博報堂

日本の広告代理店 From Wikipedia, the free encyclopedia

株式会社博報堂(はくほうどう、: Hakuhodo Inc.)は、東京都港区に本社を置く博報堂DYホールディングス傘下の大手総合広告代理店

本社所在地 日本の旗 日本
107-6322
東京都港区赤坂五丁目3番1号
赤坂Bizタワー
北緯35度40分23.6秒 東経139度44分11秒
設立 1924年(大正13年)2月11日
創業:1895年(明治28年)10月6日
概要 種類, 本社所在地 ...
株式会社博報堂
HAKUHODO Inc.
博報堂の新コーポレートロゴ(2026年4月1日~)
博報堂の新コーポレートロゴ(2026年4月1日~)
本社が入居する赤坂Bizタワー
本社が入居する赤坂Bizタワー
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
107-6322
東京都港区赤坂五丁目3番1号
赤坂Bizタワー
北緯35度40分23.6秒 東経139度44分11秒
設立 1924年(大正13年)2月11日
創業:1895年(明治28年)10月6日
業種 サービス業
法人番号 8010401024011 ウィキデータを編集
事業内容
  • 総合ブランディングサービス
  • メディアサービス
  • クリエーティブ
  • コンテンツ事業
  • プロモーション
  • イベント
  • e-ソリューション
  • コーポレート・コミュニケーション
代表者
  • 名倉健司(代表取締役社長
(2026年4月1日現在)
資本金 358億4800万円(2026年3月31日)[1]
売上高 3767億2800万円(収益。2026年3月期)[1]
経常利益 297億3700万円(2026年3月期)[1]
純利益 246億6900万円(2026年3月期)[1]
純資産 2264億800万円(2026年3月期)[1]
総資産 5699億6500万円(2026年3月期)[1]
従業員数 4654名(2025年9月1日現在)
決算期 3月31日
主要株主 博報堂DYホールディングス 100%
関係する人物 瀬木博尚(創業者)、瀬木博政近藤道生磯辺律男成田純治戸田裕一
外部リンク www.hakuhodo.co.jp ウィキデータを編集
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概要

1895年10月、教育雑誌広告取次店として創業[2]。廣告社(1888年創業)と並び日本の広告黎明期から活動を続ける広告代理店である。

2003年10月、同業の大広読売広告社経営統合で、共同持株会社の博報堂DYホールディングスを設立。業界首位の電通と合わせて、広告代理店の二大巨頭という意味で「電博(でんぱく)」と総称されている[3]

また経営統合に伴い、大広・読売広告社とともにメディア事業部門を、博報堂DYメディアパートナーズに統合した。

2008年5月、赤坂サカスにある赤坂Bizタワー内に本社を移転。先に移転を完了していた博報堂DYメディアパートナーズとの連携を強めた。その後もグループ企業が赤坂に集結している。

