記数法
From Wikipedia, the free encyclopedia
数字・数詞との関係
記数法の構成要素
基数と位
分類
記数法は、表記原理の観点からいくつかに分類できる。Britannica は、単純群化方式、乗法的群化方式、暗号化数字体系、位取り数字体系などを区別している。[7]
列挙的記数法・画線法
もっとも素朴な記数法では、線・点・刻み目などを並べて個数を直接表す。これは対象と記号を一対一に対応させる方法であり、少数の計数には適しているが、大きな数の表現には不便である。Britannica も、最古の数字表現として棒の刻み目、石への傷、土器への印などを挙げている。[8]
加法的記数法
加法的記数法では、複数の数字の値を加えることで数を表す。ローマ数字は代表的な例であり、たとえば XII は X(10)と I(1)と I(1)の和として理解される。Britannica でも、単純群化方式の例として XXIII のような加法的表記が示されている。[7]
減法的表記
加法的体系の一部では、より大きい値の数字の前に小さい値の数字を置くことで差を表す。ローマ数字の IV(4)、IX(9)などがその例である。Britannica は、古典期のローマ数字では減法原理の使用は限定的であったと説明している。[7]
乗法的記数法
乗法的記数法では、数を表す数字と、十・百・千などの位を表す記号とを組み合わせて表記する。漢数字の「三百」「五千」のような表し方はこの性格を持つ。Britannica は、中国の数字体系を乗法的群化方式の主要例として挙げている。[7][9]
暗号化数字体系
古代の一部の記数法では、1 から 9 だけでなく、10、20、30 や 100、200、300 など、一定の値ごとに個別の数字が与えられた。この方式では表記は短くなりうるが、多数の数字を記憶する必要が生じる。Britannica は、エジプトのヒエラティック数字などを早い例として挙げている。[7]
位取り記数法
位取り記数法では、同じ数字でも位置によって値が変化する。十進位取り記数法では、352 の 3 は 300、5 は 50、2 は 2 を表す。Britannica は、位取り体系では採用した基数に応じて、各桁がその基数の冪の係数として機能すると説明している。[6]
主な記数法
十進記数法
十進法は、10 を基数とする記数法であり、今日もっとも広く用いられている。コトバンクでも、現在広く用いられている方法は十進法による記数法であるとされている。[4]
現在の十進記数法は、0 から 9 までの 10 個の数字を用いて、あらゆる大きさの数を表現する。これらは一般にアラビア数字と呼ばれ、コトバンクでは「インドで考案され、アラビアを経てヨーロッパに伝わった」と説明されている。[10]
二進記数法
二進法は 2 を基数とする記数法であり、0 と 1 の 2 種の数字だけで表現する。二進法、八進法、十進法、十二進法、六十進法などは、いずれも位の原理による位取り記数法であるとコトバンクでも説明されている。[4]
八進記数法・十六進記数法
八進法および十六進法は、情報処理や計算機科学の分野で広く用いられる。特に十六進法は、二進法との対応関係が扱いやすく、機械語やメモリアドレスなどの表記に適している。これは位取り記数法の応用例として理解できる。[6]
六十進記数法
六十進法は、古代メソポタミアで発達した体系として知られ、今日でも時刻や角度の表現に痕跡を残している。1 時間を 60 分、1 分を 60 秒とする区分や、円周を 360 度とする慣習は、その影響の一例とされる。[8]
0 と位取り
記数法と計算
歴史
記数法の歴史は、数量を記録する必要とともに始まった。Britannica によれば、最古の数字表現は、棒の刻み目、石への傷、土器への印など、単純な記録の形をとっていた。[12]
その後、交易、租税、土地測量、暦法、天文学、行政文書の発達にともない、より効率的な記数法が求められるようになった。古代エジプト、メソポタミア、ギリシア、ローマ、中国などで独自の数字体系が発達したが、多くは位取り的性格を欠いていた。Britannica も、エジプト、ローマ、ヘブライ、ギリシアなどの古代体系の多くは positional characteristic を持たなかったとしている。[11]
大きな転換となったのは、インドに起源をもつ十進位取り体系と 0 を備えた表記法の成立と普及である。コトバンク掲載の「数字と記数法」は、現在広く用いられる 0〜9 の数字はインドで考案され、アラビアを経てヨーロッパに伝わったと説明している。Britannica も、9世紀頃にアル=フワーリズミーがこの主題に関する著作を残し、その後ラテン語訳を通じてヨーロッパへ伝わったとしている。[4][11]
この体系は、少数の数字であらゆる大きさの数を表せるうえ、計算にも適していたため、長期的には国際的標準となった。[11]