寺内ダム
From Wikipedia, the free encyclopedia
寺内ダム(てらうちダム)は、福岡県朝倉市、一級河川・筑後川水系佐田川に建設されたダムである。
| 寺内ダム | |
|---|---|
|
| |
| 所在地 |
左岸:福岡県朝倉市荷原字中組 右岸:福岡県朝倉市荷原字寺内 |
| 位置 | 北緯33度25分43秒 東経130度43分23秒 |
| 河川 | 筑後川水系佐田川 |
| ダム湖 |
美奈宜湖 (ダム湖百選) |
| ダム諸元 | |
| ダム型式 |
中央土質遮水壁型 ロックフィルダム |
| 堤高 | 83.0 m |
| 堤頂長 | 420.0 m |
| 堤体積 | 3,000,000 m3 |
| 流域面積 | 51.0 km2 |
| 湛水面積 | 90.0 ha |
| 総貯水容量 | 18,000,000 m3 |
| 有効貯水容量 | 16,000,000 m3 |
| 利用目的 |
洪水調節・不特定利水 上水道・かんがい |
| 事業主体 | 独立行政法人水資源機構 |
| 電気事業者 | なし |
| 発電所名 (認可出力) | なし |
| 施工業者 | 間組・日本国土開発 |
| 着手年 / 竣工年 | 1970年 / 1978年 |

概要
経緯
1964年(昭和39年)に筑後川水系は「水資源開発促進法」に基づく「水資源開発水系」に指定され、「筑後川水系水資源開発基本計画」(フルプラン)が策定された。この中で寺内ダムは北部九州の水需要を賄うべく江川ダム(小石原川)と共に計画され、1970年(昭和45年)より着手された。
ダムの型式はロックフィルダム、高さは83mで1978年(昭和53年)に完成した。目的は洪水調節・不特定利水・灌漑・上水道であり、朝倉市等に上水道・農業用水を供給する両筑平野用水の水源となっているほか、本ダムと江川ダムと合わせて、筑後大堰において福岡導水を介した福岡地方の9市9町村[1] への各種用水供給、筑後導水を介した筑後地方の6市8町村[2] への上水道・工業用水・農業用水の供給、更に佐賀東部導水を介して佐賀県東部2市17町村[3] への上水道・工業用水・農業用水の水源の一つとしての役割を果たしている。福岡導水・筑後導水の供給割当量(次表)上、重要なダムである[4][5]。
完成年に福岡大渇水が起こり、江川ダムや那珂川の南畑ダム・脊振ダムが枯渇したが、寺内ダムは普段は使用しないデッドウォーター(死水)も利用して福岡市に水を供給した。
ダム建設に伴い147世帯が水没したが、補償交渉は僅か1年半というスピード妥結となった。これは情報開示を積極的に行い、補償基準を1軒毎に木目細やかに設定・交渉したことで地元住民の信頼を得たことによる。蜂の巣城紛争の教訓を生かした補償交渉でもある。
2023年(令和5年)7月10日、梅雨前線豪雨により増水。午前9時50分ごろから緊急放流を実施した[6]。
ダムは朝倉市内に近い都市型ダムであり、大分自動車道甘木インターチェンジを過ぎ日田方面に走ると左側にダムの姿が見えてくる。ダム湖は「美奈宜湖」(みなぎこ)と呼ばれ地域住民の憩いの場ともなっている。