永瀬拓矢
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プロ入り前
9歳の時に祖父から将棋を教わったという[1]。ただし、四段昇段時のインタビューでは6歳の時に教わったと述べている[2]。
実名登録将棋サイト『近代将棋道場』で日常的に高段者と対局をしていたことから、棋力が飛躍的に向上した。
2004年3月20、21日に行われた小学生将棋名人戦東日本大会にて、神奈川県代表として出場[3]。同年、『松坂屋こども将棋大会高学年の部』で優勝[2]。また、同年9月に小学6年生で奨励会に入会。同期入会には澤田真吾、菅井竜也、斎藤慎太郎、佐々木勇気、三枚堂達也、石井健太郎、竹内雄悟、伊藤沙恵(女流棋士)がいる。
プロ入り 〜 2017年度
奨励会三段リーグには第43回(2008年度前期)から参加。3期目(第45回)に14勝4敗で1位となり、2009年10月1日付で四段に昇段。17歳0か月でのプロ入りは、現行の三段リーグ制度が導入された1987年以降では、渡辺明(15歳11か月)・屋敷伸之(16歳8か月)・豊島将之(16歳11か月)に次ぐ、4番目(当時)の年少記録であった。
2010年、第5回白瀧あゆみ杯争奪戦(非公式戦)に出場。女流棋士(井道千尋、上田初美)とアマチュア選手(後に女流棋士となった竹俣紅)に対し、全ての対局で角落ちの上手番を持って勝利し、優勝した。(なお、この翌年からプロ棋士の参加枠が撤廃された。)
2011年1月11日(第69期順位戦C級2組、対岡崎洋戦)から6月1日(第1期加古川青流戦、対杉本和陽三段戦)にかけて公式戦で18連勝を記録し、同年度の将棋大賞で連勝賞を受賞した。
6月10日、第24期竜王戦6組で優勝。決勝トーナメントでは佐藤康光に敗れ、敗退となった。また、翌年の第25期竜王戦5組でも優勝を果たし、2期連続で決勝トーナメントに進出した。(6組と5組での連続優勝は行方尚史以来の快挙。)なお、5組の準決勝で勝利した際に4組への昇級(連続昇級)が決定し、昇段規定により五段に昇段した[4]。
2012年10月27、28日に行われた第2期加古川青流戦の決勝三番勝負にて、伊藤真吾を2勝0敗で破り棋戦初優勝を果たした。また、同月31日には第34期新人王戦の決勝三番勝負にて、藤森哲也を2勝1敗で破り優勝した。
2013年6月17日、第26期竜王戦4組で優勝。(3期連続でのランキング戦優勝は木村一基以来2人目の快挙。)また、「ランキング戦通算3回優勝」により同日付けで六段に昇段した[5]。
2015年3月21日、将棋電王戦FINALの第2局でSeleneと対局。永瀬が指した角不成の王手に対し、Seleneが王手放置をしたため反則負け[注釈 1]となり、団体戦となった電王戦で初となるプロ棋士側の2勝目をもたらした[6]。
2015年5月29日、第28期竜王戦4組で優勝。決勝トーナメントでは、佐藤康光や羽生善治らを破り挑戦者決定三番勝負に進出したが、渡辺明に1勝2敗で敗れ、挑戦には至らなかった[注釈 2]。
第74期順位戦C級2組にて、8勝2敗で3位の成績となりC級1組への昇級を決めた。
2016年、第87期棋聖戦本戦トーナメントの決勝で村山慈明を破り、 羽生善治棋聖への挑戦権を獲得した。五番勝負は2勝3敗で敗退となった[7]。
第29期竜王戦3組ランキング戦で優勝し、2期連続での昇級を決めた[8]。
2017年11月22日、第30期竜王戦2組昇級者決定戦の決勝で杉本昌隆を破り[9]、 1組へ昇級した。また、同日付で七段に昇段した。
第43期棋王戦挑戦者決定戦トーナメントで挑戦者決定二番勝負に進出。敗者復活戦から勝ち上がった黒沢怜生を1勝1敗で破り、渡辺明棋王への挑戦権を獲得したが、五番勝負は2勝3敗で敗退となった[10]。
第76期順位戦C級1組にて、9勝1敗で1位の成績となりB級2組へ昇級した。
2018年度
第77期順位戦B級2組で10戦全勝を果たし、B級1組への昇級を決めた。
第4期叡王戦挑戦者決定三番勝負で菅井竜也を2勝1敗で破り、高見泰地叡王への挑戦権を獲得した[11]。七番勝負は永瀬の4勝0敗となり、自身初のタイトルとなる叡王位を獲得した。
