テレビの旅

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テレビの旅』(テレビのたび)は、1953年2月11日から1960年7月19日までNHKテレビジョン → NHK総合テレビジョンで、1959年1月20日から1985年3月12日までNHK教育テレビジョンで放送されていた小学校5年生向けの学校放送(教科:社会科)である。当初はモノクロ放送だったが、1972年度最初の4月10日放送「こんにちは日本列島」[1]からカラー放送となった[2]

概要

ラジオ学校放送の『マイクの旅』のテレビ版[3]

小学校5年生の社会科授業は、中学年までの地域密着・体験型学習から離れ、全国各地を対象とした資料活用型の学習に切り替わる。この番組は、学習単元に即した地域を取材し、取材先の現状と展望・課題をまとめたドキュメント番組である。高度経済成長とその後の社会の変化と相まって、年度をまたぐ再放送や映像の使い回しは少なく、ほとんどが新規制作したものを放送している。

1981年度の放送日程

一例として、昭和55年施行学習指導要領に準拠し、NHK提供「NHKクロニクル」にて放送日程が明示してある昭和56年度(1981年4月-1982年3月)の放送日程を示す。

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タイトル取材地域(当時)テーマ初回放送日
食料とくらし農業学習の導入1981年4月7日
パンがテーブルにとどくまで1981年4月21日
米どころへの道庄内平野稲作1981年4月28日
変わりゆく米づくり庄内平野稲作の工夫・課題1981年5月12日
高原キャベツの村嬬恋村畑作・抑制栽培1981年5月19日
アイデア農業はさかん八女市八女郡新しい農業1981年5月26日
みかん生産地帯愛媛県果樹栽培1981年6月2日
あまる牛乳のなやみ十勝平野畜産・余剰生産対策1981年6月9日
エサとのたたかい君津市水産業学習の導入1981年6月16日
せまくなる海気仙沼港遠洋漁業排他的経済水域1981年6月23日
日本海の沿岸漁業岩美町網代漁港沿岸漁業1981年6月30日
海をたがやす鹿児島湾養殖1981年7月7日
くらしと工業 縄文生活体験キャンプ訪問札幌市工業学習の導入1981年9月1日
工場が来た町北茨城市高萩市工場誘致1981年9月15日
内陸工業地帯工場の立地条件1981年9月29日
造船の町佐世保市重化学工業・企業城下町1981年10月6日
工場を支える人々下請・関連企業1981年10月13日
国の経済を支える 鉄鋼産業基幹産業の交代1981年10月20日
自動車産業と輸出横浜市自動車製造・貿易摩擦1981年10月27日
海外にたよる資源阿賀沖油ガス田石油採掘・輸入・省資源1981年11月10日
みなおされる石炭産業釧路市石炭採掘・石油危機・省資源1981年11月17日
青い空をもとめて四日市市公害対策1981年11月24日
紙すきの技術を守る綾部市黒谷和紙伝統産業1981年12月1日
あとつぎを作る会津会津漆器伝統産業の後継者問題1981年12月8日
製品開発にかける有田町有田焼伝統産業の新規事業1981年12月15日
川を下る信濃川国土学習の導入1982年1月12日
農地をつくる大潟村大規模開発の見直し1982年1月19日
地震に備える静岡県防災の取り組み1982年1月26日
村の復活高知県嶺北地方過疎対策1982年2月2日
のびる道路北陸自動車道幹線交通1982年2月9日
海にかける橋本州四国連絡橋幹線交通1982年2月16日
よみがえる城下町津和野町町おこし1982年2月23日
山をぬける自動車道高野龍神スカイライン1982年3月2日
マンモス都市とくらし東京都過密対策1982年3月9日
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  • 稲作のリポートは、穀倉地帯の東北地方北陸地方を持ち回りで毎年数回に分けて放送された。特殊な例として、1982年度に与那国島での早生水稲栽培が放送されている。1984年度には現新潟市江南区亀田郷の水田開墾史にも触れている。1970年に本格開始された減反政策の余波や後継者不足、「機械化貧乏」などの諸問題にも毎年触れている。
  • 減反政策を反映した青果・花卉栽培の工夫は、特色ある各地の現状を放送している。夏野菜の促成栽培は1970年代から取り上げられている。1984年度には電照菊の産地である渥美半島や花卉の輸送園芸を始めた沖縄県を取材している。1982年度は三浦半島および八尾市近郊農業2例を取り上げている。
  • 果樹栽培は1980年度甲府盆地ブドウ栽培、1982年度の津軽平野リンゴ栽培、1983年度の福島盆地ナシ栽培など、著名な果樹栽培地を巡っている。
  • 畜産は十勝平野や1982年度の別海町パイロットファームをはじめとする北海道酪農が多めだが、1983年度には鹿児島県曽於市(当時大隅町)の伝統的な肉牛生産にも触れている。
  • 水産業の話題は遠洋漁業沿岸漁業養殖の3部構成が多く取られる。1982年度の枕崎市根室市、1984年度の函館市など、著名な漁港の取材も多い。1982年に採択された国連海洋法条約に基づく排他的経済水域の設定期に重なり、遠洋漁業の窮地を話題にすることが多い。養殖は軌道に乗る前の試行錯誤の時代に当たり、赤潮被害や品質向上などの課題が多く放送された。
  • 1980年代は産業ロボット導入が盛んになった時期に当たり、毎年のように取り上げられた。高速道路網の発達とともに工業団地が発生した時期でもあり、「工場が来た町」のタイトルで南東北・北関東を中心に毎年取材された。
  • 製鉄から自動車へ基幹産業が交代する時期に当たり、製鉄業は古い工業地帯の代表例として取り上げられる北九州工業地域と抱き合わせで八幡製鐵所が取り上げられることが多い。自動車工業は各社の本拠工場を巡り、1981年度は横浜港からの輸出を兼ねて日産自動車追浜工場、1982年度は富士重工業(現SUBARU)群馬製作所、1983年度はマツダ本社工場、1984年度はトヨタ自動車本社工場を取材している。1980年度の当番組で取材されなかった本田技研工業は、後継番組「リポートにっぽん」初年度に鈴鹿工場の取材を受けている。
  • 企業城下町の取材も毎年1本ペースで行われ、1982年度は日鉱佐賀関製錬所、1983年度は宇部興産伊佐セメント工場、1984-85年度は2年連続で新居浜市住友グループ系列事業所が取材された。軽工業部門でも、1983年度には伝統を生かした地場産業の事例として鯖江市のメガネフレームや堺市自転車生産が取り上げられている。
  • 第二次石油危機直後の1980年代は、石油確保・省エネがテーマとなった。1979年にスリーマイル島原子力発電所事故が発生した直後でもあり、1980年度の原子力発電の取材は慎重なものとなった。原子力発電開発の取材は、チェルノブイリ原子力発電所事故発生の前年に番組が終了できたこともあいまって、毎年放送されていた。一方で、代替エネルギーとして石炭も注目されたが、1981年度の太平洋炭礦取材のみで終了している。
  • 公害対策は1975年度の水俣病や1983年度の四日市喘息をはじめとする産業に起因する公害のみならず、1984年度の仙台市のような都市型公害にも触れることがあった。
  • 伝統産業は全国各地を対象に毎年3件の放送が行われた。
  • 国土単元の導入は「~川を下る」と題し、特定の水系を上流から河口まで眺めるものが続いていた。1982年度より「空から見た日本」と題し、空撮に変更された。
  • 交通網単元としては、「国鉄離れ」が進む中で鉄道網の話題は少なくなり、貨物輸送は1979年度の「鮮魚列車」、旅客輸送も1984年度の「東北新幹線」が最後となった。一方で道路網の話題は毎年取り上げられ、1983年には全通を果たした中国自動車道、1984年度には開通を果たした大鳴門橋が紹介された。
  • 環境保全運動は毎年1本放送された。1983年度は霞ヶ浦の水質回復、1983年度は琵琶湖アユ再生事業、1984年度は和歌山県天神崎ナショナルトラスト運動が取材された。

