から△6五角などの筋を避けた手として長らく活用されてきた[5][要文献特定詳細情報]。相三間飛車では相早石田の超急戦の他は持久戦となって、地味な相金無双戦になりがちとされた[6]。ところが2000年代に、7手目には▲5八金左もあることがわかり、さらに戸部流の出現で、互いに高美濃に組むことができるようになる[7][要文献特定詳細情報]。相三間飛車に先手角交換から▲6五角打ちには後手△5四角の他、△3六歩や△3四角がある[8]。
- 後手が△6二玉には▲4六歩[9]や、△3四飛と浮いたら、先手は△8四飛の揺さぶり対策で▲8六歩とし、いち早く▲4七金型を目指して▲4六歩とし、▲3六歩△同歩▲同金で、浮き飛車を圧迫する等をみる[3]。
- 相石田流三間・先手浮き飛車型
- 前述の相石田流で後手が先手からの▲7四歩をケアしたことで、先手が単に▲7六飛と浮く形。双方角道が開いた状態での7筋/3筋相位取り三間飛車では、先手▲7四歩△同歩▲同飛と飛車先交換をするとその瞬間に△3六歩もある。▲同歩は悪手で▲2八銀としないと、△8八角成▲同銀△5五角から1九の香を取って△7二香で飛車を殺す手順などがあるので注意がいる。一方で単に▲7六飛は次に▲2六飛を狙っている。先手番での3手目▲7五歩から石田流は、「攻撃態勢を早く作り、先攻を目指す」[10]のが主眼。なお、▲2六飛に△3六歩と突き、以下▲4八銀や▲3八銀で△5五角には▲3八金や▲4八金として△3七歩成を受け、△2二銀で一局。▲7六飛浮きに△3六歩は▲同歩でよく、以下△8八角成▲同銀△5五角▲7七角△1九角成▲1一角成△2九馬▲2一馬△1九馬▲3五香△3四香▲同香△同飛▲2六桂が杉本の著書でよく指摘されている筋[注 1]。この結果後手は次の△1四歩が指されるようになった。これに▲1六歩としなければ1筋の位を取って、後手が居飛車に切り替え相穴熊等になるとかなり有利とみる[注 2]。
- 三間飛車では、例えば飛車が浮かないで左銀を▲7六/△3四に配しない▲8八角-7八飛型/△2二角-3二飛型には、相手の浮き飛車に注意が必要で、次に△8四飛/△2六飛がある。また飛車先交換するとき相手に歩を渡すので、相手の継歩での飛車先交換に注意。例えば▲8八角型で▲7四歩△同歩▲同飛の動きは、次に△3六歩に▲同歩では△3五歩▲同歩(後手向かい飛車なら△2六歩▲同歩△2五歩▲同歩)△同飛から△8五飛、の展開がある。また▲7六飛に後手も△3四飛で▲7四歩の仕掛けには△同飛▲同飛△同歩から角交換して▲6八銀(菅井『菅井ノート先手編』第8章に)とし、以下△3三銀(▲5五角には△8二角)や△7三桂などの展開がある。
- 阿部健流の出現で、先手はすぐには高美濃を目指さない傾向になる[13]。また相金無双の場合も長らく先手良しとされていた[14]が、途中で角交換が入ると後手が十分であるとわかると、先手としては同型は手詰まりになりやすい[15]ので回避の他、▲3八玉から後手が金無双にしたのを見て、選択肢は自分だけ美濃に組む、▲7七桂と角交換を回避する、が方針となる模様。また、▲7七桂と跳ねる形と跳ねない形がある[16][17]。
- 相石田流三間・先手引き飛車型
- 前述の手順から先手が飛車を浮かずに、▲4六歩から高美濃や矢倉を目指した局面。後手も△6四歩に同型を狙い、▲4七金に△6三金でなく△7二銀としたことで、先手が角交換。以下通常は△同銀にそのまま組み合う。△7二銀に▲8二角と打つと、この場合は△6九角から△4七角成▲同玉△9二金。△7二銀に先手も▲3八銀で今度は後手が△2八角だと以下▲4一角から▲1八金や、先手も▲8二角で△1九角成▲9一角成は、先手に分がある。▲3八銀以下は△4二銀に▲7四歩△同歩▲同飛△6三歩(△7三歩ならば▲7六飛)▲7八飛△4三銀▲5六歩△3四銀▲5七銀などの展開[18]。
- △持ち駒 なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 四 歩 歩 五 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 八 香 桂 銀 金 玉 金 銀 桂 香 九 △持ち駒 なし9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 銀 桂 香 一 王 金 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 四 歩 歩 五 飛 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 金 玉 八 香 桂 銀 金 銀 桂 香 九 △持ち駒 なし9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 銀 桂 香 一 王 金 飛 馬 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 四 歩 歩 五 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 飛 金 玉 八 香 桂 銀 金 銀 桂 香 九 - 先手石田流▲1六歩型 対 後手4手目△1四歩
- 相石田流三間は、そのまま進行すると先手やや良しが定説となっている。したがって後手は相三間を避け、4手目△1四歩など工夫するようになった[19]。2006年11月王位戦予選▲久保利明対△山崎隆之戦での山崎新手)△1四歩から1五歩となれば、後手相振り飛車にすればポイントになるとみている[20][21]。