2019年度
第67期王座戦挑戦者決定戦で豊島将之を破り、斎藤慎太郎王座への挑戦権を獲得した。このタイトル戦を制した方が「タイトル2期獲得」による八段昇段がかかる勝負となった。五番勝負では3勝0敗で王座位を奪取し、自身初の二冠となり八段に昇段した[注釈 3]。
二冠となった頃から、渡辺明・豊島将之と共に「三強」、または当時最年少でのタイトル獲得を視野に入れていた藤井聡太を含めて「四強」と呼ばれ始める。2020年6月に藤井が棋聖位を獲得し、この4人により八大タイトルが占有されたことで、「四強」の一角としての立場が定着した[12]。
第60期王位戦で自身初となる挑戦者決定リーグ入りを果たした。白組で4勝1敗の好成績を残すも、同成績で並んだ羽生善治とのプレーオフで敗れた[13]。
2020年2月、第13回朝日杯将棋オープン戦本戦トーナメントで決勝へ進出するも、千田翔太に敗れ準優勝となった[14][15]。
2020年度
第5期叡王戦で挑戦者となった豊島将之との七番勝負は、1回の千日手と2回の持将棋を含む異例の長期戦となった。9月21日に行われた第9局で豊島に敗れ、3勝4敗2持将棋で叡王位を失冠した[16]。
第70期王将戦二次予選の決勝で久保利明に勝利し、自身初となる挑戦者決定リーグ入りを果たした。リーグでは藤井聡太や羽生善治らを破り5勝1敗となり、同成績となった豊島将之とのプレーオフで勝利し渡辺明王将への挑戦権を獲得した。七番勝負は2勝4敗で敗退となった[17]。
第41回将棋日本シリーズで久保利明と斎藤慎太郎に勝利し決勝へ進出するも、豊島将之に敗れ準優勝となった。
第68期王座戦五番勝負では、久保利明の挑戦を3勝2敗で退け、初防衛を果たした。なお、この際に「タイトル3期獲得」の規定により九段に昇段した。
2021年3月11日に行われた第79期順位戦B級1組12回戦で近藤誠也に勝利し、A級へ昇級した[18]。
第3回AbemaTVトーナメント(非公式戦)にて、藤井聡太・増田康宏との3名で「チーム永瀬」を結成し、優勝した[19]。
2021年度
第34期竜王戦の1組ランキング戦で自身初となる優勝を果たした。決勝トーナメントでは4組優勝者の梶浦宏孝に勝ち挑戦者決定三番勝負へ進出したが、2組優勝者の藤井聡太に0勝2敗で敗れ敗退となった。(挑戦者となった藤井は、豊島将之から4勝0敗で竜王位を奪取し、史上最年少の四冠保持者となった。)
第69期王座戦五番勝負で挑戦者の木村一基を3勝1敗で退け防衛し、3連覇を果たした[20]。
第47期棋王戦では、挑戦者決定二番勝負で郷田真隆に勝利し渡辺明棋王への挑戦権を獲得したが、五番勝負は1勝3敗で敗退となった。
2022年度
4月25日に行われた第93期棋聖戦本戦トーナメントの挑戦者決定戦で渡辺明に勝利し、自身初となる藤井聡太への挑戦権を獲得した。五番勝負では、第1局で2度の千日手が成立し、再指し直し局(3局目)で勝利したものの、第2局からは3連敗を喫し、1勝3敗で敗退となった[21]。
第35期竜王戦1組ランキング戦の決勝で佐藤天彦に勝利し、2期連続での1組優勝を果たした。(なお、2期連続での1組優勝は、丸山忠久・羽生善治に続く3人目の快挙。)
第70期王座戦五番勝負にて、豊島将之の挑戦を3勝1敗で退け防衛を果たし、4連覇を達成した。
2023年度
第71期王座戦五番勝負にて、挑戦者の藤井聡太に1勝3敗で敗れ王座位を失冠し[22]、4年5ヶ月ぶりに無冠となった。(一方、藤井は王座位の奪取により史上初の八冠独占を達成した。)なお、第4局は2023年度の将棋大賞で名局賞特別賞を受賞した[23]。
第37期竜王戦1組ランキング戦にて、初戦で佐藤康光に、5位決定戦の初戦で菅井竜也に敗れ、自身初となる2組への降級が決定した[24]。
2024年度
7月22日に行われた第72期王座戦挑戦者決定戦で羽生善治を下し、藤井聡太王座への挑戦権を獲得した[25]。五番勝負は0勝3敗で敗退となった。
第74期王将戦挑戦者決定リーグでは、最終成績が5勝1敗で並んだ西田拓也とのプレーオフで勝利し、藤井聡太王将への挑戦権を獲得した[26]。七番勝負は1勝4敗で敗退となった。
