あれから
From Wikipedia, the free encyclopedia
| 「あれから」 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 美空ひばり(AI)の楽曲 | |||||||
| リリース | 2019年9月29日 | ||||||
| 規格 | 地上デジタルテレビ放送 | ||||||
| ジャンル | 歌謡曲・VOCALOID | ||||||
| レーベル | NHKスペシャル | ||||||
| 作詞者 | 秋元康 | ||||||
| 作曲者 | 佐藤嘉風 | ||||||
| 言語 | 日本語 | ||||||
| プロデュース | 秋元康 | ||||||
| その他収録アルバム | |||||||
代表例(その他「#楽曲収録」参照)
| |||||||
| |||||||
「あれから」は、音声合成技術による「AI美空ひばり」歌唱の歌謡曲およびシングル。2019年9月29日、日本のドキュメンタリー番組「NHKスペシャル」(NHK)にて、企画・放送されたのち、同年12月18日にシングルを発売した。
また、歌唱担当の「AI美空ひばり」とは、昭和期に歌手として活躍した故・美空ひばりのメディア資料をサンプル元とした「VOCALOID:AI」である。人工知能を用いた故人の歌手の新規書下ろし楽曲の流通は、本楽曲が世界初の試みとなった。
本楽曲は、NHKにて、2019年9月29日に放送された『NHKスペシャル AIでよみがえる美空ひばり』の企画によって制作され、同番組内でも初公開となった。同番組内では、1989年の死去から30年が経過する美空ひばりの膨大な映像・音源を元として、ひばりのライブを再現するまでの試みを特集した[1]。
本楽曲の制作に際して、人工知能に学習させた音源を元に、ディープラーニングで歌声を再現する歌声合成技術「VOCALOID:AI」(ヤマハ)を用いて「AI美空ひばり」が制作される[2]。作詞を手掛けた秋元康は、ひばりの生前最後のシングルである『川の流れのように』の作詞も行っていた。
番組の本放送後の反響は大きく、視聴者やファンからの要望が多かったことから、当初は予定のなかった本楽曲をシングル化。故人の歌手の歌声を人工知能で甦らせ、新規書下ろしのCDが発売されたのは、本楽曲のシングルが世界初であった。収録曲として、番組の本放送時にも公開された「NHKスペシャル・バージョン」、新たに制作された「シングル・バージョン」が収録された。また、カセットテープも同時発売された。本CDの発売に先立ち、11月27日には「NHKスペシャル・バージョン」が配信開始された[3]。
また、同年12月31日に放送される第70回NHK紅白歌合戦にてAI美空ひばりが出場し、本曲を歌唱した[4]他に、森美術館では「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」の特別企画として2019年12月20日から2020年2月29日にかけて、AI美空ひばりのスペシャルバージョンが上映された[5]。
評価
番組の放送終了後に視聴者からは、「凄かった」「感動した」「涙が止まらなかった」と称賛が相次いだ[6]。メモリアル映像では、北野武、リリー・フランキー、ATSUSHI、指原莉乃、村上虹郎、中島セナが、本曲を視聴した。生前からひばりと親交があった北野は「美空さんの最高傑作かと思うぐらい、いい歌」、指原は「今は近くにいない人を思って聴くと、涙が出ちゃうんじゃないかな」と絶賛した[7]。作曲者の佐藤嘉風と交流がある桑田佳祐(サザンオールスターズ)は本楽曲を高く評価し、自身のラジオ番組『桑田佳祐のやさしい夜遊び』内の企画「桑田佳祐が選ぶ2019年邦楽シングルBEST20」で「今週のスポットライト」に選出した[8]。オリコンチャートでは2020年1月13日付の週間演歌・歌謡シングル部門で1位を獲得している。
その一方で、「故人に対する冒涜なのではないか」という意見も見られた。漫画家の小林よしのりはブログ上で「美空ひばりを侮辱してはいかん」「美空ひばりの歌はあんな平板なものではない。コンピュータの再現なんかダメだ」と批判した[9][10]。元NHKアナウンサーの山川静夫は、毎日新聞のインタビューで「僕はああいうの、反対だな」「声色はだいぶ近づけることができたようだけど、映像の出来栄えは『あの程度』でしょ」と批判している[7]。また、生前にひばりと親交があった中村メイコは『垣花正 あなたとハッピー!』で「一番単純な言い方をすると『嫌だ』」「あの人を亡くしてから『全部嘘であって欲しい。まだ生きている』って思ってきた。これが、『ひばりさんの“作った声”ですよ』って言われることで離れる気がする」とコメントした他[11]、シンガーソングライターの山下達郎は『山下達郎のサンデー・ソングブック』で「一言で申し上げると、冒涜です」と批判している[12]。