- 角交換した場合は向かい飛車が好位置となるため、相向かい飛車で▲7五銀と出られなくなる3手目▲7五歩は、角交換相振り飛車ではあまり得がないとみられることもあって、先手が最初から相振り飛車でも三間飛車を志向して得しようとする初手▲7八飛が増加していく[22]。
- 図のとおり△1四歩に▲1六歩と受ける場合は、後手は△3二飛から浮き飛車、△5四歩から4四角-2二飛または△5二飛、もしくは△4二飛の角道オープン型四間飛車など。
- ▲6六歩として普通に相三間飛車等にする場合もあり、先手としては展開によっては手得になっているという主張。また後手は居飛車に切り替え、相手の玉側1筋端をつめて指す手もあるが、先手としても本石田に組める[23]。
- 先手石田流5手目▲7八飛 対 後手4手目△1四歩 相角道オープン
- 4手目△1四歩に▲7八飛とし、互いに角道を開けて向かい合う[24]。後手角交換から△4五角と打てば、▲7六角の切り返しで力戦になる。後手は角交換で△3二銀としておく手もあるが、先手は前述の通り▲1六歩で後手に△4五角を打たせるかもしくは、角成をケアして△1五歩と位を取らせて角交換相振り飛車、後手は1端の位を取って居飛車にシフトもある。また△1五歩に▲5五角△3三角▲4六角と角を打ち合う2017年の石井アマ新手もしくは玉を移動させてからの角の打ち合いから△6二飛の菅井新手などがある。他には角交換せず▲7四歩からの速攻や、△1五歩に▲4八玉を待って角交換しての△4五角から1筋攻めがある[25]。
- 相三間飛車先手▲7五歩型 対 後手△3四歩保留型
- 後の△4四角型や左銀の4四~3五の活用を念頭に、△3五歩と伸ばさずにいきなり△3二飛と振る。このあと▲7八飛にもし△3五歩と突けば、相早石田の進行にも合流し、▲2二角成△同銀▲6五角には△5四角で対抗[8]。逆に後手からの△4五角には先手から▲7六角の打ち返しが可能。主に▲7八飛に△7二金や△5二金左として、角交換後角打ちの隙を消して駒組みを進める。
- 2010年代後半に相振り飛車が角交換型になると、3手目▲7五歩が減少したが、7五の位を取ると、先手が向かい飛車に転じてから左銀を6六~7五という活用できないことが理由としてあった。後手としても3手目▲7五歩には▲7八飛封じで知られる△5四歩や、代わりの▲6八飛でも△8八角成から2二飛、▲6六歩の角道止めでも今度は△4四角から2二飛とする狙いがある[26]。
- △持ち駒 なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 歩 四 歩 五 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 八 香 桂 銀 金 玉 金 銀 桂 香 九 △持ち駒 なし9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 歩 四 歩 五 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 八 香 桂 銀 金 玉 金 銀 桂 香 九 △持ち駒 なし9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 四 歩 五 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 八 香 桂 銀 金 玉 金 銀 桂 香 九 - 先手▲7五歩型三間飛車 対 後手角道オープン型四間飛車
- 先手▲7五歩の三間飛車に対して、後手が四間飛車に構えるが、後手が角道を止めない戦型。四間飛車ならば、▲2二角成から▲6五歩がないため、角道を止めないメリットを生かしたいという指し方。△4二飛に▲7八飛はこのあと後手には△8八角成▲同銀△4五角があり▲6五角の打ち返しが利かないが、先手は代わって▲5六角で戦える、というもの。ただし先手は角道を止める選択肢もある[27]。
- 相三間飛車初手▲7八飛型 対 後手△3五歩型
- 初手▲7八飛に対居飛車では指し方によって早石田が狙える。▲6八銀型は対応しやすいが、▲7九銀型も3手目▲4八玉に後手が居飛車△8四歩▲3八玉△8五歩▲7六歩となると、角交換に強い構えであることがわかる[28]。
- 先手▲7八飛-▲6八銀型に、後手が4手目△3五歩とする。後手の狙いは以下▲7六歩に△3六歩、これを▲同歩であると角交換して△5五角からの乱戦に持ち込む狙い。△3六歩に▲2八銀で一局[29]。よって図-1の▲5六歩は、そうした角打ち乱戦を早くに防ぐ狙いがある。
- 図-2は、前述の▲7六歩に後手が仕掛けず△3二飛として進める相振り飛車。先手は▲2二角成や▲2八銀、後手は△8八角成▲同飛とさせる指し方とそのまま居角で進める指し方がある[29]。
