鉱滓ダム

From Wikipedia, the free encyclopedia

岐阜県飛騨市神岡鉱山にある鉱滓ダム(神岡鉱業所・和佐保堆積場)[1]
栃木県日光市足尾銅山にある鉱滓ダム(古河機械金属・簀子橋堆積場)[2]
簀子橋堆積場近影(2017年12月撮影)
兵庫県朝来市明延鉱山神子畑選鉱場の間歩谷ダム

鉱滓ダム(こうさいダム、英語: tailings dam)とは、鉱山選鉱製錬工程で発生するスラグ(鉱滓)を水分固形分とに分離し、その固形分を堆積させる施設である。鉱滓堆積場とも呼ばれる。

ダム」という名があるように、広義のダムには含まれるものの、水を貯え、それを利用することを目的としていない。このため日本では、通常は河川法の定める狭義のダムには含めない。立地はもっぱら鉱山近くのが利用され、構造は砂防堰堤に似ているものや、アースダムに準じて捨石(ズリ)で築くものがある。後者の場合、支柱や基礎を設けていない場合が多く、またダムがスラグの固形分で満杯になった場合、台地状になった上に新しくダムを設けることがある。

ダムの機能

浮遊選鉱湿式製錬であるシアン化法によって発生する、重金属や、有害な化学物質を含む泥状のスラグ(スライム)を長時間貯蔵することによって、水分と重金属などを多く含む固形分が分離する。水分はダムの上に作られた水路から排水され、固形分は底に沈み堆積してゆく。排水は有害成分を含む事があるため、沈澱池などを経て河川に排出される事が多い。また、既存の水系の汚染やダムへの余分な水の流入を防ぐため、付近の河川は人工的に鉱滓ダムを迂回させる改修工事が行われる。

ダムの管理

鉱滓ダムに堆積した固形物が満杯になり役目を終えると、漏水防止工事など行い埋め立てられ雨水など漏れ出たとき中和する施設を建設し緑化植林など施され堆積場としてモニタリングされ管理される。しかし、閉山して長年の月日が経ち、特に鉱山を運営する企業倒産などで消滅した場合には放置されてしまうことが多い。前述の様にダムの堆積物は脆弱な状態にあることが多く、地震や集中豪雨など自然災害によって崩壊し、土砂災害や土壌汚染を引き起こすケースもある。このため、閉山後の管理は休廃止鉱山の最終鉱業権者が、あるいは鉱山会社の破産などで最終鉱業権者が消滅している場合には地方自治体が鉱害防止支援事業を通じ防災にあたる。[3]

ダム決壊による被害

脚注

関連項目

Related Articles

Wikiwand AI