ヘリウム三量体
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| 物質名 | |
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別名 trihelium | |
| 識別情報 | |
3D model (JSmol) |
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PubChem CID |
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| 性質 | |
| He3 | |
| モル質量 | 12.007806 g·mol−1 |
ヘリウム三量体(ヘリウムさんりょうたい、英語: Helium trimer)またはトリヘリウム(英語: Trihelium)は、3つのヘリウム原子がファンデルワールス力により弱く結合したファンデルワールス分子である。三原子の結合はヘリウム二量体のものよりもはるかに安定である。ヘリウム4の三原子の結合はエフィモフ状態にある[1][2]。ヘリウム3からなる基底状態のヘリウム二量体は不安定であるが、ヘリウム三量体は形成されると予測されている[3]。
ヘリウム三量体分子は、ノズルから真空室へ冷却したヘリウムガスを膨張させることで得られるが、この方法で得られる生成物にはヘリウム二量体や他のヘリウム原子クラスターも含まれる。ヘリウム三量体の存在は、回折格子を通した物質波回折によって証明された[4]。ヘリウム三量体の性質はクーロン爆発によって解析することができ[4]、この過程ではレーザーが3つの原子を同時にイオン化し、クーロン力により飛散した後に検出される。
ヘリウム三量体は100 Å以上とヘリウム二量体よりも大きい。原子は正三角形状ではなく、不規則な三角形状に並ぶ[5]。
原子間クーロン崩壊は、1つの原子がイオン化され励起した時に起きる。分離している場合でもエネルギーを三量体の他の原子に伝達することができるが、原子が近接している際の方がはるかに起きやすいため、測定される原子間の距離は3.3~12 Åの半値幅で変動する。4He3における原子間クーロン崩壊の平均距離は10.4 Å、3He4He2においてはより大きい20.5 Åと予測される[6]。