- △持ち駒 なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 四 歩 五 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 八 香 桂 銀 金 玉 金 銀 桂 香 九 △持ち駒 なし9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 四 歩 五 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 銀 八 香 桂 金 玉 金 銀 桂 香 九 △持ち駒 なし9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 四 歩 五 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 銀 八 香 桂 金 玉 金 銀 桂 香 九 - 初手▲7八飛角道オープン型三間飛車 対 後手向かい飛車2筋位取り△5四歩型
- 通常の相振り飛車先手三間飛車対後手向かい飛車でも生じる作戦。後手は△1四歩と端歩打診しつつ、△2五歩と進めて▲5三角からの馬作り筋を消してから△5四歩で、▲6五角を消しつつ(後手から△8八角成から△2二飛も▲6五角)、位を取ろうとする。先手が角交換してくれば△同飛と、手得して飛車を振ることが出来ている。
- 初手▲7八飛角道オープン型三間飛車 対 後手向かい飛車早角交換型
- 図-1は後手の△1四歩打診に先手は▲7六歩、そこで後手は△1五歩でなく△2四歩。▲1六歩であれば後手は前記の△2四歩から2五歩にする展開となるが、先手は早くに▲2二角成として後手が△同飛とする。この形は▲6五角打だと△5四角の切り返しで成りあいとなる。図-2は先手初手▲7八飛に、▲4八玉から3八玉を先にしてから角道を開け、角交換相振りにする。後手が△2四歩として相振り飛車を志向し、後はお互い角交換後向飛車にする。5筋の歩は付かないので、先手からは▲7五銀~5六角、後手からは△3五銀~5四角の筋が生じており、▲2八銀-3八金-4八玉型(△8二銀-7二金-6二玉型)の左イチゴ囲いが無難。左銀は後手は△3三~4四銀の他、△4三銀型もある[30][31]。
- 初手▲7八飛の3手目は▲6八銀もしくは▲4八玉があるが、どちらも一長一短[32]。
- △持ち駒 なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 歩 歩 四 歩 五 歩 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 銀 銀 八 香 桂 金 玉 金 桂 香 九 △持ち駒 角9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 歩 歩 四 五 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 飛 銀 八 香 桂 金 玉 金 銀 桂 香 九 △持ち駒 角9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 歩 四 五 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 玉 八 香 桂 銀 金 金 銀 桂 香 九 - 初手▲7八飛角道オープン型三間飛車 対 後手△3三角型向かい飛車
- 先手の初手▲7八飛に後手が2筋をすぐ伸ばさず角道を止めずに△3三角から△2二飛の向かい飛車に構える、先手から角交換させる△3三桂戦法に類似した指し方。先手はこのあとは▲3三角成△同桂に▲6五角打(△5四角の切り返し)や、角の位置を開けたので△8八飛と相向かい飛車に持ち込むなど[33][34]。
- 角交換型先手▲7五歩型四間→向かい飛車 対 後手△5四歩型向かい飛車
- 3手目▲7五歩型相振りの一つ。石田流を目指す初手から▲7六歩△3四歩▲7五歩に対して、後手の有力策4手目△1四歩に▲6八飛もしくは△1四歩に▲1六歩△5四歩に▲6八飛とする。▲6八飛で角交換から△4五歩の防ぎで▲6六歩であると、後手は2筋を伸ばして△4四角などがある[35]。また先手が1筋を受け穴熊ならば、後手は端攻めがしやすく、受けなければ1筋を詰めて居飛車にする作戦もある。先手の▲6八飛は、いったん△4五角の筋を防いでおり、角交換後、向かい飛車へ転回をみせる。ただし囲いはお互い矢倉に組もうとすると先行されやすいので、金無双が無難である[36]。
- 先手角道オープン四間飛車 対 後手三間飛車4手目△3二飛
- 基本的に先手が四間飛車で相振り飛車になる場合は▲7六歩△3四歩▲6八飛として、△8八角成から△4五角の筋がないので、角道オープン型を生かした戦型にする傾向がある。▲7六歩△3四歩▲6六歩での角道を止める相振り飛車の場合は四間飛車ではなく、向かい飛車が多い[37]。
- 2000年代後半からの傾向の一つは、四間飛車の代表格であった藤井システムが減少し、それにともなって△3四歩に角道を止める▲6六歩も減少した。これは居飛車穴熊側の進化、例えば金美濃囲いから穴熊等により、先手藤井システムでも穴熊に組むのを阻止できなくなったことで、藤井システムが激減、それにともない角交換振り飛車などが流行し、3手目が石田流▲7五歩や▲6八飛、後で開ける初手▲7八飛や中飛車の▲5六歩など、先手で角道を止めなくなったことで、▲6六歩とする相振り飛車での先手向飛車が減少することとなった[38]。
- 図は先手の3手目▲6八飛四間飛車に対して、後手も角道オープンで△3二飛と振る手法。後手としては、先手から▲2二角成△同飛▲6五角に△5四角などを念頭に置く乱戦に持ち込む作戦をもみているが、△2二同銀型[39]や、先手も▲4八玉や▲3八金として、持久戦にする指し方など[40]もある。