第83期順位戦A級で最終成績が6勝3敗となり、同成績で並んだ佐藤天彦とのプレーオフで勝利し藤井聡太名人への挑戦権を獲得した[注釈 4]。
2025年度
第96期棋聖戦は挑戦者決定戦で杉本和陽に敗れ、挑戦を逃した[27]。
第73期王座戦では、挑戦者決定トーナメント2回戦で伊藤匠に千日手指し直しの末敗れ次期本戦シードを逃した[29]。
第38期竜王戦2組ランキング戦の準決勝で羽生善治に勝利し、1組へ昇級。また、決勝で高見地泰に勝利し、優勝を果たした[注釈 5]。決勝トーナメントでは、準決勝で佐々木勇気に敗れた[30]。
第51期棋王戦は挑戦者決定トーナメント3回戦で菅井竜也に敗れた[31]。
第66期王位戦は挑戦者決定リーグ白組を5戦全勝で優勝し、挑戦者決定戦で紅組優勝者の佐々木勇気に勝利し藤井聡太王位への挑戦権を獲得[32]。七番勝負は2勝4敗で敗退となった[33]。
第46回将棋日本シリーズは決勝で藤井聡太に敗れ、準優勝に終わった[35]。
第75回NHK杯テレビ将棋トーナメントでは3回戦で豊島将之に敗れた[36]。
第19回朝日杯将棋オープン戦では、本戦トーナメント1回戦で佐藤天彦に敗れた[37]。
第84期順位戦A級最終戦で糸谷哲郎に敗れ両者とも最終成績が7勝2敗と並び、プレーオフで同じく糸谷に敗れ、2年連続の挑戦を逃した[38]。
第11期叡王戦は挑戦者決定戦で斎藤慎太郎に敗れ、挑戦を逃した[39]。
第75期王将戦挑戦者決定リーグを6戦全勝で優勝し、藤井聡太王将への挑戦権を獲得[40]。七番勝負は3勝4敗で敗退となった[41]。
第97期棋聖戦は決勝トーナメント1回戦で高見泰地に敗れ、次期シードを逃した[42]。
2025年度は結果として、全棋戦で本戦入りし、3タイトル(83期名人、王位、王将)で挑戦、3タイトル(84期名人、棋聖、叡王)で挑戦者決定戦敗退、2つの一般棋戦でベスト4入りと活躍。第53期将棋大賞で敢闘賞(2年連続3回目)、最多対局賞(71局)、最多勝利賞(46勝)を受賞した[43]。
棋風
主に角換わりを得意とする居飛車党で、相掛かりや横歩取りなどの将棋も指しこなす。
プロデビュー時からしばらくは三間飛車を得意とする振り飛車党であったが、2012年頃から居飛車党に転向し、現在はほぼ全ての対局で居飛車を指す。振り飛車党の頃は、「有利になれば相手の駒を全て取りにいく」ような棋風で、「大山康晴十五世名人の再来」と称された[44]。
「一局でも多く将棋を指したほうが経験を積めるから」との考えから、自身が先手番の対局でも千日手を厭わない[45]。本人曰く、「対局にあたっていくつか罠を用意しておくが、相手がその罠に引っかからなかったら千日手を目指す」という[46]。ちなみに「千日手にもストックがある」とのことで、例えば「飛車回りに飛車で受けさせるのは千日手の基本手筋」だという[46]。また、現役棋士における千日手の出現率が非常に高く、NHK杯での対佐藤康光戦における同棋戦初の2連続千日手や、第5期叡王戦七番勝負での千日手1回・持将棋2回を含む計1418手(番勝負の合計手数における史上最多記録)に及ぶ激戦、第93期棋聖戦五番勝負第1局でのタイトル戦史上初となる1日3局の対局(番勝負における2連続千日手の事例は他にも存在するが、全て後日指し直しとなっている)などの記録を残している[47]。
上記の印象から、世間では「負けない将棋」「受け将棋」と呼ばれることが多いものの[48]、本人曰く「負けない将棋は昔の話であり、現在は攻め将棋だと思っている」「終わらない将棋が理想」とのこと[49][50]。また、現在は千日手の成立頻度は減少傾向にある。
人物
横浜市立間門小学校卒業[51][52]。 家族は祖母・父母・妹・弟[注釈 6][53]。
初の三段リーグ参加と高校進学が重なった。高校は入学してすぐに「自分には合わない、自分が行く場所ではない」と判断し、わずか1週間で中退した[54][55]。
