スズキ・S-CROSS
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S-CROSS(エスクロス)は、スズキが海外市場で展開するクロスオーバーSUVである。初代モデルのみ日本市場において「SX4 S-CROSS」の車名で販売されていた。
年表
| スズキ・SX4 S-CROSS(初代) YA22S/YB22S型 | |
|---|---|
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2型 フロント 日本国外仕様 | |
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2型 リヤ 日本国外仕様 | |
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パリモーターショー | |
| 概要 | |
| 製造国 |
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| 販売期間 |
2015年2月 - 2020年12月 (日本) 2013年 - 2021年 (ハンガリー) 2013年 - 2018年 (中国) 2015年 - 2022年 (インド) |
| ボディ | |
| 乗車定員 | 5名 |
| ボディタイプ | 5ドアクロスオーバーSUV |
| 駆動方式 |
前輪駆動 四輪駆動(ALLGRIP) |
| パワートレイン | |
| エンジン |
M16A型: 1,586cc 直列4気筒DOHC |
| 最高出力 | 86 kW (117 PS)/6,000 rpm |
| 最大トルク |
151 Nm (15.4 kgm)/ 4,400 rpm |
| 変速機 |
CVT(7速マニュアルモード付)(2015年2月-2017年6月) 6速AT(2017年6月-2020年12月) 5/6速MT[注釈 1] |
| サスペンション | |
| 前 | マクファーソンストラット式 |
| 後 | トーションビーム式 |
| 車両寸法 | |
| ホイールベース | 2,600 mm |
| 全長 | 4,300 mm |
| 全幅 |
1,765 mm (2015年2月-2017年6月) 1,785mm (2017年6月-2020年12月) |
| 全高 |
1,575 mm (2015年2月-2017年6月) 1,595mm (2017年6月-2020年12月) |
| 車両重量 |
1,140 - 1,210 kg (2015年2月-2017年6月) 1,150 - 1,220 kg (2017年6月 - 2020年12月) |
| その他 | |
| ブレーキ |
前:ベンチレーテッドディスク 後:ディスク |
| 海外市場での名称 |
スズキ・S-クロス スズキ・SX4クロスオーバー スズキ・SX4 |
| 系譜 | |
| 先代 | スズキ・SX4 |
| 後継 |
日本: 既存の4代目エスクードに統合 インド: スズキ・グランドビターラ (3代目) |

2013年(平成25年)3月のジュネーブモーターショーで発表された[1]。2012年9月に開催されたパリモーターショーで発表されたコンセプトカー「S-Cross」[2]のエッセンスを色濃く受け継ぎながらも、より市販向けのデザインとされた。
SX4と比較して、車体寸法(全長 x 全幅 x 全高)とホイールベースを拡大(それぞれ165×10×10 mm、100 mm)してフルBセグメント(BCセグメント)からCセグメントへとクラスアップされ、カーゴスペースの容量も430 Lに拡大。
なお、先代で設定されていた4ドアセダンはシアズを後継として当代では廃止された。
エンジンは横置きの直列4気筒のみで、ガソリンエンジンは改良された自社製1.6 LのM16A型、ディーゼルエンジンはフィアットから供給を受けるマルチジェット1.6 Lターボの[3]「D16AA型」の2種で、前者には5MTとCVTが、後者には6MTが用意される[4]。ただし、日本仕様車にはマニュアルトランスミッションとディーゼルターボエンジンの設定は無い。
4WDシステムは「i-AWD」からさらに進化した新開発の「ALLGRIP(オールグリップ)[5]」を採用。スロットルセンサー・操舵角センサー・車速センサーなどの情報を基に、車両の挙動変化後の対応だけでなく、挙動変化を予測して車両が不安定になる前に対処するフィードフォワード制御を備えた電子制御4WDシステムをベースに、通常は燃費を重視した2WD走行で、タイヤのスリップを検知した時に自動的に4WD走行に切り替わり、走行が安定すると再び2WD走行に戻る「AUTO」、直進加速時に4WDで走行し、アクセルオフでの減速中にステアリングを切り始めると2WD走行に切り替えて旋回性を高める「SPORT」、雪道やアイスバーンの走行時に、低速クルーズ走行での直進時では2WDで走行し、この状態でコーナーに進入するとトラクションコントロールを作動することで不必要なタイヤの空転を抑え、ステアリング操舵に応じて後輪にトルク配分することで操舵安定性を高める「SNOW」、ぬかるみや雪でスタックした際に空転輪にブレーキをかけ、残りの接地しているタイヤにトルクを配分し、駆動力を直結に近い状態で固定して前後輪に駆動力を最大限に伝えることで緊急脱出する「LOCK」を切替できる4モード走行切替機能、操舵角センサーやヨーレイトセンサーなどで総合的に走行状態を監視し、4WDシステムと電動パワーステアリングを協調制御することで横滑り傾向を抑える車両運動協調制御システムで構成されている。併せて、車両運動協調制御システムが作動してもスリップや横滑りが発生する場合には安全装備の一つとして標準装備されているESPが作動する。
ホイールはPCDが114.3 mm、穴数が5、センターホール径が60 mmである点は先代と共通であるが、固定方法はナット留めではなく欧州車流儀のボルト留めに変更されている。
