G1アワード

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G1アワード(ジーワンアワード)は、一般社団法人G1が主催する顕彰制度。日本の政治・経済・科学技術・社会・文化の各分野において、「日本を良くする」ために顕著な貢献を果たした個人・団体を表彰する[1]。毎年、G1サミットの会期中に授賞式が行われる。

2024年に、それまで並立していた4つのアワード(G1・KIBOWソーシャルアワード、G1新世代リーダー・アワード、G1メディアアワード、G1 100の行動アワード)を統合して新設された[2]

G1アワードは、一般社団法人G1の代表理事・堀義人が2009年に創設したG1サミット(「日本版ダボス会議」とも称される完全招待制のリーダーシップ・フォーラム[3])を母体とする。G1サミットは「批判よりも提案を」「思想から行動へ」「リーダーとしての自覚を醸成する」の3つの精神を掲げ、各界のリーダーが集い議論するプラットフォームとして機能しており、アワード制度はその行動指針の具現化として位置づけられる[4]

統合後のG1アワードでは、「政治・科学技術の部」「経済の部」「社会・文化の部」の3部門が設けられている(年により部門構成は変動する)。受賞者の選考はG1メンバーによる推薦・審議を経て決定される[1]

沿革

出来事
2009年第1回G1サミット開催(福島県・磐梯)[5]。アワード制度はまだ存在しない
2013年G1・KIBOWソーシャルアワード創設(社会事業家部門・社会起業家部門・特別賞)[6]。同時にG1新世代リーダー・アワード創設(40歳未満対象、政治・経済・社会文化の3部門)[7]
2014年G1メディアアワード創設(創造と変革部門・海外発信部門・特別賞)[8]
2017年G1 100の行動アワード創設(G1政策研究所の「100の行動」プロジェクトから派生)[9]
2020年新型コロナウイルスの影響でG1サミット中止。一部アワードは翌年に繰り越し
2024年4つのアワードを統合し、G1アワードとして一本化[2]

統合後のG1アワード受賞者(2024年 - )

第15回G1サミット(2024年)

2024年2月、沖縄県名護市万国津梁館にて授賞式。統合新設の初回[2][10]

受賞者肩書受賞理由プレゼンター
金丸恭文フューチャー 代表取締役会長兼社長CEO日本の規制改革の推進間下直晃ブイキューブ
川淵三郎日本トップリーグ連携機構 代表理事会長日本スポーツ界のガバナンス改革森浩生(森ビル
土井香苗ヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表人権外交及び国内の人権課題解決小林りんISAK

第16回G1サミット(2025年)

2025年2月、沖縄県名護市にて授賞式[11][12]

受賞者肩書受賞理由プレゼンター
翁百合日本総合研究所 理事長女性初の政府税制調査会会長として経済財政政策を牽引
太田雄貴IOC委員日本人初のIOCアスリート委員として国際スポーツ界を牽引
髙田旭人ジャパネットホールディングス 代表取締役社長兼CEO長崎スタジアムシティを中心とした民間主導の地域創生

第17回G1サミット(2026年)

2026年3月、授賞式開催。3部門制を採用[13][14][15]

部門受賞者受賞理由プレゼンター
政治・科学技術の部松尾豊東京大学教授)日本におけるAI戦略の牽引とAI社会実装の加速翁百合
経済の部中川悠介(アソビシステム代表取締役)、中西健夫コンサートプロモーターズ協会会長)日本発の音楽産業の発展と世界発信柳川範之
社会・文化の部落合陽一小橋賢児中島さち子石黒浩河瀨直美小山薫堂藤本壮介宮田裕章2025年大阪・関西万博の成功に向けたプロデュース白井智子

統合前の各アワード受賞者

G1新世代リーダー・アワード(2013年 - 2023年)

40歳未満で各分野において優れた功績を上げたリーダーを顕彰。政治の部・経済の部・社会文化の部の3部門[7]

政治の部経済の部社会・文化の部出典
2013年小泉進次郎衆議院議員)岩瀬大輔ライフネット生命保険紫舟書家[16]
2014年鈴木英敬三重県知事川邊健太郎ヤフー小林りん(ISAK)[7]
2015年髙島宗一郎福岡市長)馬場功淳コロプラ竹内智香(プロスノーボーダー[17]
2016年越直美大津市長)山口文洋リクルートマーケティングパートナーズ乙武洋匡(作家)[7]
2017年熊谷俊人千葉市長)南壮一郎ビズリーチ武田美保(スポーツ/教育コメンテーター)[7]
2018年崎田恭平日南市長)山田進太郎メルカリ松山大耕(妙心寺退蔵院副住職)[7]
2019年五十嵐立青つくば市長)出雲充ユーグレナ為末大(元陸上選手[18]
2020年—(新型コロナウイルスにより中止)
2021年鈴木直道北海道知事小泉文明(メルカリ)駒崎弘樹フローレンス[7]
2022年小林史明(衆議院議員・デジタル副大臣)瀬名波文野リクルートホールディングス成田悠輔イェール大学助教授)[19]
2023年上野山勝也PKSHA Technology)、裙本理人セルソーススプツニ子!東京藝術大学准教授)[20]