- なお、後手も▲6五角を打たせないように△3二飛ではなく、△4二飛と相四間飛車に構えるのも一局。
- △持ち駒 角
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 香 一 飛 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 桂 歩 歩 三 歩 四 五 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 飛 銀 八 香 桂 金 玉 金 銀 桂 香 九 △持ち駒 角9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 桂 香 一 銀 飛 二 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 歩 歩 歩 四 歩 五 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 銀 飛 玉 八 香 桂 金 金 銀 桂 香 九 △持ち駒 なし9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 四 五 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 八 香 桂 銀 金 玉 金 銀 桂 香 九 - 先手角道オープン四間飛車 対 後手4手目△3五歩型三間飛車
- △3二飛ではなく△3五歩とする指し方。こうすることで、前述の▲2二角成は△同銀で▲6五角が直ぐには実施できなくなっているし、△同飛として△3四角の打ち返しもある。先手角道オープン3手目▲6八飛四間飛車に後手三間飛車にしても、基本的には互角[41]。
- 後手が石田流使いなら、1筋を突く打診から△3五歩もある。先手は角交換後、向かい飛車に振り直すが、後手も三間飛車から△2二同飛と向かい飛車に振り直すのも有力[42][43][44][45]。ただしこの場合、後手側は△3五歩型のため、△3五銀と出る展開はないことに注意[46]。
- 先手角道オープン四間飛車 対 後手2筋位取り
- 先手四間飛車3手目▲6八飛に後手が向かい飛車を目指し、4手目△2四歩[47]。後手はすぐ飛車を振らず、△2四歩~△2五歩と伸ばしていく[48][49]。▲2二角成には△同飛で手得、以下▲6五角なら△5四角▲同角△同歩。先手は後記の西川流を回避するなら金無双に組むが、後手もその際は普通に駒組みで一局[50]。
- 後手は序盤から2筋の歩を伸ばしているので、▲5三角から2六角成の筋を消しており、その上で△5四歩。▲6五角を防ぎ、ここから後手は△8八角成~△2二飛の向かい飛車にしようとする試みであるが、先手角道オープン3手目▲6八飛四間飛車で角交換型は、いずれにせよ先手が主導権を握ることができる[41]。
- 先手角道オープン四間飛車 対 後手4手目△1四歩
- 対先手石田流のように、先手四間飛車3手目▲6八飛に4手目△1四歩と指す作戦[51]。先手の次の指し手は▲1六歩か▲4八玉が多いが、▲4八玉△1五歩には後手のほうが勝率が良い。2006年に山本真也が順位戦で長岡裕也に指して以来、しばらく指されていなかったが、富岡英作が2011年度の順位戦で復活させると、他の棋士にも指されるようになる。▲1六歩に後手は△2四歩▲4八玉△2五歩から向かい飛車を念頭にする[52]。先手からは▲1六歩にそこで後手が△3二飛に▲2二角成から6五角、△3五歩▲2八銀もしくは▲4八玉△3二飛に▲2二角成から6五角、といった角打ちなどがある[53]。
- なお、先手の出方によっては、後手は居飛車にすることも可能。
- △持ち駒 なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 四 歩 五 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 八 香 桂 銀 金 玉 金 銀 桂 香 九 △持ち駒 なし9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 歩 歩 四 歩 五 歩 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 玉 八 香 桂 銀 金 金 銀 桂 香 九 △持ち駒 なし9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 歩 四 五 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 八 香 桂 銀 金 玉 金 銀 桂 香 九 - 先手角道オープン四間飛車 対 後手の対策西川流
- 前記の後手の対策△2四歩型からの発展。いつでも角交換の筋があるが、先手の▲3八玉に大野流向かい飛車のように△5四歩様子見の歩突きもしくは△8八角成▲同飛△2二飛▲6五角△5四角▲同角△同歩、いずれにせよ角交換から先手に▲5三角と打たせて△4二銀と指してあえて馬を作らせてから1筋で香を捨て、さらに2筋も突き捨てて角を1六に打つ、西川流の驚愕の仕掛けがある[54]。ただし▲3八玉・▲6八飛型のときだけ成立。場合によっては大駒を捨てて攻め込むこともあるので、事前研究が必要であるが変化がとても多い[50]。