生産はハンガリーのマジャールスズキで行われ、2013年秋からイギリスやイタリア、フランスをはじめとした欧州各国に輸出され、2014年(平成26年)5月からは子会社の金鈴汽車を通じて台湾市場でも販売を開始しており、2015年(平成27年)2月には日本市場でも発売を開始した。このほか、中南米や大洋州、アフリカにも輸出されている。中国市場については長安鈴木汽車を通じ、2013年12月から生産・販売している。また、インドではマルチ・スズキ・インディアを通じて2015年8月より生産・販売を開始した。
車名は欧州・日本などでは「SX4 S-CROSS」の名称となるが、台湾では「SX4 CROSSOVER」(前期型)→「SX4」(後期型) 、中国・オーストラリア・インドでは「S-CROSS」(中国語表記:骁途)と地域ごとに名称が異なる。
- 2012年8月10日
- 同年9月27日から開催されるパリモーターショーにCセグメントクロスオーバーのコンセプトモデル「S-Cross(エスクロス)」を出品することを発表し、イメージスケッチと写真(車体の一部のシルエット)が公開された[2]。
- 2012年9月27日
- 前述のコンセプトモデル「S-Cross」を正式発表[6]。
- 2013年3月5日
- ジュネーブ国際モーターショーでSX4の2代目モデルを世界初出品。併せて、同年秋から欧州各地で順次発売される予定であることも発表した[1]。
- 2013年9月6日
- 「SX4 S-CROSS」として生産を開始し、ラインオフ式典が行われた[7]。
- 2013年10月23日
- ユーロNCAPの安全性能総合評価で最高評価の5つ星を獲得したことを発表[8]。
- 2014年9月4日
- ハンガリー政府の支援を受けたNPO団体であるハンガリアン・クオリティ・プロダクツ選出委員会が主催し、ハンガリー国内で製造・販売されている製品のうち、革新性や信頼性を備えた高品質の製品を対象とした「ハンガリアン・クオリティー・プロダクト」賞の「機械・車両部門賞」を受賞[9]。
- 2015年(平成27年)2月19日
- 日本市場で発売[10]。日本仕様車は1.6 LガソリンエンジンのM16A型と副変速機構付CVTの組み合わせのみの設定で、全車「平成17年排出ガス基準75 % 低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得し、4WD車は「平成27年度燃費基準」を達成する。
- 2015年8月5日
- マルチ・スズキ・インディアによりインドでの販売を開始[11]。車種名は「S-CROSS」。インド仕様車はディーゼルエンジンとマニュアルトランスミッションの組み合わせのみの設定で、1.6 LのDDiS 320型に加え、1.3 LのDDiS 200型も設定されており、1.6 L車はハンガリー生産車と同じ6MT、1.3 L車は5MTとなる。なお、インド市場では初のプレミアム・クロスオーバーとなり、マルチ・スズキ・インディアが新たに立ち上げた高級車販売網、「NEXA(ネクサ)」で取り扱う第一弾の車種となる。
- 2015年(平成27年)9月29日
- 2015年度グッドデザイン賞を受賞したことを発表[注釈 2] [12]。
- 2016年(平成28年)2月
- 日本仕様車のボディカラーにおいて、4代目エスクード設定色の「ギャラクティックグレーメタリック」を追加し、5色展開となった。
- 2016年9月29日
- 2016パリモーターショーで欧州向けマイナーチェンジモデルを出品[13]。
- 2017年4月19日
- 上海モーターショーで中国向けマイナーチェンジモデルを出品。エンジンは1.6 Lガソリン車に加え、1.4 Lブースタージェットエンジン[14]搭載車も設定される。なお、車種名はハンガリーや日本などと同じ「SX4 S-CROSS」へ改名され、年内に発売される計画である[15]。この1.4Lブースタージェットエンジンは日本仕様車では採用が見送られた。
- 2017年(平成29年)6月15日
- 日本仕様車のマイナーチェンジが発表された[16]。
- 2017年7月6日
- マイナーチェンジ(2型)。
- 外観ではフェイスリフトを行い、フロント周り(バンパー・グリル・ボンネットフード)の意匠が変更されたほか、ヘッドランプは意匠変更と共にLED化。リヤコンビランプもLED化した。また、ホイール/タイヤを17インチにサイズアップしたことにより最低地上高が20 mmアップ(185 mm)し、アルミホイールも新意匠に変更された。
- トランスミッションをCVTから4代目エスクードと共通の6ATに変更。1速から6速までの変速比幅を拡大し、低速域では発進加速・登坂性能を、高速域では静粛性と燃費性能を実現させた。マニュアルモード付パドルシフトは前期型同様装備される。なお、燃費性能が前期型よりも2.0 km/L低下した(2WD車:18.2 km/L→16.2 km/L、4WD車:17.2 km/L→15.2 km/L)ため、4WD車は燃費基準ラベルなしとなった。
- 内装ではエアコンルーバーガーニッシュにサテンメッキ加飾を、インパネセンターガーニッシュにピアノブラック塗装をそれぞれ施した。
- ボディカラーは「クリスタルライムメタリック」、「ブーストブルーパールメタリック3」、「ギャラクティックグレーメタリック」に替わり、「スフィアブルーパール」と「エナジェティックレッドパール」を追加し、4色に整理された。
- 2019年(平成31年)4月10日
- 日本仕様車が一部仕様変更された(3型)[17]。
- 安全装備の充実化が図られ、ミリ波レーダー方式の衝突被害軽減ブレーキ「レーダーブレーキサポートII」、フロントシートSRSサイドエアバッグ、SRSサイドエアバッグ、アダプティブクルーズコントロール、助手席シートベルトリマインダー、エマージェンシーストップシグナルを標準装備。さらに、スピーカーはフロント2ツイーターとリヤ2スピーカーが追加され、6スピーカーに強化された。
- 2020年(令和2年)12月25日
- スズキの公式ウェブサイトから削除され、日本国内での販売が終了となった。元々、目標数が年販1,200台(月販目標100台)とかなり少なく見積もられており、同社のスプラッシュやバレーノ同様の海外生産車ということもあり、商品改良が限定的であったと言及されている[18]。
- 1型 フロント
- 1型 リヤ
- 1型 フロント 日本国外仕様
- 1型 リヤ 日本国外仕様