G1・KIBOWソーシャルアワード(2013年 - 2022年)

日本と世界をより良くするために行動するソーシャル・パブリック分野のリーダーを顕彰。一般財団法人KIBOWとの共同主催[6]

社会事業家部門社会起業家部門特別賞出典
2013年大西健丞CIVIC FORCE[6]
2014年一力雅彦河北新報宮城治男(ETIC.安倍昭恵[6]
2015年磯崎功典キリングループ佐藤大吾(ドットジェイピー)ジョン・ルース(元駐日米大使)ほかトモダチ作戦関係者[6]
2016年山内雅喜ヤマトホールディングス藤沢烈(RCF)FukaseSEKAI NO OWARI[6]
2017年福武總一郎ベネッセ村田早耶香かものはしプロジェクト川淵三郎[6]
2018年魚谷雅彦資生堂米良はるかREADYFOR髙橋則広(GPIF[6]
2019年鳥井信宏サントリー北川フラムアート・ディレクター久能祐子(S&R財団)[6]
2020年高原豪久ユニ・チャーム杉山文野東京レインボープライド有森裕子スペシャルオリンピックス日本)[6]
2021年山田邦雄ロート製薬今村久美NPOカタリバ太田雄貴(IOCアスリート委員)[6]
2022年田口義隆セイノーホールディングス川口加奈(NPO Homedoor)小林武史(音楽家)[6]

G1メディアアワード(2014年 - 2023年)

日本の力を世界に発信する情報プラットフォーム・メディア人を顕彰[8]

創造と変革部門海外発信部門特別賞出典
2014年川上量生ドワンゴ亀井智英(Tokyo Otaku Mode津田大介[8]
2015年森川亮LINE鈴木健スマートニュース堀江貴文[8]
2016年梅田優祐ユーザベース / NewsPicks佐々木芽生(映画監督)浅井茉莉子(文藝春秋火花』担当編集者)[8]
2017年藤田晋サイバーエージェント / AbemaTV佐々木宏リオ五輪閉会式演出)山内章弘東宝シン・ゴジラ』)、川村元気(『君の名は。』)[8]
2018年岡田直敏日本経済新聞社真鍋大度齋藤精一ライゾマティクス松本零士[8]
2019年青木貴博radiko梅田優祐(ユーザベース / Quartz買収)キズナアイ[8]
2021年川邊健太郎ZホールディングスNHKワールドJAPAN鎌田和樹UUUM[8]
2022年鈴木健(スマートニュース)アニプレックス(『鬼滅の刃』等)宮田裕章慶應義塾大学教授)[8]
2023年少年ジャンプ+集英社近藤麻理恵(KonMari)本田圭佑[8]

G1 100の行動アワード(2017年 - 2023年)

G1政策研究所の「100の行動」プロジェクトを通じて、社会的ムーブメントを起こした個人を顕彰[9]

行動テーマ受賞者出典
2017年宇宙ビジネスの促進袴田武史ispace[21]
2017年休眠口座預金の公益活動財源化駒崎弘樹(フローレンス)[21]
2017年特別養子縁組の制度化土井香苗HRW)、慎泰俊(Living in Peace)[21]
2018年クール・ジャパンの推進梅澤高明A.T.カーニー)、楠本修二郎(カフェ・カンパニー)[9]
2018年D&Iの推進白木夏子(HASUNA)、杉山文野(東京レインボープライド)、柳沢正和[9]
2019年外国人労働者政策藤沢久美(ソフィアバンク)、渋澤健(コモンズ投信)[9]
2019年受動喫煙防止都条例中室牧子(慶應義塾大学)[9]
2019年海洋水産改革井植美奈子(セイラーズフォーザシー)、小林史明[9]
2020年長崎地方創生髙田旭人(ジャパネットホールディングス)[9]
2020年水戸市再生高橋靖水戸市長)[9]
2020年前橋市地域再構築田中仁ジンズホールディングス[9]
2021年規制改革夏野剛、竹内純子[9]
2021年行政(コロナ対応)高島宗一郎(福岡市長)[9]
2022年コロナワクチン普及河野太郎[9]
2022年デジタル庁創設・DX小林史明[9]
2022年子宮頸がんワクチン勧奨再開堀江貴文宋美玄[9]
2023年ウクライナ避難民受け入れ鈴木康友浜松市長)、笹川順平(日本財団[9]
2023年スタートアップ創出米良はるか鈴木英敬[9]