- 相角頭歩突き先手角道オープン四間飛車 対 後手2筋位取り+△5四歩型向かい飛車
- 角道オープン四間飛車からの相振りに、後手が居角で△2四歩~2五歩型、そこで先手四間飛車側も▲8六歩とする。先手から角交換は△同飛が後手手得。△8八角成▲同飛△2二飛も先手やや良しとされる[55]ため、後手も角交換せず角打ちを防ぐ△5四歩、の展開[56]。
- 相角道オープン型四間飛車
- 後手角道オープン型は、より積極的に良さを求めた戦術[57][要文献特定詳細情報]。どちらも四間飛車ならば角道を開けていてもお互い角交換から△4五角・▲6五角がないのを念頭にしている。以下例えば▲6六歩△4四歩▲6五歩△4五歩▲6四歩△同歩▲同飛は△5二金左なら、先手角交換から▲6五角△5五角の打ち合いは▲6一飛成から▲2一角成に△9九角成で以降、難解。途中△5二金左で△7二金にして後手は金美濃と△3三桂-3二金型、先手が金無双で角交換から6六角-7七桂型の相腰掛銀などの展開もみられる。先手やや指しやすいとされる[58]。
- △持ち駒 歩
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 桂 一 銀 飛 二 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 歩 四 香 五 馬 歩 歩 角 六 歩 歩 歩 銀 歩 歩 七 飛 玉 八 香 桂 銀 金 金 銀 桂 九 △持ち駒 なし9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 歩 四 歩 五 歩 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 八 香 桂 銀 金 玉 金 銀 桂 香 九 △持ち駒 なし9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 一 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 四 五 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 八 香 桂 銀 金 玉 金 銀 桂 香 九 - 先手角道オープン四間飛車 対 後手4手目△3二飛三間飛車
- 3手目▲6八飛に後手が△3二飛とし、先手が角交換から▲6五角に△5四角とした局面。既に後手が飛車を振っているので▲8三角成がある。後手も△2七角成は▲6五馬△5二玉以下、先手が向かい飛車に転じて良いので、▲8三角成には△7二金と追ってから△2七角成とし、5六、5四に馬を配しあう展開が良い。▲5四同角△同歩に▲5三角は△4四角ではなく△9五角がある。以下▲8六歩には△7四歩▲9六歩△6二角、▲4八玉には△6八角成▲同金△6二金で、いずれもこれからの戦いとなる。
- 後手△3二飛に▲4八玉△3五歩の交換を入れてから▲6五角もあるが、△3六歩。伊藤の著書では、相金無双に先手石田流▲9七角型+腰掛銀対後手△2四飛-3五銀-3三角型の戦型に落ち着いている[59]。
- 角交換型先手中飛車居玉 対 後手△3五歩型三間飛車
- 杉本は著書(杉本 2019, 第5章)で、中飛車左穴熊風相振り飛車と銘打っている。杉本は後手の三間飛車をもってこの局面を経験している。玉は居玉で、杉本の著書では先手の後の展開には無敵囲い+▲5六角の構えを例にしている。
- 先手中飛車対後手三間飛車で、中飛車左穴熊または中飛車左玉風の序盤から、先手から角交換して、互いに先手が6五、後手が2五の筋違い角を打ち合う展開。先手は▲8三角成の乱戦もしくは5筋位取り。後手は△3五歩に代えて△4二銀ならば穏やかな局面になる[60]。
- 相中飛車角交換型
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△持ち駒 なし
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△持ち駒 なし
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角交換相振り飛車の戦型基本例
- 相三間飛車高美濃 対 後手阿部健流
- もとからの相石田流/相早石田での新構想で、先手高美濃に対し後手が角交換相振り飛車、△3三銀~3四銀~2五銀と繰り出す向かい飛車+金無双に。角打ちに不利な従来の相三間と異なり、先手の3手目▲7五歩に△3二飛とし、△5二金左-△6二玉からの△3五歩で▲4六歩としたのに対して後手が即角交換して、△3三銀型向かい飛車に切り替え、囲いを金無双に組む。相三間でも金無双に組んだ方が角の打ち込みが少ない点を主張している[62]。図は後手△4四歩とした局面で、ここから先手が▲7四歩△同歩▲5六角には△7三金とし、以下▲7四銀△同金▲同角には△4五歩とする指し方が知られる。対美濃の強敵となるとともに、金無双の復権を果たすことにもつながる[63]。
- 相三間飛車角道オープン型先手平美濃 対 後手金無双
