ヨーロッパの仏教

From Wikipedia, the free encyclopedia

フランス・パリヴァンセンヌの森にあるパゴダ
ヨーロッパ仏教連合の会合の様子
ドイツの禅の和尚、Genro和尚とその門下生達

本項目では、ヨーロッパの仏教について記述する。

実践的であった仏教徒とヨーロッパ人の間には定期的に接触の機会が存在していたが、古代には仏教はさほどヨーロッパ人に強い印象をあたえることはなかった。19世紀後半、仏教は西洋の知識人たちの注意をひきつけ、これ以降ヨーロッパ人の仏教信者の数は増え続けている。現代において、ヨーロッパには100~400万人の仏教徒がいると推定されており、仏教徒の多い国はドイツイタリアフランスイギリスなどとなっている[1][2]

中世以前

ヨーロッパ人はアレクサンドロス3世紀元前3世紀にインド北西部まで侵攻したことで、初めて仏教に触れることとなった。インドへ入植したギリシア人たちはインドの仏教を受容し彼らの文化の一部として習合させ、数世紀に渡り現代のパキスタンアフガニスタン東部を含む古代インド地域の主要宗教であった、ヘレニズム文化と融合した仏教を作り出した。アショーカ王ヘレニズム世界へと仏教の高僧を派遣、派遣先のカフカスのアレクサンドリア英語版のような場所に仏教コミュニティを設立し、仏教を広めた。

中世・近世

西洋への仏教の伝播は、15世紀からの西洋列強アジア進出に伴って本格化した[3]

中世から近世

中世から近世にかけてのヨーロッパでは、ギリシャの植民者によるグレコ仏教の伝播[4][5]、近世ヨーロッパの探検における仏教との出会い[6]、個人の現世での悟りや救済への道を強調することによる低階層の人々への仏教の魅力など、さまざまな要因が重なって仏教が伝わったと考えられる[7]。また、ソクラテスプラトンなどの偉大な思想家の時代であったことも、ヨーロッパにおける仏教の普及に貢献した可能性がある[8]

近代以降

仏教に対する関心は1870年代以降、近代ヨーロッパのアルトゥル・ショーペンハウアーフリードリヒ・ニーチェといった哲学者や、ヘレナ・P・ブラヴァツキーのような神秘主義思想を追求する学者とともに、学界の間で広まっていった。現代において、ヨーロッパは伝統的な仏教の訓戒に変わるものとして現代仏教を急速に受容している。

ロシアオーストリアは今日、ヨーロッパにおいて仏教を「公式」に認可しているただ2つの国家であるが、各々の国では必ずしも「国教」となっているわけではない。その上で、ロシアは1993年のロシア連邦憲法において、ロシアの土地に根付いている宗教として、イスラム教ユダヤ教正教会とともに仏教もまた認可している。その他あらゆる宗教群は認可が降りておらず、公式に登録を行わなければならず、国家により宗教活動を規制される対象となりうる。カルムイク人シベリアの仏教を信仰していた国家から離れ、17世紀にヨーロッパへと移住したことにより、カルムイク人ウラル川西部唯一の伝統的な仏教国家を形成した。彼らは現在ロシア連邦内の一共和国であるカルムイク共和国に居住している。

ヨーロッパの主要仏教寺院

脚注

関連項目

Related Articles

Wikiwand AI