かつてはマッキャンエリクソン業務提携を行っていた。現在は、オムニコムグループ系のTBWAと合弁で、TBWA\HAKUHODOを設立した。

沿革

  • 1895年
    • 10月:瀬木博尚によって創業。社名の由来は、瀬木の経営理念「く、華客に奉仕酬する」から。
  • 1914年
  • 1924年
    • 2月11日:株式会社に改組。瀬木博尚、初代取締役社長に就任。
  • 1930年
    • 6月:新社屋(錦町本館)竣工。
  • 1948年
    • 9月:「博報堂月報」を発刊(のちに「広告」と改題)。
  • 1950年
    • 8月:株式会社内外通信社博報堂に商号変更。
  • 1955年
    • 4月:株式会社博報堂に商号変更。
  • 1957年
    • 6月:得意先ごとのグループ制を採用。AE(アカウント・エグゼクティブ)という概念を導入。
  • 1960年
    • 1月:「博報堂宣言」を発表。
  • 1981年
    • 9月:「生活者の視点に立つ」発想を明示し、博報堂生活総合研究所を設立。
  • 1982年
  • 1991年
    • 5月:「グランド・デザイン・パートナー」宣言。
  • 1993年
    • 6月:カンヌ国際広告祭で、日清食品カップヌードル「hungry?モア」篇、「hungry?シンテトケラス」篇でフィルム部門グランプリ。
  • 1995年
    • 7月:社長の東海林が「3P戦略」と「MD(マーケットデザイン)戦略」を示す。博報堂100周年を記念してロゴが作られた。
  • 2001年
  • 2002年
    • 5月:「パワーブランド・パートナー」宣言。
    • 12月2日:大広と読売広告社の間で、共同持株会社の設立による経営統合に合意。
  • 2003年
    • 6月:カンヌ国際広告祭50周年記念式典にて特別賞を受賞。
    • 10月1日:大広、読売広告社と共同で、持株会社の博報堂DYホールディングスを設立。
  • 2008年
  • 2014年
  • 2019年
    • 7月:新しいVIセンタードットを導入。
  • 2023年
    • 2月 - 博報堂、READYFORおよびYahoo! JAPAN SDGsと共同で、SDGs視点で商品・サービスの開発を支援するプログラム「Social Booster™」提供開始。
  • 2025年
  1. 博報堂DYメディアパートナーズの機能を統合[7]
  2. 博報堂グループのコンタクトセンター事業の中間持株会社の博報堂CSグループを設立[8]
  • 8月26日:子会社の博報堂DYスポーツマーケティングが、グローバルスポーツビジネスを推進するHAKUHODO Athlete Solution Inc.(同日、Amuse Sports Holdingsより改称)[注 3]の株式66.7%を取得[9]
  • 2026年
    • 1月27日:ベトナムの独立系総合デジタル・エージェンシーのBCM Venture Integrated Co., Ltd.の株式の過半数を取得し連結子会社化[10]
    • 4月1日:博報堂グループのコンタクトセンター事業の博報堂CSグループ、博報堂コネクト、日本トータルテレマーケティングの3社合併で、統合新会社の博報堂コンタクト&ロジスティクスを設立[11]

神田錦町の旧本社ビルは1930年竣工(後年増築)、岡田信一郎設計の様式建築であった。2009年には近隣地権者との共同再開発に伴い取り壊されたが、その後、複合ビル「テラススクエア」内に外観が再現された[12]

歴代社長・会長

さらに見る 期間, 社長 ...
期間社長会長
氏名 出身校
1895年10月1938年12月 瀬木博尚 不在
1939年1月1965年12月 瀬木博信
1966年1月1972年12月 瀬木庸介 瀬木博政
1973年1月1975年6月 福井純一
1975年7月1983年11月 近藤道生
1983年12月1994年1月 磯邊律男 近藤道生
1994年2月2000年1月 東海林隆 磯邊律男
2000年2月2003年9月 宮川智雄 早稲田大学法学部東海林隆
2003年10月2010年5月 成田純治 立教大学経済学部宮川智雄
2010年6月2017年4月 戸田裕一 一橋大学社会学部成田純治
2017年4月2025年4月 水島正幸 慶應義塾大学法学部戸田裕一
2025年4月現在 名倉健司 慶應義塾大学理工学部水島正幸
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企業体質

  • 創業家たる瀬木家は、現在も博報堂DYホールディングスの大株主である。また、経営トラブルの後に大蔵省(当時)出身の国税庁長官が2代続けて社長となったことがあった。
  • 無借金経営でも知られており、格付投資情報センターの信用格付では「A+」を獲得している[13]。自社ビルは所有していない。2008年5月には、芝浦汐留に分散していたグループを赤坂サカス赤坂Bizタワーに集約した。また、関連会社の博報堂プロダクツなどは豊洲に集合している。
  • 博報堂のCC(コーポレートコミュニケーション)局の中に、企業の情報危機を管理する部門が存在する。雪印事件をきっかけに設置された部署であり、クライアント企業で不祥事などの問題が発生した際の、経営陣によるマスコミ対応や消費者対応などをナレッジパッケージとしてクライアントに提供している。