G1サミット

G1アワードの母体であるG1サミットは、2009年に堀義人グロービス経営大学院大学学長)が創設した完全招待制のリーダーシップ・フォーラムである[5]。堀が世界経済フォーラム(ダボス会議)への参加経験をもとに、「日本にも同様のプラットフォームが必要」として構想した[3]。政治家・企業経営者・学者・文化人・社会起業家など各界のリーダーが2泊3日〜4日間の合宿形式で集い、日本の課題について議論する[4]

開催実績

開催地参加者数備考出典
第1回2009年福島県・磐梯(アルツ磐梯)約107名堀義人「10年は続ける」と宣言[5]
第2回2010年北海道・トマム大雪に見舞われる[4]
第3回2011年山梨県・小淵沢リゾナーレ約180名SNS公開方針転換。直後に東日本大震災発生[22]
第4回2012年青森県三沢市星野リゾート青森屋復興と「新・観光立国」を議論[4]
第5回2013年福島県・裏磐梯(猫魔)安倍首相からメッセージ。各種アワード創設[23]
第6回2014年沖縄県・八重山諸島(石垣島)約220名竹富島西表島小浜島に分泊[24]
第7回2015年宮城県仙台市・秋保温泉山中伸弥が基調講演。震災復興支援[25]
第8回2016年沖縄県名護市万国津梁館約300名テーマ「2020 & Beyond」[26]
第9回2017年北海道・ルスツリゾート約200名[27]
第10回2018年沖縄県名護市約460〜500名創設10周年記念[28]
第11回2019年青森県三沢市(星野リゾート青森屋)約500名観測史上最強の寒波[29]
2020年—(中止新型コロナウイルスの影響
第12回2021年宮城県仙台市・秋保温泉PCR検査必須、アクリル板設置[4]
第13回2022年沖縄県名護市・万国津梁館ハイブリッド形式を導入[7]
第14回2023年北海道・ルスツリゾート485名生成AIChatGPTも議論テーマに[4]
第15回2024年沖縄県名護市・万国津梁館493名G1アワード新設。過去最高参加者数[2]
第16回2025年沖縄県名護市431名テーマ「AIと進化する日本・人類」[30]
第17回2026年G1アワード3部門制を採用[13]

「G1」の名称の意味

  • Globe is One(世界がひとつになる)
  • Global No.1(グローバルでのナンバーワンを目指す)
  • Generation(世代が一丸となる)

[4]

一般社団法人G1

項目内容
正式名称一般社団法人G1(英語名: G1 Institute)
設立2013年4月1日
代表理事堀義人
所在地東京都千代田区二番町5-1 住友不動産麹町ビル9階(株式会社グロービス内)
事業内容各種フォーラムの開催、リーダー育成・顕彰、政策提言

[31]

主要カンファレンス

G1は年間7つの主要カンファレンスを運営する[4]

カンファレンス名開始年対象
G1サミット2009年各界リーダー(旗艦イベント)
G1グローバル会議2011年国内外リーダー(全セッション英語)
G1経営者会議2012年大企業の取締役・執行役員
G1新世代リーダー・サミット2013年20〜30代の次世代リーダー
G1ベンチャー2014年ベンチャーCEO・VC・投資家
G1カレッジ大学生
G1地域会議2014年地域リーダー(九州・関西・中部・東北等)

シンクタンク

  • G1政策研究所(2014年創設)— 「100の行動」プロジェクトを推進。竹中平蔵がアドバイザリーボード議長[32]
  • G1テクノロジー研究所AIロボットiPS細胞等の先端技術分野で提言[33]

「100の行動」

2011年に堀義人が執筆を開始し、2015年に100項目を完成。2016年に書籍『日本を動かす「100の行動」』として出版[34]。G1メンバーによる政策提言活動から、2016年には「休眠預金等活用法」をはじめ3つの法案成立に貢献した[32]

ダボス会議との比較

G1サミットは「日本版ダボス会議」と称されることが多い[3]

項目世界経済フォーラム(ダボス会議)G1サミット
参加形式完全招待制完全招待制
開催形態合宿型(スイスダボス合宿型(沖縄北海道等のリゾート地)
参加者層政治・経済・学術・文化の各界リーダー同様
政策提言機能ホワイトペーパー「100の行動」
規模約3,000名約300〜500名
フォーカスグローバル課題日本の課題(「日本を良くする」)

トロフィー

G1アワードのトロフィーは、書家紫舟がデザインを担当している。紫舟は2013年のG1新世代リーダー・アワード(社会・文化の部)の受賞者でもある[16]

脚注

関連項目

外部リンク

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