- 相石田流で飛車先交換せず▲7六飛と浮く形から、お互いが左銀と角を動かさず飛車を浮いて横利きを生かした構え。阿部健流の出現で先手が▲4六歩と突く形に大変な変化が多いことでそれを保留し、▲7六飛の浮き飛車で歩交換を阻止する従来の形が復活。先手は美濃に組むが、高美濃や矢倉を目指さない。相金無双の場合[14]では先手良しとしていたが、途中で角交換が入ることで、後手十分に結論が変化。先手としては同型で互角は損として同型を回避し、▲3八玉から後手が金無双にしたのを見て自分だけ美濃に組む、▲7七桂と角交換を回避するなどの策がある[16]。
- 相三間飛車→相向かい飛車角交換型相金無双
- 先手の浮き飛車に後手が先に△8二銀と備え、相無双の同型に展開してから角交換する[16]。この形もかつて先手が▲6六歩型から閉めた角道を後で▲6五歩と開けても、角が対峙したまま指し進める相振り飛車として指されていたが、それは先手から角交換は角換わりのように後手が1手得するので、こうした展開になることがあったからである[64][要文献特定詳細情報]。図の局面は先手が▲7七角と一手かけたところを△同角成と角交換した。7七地点に桂を跳ねさせ、換えた後手のほうは3三に銀を持っていく狙い。△同角成のところで△3三角だと▲6八銀△4二銀と、同形が続く可能性もある。女流のタイトル戦で▲7七角のところ▲6八銀△4二銀とした局面があったが、その場合は先手が▲2二角成から飛車先交換、後手も▲6八銀に△8八角成から△2六歩の飛車先交換かあった[65]。
- △持ち駒 角歩
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 香 一 銀 王 金 金 二 歩 歩 歩 歩 桂 三 歩 歩 飛 歩 四 歩 銀 歩 銀 五 歩 歩 六 桂 歩 歩 金 歩 歩 歩 七 飛 銀 玉 八 香 金 桂 香 九 △持ち駒 角9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 桂 香 一 銀 王 金 金 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 飛 歩 四 歩 歩 歩 歩 五 歩 飛 歩 六 角 歩 歩 歩 歩 歩 七 金 銀 玉 八 香 桂 銀 金 桂 香 九 △持ち駒 角9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 桂 香 一 銀 王 金 金 二 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 飛 歩 四 歩 歩 歩 歩 五 歩 飛 歩 六 桂 歩 歩 歩 歩 歩 七 金 金 玉 銀 八 香 銀 桂 香 九 - 相三間・序盤▲4八玉-▲1七歩型で▲3八銀に、△8八角成▲同飛△2八角打ち
- 以下、杉本昌隆は▲5五角だと△3六歩で先手危険と解説されている[38]が研究が進み、鈴木大介と永瀬拓矢は対談において(将棋世界 2011年12月号[66])▲3八銀は成立しているとし、杉本もその後の見解は、やや無理としている。ただし別の発想で、▲5五角には△1二飛で局面を収めに行く手が示されている[67]。
- 相三間飛車先手▲7五歩型 対 後手△3五歩保留型2筋位取り
- 3手目▲7五歩に△3五歩でなく△3二飛とし、以下▲7八飛に△7二金で角交換対策をして、先手も▲5八金左。後手は▲2二角成△同飛を念頭に△2四歩~△2五歩と飛車がいない筋の歩を先に伸ばす。続いて3筋の歩を伸ばすことで、先手の美濃を牽制する。先手が美濃の場合は、低い金美濃で速攻。後手の囲いは△7二金を早くに上がっている都合で木村美濃・金美濃か銀冠。先手が金無双にしたら、後手は銀冠で持久戦を目指す[68]。
- なお、ここでも△3二飛に▲6五角△5四角[8]、▲7八飛に△4五角▲7六角[8]の角打ち戦もある。
- 相三間飛車先手▲7五歩型 対 後手△3五歩保留型5筋位取り 相高美濃
- 後手が△3五歩保留三間飛車で2筋ではなく5筋位取りに△4四角型+高美濃を目指す指し方。△3四歩止めにしていることで3筋への攻撃力は乏しくなるが、5筋位取りの効果で角の利きが△3四歩止めで端へ直通する△4四角型が組みやすくなっている。そしてこれなら△3三桂~△2五桂と桂馬を使う端攻めも効果的である[69][要文献特定詳細情報]。
- 2000年代後半からの傾向の一つは、一時は主流戦法になっていた後手向かい飛車が減少し、後手三間飛車を志向し始めると、△3四歩止めをし、△4四角から角筋を端に利かせるなどの工夫がなされ[70][要文献特定詳細情報]、振り飛車後手番でも積極的に動く作戦が目立ち、また手得手損よりも陣形が好形か否かを重視する傾向がみられるようになる[71]。このため、先手が三間飛車を志向すると、後手は特に向かい飛車を避ける傾向がみられるようになった[72]。現代将棋で相振り飛車の三間飛車は、すばやい攻撃態勢を作りやすく、そして積極的に出られると、向かい飛車の角道を止めてじっくり行く趣向が、形勢を損なうと捉えられている。