2017年9月、関東所属の若手棋士による将棋普及グループ東竜門のTwitterアカウントでの投稿を1週間担当した際に、実家がラーメン店を営んでいることを公表した[56]。棋士として何より努力を重んじるストイックな姿勢は、ラーメン店を開業してから、腕を上げるため他の店に修業に出た父の姿を、将棋を始めた子供時代に目の当たりにしたことに影響されているという[54]。その父は2019年3月14日に公開された第4期叡王戦七番勝負のPVに永瀬とともに登場し、まだタイトルに手が届かない息子に「まだ努力が足りない」としつつも早くタイトルを取ってファンを喜ばせろと激励した[57]。
2019年に台湾で行われた第4期叡王戦第1局[58]で初めて海外へ訪れた。また、この際に初めてパスポートを取得した[59][55]。
唯一の趣味は漫画を読むこと。「週刊少年ジャンプ」を10数年毎週欠かさず購入している[60]。2022年の第70期王座就位式には「僕とロボコ」の作者である宮崎周平が祝辞に駆けつけている[61]。
酒が全く飲めない[62]。また、ワサビとからしも苦手[63]。動物好きだが、動物アレルギーがある[63]。
将棋に対する姿勢・取り組み
幼少期に書道、水泳、公文、家庭教師などの習い事をしていたが、人並みにすらできず、その中で、将棋という初めて人並みにできることが見つかり、自分の中では「これはやらなければいけない」という認識だったという[64]。
子供の頃のホームグラウンドは磯子将棋センター[65]。「年間300回くらい通った」と話す[64]。同じ道場出身者に戸辺誠がいる。また、蒲田将棋クラブでは藤森哲也らとともにアマチュア強豪と腕を磨いていたという。
「将棋は才能ではなく努力」、「練習量は裏切らない」が持論で、他棋士と一線を画す「根性」「不倒」など独特の揮毫をする事が多い[66][出典無効]。第69期王将戦挑戦者決定リーグに際して渡辺明王将とリーグ参加者へのインタビュー形式で組まれた特集「王将リーグ『才能と努力』」では、アンケートの才能型・努力型の棋士を挙げる項目(複数回答可)で、8人中5人(糸谷哲郎・広瀬章人・豊島将之・三浦弘行・藤井聡太)から努力型棋士の代表例として名前を挙げられた。
将棋に対する非常に厳しい姿勢や発言から、「軍曹」と呼ばれたり、「ボーイ」と呼ぶ棋士もいる[注釈 7]。「軍曹」の呼び名については「階級を上げられるように頑張ります(笑)」と2016年6月にコメントしている[62]。その後「中尉」に階級が上がった[67]。
交友関係
鈴木大介との交流が深く、第87期棋聖戦の挑戦者になった時のインタビューで、「自分の意識としては、私の棋士人生は鈴木先生(大介八段)に頂いたものだと思っています」と語った[62]。
佐々木勇気とは奨励会時代から交流があり、非常に親交が深い。幼い頃は自らを遥かに凌ぐ才能を持ちながら、近年は実績では永瀬に遅れをとる佐々木に対し、インタビュー等で厳しい言葉を残すことも多い。しかし佐々木は永瀬の発言に対し「『起爆剤になってくれたら』という意味合いもあると思います」と真意を推し量っている[68]。
藤井聡太は藤井のデビュー当初からVSを行っている唯一の存在であり、その実力と人柄を絶賛している。藤井もまた永瀬の将棋に対する真摯な姿勢に感銘を抱いており、タイトルを争う間柄ながら互いに認め合う間柄である[69]。
対局に関するエピソード
対局に際しては一日あたりスポーツドリンク20本を持ち込み、大量に飲んでいく[70]。最近は、缶コーヒー(無糖)も多く持参しているという[71][出典無効]。
また、タイトル戦の番勝負ではおやつを大量に注文する傾向があり、特にバナナを多く食している。2016年の棋聖戦でも第2局でバナナを合計4本注文しているが[72]、2018年の棋王戦では第4局までで合計23.5本という大量注文を敢行し、ネット上では「バナ永瀬」などと呼ばれるに至った[73]。2018年の将棋年鑑において「世の中で一番怖いもの」を聞かれた際に「この世からバナナがなくなること」と回答したほどのバナナ好き[74]。ただ実際のところは、バナナ以外にシャインマスカットなども大好物である[75]。
