カットソー

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カットソーcut and sewn)は、ニット素材(編物)の生地を裁断(cut)・縫製(sew)して作られる衣服の総称。

シャツが平織りなどの布帛(ふはく)生地をベースに縫いあわせて作られること、あるいはニットのセーターが身ごろに分割して半成型したものをつなぎ合わせて作られることに対比した言葉である。

なお、カットソーの生地素材の範囲には様々な議論がある。これは、「カットソーの定義の補足」の節で述べる。

英語では、通常、製品に対してではなく、製造工程自体に対して言及するので、過去分詞ではなく、"cut and sew(英語版)"となる。これは、布帛・編物を問わず、生地を購入して裁断縫製して製品を作り上げることを意味する。すでに縫製された衣類を購入してシルクスクリーン印刷をしたり加工を施して製品化する方法に対比した言葉になる。

このほか、和製英語が英語でも用いられるようになっている言葉で、"cutsew"という単語がある。これは、ブラウスなどロリータ・ファッションの上着部分として言及されることが多い。[要出典]

編物生地衣服の分類

衣服の生地は、大きくは、布帛(ふはく)(織物)と、編物、それに不織布その他に分類される。 一般に編物生地衣服の作り方には、

a) 最終的な形まで成型して編む。
b) 身ごろに分割して半成型したものをつなぎ合わせる。
c) 成型せず編んだ(流し編み)生地を裁断・縫製する。

の 3 通りがある。このうち、c) の方法によるものをカットソーという。 布帛生地の衣服の場合も当然 c) の方法で作るが、これはカットソーとはいわない。

カットソーの用語の利用方法

カットソーという用語は、日本では、以下の3つの異なる(しかし関連が深い)用途に 利用されており、混乱しがちである。

1) 素材・製造工程、ビジネス部門としてのカットソー
2) 商品の説明用語としてのカットソー
3) 商品分類としてのカットソー

素材・製造工程、ビジネス部門としてのカットソー

編物の英語は、knit(発音: ニット)であるが、日本では、しばしば、「ニット」という用語は、上記「編物生地衣服の分類」 a) ないし b) の「成型編みのニット」のカテゴリに限定して用いられている。(以下では、この意味でのニットを「ニット(狭義)」と記す。)

そして、c) のカテゴリを「カットソー」と呼び、上記「ニット(狭義)」と区別する。

これは、両者が同じ編物であっても、糸や布の形状、製造工程などが大きく異なる [1] ことによる。 この結果、アパレルの大まかな分類として、素材・製造工程の視点からは、布帛、ニット(狭義)、カットソーの3種類に大別されるようになった(下着、和装関係は除く)。

この用語は、現在のアパレルのビジネス部門の名称や企業分類などにも利用されている。 たとえば、ある企業マッチングサイト [2] では、縫製工場を「布帛、カットソー、ニット、レザー、毛皮、その他」の6つに分類している。

(ただし、一方では「ニット」という用語が、本来の原義といえる「編物全般」の意味で利用されることも多いので、どちらの意味に使われているのか注意を要する。)

商品説明用語としてのカットソー

上記の素材・製造工程としてのカットソーは、つくられた衣服製品を販売時に説明するために利用できる。

 例:同じセーターでも、布帛セーター、ニットセーター、カットソーのセーターなど

(注: 上記のように「ニット」が商品分類を修飾している場合、これは「編物のセーター」の意味ではなく、「ニット(狭義)のセーター」の意味である。)

この利用法では、「カットソー」は、Tシャツやセーターのように単独で用いられる商品分類ではなく、既存の商品分類への属性として追加する。(たとえば、カットソー チュニックなど。) この場合、実際にカットソーであるものは、トップス、ボトムスに関係なく使用できる。

 例: カットソー ブラウス、カットソー ワンピース、カットソー スカート、カットソー パンツなど

また、キャミソールのように、ランジェリーからインナー・アウターの多様な用途・テイストがある場合、カットソー キャミソールと形容すると「ランジェリーではない」、というニュアンスになる。

さらに、Tシャツにカットソーとあえて付記した場合(特に英語での記述の場合)は、Tシャツボディを外部から大量に調達して、それにシルクスクリーンなどの印刷や追加加工を施したものではなく、自社(グループ)の責任で裁断・縫製して製品化したものである、というニュアンスをもつことがある。(これは、英語の用法に由来する。)

商品分類としてのカットソー

カットソーは、しばしば単独で商品分類としても利用される。

これは、「カットソー Tシャツ」の商品分類「Tシャツ」を省略したものと近い。 つまり、被りで着用するプルオーバー型のトップスで、前や後に開きがないものである。 また、多くの場合、単なるTシャツではなく、色・柄・デザインなどに意匠をこらしていたりする。

(これに対し、ボトムスや前後に開きがあるトップスのカットソーは、あくまで説明用語として商品分類を修飾するかたちで、カットソー スカート、カットソー カーディガンのように表示することが多い。)

新しい動き

カットソーに関しては、マイクロファイバーや弾性糸、高度な立体たて編みをはじめ、さまざまな技術進展 [3], [4] [5] により、生地特性(光沢感、透け感(シアー性)、ハリ感、落ち感、ドレープ性、防水性、保温性、透湿性、UVカット、耐洗濯性など)の自由度が増している。 一方、逆に、風合いを重んじてあえて生産性に劣る旧世代の吊り編み機[6], [7] を用いた生地を使ったり [8][9]、 日本伝統の和紙を繊維状に加工した抄繊糸 [10], [11] を用いた生地を使うなど、 伝統の見直しから価値を創り出す流れもある。

このように、風合い、機能性、「おしゃれさ」を追求したり、フルライン化 [12] (シャツ、インナーなどに加えて、コート、ジャケット、ドレス、スカート、パンツを品揃え)などによって、ブランド価値を向上させるチャンスも高まっている。

また、編物全般に関しては、これまで、厚手で目の粗いセーターカーディガンなどは 上記 「編物生地衣服の分類」 の b) の方法で、そして、より目の詰まった生地では c) の方法で、という棲み分けがなされてきた。近年、a) の作り方をするニット衣服として、全自動機械式よこ編みのホールガーメント[13]が普及をはじめている。これにより複雑な形状でもまったく縫い目のないフィット感の高い衣服が出来上がる。 こうした最新技術により、今後ニット衣料は多様化していくと思われる。

(注: 本項目の記述は、関連する活動のごく一部を参考のため列挙したもので、網羅的なものではありません。)

カットソーの定義の補足

脚注

関連項目

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