- △持ち駒 なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 銀 桂 香 一 王 金 飛 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 四 歩 歩 五 六 歩 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 七 飛 金 玉 銀 角 八 香 桂 銀 金 桂 香 九 △持ち駒 なし9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 王 金 銀 桂 香 一 金 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 四 歩 歩 五 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 金 玉 八 香 桂 銀 金 銀 桂 香 九 △持ち駒 なし9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 王 金 金 桂 香 一 銀 飛 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 銀 角 歩 歩 四 歩 歩 五 歩 歩 六 歩 歩 歩 歩 金 歩 歩 七 銀 飛 銀 銀 玉 八 香 桂 金 桂 香 九 - 角交換型相向かい飛車 初手▲7八飛 対 後手△3三角型 相金無双
- 先手初手▲7八飛から、後手は△3三角から△2二飛と双方向かい飛車にする作戦。後手の左銀が先手の左銀の動きをけん制。先手の陣形は、通常の金無双に組む▲5八金型と左金の位置をひとつずらす▲6八金型がある。▲6八金型は相居飛車の角換わり▲4八金・2九飛の形の優秀性が相振り飛車にも持ち込まれたもので、角交換相振り飛車には▲6八金・8九飛型が2020年頃からの最先端になっている[33]。
- 角交換相振り飛車は同型にそして手詰まりになりやすく、浮き飛車も角打ちに弱いため、引き飛車が増加した経緯がある[73]。
- 相向かい飛車相浮き飛車相金無双
- 従来の浮き飛車も図のように角交換型での相振り飛車でも使われるが、動くと隙を突かれるので、その後の駒組は難しい。図の場合は、後手左銀が動いたので、先手が▲7四歩。以下△同歩ならば、先手は5五や4六に角を打つ狙い[74]。
- △持ち駒 角
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 香 一 銀 王 金 金 飛 二 歩 歩 歩 歩 桂 三 歩 歩 銀 歩 歩 歩 四 歩 五 歩 銀 歩 六 歩 桂 歩 歩 歩 歩 歩 七 飛 金 金 玉 銀 八 香 桂 香 九 △持ち駒 角9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 金 香 一 銀 王 金 飛 二 歩 歩 歩 歩 歩 桂 三 銀 歩 歩 歩 四 歩 五 歩 銀 歩 六 歩 桂 歩 歩 歩 歩 歩 七 金 玉 銀 八 香 飛 金 桂 香 九 △持ち駒 角歩9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 桂 香 一 銀 王 金 金 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 飛 四 歩 銀 歩 五 飛 銀 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 金 金 玉 銀 八 香 桂 桂 香 九 - 先手ダイレクト向かい飛車+金美濃 対 後手三間飛車穴熊
- 相振り飛車でのダイレクト向かい飛車とは、銀上がりを省略して▲7七角の後にダイレクトに▲8八飛と回ってから▲6八銀とする手順。
- 従来、相振り飛車で後手三間飛車での先手向かい飛車は、6筋を▲6八銀~▲6七銀を強化してから▲8八飛と回るのが駒組みの手順であり、これは後手が3筋歩交換から△6六飛とくるのを防ぐ意味だった。そこで、銀上がりを後回しにして▲7七角~▲8八飛~▲6八銀と組むと5七に隙がなく、左銀が浮いていないのが大きな特徴で、▲6五歩を突くのに苦労していた先手にとっては、6七銀を保留することによって2手早く▲6五歩を突ける[75]という利点がある。戸辺は新向飛車と呼んでいる。
- 角交換は、先手向かい飛車は後手三間飛車より強く、△7七角成▲同桂となったときに、6八の銀が桂馬にヒモをつけているので、浮き駒が生じないという大きなメリットもある。△2四歩には▲2二角成~7七桂以下浮き飛車にし、▲2六飛を含みに▲7四歩と突き捨てて▲8五桂からの端攻めの狙いがある。△2四歩に代えて△4四歩の角交換拒否には▲9七桂~8五桂など[76]。
- 図は後手穴熊。この後先手が▲2二角成から▲6六角-7七桂型からの端攻めなどがあり、実際この攻撃態勢で後手穴熊は厳しく、そのためスキの少ない美濃等に組んで、後手は左銀を△3三銀~△4四銀と繰り出していくほうが無難[77]。また図では▲9五歩の他に▲2六飛と後手陣を揺さぶる指し方もある。
- ダイレクト向飛車では先手が6六歩を銀で守っていないため、後手は3筋をすばやく伸ばして△3六同飛~△6六飛を狙って△3六歩。これを先手は▲同歩と取れないので、▲2八銀△3七歩成▲同銀△3六歩と押さえる展開になった場合は、押さえた歩の攻防がこの戦型の焦点となる[77]。
- 先手中飛車▲5五歩保留 対 後手△3五歩型三間飛車
- 一般論として、「相振りで中飛車は損」とされ、そこで中飛車左穴熊が開発された経緯があり、相振り飛車の先手中飛車で左穴熊や左玉にせずに通常どおり玉を右に囲う作戦も、狙いが分かりやすく短時間の将棋に向いているとされているが、この場合初手▲5六歩の中飛車から相振り飛車模様になっても▲5五歩と突かず▲6八銀から▲5七銀としてから、▲7六歩と角道を開ける。後手は△4二銀とした△3五歩型なので、角道を閉めないと次に先手から▲2二角成△同飛▲4六銀で、3五の歩を狙われる。先手は角交換から8筋を伸ばして▲8八飛と回り、銀を6六から7五と進出させるのである。つまり中飛車は、仮の姿[78]で向かい飛車にする。