タイトル戦の番勝負では通例的に和服を着用して対局することが一般的だが、永瀬は和服での対局を好まずスーツで臨むことが多い。2020年の第5期叡王戦七番勝負(対豊島将之竜王名人)では対局開始時は和服を着用し、その後いったん離席して別室でスーツに着替えて登場した[76]。続く2020年の第68期王座戦五番勝負(対久保利明九段)では第一局こそ叡王戦同様に途中で着替えを行ったが、第二局からは最初からスーツ着用での登場となった[77]。第70期王将戦七番勝負(対渡辺明王将)では第一局の最初からスーツ着用で挑んだ[78]。本人は「和服でなくても気合は入るものだと思っています。和服は技量が足りないと脱げてしまいますが、スーツはそういったこともありません」と和服での対局に慣れないことを理由として挙げている[79]。なお、各タイトル戦に服装規定は無く過去にスーツ姿で対局をした棋士もいる(棋戦 (将棋) #服装を参照)が多くはない。永瀬は事前に主催者を通じて対局相手や開催地の承諾を受けた上で対局に臨んでいる[80]。2023年の第71期王座戦五番勝負から対局規定で和服が原則義務となり第1局から和服で対局に臨んでいる[81]。また、プロ公式戦であり前年のトップ棋士12人の選抜戦である将棋日本シリーズは和服着用が義務付けられているため、出場した際はすべて和服で対局に臨んでいる[82]。
昇段履歴
主な成績
獲得タイトル
は2026年4月現在の在位。登場・連覇の 太字 は歴代最多記録。
他の棋士との比較は、タイトル獲得記録、将棋のタイトル在位者一覧を参照。
| タイトル | 獲得年度 | 登場 | 獲得期数 | 連覇 | 永世称号(備考) |
| 竜王 | - | 0 | - | - | - |
| 名人 | - | 1回 | - | - | - |
| 叡王 | 2019 | 2回 | 1期 | - | - |
| 王位 | - | 1回 | - | - | - |
| 王座 | 2019-2022 | 6回 | 4期 | 4連覇 | - |
| 棋王 | - | 2回 | - | - | - |
| 王将 | - | 3回 | - | - | - |
| 棋聖 | - | 2回 | - | - | - |
| タイトル獲得 合計 5期 / 登場回数 合計17回 (第75期王将戦〈2025年度〉終了まで) | |||||
- タイトル戦登場
- 名人:1回(第83期=2025年度)
- 叡王:2回(第4期=2018年度 - 2019年度)
- 王位:1回(第66期=2025年度)
- 王座:6回(第67期=2019年度 - 2024年度)
- 棋王:2回(第43期=2017年度、2021年度)
- 王将:3回(第70期=2020年度、2024年度 - 2025年度)
- 棋聖:2回(第87期=2016年度、2022年度)
棋戦優勝
- 全棋士参加棋戦
- 朝日杯将棋オープン戦 1回(2023年度)
- 新人棋戦
一般棋戦優勝:合計 3回
非公式戦優勝
- 白瀧あゆみ杯争奪戦 1回(2010年度)
- AbemaTVトーナメント 2回(2020年、2023年)
将棋大賞
- 第39回(2011年度) 連勝賞(18連勝)
- 第40回(2012年度) 新人賞、勝率1位賞(0.786)
- 第41回(2013年度) 連勝賞(12連勝)
- 第47回(2019年度) 敢闘賞、連勝賞(15連勝)
- 第48回(2020年度) 最多対局賞(69対局)、最多勝利賞(44勝)[97]
- 第51回(2023年度) 名局賞特別賞 - 第71期王座戦第4局(藤井聡太七冠=竜王・名人との対局)
- 第52回(2024年度) 敢闘賞
- 第53回(2025年度) 敢闘賞、最多対局賞(71対局)、最多勝利賞(46勝)
在籍クラス
竜王戦と順位戦のクラスは、将棋棋士の在籍クラス を参照。
| 開始 年度 |
順位戦 出典[98] |
竜王戦 出典[99] | ||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 期 | 名人 | A級 | B級 | C級 | 期 | 竜王 | 1組 | 2組 | 3組 | 4組 | 5組 | 6組 | 決勝 T |
|||||
| 1組 | 2組 | 1組 | 2組 | |||||||||||||||
