1976年オランダグランプリ
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1976年オランダグランプリ(1976ねんオランダグランプリ、英: 1976 Dutch Grand Prix、正式名称: XXIII Grote Prijs van Nederland[W 4])は、1976年のF1世界選手権の第12戦として、1976年8月29日にザントフォールト・サーキットで開催された自動車レース。オランダグランプリがF1世界選手権のレースとして開催されるのは21回目であり[W 5]、ヨーロッパグランプリの冠がかけられたレースでもある[W 4][注 1]。
概要
レースはこの日29歳の誕生日を迎えたマクラーレン・M23を駆るジェームス・ハントがフェラーリ・312T2を駆るクレイ・レガツォーニを0.9秒差で抑え、前年に引き続きオランダGPで勝利を挙げた。ロータス・77を駆るマリオ・アンドレッティが3位となった。
この週末は、ツーリングカーのサポートレース中にトラックマーシャルのロン・レンデリンク(Ron Lenderink)が29歳の若さで亡くなったことで、暗い影を落とされた[W 6]。
エントリー
前戦オーストリアGP終了から2週間でニキ・ラウダは危篤状態を脱し、故郷のザルツブルクに戻ると、次戦イタリアGPでの復帰に向けて準備を始めた。ラウダの驚異的な回復により[W 7]、オーストリアGPの欠場を決めたエンツォ・フェラーリも態度を軟化し、クレイ・レガツォーニのみ参加することを決めた[4]。その頃、アルファロメオエンジンを搭載したブラバム・BT45で泣かず飛ばずだったカルロス・ロイテマンが本GPをもってブラバムとの契約を破棄し、翌1977年からフェラーリとの契約を交わし、次戦イタリアGPにスポット参戦することが決まった[5]。
マクラーレンは新車M26を用意していたが、ジェームス・ハントはM23での参戦を継続することを決め、新車M26の開発はヨッヘン・マスに任された[W 7][6]。シャドウもトム・プライスのために新車DN8を用意した[W 7]。
活動資金が尽きたブレット・ランガーはサーティースを離脱し[W 8]、コニー・アンデルソンを代役として起用した一方[W 7]、ウルフ・ウィリアムズと喧嘩別れしてチームを離脱したジャッキー・イクスはエンサインと契約を結んだ[7]。ガイ・エドワーズは第10戦ドイツGPで古傷の手首を悪化させて欠場したため、ヘスケス(ペントハウス・リズラ・レーシング)はロルフ・シュトメレンが代役を務めた。母国チームのボロが復帰し、ラリー・パーキンスが大幅に改造された001を駆る。母国ドライバーのボイ・ハイエはF&Sプロパティーズからペンスキーの旧車PC3をドライブする[W 8]。RAMはスポンサーのティソとの間でさらなる法的トラブルに見舞われ、その結果、ロリス・ケッセルとレラ・ロンバルディは出場できなかった[W 7]。
エントリーリスト
- 追記
予選

ロニー・ピーターソンが1974年アルゼンチンGP以来2年ぶりのポールポジションを獲得した[W 7][W 10]。マクラーレン勢は熟成されたM23を走行したジェームス・ハントはピーターソンに次ぐ2番手だったが、新車M26を走行したヨッヘン・マスはアンダーステアにより中段に甘んじ、右側ハーフシャフトの破損により軽くクラッシュしてしまった[6]。
予選結果
| 順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 差 | Grid |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 10 | マーチ-フォード | 1:23.04 | 1:22.32 | 1:21.31 | - | 1 | |
| 2 | 11 | マクラーレン-フォード | 1:22.18 | 1:21.57 | 1:21.39 | +0.08 | 2 | |
| 3 | 16 | シャドウ-フォード | 1:24.14 | 1:23.82 | 1:21.55 | +0.24 | 3 | |
| 4 | 28 | ペンスキー-フォード | 1:21.94 | 1:21.75 | 1:21.62 | +0.31 | 4 | |
| 5 | 2 | フェラーリ | 1:23.59 | 1:23.66 | 1:21.85 | +0.54 | 5 | |
| 6 | 5 | ロータス-フォード | 1:23.18 | 1:22.57 | 1:21.88 | +0.57 | 6 | |
| 7 | 9 | マーチ-フォード | 1:24.07 | 1:21.89 | 1:21.88 | +0.57 | 7 | |
| 8 | 3 | ティレル-フォード | 1:23.06 | 1:22.51 | 1:21.91 | +0.60 | 8 | |
| 9 | 8 | ブラバム-アルファロメオ | 1:23.82 | 1:22.93 | 1:22.03 | +0.72 | 9 | |
| 10 | 26 | リジェ-マトラ | 1:22.06 | 1:22.80 | 1:22.57 | +0.75 | 10 | |
| 11 | 22 | エンサイン-フォード | 1:30.74 | 1:23.99 | 1:22.13 | +0.82 | 11 | |
| 12 | 7 | ブラバム-アルファロメオ | 1:22.45 | 1:22.16 | 1;22.85 | +0.85 | 12 | |
| 13 | 6 | ロータス-フォード | 1:24.84 | 1:24.27 | 1:22.16 | +0.85 | 13 | |
| 14 | 4 | ティレル-フォード | 1:23.64 | 1:22.99 | 1:22.27 | +0.96 | 14 | |
| 15 | 12 | マクラーレン-フォード | 1:23.69 | 1:23.72 | 1:22.48 | +1.17 | 15 | |
| 16 | 19 | サーティース-フォード | 1:23.97 | 1:23.01 | 1:22.51 | +1.20 | 16 | |
| 17 | 30 | コパスカー-フォード | 1:24.15 | 1:23.13 | 1:22.55 | +1.24 | 17 | |
| 18 | 34 | マーチ-フォード | 1:23.40 | 1:23.06 | 1:22.59 | +1.28 | 18 | |
