メディテレーニアンハーバー

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メディテレーニアンハーバーMediterranean Harbor)は、東京ディズニーシー (TDS)にあるテーマポートの一つ。入園してから最初に訪れるテーマポートであり、地中海に面した南ヨーロッパの古い港町をコンセプトとしている。ポルトフィーノチンクエ・テッレなどイタリア漁村を想起させる「ポルト・パラディーゾ」、運河に沿って石造りの建物が軒を連ねヴェネツィアを想起させる「パラッツォ・カナル」、15世紀スペインポルトガルにあった要塞を想起させ、16世紀初頭には探検家らが活動の拠点にしたという「エクスプローラーズ・ランディング」の3つのエリアから構成されている[1][2]

メディテレーニアン (Mediterranean) とは「地中海」を意味する。コンセプトである地中海は、15世紀から17世紀前半にかけての大航海時代海運の拠点となったほか、バルトロメウ・ディアスヴァスコ・ダ・ガマクリストファー・コロンブスフェルディナンド・マゼランといった航海者による歴史的発見の出発点ともなった地域である[3][4]。このような、冒険性や物語性を併せ持つ地中海をテーマとすることで、入園して最初に訪れるテーマポートのコンセプトとして設定されている[3]

また、ポルト・パラディーゾおよびパラッツォ・カナルのコンセプトとなっているイタリアは、総延長約7,600キロメートルの海岸線を持ち、アドリア海イオニア海など、地中海を構成する複数の海域に面している[3]。歴史的にも海との関わりが深い地域であることに加え、旅行者を歓待する国民性から、最初に訪れるテーマポートの舞台として採用されている[3]

物語

16世紀初頭、メディテレーニアンハーバーは、古代ローマの遺跡周辺に位置する小さな田舎の漁村だった。一方、その対岸に建てられた要塞は、スペイン国王カルロス1世の避寒用施設として利用されていたもので、漁村とは対照的な存在感を放っていた。この要塞は、カルロス1世の統治が終盤に差しかかる頃、航海技術の発展や海洋探検を目的とする学会「S.E.A. (Society of Explorers and Adventurers)」に譲渡され、これを契機に、世界中の探検家たちがここに集まってくるようになった[5]

この要塞によく足を運んだのは、メディテレーニアンハーバーの裕福な地主であるザンビーニ家の人々であった。ザンビーニ家はS.E.A.の知識や業績に感銘を受け、S.E.A.の発展に寄与することを願い、高台に自分たちの別荘を建てた。さらにその後、ホテルや店舗、レストラン、ワイナリーなどの事業を展開し、メディテレーニアンハーバーは300年間にわたり発展を続けたのである[5]

メディテレーニアンハーバーの発展に尽くしたザンビーニ家の人々は、300年の間にこの地域にある建物の権利を次々と売却し、最終的に手元に残ったのはワイナリーであった。20世紀初頭となった現在、プリモ、アントニオ、エンリコのザンビーニ3兄弟は、複数あるワイン醸造所のうち一つをレストランへ改装し、それが「ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテ」である[5]

メディテレーニアンハーバー・ドックには、ザンビーニ兄弟のワインボトルの詰め込みやブランド名の刻印を行う作業場が設けられており、作業台の上には、従業員が休憩中に飲んだと思われるワインのボトルやグラスが配置されている[6]。また、ドックの壁には地中海沿岸の海図が掲示されており、船積み予定を示すブリキ製ボードにはイタリアの島々の名称が記され、ザンビーニ兄弟のワイン事業の商圏が広域に展開されつつあることが見て取れる[6]

エリア

ポルト・パラディーゾ

ポルト・パラディーゾの
モデルとなった景観

イタリア北西部のジェノヴァ湾に面したポルトフィーノチンクエ・テッレといった漁村を想起させるエリアで、海辺に沿って弧を描くような形状をしている[1]。ポルト・パラディーゾ (Porto Paradiso) とは「パラダイスの海」を意味する[7]

ポルト・パラディーゾ側から見るホテルミラコスタの建物には、トロンプ・ルイユという技法が使われている[8]。これはいわゆる「だまし絵」の一種で、ただの壁に本物そっくりに彫刻や窓枠などを描く美術の手法で、モデルとなったイタリアの港町でも描かれている[9]。また、これらを描くために、イタリアから職人が招かれた。

エントランスであるディズニーシー・プラザにあるパークのシンボルモニュメント「アクアスフィア」からメディテレーニアンハーバーに向かい、ホテルミラコスタの下を通る通路はパッサッジョ・ミラコスタ(PASSAGGIO MIRACOSTA) と呼ばる[10][4]。その先にはピアッツァ・トポリーノ (PIAZZA TOPOLINO) と呼ばれる広場が広がっており、通称ミッキー広場[10]と呼ばれる。ミラマーレとベッラ・ミンニ・コレクションの間を通る階段状の道は「グーフィー通り」を意味するカッレ・ピッポ (CALLE PIPPO)、イル・ポスティーノ・ステーショナリーとザンビーニ・ブラザーズ・リストランテの間にある道は「ドナルド通り」を意味するヴィア・パペリーノ (VIA PAPERINO) といった名称がある[4]。また、ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテの西側の丘陵地帯には葡萄園があり、ここを通る小道はヴィア・デッレ・ヴィティ (Via delle Viti) と呼ばれ、「ぶどうの蔓の通り」を意味する[4][11]