| 2009 | 68 | 四段昇段前 | 23 | 6組 | -- | 2-1/昇3-1 | ||||||||||||
| 2010 | 69 | C239 | 6-4 | 24 | 6組 | 2-1 | 6-0 (1位) | |||||||||||
| 2011 | 70 | C214 | 6-4 | 25 | 5組 | 0-1 | 5-0 (1位) | |||||||||||
| 2012 | 71 | C211 | 7-3 | 26 | 4組 | 1-1 | 5-0 (1位) | |||||||||||
| 2013 | 72 | C206 | 8-2 | 27 | 3組 | -- | 0-1/昇0-1 | |||||||||||
| 2014 | 73 | C205 | 6-4 | 28 | 4組 | 5-2 | 5-0 (1位) | |||||||||||
| 2015 | 74 | C211 | 8-2 | 29 | 3組 | 0-1 | 4-0 (1位) | |||||||||||
| 2016 | 75 | C134 | 9-1 | 30 | 2組 | -- | 0-1/昇4-0 | |||||||||||
| 2017 | 76 | C101 | 9-1 | 31 | 1組 | -- | 0-1/昇1-1 | |||||||||||
| 2018 | 77 | B221 | 10-0 | 32 | 1組 | 1-1 | 3-1 (2位) | |||||||||||
| 2019 | 78 | B112 | 7-5 | 33 | 1組 | -- | 1-1/昇1-1 | |||||||||||
| 2020 | 79 | B105 | 9-3 | 34 | 1組 | 1-2 | 4-0 (1位) | |||||||||||
| 2021 | 80 | A 09 | 5-4 | 35 | 1組 | 0-1 | 4-0 (1位) | |||||||||||
| 2022 | 81 | A 06 | 6-3 | 36 | 1組 | 2-2 | 2-1/昇1-0 | |||||||||||
| 2023 | 82 | A 04 | 6-3 | 37 | 1組 | -- | 0-1/昇0-1 | |||||||||||
| 2024 | 83 | A02 | 6-3
挑決1-0 | 38 | 2組 | 1-1 | 4-0 (1位) | |||||||||||
| 2025 | 84 | A 01 | - | 39 | 1組 | -- | - | |||||||||||
| 順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。 順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 ) 順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。 竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。 | ||||||||||||||||||
- 記録
年度別成績
| 年度 | 対局数 | 勝数 | 負数 | 勝率 | (出典) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2008年度 | 2 | 1 | 1 | 0.5000 | |
| 合計 | 2 | 1 | 1 | 0.5000 | |
| 2009年10月1日 四段昇段 (四段昇段前の成績は通算成績に含めず) | |||||
| 年度 | 対局数 | 勝数 | 負数 | 持将棋 | 勝率 | (出典) | 通算成績 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2009年度 | 10 | 6 | 4 | - | 0.6000 | [100] | 対局数 | 勝数 | 負数 | 持将棋 | 勝率 | (出典) |
| 2010年度 | 35 | 23 | 12 | - | 0.6571 | [101] | 45 | 29 | 16 | - | ||
