テルル化水銀
From Wikipedia, the free encyclopedia
| 物質名 | |
|---|---|
Mercury telluride | |
別名 Mercuric telluride, mercury(II) telluride | |
| 識別情報 | |
3D model (JSmol) |
|
| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.031.905 |
| EC番号 |
|
PubChem CID |
|
CompTox Dashboard (EPA) |
|
| |
| |
| 性質 | |
| HgTe | |
| モル質量 | 329.18 g/mol |
| 外観 | 黒に近い色をした立方晶 |
| 密度 | 8.1 g/cm3 |
| 融点 | 670°C |
| 構造 | |
| 閃亜鉛鉱型構造、cF8 | |
| F-43m, No. 216 | |
テルル化水銀 (Mercury tellurid)とは、化学式HgTeで表される水銀とテルルの二元化合物であり、II-VI族半導体に関連した半金属である。テルル化水銀は コロラド鉱として自然に産出する。
化学的性質
テルルと水銀の結合は弱く、その生成熱はおよそ-32 kJ/molである。これは、水銀の同族元素であるカドミウムとテルルとの化合物であるテルル化カドミウムの生成熱と比較して1/3にも満たない。テルル化水銀は、例えば臭化水素酸のような酸によって容易に腐食される。
物理的性質
テルル化水銀は立方晶系の結晶構造を取り、その格子定数はおよそ0.646 nmである。体積弾性係数は42.1 GPa。熱膨張率はおよそ5.2×10-6 K-1。静的比誘電率は20.8、動的比誘電率は15.1である。熱伝導率は2.7 W·m2/m·K。前述の結合の弱さに起因して硬度は2.7×107 kg/m2と低い。
ドープ
テルル化水銀に亜鉛や銅、銀、金などを不純物としてドープすることでp型半導体が形成される。また、ホウ素やアルミニウム、ガリウム、インジウムなどの第13族元素やヨウ素および鉄などをドープすればn型半導体となる。テルル化水銀自体は、伝導帯と価電子帯が重なり合った半金属であり[1]、水銀のエネルギーバンド上に生じる正孔がキャリアーとして働き、p型半導体のようにふるまう。