制作陣と賞

  • 大貫卓也をはじめ、箭内道彦佐藤可士和佐野研二郎など数多くの著名なクリエイターを輩出(既にこの4人は退社)。
  • カンヌ国際広告祭でグランプリを2度受賞したことがあるため、2003年にカンヌ国際広告祭事務局から特別賞を贈られている[14]。受賞は広告代理店では世界で7社、アジアでは博報堂1社であり、「クリエイティブの博報堂」とも呼ばれた。その後一時期は広告賞の受賞数が低迷したが、現在では再び盛り返している[15][16]
  • 1994年、多摩美術大学卒の元アートディレクター、東海林隆が代表取締役社長に就任。現在の博報堂DYホールディングス代表取締役社長・戸田裕一、博報堂DYメディアパートナーズ代表取締役社長・佐藤孝はともに制作局コピーライター出身。
  • 1948年より、広告文化の創造と発展を目的として雑誌『広告』を不定期に出版している[17][18]

制作に関わった主な作品

<<飲料水系>>
<<食品系>>
<<メディア系>>
<<通信キャリア>>
<<スポーツ・イベント系>>
<<ゲーム・娯楽>>
<<レジャー>>
<<ライフスタイル>>
<<自動車系>>
<<まちづくり・再開発>>

不祥事・諸問題

不正経理問題
1973年の博報堂関連会社の増資をめぐり、瀬木博政会長が福井純一社長らを不正経理を行ったとして告発。社長らは商法違反(特別背任)、業務上横領などに問われた(特別捜査部#東京地方検察庁特別捜査部参照)。
1979年7月23日、東京地方裁判所は「企業に与えた損害は大きいが、既に和解が成立している」として、元社長らに対し執行猶予付きの有罪判決を言い渡した[19]
郵便料金割引制度の不当利用
2008年11月、障害者団体の定期刊行物に適用される郵便料金割引制度を不当に利用し、家電量販店企業のベスト電器チラシを2年半にわたり計約1100万通送っていたことが判明した。顧客から「問題があるのでは」と指摘を受けた。この制度は、博報堂の関連会社であった博報堂エルグ(福岡県本拠・2009年9月30日営業停止)により提案された[20]
2009年春、大阪地検特捜部は、この事案に関与した幹部らを逮捕・起訴した。これを受けて内部処分も同時に行われた[21]
雇い止めをめぐる訴訟
博報堂の九州支社に嘱託社員として勤務していた女性が、2018年4月に無期雇用転換を申請できることになっていたが、同社はその前年の2017年12月に、次年度以降の雇用契約を更新しないことを女性に伝えた。女性は社員としての地位確認を求め、福岡地方裁判所に提訴。
2020年3月17日に同地裁は女性の訴えを認め、博報堂に対し、女性の雇用を継続したうえで雇い止めの翌月に当たる2018年4月から判決確定日までの賃金と賞与を支払うよう命じる判決を言い渡した[22]
2020東京五輪・パラ大会運営費の中間搾取問題
2020東京五輪・パラ大会開会直前の2021年6月7日、JOCの経理部長が都営地下鉄浅草線中延駅で電車に飛び込み逝去した。折しも、東京五輪・パラ大会の大会運営業務委託に絡み、東急エージェンシーADK、博報堂、そして電通など大手広告代理店数社やフジクリエイティブコーポレーション[注 8]、人材派遣会社パソナによる、「日給35万」といった人件費管理費名目の多額にのぼる「中抜き」(中間搾取丸投げピンハネ)が表面化しており、様々な推察や臆測を呼んだ[23][24]
2020年東京五輪テスト大会をめぐる独占禁止法違反疑惑
2022年11月28日、市民団体の告発を基に、東京地検特捜部と公正取引委員会(公取委)は、2020東京五輪・パラ大会組織委員会が発注したテスト大会実施計画立案業務に関わる入札談合独占禁止法違反)の疑いがあるとして博報堂らを家宅捜索した。なお、同年11月25日、東京地検特捜部と公取委は独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで、電通本社ビル、イベント制作会社「セレスポ」(東京都豊島区)など関係先の家宅捜索を行った[25]。11月28日には、博報堂、東急エージェンシー、イベント制作会社「セイムトゥー」(東京都千代田区)、フジクリエイティブコーポレーションなどを、翌11月29日には電通ライブADKマーケティング・ソリューションズ、イベント制作会社「シミズオクト」(東京都新宿区)及び「トレス」(東京都中央区)などを家宅捜索した[26][27][28][29][30][31]