放送時間

いずれも日本標準時、別の時間帯での再放送あり。不定期番組時代には『ぼくらの実験室』やその他の不定期番組と一週交替で放送されていた。

不定期番組時代

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期間放送時間
1953年2月11日 - 1955年3月2日水曜日 13:00 - 13:15
1955年4月20日 - 1956年2月15日水曜日 11:35 - 11:55
1956年5月10日 - 1956年12月20日木曜日 11:30 - 11:50
1957年1月22日 - 1957年7月16日火曜日 13:00 - 13:23
1957年9月17日 - 1958年3月11日火曜日 11:30 - 11:50
1958年4月15日 - 1959年3月3日火曜日 11:35 - 11:55
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レギュラー番組時代

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期間放送時間
1959年4月14日 - 1964年3月17日火曜日 11:35 - 11:55
放送時間は据え置きでレギュラー化。
1964年4月6日 - 1965年3月15日月曜日 11:40 - 11:59
1965年4月12日 - 1980年3月17日月曜日 11:40 - 12:00
1980年4月8日 - 1982年3月16日火曜日 13:50 - 14:05
移動とともに放送枠が5分縮小。
1982年4月6日 - 1985年3月12日火曜日 13:30 - 13:45
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出演者

特記の無い人物はプレゼンターとして出演。

テーマ曲

脚注

外部リンク

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