ケプラー1704b
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| ケプラー1704b Kepler-1704b | ||
|---|---|---|
| 星座 | はくちょう座[1] | |
| 分類 | 太陽系外惑星 木星型惑星 | |
| 発見 | ||
| 発見年 | 2013年(惑星候補としての発見)[2] 2021年(惑星としての正式な確定)[3] | |
| 発見者 | Paul A. Dalba et al. | |
| 発見方法 | トランジット法[2] | |
| 現況 | 確認[2] | |
| 位置 元期:J2000.0[4] | ||
| 赤経 (RA, α) | 19h 24m 48.2988374776s[4] | |
| 赤緯 (Dec, δ) | +51° 08′ 39.405131193″[4] | |
| 固有運動 (μ) | 赤経: 1.559 ミリ秒/年[4] 赤緯: -8.236 ミリ秒/年[4] | |
| 年周視差 (π) | 1.1681 ± 0.0131ミリ秒[4] (誤差1.1%) | |
| 距離 | 2790 ± 30 光年[注 1] (856 ± 10 パーセク[注 1]) | |
| 軌道要素と性質 | ||
| 軌道の種類 | 周回軌道 | |
| 軌道長半径 (a) | 2.026+0.024 −0.031 au[3] (303,085,286+3,590,349 −4,637,534 km) | |
| 近点距離 (q) | 0.160 au[注 2] (23,935,659 km) | |
| 遠点距離 (Q) | 3.892 au[注 3] (582,234,913 km) | |
| 離心率 (e) | 0.921+0.010 −0.015[3] | |
| 公転周期 (P) | 988.88113+0.00091 −0.00092 日[3] (2.707 年) | |
| 軌道傾斜角 (i) | 89.01+0.59 −0.27°[3] | |
| 近点引数 (ω) | 83.0+4.5 −4.9°[3] | |
| 通過時刻 | 2455071.68459+0.00062 −0.00064 BJD[3] | |
| 準振幅 (K) | 190+17 −16 m/s[3] | |
| ケプラー1704の惑星 | ||
| 物理的性質 | ||
| 直径 | 152,278 km | |
| 半径 | 1.065+0.043 −0.041 RJ[3] | |
| 表面積 | 7.053×1010 km2 | |
| 体積 | 1.729×1015 km3 | |
| 質量 | 4.15 ± 0.29 MJ[3] | |
| 平均密度 | 4.06+0.54 −0.48 g/cm3[3] | |
| 表面重力 | 3.937+0.039 −0.040 (log g)[3] | |
| 平衡温度 (Teq) | 253.8+3.7 −4.1 K[3](-15.1+3.7 −4.1 ℃) 900 K(近点時)[3] 180 K(遠点時)[3] | |
| 年齢 | 74+15 −10 億年[3] | |
| 他のカタログでの名称 | ||
| KOI-375.01[2] KOI-375 b[2] KIC 12356617 b[2] |
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ケプラー1704bは、地球からはくちょう座の方向に約2,800光年離れたところにある恒星 ケプラー1704 の周囲を公転している太陽系外惑星である。木星の4.51倍の質量を持つスーパージュピターと呼ばれる分類に属する。非常に極端な楕円軌道を描いていることが知られている。
2009年にアメリカ航空宇宙局 (NASA) が打ち上げたケプラー宇宙望遠鏡による観測で、2013年に他の多くの惑星候補と共にその存在が公表された。当時はケプラーが発見した惑星候補のカタログであるKepler object of interest (KOI) における名称に則り、KOI-375.01 という名称が与えられた[5]。その後およそ8年間に渡って惑星候補という位置付けだったが、2021年にカリフォルニア大学の天文学者である Paul Dalba をはじめとする研究グループがW・M・ケック天文台で行った約9.6年分の視線速度の観測結果の分析により、KOI-375.01 の存在が認められ、ケプラー1704bという確定名称が新たに付与された[1][3]。
特徴
| 木星 | ケプラー1704b |
|---|---|
ケプラー1704bの質量は4.15木星質量と木星よりもはるかに重くなっていることから、木星の数倍程度の質量を持つスーパージュピターと呼ばれる分類に属する[3]。一方で、半径は木星よりわずかに大きい程度であり、計算される密度は火星(3.93 g/cm3[6])よりも大きい4.06 g/cm3となっている[3]。軌道長半径が2.026 au(約3億300万 km)の軌道を約2.7年程度で公転しているが、その軌道は離心率が0.921にも及ぶとても極端な楕円軌道であり[3]、近点では約0.160 au(約2400万 km)まで主星に近づき、遠点では約3.892 au(約5億8000万 km)まで遠ざかる。そのため、近点と遠点とでは最大で700 K以上の温度差が生じていると考えられている[3]。
形成段階において、原始惑星系円盤内のガスを降着させているときに何かしらの原因でケプラー1704bが重力散乱されたことで現在の極端な楕円軌道に至り、主星のすぐ傍を公転するホット・ジュピターにならなかった可能性が高いと天文学者らは述べており、このことから、ケプラー1704bは「Failed hot jupiter(失敗したホット・ジュピター)」とも呼ばれている[1]。ケプラー1704bのように極端な楕円軌道を描く太陽系外惑星はしばしばエキセントリック・プラネットと呼ばれ、ケプラー1704bと同程度の軌道離心率を持った極端な楕円軌道を描く太陽系外惑星としてHD 80606 bなどが知られているが、これらの惑星と同様に、ケプラー1704bは惑星移動のシナリオを検証するのに良い研究材料になると、2021年に論文を公表したDalbaらは述べている[1]。