2023年2月28日、東京地検特捜部は博報堂など法人6社と博報堂DYスポーツマーケティングの社長や元大会組織委員会大会運営局次長など7人を独占禁止法違反の罪で起訴した[32]
2024年7月11日、東京地裁は博報堂に罰金2億円、博報堂DYスポーツマーケティングの前社長に懲役1年6月、執行猶予3年の判決を言い渡した[33][34]。24日、博報堂と前社長は判決を不服として控訴した[35]。2025年5月8日、東京高裁は一審判決を支持し、博報堂と前社長の控訴を棄却した[36]。同月19日、博報堂と元社長は判決を不服として上告した[37]
2024年6月23日、公正取引委員会は博報堂など8社の独占禁止法違反(不当な取引制限)を認定し、再発防止を求める排除措置命令を出した。うち7社に総額約33億円の課徴金納付を命じた[38]。うち、博報堂の課徴金額は4億9448万円[39]
プロジェクションマッピングの迂回受託問題
2023年、小池百合子都知事の下で「夜の観光資源」として東京都プロジェクションマッピング(PM)事業を開始。同年11月の博報堂プロダクツが受託した明治神宮外苑のPMは、2024年2月の電通ライブや電通PRコンサルティングが受託した都庁第一本庁舎のPM「TOKYO Night&Light」と共に、上述のように五輪不正談合事件により博報堂や電通などが公共事業入札指名停止されている中で、それぞれ100%子会社を「抜け道」に、迂回受託した点が問題化した。
ジャニー喜多川性加害報道記事の非掲載
2023年4月3日、博報堂は、同社の発行する雑誌『広告』の記事でジャニー喜多川性加害問題をいったん取り上げたが、「ビジネスパートナーであるジャニーズ事務所への配慮の観点から、博報堂広報室長の判断により一部表現を削除しています」として掲載を見送った[40]
サントリーら複数社への過大請求問題
2023年11月27日、博報堂はサントリーなどから受注した広告制作費について、事前に決めていた代金より過大に請求していたと発表した[41]。博報堂は過大請求の金額を明らかにしていないが、サントリー側と返納に向けて協議しているという。
2024年6月14日、サントリーとサントリー食品インターナショナルへの不適切請求問題に関する外部専門家による調査委員会からの報告書を受領。その中で、さらにもう1社に対しての不適切請求が発覚した(社名や金額は非公表)。この状況を踏まえて、戸田裕一会長や水島正幸社長、担当役員の報酬返上や、解職、降格などの処分を決めた[42]
電気・ガス負担軽減補助金事業の中間搾取問題
2024年11月、経済産業省資源エネルギー庁は電気やガス料金の高騰に対し、値引きをした小売業者などに補助金を出す事業を実施。2022年、博報堂は同補助金事業の事務局業務を319億円で受託し、227億円(71.2%)分を子会社の博報堂プロダクツなどに委託、博報堂プロダクツは186億円(81.7%)分を別会社に再委託、さらに9億円分が複数の会社に再々委託されていた。
2020年のコロナ禍での電通による中抜き(中間搾取、丸投げ・ピンハネ)問題を受けて、経産省では50%超の委託をする場合に相手先に理由書の提出等を求める内規があったが、同件では博報堂が相見積もりもとらずに委託や再委託などで丸投げし、エネ庁も必要な審査をせずに承認していたことが明らかとなり、費用が不当に算出された可能性が指摘されている。また、双方とも理由書や承認記録等の具体的記録を残していないことが、会計検査院の調査で明らかとなっている[43][44]

博報堂出身の著名人

博報堂出身のクリエイター

脚注

外部リンク

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