- △持ち駒 なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1 王 桂 桂 香 一 香 銀 金 金 銀 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 四 歩 歩 歩 歩 歩 五 飛 六 角 歩 歩 歩 歩 歩 七 銀 銀 金 八 香 桂 金 玉 桂 香 九 △持ち駒 歩9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 金 桂 香 一 王 銀 飛 角 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 四 歩 五 歩 歩 六 歩 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 七 角 飛 玉 八 香 桂 金 金 銀 桂 香 九 - 先手中飛車▲5五歩保留 対 後手三間飛車△3一銀型
- 後手が左銀を保留したまま駒組みを進めた場合は、▲2二角成に△同銀を想定している。先手は角の持ち合い後8筋の歩を伸ばして、後手の三間飛車には囲いが穴熊や金無双等関係なく▲5七銀から、6六~7五~▲8四歩から8三銀成などと捨てて▲6五角の筋も生じる[79]。
- 先手中飛車▲5五歩保留右穴熊 対 後手△3三角型向かい飛車
- 先手中飛車で▲7六歩に後手が△4四歩とし、後手は△3三角~2二飛の向かい飛車、先手は▲5五歩保留で右に囲う穴熊。途中後手が△4五歩として角交換、先手も▲同飛で向かい飛車にする。中飛車は左金が飛車位置の関係で平美濃や金無双と、4七の地点に3手かかる高美濃や矢倉といった囲いに不向きなので、穴熊を目指したもの。図のケースは途中後手から角交換に来て飛車が動いたので、結果左金もスムーズに動かせるようになる[80]。
- 先手中飛車▲5五歩保留+金無双 対 後手三間飛車飛車先交換型+美濃
- 後手の三間飛車に先手は▲7六歩を保留し、左銀を▲6八銀~▲5七銀にもっていき、玉を移動してから角道を開けて、向かい飛車に転じる策のうち、角交換から向かい飛車にする順。後手が飛車先交換で飛車が3六にいるときに角交換することで、後手の左銀の活用を限定。先手は引き飛車にして5七の銀を6六~7五と繰り出す他に、4六方面の活用もある。後手も向かい飛車に転じて引き飛車にする構えもある[81][要文献特定詳細情報]。
- △持ち駒 角
9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 桂 香 一 王 金 飛 銀 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 四 五 歩 歩 六 歩 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 七 飛 八 香 桂 金 玉 金 銀 桂 香 九 △持ち駒 角9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 金 桂 香 一 王 銀 飛 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 四 歩 歩 五 歩 歩 六 歩 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 七 馬 飛 金 香 八 香 桂 金 銀 桂 玉 九 △持ち駒 角歩9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 王 金 金 桂 香 一 銀 銀 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 四 五 歩 歩 飛 六 歩 歩 歩 銀 歩 歩 歩 七 飛 玉 銀 八 香 桂 金 金 桂 玉 九
- 先手中飛車▲5五歩保留 対 後手△2五歩型三間飛車 相美濃
- 先手中飛車側の早い▲3八銀-3九玉型に、後手が向かい飛車に転じる志向で2筋の歩を先に伸ばす策。図の△3三角は先手に角交換させる策で、△同銀のほかは△同桂から2二飛が狙い。先手には△同桂で▲2三角と、▲8八飛とがある[81]。
- 先手中飛車▲5五歩保留+金美濃 対 後手△3四銀型三間飛車+平美濃
- 前述の先手中飛車居玉から角の打ち合いを経て、▲5六角に△3四角▲同角と収め、後手は△3四銀型の三間飛車、先手は▲7七銀から5筋と8筋に位を取るなど。図の局面から△6四歩であれば、▲5四歩もしくは▲8五歩から▲8八飛など[82]。先手は後手の△2八角や△4五角打ちを警戒して、金美濃に組んでいる。
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△持ち駒 なし
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△持ち駒 角
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