| 2009-2010 (小計) |
45 | 29 | 16 | - | 通算成績 | |||||||
| 年度 | 対局数 | 勝数 | 負数 | 持将棋 | 勝率 | (出典) | 対局数 | 勝数 | 負数 | 持将棋 | 勝率 | (出典) |
| 2011年度 | 46 | 31 | 15 | - | 0.6739 | [102] | 91 | 60 | 31 | - | ||
| 2012年度 | 56 | 44 | 12 | - | 0.7857 | [103] | 147 | 104 | 43 | - | ||
| 2013年度 | 51 | 38 | 13 | - | 0.7450 | [104] | 198 | 142 | 56 | - | ||
| 2014年度 | 39 | 24 | 15 | - | 0.6153 | [105] | 237 | 166 | 71 | - | ||
| 2015年度 | 48 | 36 | 12 | - | 0.7500 | [106] | 285 | 202 | 83 | - | ||
| 2016年度 | 46 | 31 | 15 | - | 0.6739 | [107] | 331 | 233 | 98 | - | ||
| 2017年度 | 55 | 42 | 13 | - | 0.7636 | [108] | 386 | 275 | 111 | - | ||
| 2018年度 | 45 | 36 | 9 | - | 0.8000 | [109] | 431 | 311 | 120 | - | ||
| 2019年度 | 53 | 39 | 14 | - | 0.7358 | [110] | 484 | 350 | 134 | - | ||
| 2020年度 | 69 | 44 | 23 | 2 | 0.6567 | [111] | 553 | 394 | 157 | 2 | ||
| 2011-2020 (小計) |
508 | 365 | 141 | 2 | ||||||||
| 2009-2020 (累計) |
553 | 394 | 157 | 2 | 通算成績 | |||||||
| 年度 | 対局数 | 勝数 | 負数 | 持将棋 | 勝率 | (出典) | 対局数 | 勝数 | 負数 | 持将棋 | 勝率 | (出典) |
| 2021年度 | 57 | 35 | 22 | - | 0.6140 | [112] | 610 | 429 | 179 | 2 | 0.7055 | [113] |
| 2022年度 | 56 | 37 | 19 | - | 0.6607 | [114] | 666 | 466 | 198 | 2 | 0.7018 | [115] |
| 2023年度 | 55 | 34 | 21 | - | 0.6181 | [116] | 721 | 500 | 219 | 2 | 0.6954 | [117] |
| 2024年度 | 47 | 29 | 18 | - | 0.6170 | [118] | 768 | 529 | 237 | 2 | 0.6906 | [119] |
| 2021-2024 (小計) |
215 | 135 | 78 | - | ||||||||
| 通算 | 768 | 529 | 237 | 2 | 0.6906 | [119] | ||||||
| 2024年度まで | ||||||||||||
著書
単著
- 永瀬流 負けない将棋(マイナビ将棋BOOKS)(2012年11月、マイナビ、ISBN 978-4839944896)
- 全戦型対応版 永瀬流負けない将棋 (マイナビ将棋BOOKS)(2017年12月、マイナビ、ISBN 978-4839965006)
共著
- 若手精鋭が現代将棋を斬る(マイナビ将棋BOOKS)(戸辺誠、中村太地、村山慈明共著、2013年5月、マイナビ、ISBN 978-4839947125)
年表
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