メディテレーニアンハーバーとアメリカンウォーターフロントとを結び、カナーレ・デッラモーレ(詳細は後述)を渡る橋はポンテ・デイ・ベンヴェヌーティ (Ponte dei Benvenuti) と呼ばれ、「歓迎の橋」を意味する[12]。また、メディテレーニアンハーバーとアメリカンウォーターフロントの境界付近からプロメテウス火山の麓へ至る橋はポンテ・ヴェッキオと呼ばれ、「古い橋」を意味する[12]。これは、フィレンツェアルノ川に架かる実在の橋と同名である[13]。橋のメディテレーニアンハーバー側には古い建物が立ち並び、アメリカンウォーターフロント側にはエレクトリックレールウェイの鉄橋が通るなど、2つのテーマポートが一体となっている[14]

岸には、それぞれ「QUI」、「QUO」、「QUA」と記された漁船が引き上げられているが、これはイタリア語によるヒューイ・デューイ・ルーイドナルドダック[15])の名称である[16]

パラッツォ・カナル

パラッツォ・カナルの
モデルとなった景観

水の都であるヴェネツィアを想起させるエリアで[3]、東西に流れる運河ゴンドラが往来している[12][7]。パラッツォ・カナル (Palazzo Canals) とは「宮殿の運河」を意味する[7]

パラッツォ・カナルを流れる運河は、「愛の運河」を意味するカナーレ・デッラモーレ (Canale Dell'Amore) と[12]、カナーレ・デル・リド(リド運河)の2つがある[7]。運河にはいくつかの橋が架けられており、アトラクション「ヴェネツィアン・ゴンドラ」の乗り場がある島へ渡る橋はイソラ・デル・ゴンドリエーレ (Isola del Gondoliere) と呼ばれる[12]。これは「ゴンドリエの島」を意味しており、島の名称自体が橋の名称として用いられている[12][17]。次にポンデ・デッラルティスタ (Ponte del Artistà) があり、「芸術家の橋」を意味する[17]。運河からメディテレーニアンハーバーに出る直前にはラ・ドルチェ・ビスタ (La Dolce Vista) と呼ばれる橋があり、「美しい景色」を意味する[12][17]

ヴェネツィアン・カーニバル・マーケットとヴィラ・ドナルド・ホームショップの間には小道があり、パッサッジョ・ミンニ (PASSAGGIO MINNI)と呼ばれる[17]

ポルト・パラディーゾの水域とパラッツォ・カナルの運河に囲まれた離島があり、リドアイル(リド島)と呼ばれる[17]。リドアイルには、石灰岩を切り出して造られたとされるポンテ・デル・リド (Ponte del Lido) と呼ばれる橋が架かる[12]

ヴェネツィアは古くから水害に悩まされてきた場所であり、パラッツォ・カナルの運河に面した建物の外壁には、かつての水害の痕跡として水位の跡が残っている[18]

エクスプローラーズ・ランディング

プロメテウス火山の麓に位置するエリアで、15世紀のスペインやポルトガルの要塞を想起させるドーム屋根や石造りの建物が特徴であり[19]、前述の2エリアとは趣を異にしている[10]。エリアは要塞(フォートレス)、埠頭(キー)、ルネサンス号(ガリオン船)の3つの要素で構成される[19]。要塞は複雑な構造となっており、かつて航海技術の発展や海洋探検を目的とする学会「S.E.A. (Society of Explorers and Adventurers)」の活動拠点であったという設定になっている[19]。これにより、同学会の偉業や功績を紹介するアトラクション「フォートレス・エクスプロレーション」が設置されている[19]

エリア内にはポンテ・デレッラ・フォルテッツァ (Ponte della Fortezza)、アクアダクトブリッジ (Aqueduct Bridge) とそれぞれ呼ばれる橋がある[4]。アクアダクトブリッジは「水道の橋」を意味し、ローマ水道の名残を感じられる構造が見られる[4]

施設

アトラクション

ショップ

  • イル・ポスティーノ・ステーショナリー
  • ヴァレンティーナズ・スウィート
  • ヴィラ・ドナルド・ホームショップ
  • ヴェネツィアン・カーニバル・マーケット
  • エンポーリオ
  • ガッレリーア・ディズニー
  • スプレンティード
  • ピッコロメルカート
  • フィガロズ・クロージアー
  • フォトグラフィカ
  • ベッラ・ミンニ・コレクション
  • マーチャント・オブ・ヴェニス・コンフェクション
  • ミラマーレ
  • リメンブランツェ

レストラン

  • カフェ・ポルトフィーノ
  • ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテ
  • マンマ・ビスコッティーズ・ベーカリー
  • リストランテ・ディ・カナレット
  • ゴンドリエ・スナック
  • マゼランズ
  • リフレスコス

サービス施設

エンターテインメント

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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