| 19 | 27 | ボロ-フォード | 1:23.56 | 1:23.12 | 1:23.10 | +1.79 | 19 | |
| 20 | 17 | シャドウ-フォード | 1:25.24 | 1:24.13 | 1:23.18 | +1.87 | 20 | |
| 21 | 39 | ペンスキー-フォード | 1:24.94 | 1:24.00 | 1:23.26 | +1.95 | 21 | |
| 22 | 38 | サーティース-フォード | 1:25.70 | 1:24.50 | 1:23.55 | +2.24 | 22 | |
| 23 | 20 | ウルフ・ウィリアムズ-フォード | 1:27.78 | 1:24.63 | 1:24.09 | +2.78 | 23 | |
| 24 | 24 | ヘスケス-フォード | 1:26.57 | 1:26.07 | 1:24.37 | +3.06 | 24 | |
| 25 | 25 | ヘスケス-フォード | 1:27.58 | 1:26.03 | 1:24.71 | +3.40 | 25 | |
| 26 | 18 | サーティース-フォード | 1:25.62 | 1:31.58 | 1:24.74 | +3.43 | 26 | |
| 上位26台が決勝進出 | ||||||||
| 27 | 40 | ティレル-フォード | 1:32.63 | 1:27.40 | 1:26.01 | +4.70 | DNQ | |
| 出典: [8][W 1][W 11] | ||||||||
決勝

ポールポジションからスタートしたロニー・ピーターソンを抜き去ったジェームス・ハントとジョン・ワトソンは、30周に渡ってバトルを繰り広げたが、47周目にワトソンのトランスミッションにトラブルが発生して勝負は決した。その後はクレイ・レガツォーニが猛然と追い上げを見せ[9]、ハントの背後まで迫ったが、最終ラップで周回遅れの処理に手間取り、ハントは29歳の誕生日を前年に引き続きオランダGP2連勝で飾った[10]。
レース結果
| 順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | 周回数 | タイム/リタイア原因 | Grid | Pts. |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 11 | マクラーレン-フォード | 75 | 1:44:52.09 | 2 | 9 | |
| 2 | 2 | フェラーリ | 75 | +0.92 | 5 | 6 | |
| 3 | 5 | ロータス-フォード | 75 | +2.09 | 6 | 4 | |
| 4 | 16 | シャドウ-フォード | 75 | +6.94 | 3 | 3 | |
| 5 | 3 | ティレル-フォード | 75 | +22.46 | 8 | 2 | |
| 6 | 9 | マーチ-フォード | 75 | +45.03 | 7 | 1 | |
| 7 | 4 | ティレル-フォード | 75 | +56.28 | 14 | ||
| 8 | 19 | サーティース-フォード | 74 | +1 Lap | 16 | ||
| 9 | 12 | マクラーレン-フォード | 74 | +1 Lap | 15 | ||
| 10 | 17 | シャドウ-フォード | 74 | +1 Lap | 20 | ||
| 11 | 38 | サーティース-フォード | 74 | +1 Lap | 22 | ||
| 12 | 25 | ヘスケス-フォード | 72 | +3 Laps | 25 | ||
| Ret | 22 | エンサイン-フォード | 66 | 電気系統 | 11 | ||
| Ret | 39 | ペンスキー-フォード | 63 | ハーフシャフト | 21 | ||
| Ret | 8 | ブラバム-アルファロメオ | 53 | オイル漏れ | 9 | ||
| Ret | 26 | リジェ-マトラ | 53 | オイル漏れ | 10 | ||
| Ret | 10 | マーチ-フォード | 52 | 油圧 | 1 | ||
| Ret | 24 | ヘスケス-フォード | 49 | スピンオフ | 24 | ||
| Ret | 28 | ペンスキー-フォード | 47 | ギアボックス | 4 | ||
| Ret | 27 | ボロ-フォード | 44 | アクシデント | 19 | ||
| Ret | 30 | コパスカー-フォード | 40 | 電気系統 | 17 | ||
| Ret | 7 | ブラバム-アルファロメオ | 11 | クラッチ | 12 | ||
| Ret | 6 | ロータス-フォード | 10 | アクシデント | 13 | ||
| Ret | 34 | マーチ-フォード | 9 | エンジン | 18 | ||
| Ret | 18 | サーティース-フォード | 9 | エンジン | 26 | ||
| Ret | 20 | ウルフ・ウィリアムズ-フォード | 5 | アクシデント | 23 | ||
| DNQ | 40 | ティレル-フォード | 予選不通過 | ||||
| 優勝スピード(勝者ハントの平均速度):181.342 km/h | |||||||
| ファステストラップ:クレイ・レガツォーニ - 1:22.59(49周目)[W 2] | |||||||
| 出典: [W 12][W 3][W 11][1] | |||||||
- 太字は最多ラップリーダー
記録
第12戦終了時点のランキング
本節のランキング及びポイントは、9月24日に行われたFIAの審議会で、第9戦イギリスGPの勝者ジェームス・ハントが失格[11][1][12][注 4]となった後のものを掲載するが、ハントが失格処分を受けていない時点のランキングも参考資料として掲載する。
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- 注: トップ5のみ表示。有効ポイントは前半8戦のうちベスト7戦と後半8戦のうちベスト7戦の合計。ポイントは有効ポイント、括弧内は総獲得ポイント。
- 注2: リジェとロータスは同点だが、最上位フィニッシュ順位がリジェは2位、ロータスは3位であるため、リジェが上位となる。
- * - ハントの失格によってポイントが変動したドライバー及びコンストラクター。