日立ソリューションズ
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株式会社日立ソリューションズ(ひたちソリューションズ、英: Hitachi Solutions, Ltd.)は、東京都品川区に本社を置く、日本のシステムインテグレーター(メーカー系)。株式会社日立製作所のグループ会社である[1]。
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日立グループ共通のロゴマーク | |
| 種類 | 株式会社 |
|---|---|
| 本社所在地 |
〒140-0002 東京都品川区東品川四丁目12番7号 日立ソリューションズタワー |
| 設立 | 1970年(昭和45年)9月21日 |
| 業種 | 情報・通信業 |
| 法人番号 | 8010701019462 |
| 事業内容 |
ソフトウェア・サービス事業 情報処理機器販売事業 |
| 代表者 | 森田英嗣(代表取締役 取締役社長) |
| 資本金 |
200億円 (2026年3月31日現在) |
| 売上高 |
単独:2,212億62百万円 (2026年3月期) |
| 営業利益 |
単独:316億90百万円 (2026年3月期) |
| 経常利益 |
単独:401億71百万円 (2026年3月期) |
| 純利益 |
単独:321億6百万円 (2026年3月期) |
| 純資産 |
単独:955億33百万円 (2026年3月31日現在) |
| 総資産 |
単独:1,906億74百万円 (2026年3月31日現在) |
| 従業員数 |
連結:14,630名 単独:5,129名 (2026年3月31日現在) |
| 決算期 | 3月31日 |
| 主要株主 | 株式会社日立製作所 100% |
| 主要子会社 | 主なグループ会社参照 |
| 関係する人物 |
小山孝男(元副社長) 小松敏秀(元副社長) |
| 外部リンク | https://www.hitachi-solutions.co.jp/ |
2010年10月、いずれも日立製作所の完全子会社であった日立システムアンドサービス(日立システム)と日立ソフトウェアエンジニアリング(日立ソフト)が合併して発足した[2][3]。2015年4月には会社分割により社会・金融・公共分野のシステムソリューション事業を日立製作所へ移管し、単独の従業員数は9,524名(2014年9月30日現在)から5,122名(2015年4月1日現在)となった[4][5][6]。
自社開発のソフトウェア製品として情報漏洩防止製品の「秘文」、文書・コンテンツ管理の「活文」、人事・就業管理の「リシテア」などを持つ一方、他社製品の販売・導入支援も手掛けている[7]。障がい者スポーツチーム「チームAURORA」を保有することでも知られる[8]。
会社概要
- システムインテグレーション事業として、アプリケーション開発からパッケージ導入やインフラストラクチャ構築まで、顧客へのシステム導入をワンストップで対応する。案件規模は数年の期間を要する大きいプロジェクトから1月程度で完了する小さいプロジェクトまで様々。国内案件だけでなく海外案件も取り扱っている。
- 日立グループにおいて情報通信事業分野(システム&サービスビジネス)の中核企業であり、事業領域は製造、流通、通信を中心として社会、交通、教育、医療など多岐にわたる。金融、公共および社会分野については2015年の再編にて日立製作所に移管されており[2][4]、完全子会社の日立ソリューションズ・クリエイトにて、一部事業が行われている。2026年3月期における関係会社との取引高のうち売上高は670億60百万円で、単独売上高2,212億62百万円の約3割を占める。同期の親会社である日立製作所との取引では、情報システム・ソフトウェアの開発等が629億96百万円、ブランド価値使用料が27億96百万円計上されている[1]。
- 日立ソリューションズは設計開発を中心にして対応しており、兄弟会社の日立システムズは元々は運用保守を中心に対応していたが、日立システムズもシステムインテグレーターとしての業務が増えており、両社の違いが少なくなりつつある。なお日立システムズは、1962年設立の日立電子サービスが2011年に日立情報システムズと合併して商号変更した会社であり、日立ソリューションズの前身(前史参照)ではない[9]。
- 企業理念として「時代の先を見つめ、変化を先駆ける。確かな技術と先進のソリューションで、地球社会の未来をみんなと切り拓いていく。」、経営ビジョンとして「グローバル化・デジタル化がもたらす新しい景色を、すべての人へ。」を掲げ、あわせて「大切にする価値」として「オープンに力を合わせる」「未来へ踏みだす」「挑戦を支える」「ワクワクを広げる」「誠実に行動する」の5項目を定めている[10]。同社はこれを、2050年の社会像から逆算して2030年を見据えて策定したものと説明している[10]。このコーポレートフィロソフィーは2023年に刷新されたもので、それ以前は経営ビジョンとして「未知の扉をひらく。ゆるぎないチカラとともに。」を掲げ、日立製作所の創業の精神である「和」「誠」「開拓者精神」と社員行動指針を体系としていた[11]。
- 情報処理技術者試験やベンダー資格を取得しているITエンジニアが多数在籍[12]。同社は2026年4月1日現在の合格者数として、基本情報技術者試験4,143名、応用情報技術者試験2,436名、情報セキュリティ関連試験1,532名、ネットワークスペシャリスト457名、データベーススペシャリスト359名などを公表している[12]。
- 品質・環境・情報セキュリティに関してISO 9001、ISO 14001、ISO/IEC 27001、ISO/IEC 27017、ISO/IEC 27701 の各認証およびプライバシーマーク(第11820016(14)号)を取得している[12]。
- 名刺に各社員自身が選択した「S」から始まる人財ブランドロゴマークがプリントされている。(Spirited, Smile, Simple, Smart, Shining, Samurai, Strategic など)
主な事業
- システムインテグレーション事業
- ソリューションパッケージ開発・サービス事業
- ミドルウェア関連事業(JP1など) - JP1 は日立製作所の統合システム運用管理ミドルウェアであり、同社は1994年の初版以来、日立製作所の製品開発に参画するとともに、導入・運用・移行・連携のソリューションを提供している[14]。
- 情報処理機器販売事業
なお公式の会社概要における事業区分は「ソフトウェア・サービス事業」「情報処理機器販売事業」の2区分であり[12]、決算公告における事業区分はシステム構築事業・サービス事業・プロダクト&パッケージ事業・情報処理機器事業の4区分である[1]。重点事業として、スマートマニュファクチャリング、スマートモビリティ、スマートライフ、セキュリティ、デジタルアクセラレーション、デジタルマーケティング、都市・空間情報の7分野を挙げている[15]。
業績
日立製作所の完全子会社であるため有価証券報告書の提出対象ではなく、会社法第440条に基づく決算公告を自社ウェブサイト上で電子公告している[16]。公告の対象は単独(個別)の計算書類であり、以下は同公告に基づく。
2026年3月期(第56期)の単独業績は、売上高2,212億62百万円、営業利益316億90百万円、経常利益401億71百万円、当期純利益321億6百万円で、期末の総資産は1,906億74百万円、純資産は955億33百万円であった[1]。連結売上高は、公式サイトの掲載によれば2024年度が4,312億円である[17]。
単独業績の推移
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 営業利益率 | 経常利益 | 当期純利益 | 総資産 | 純資産 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2011年3月期 | 189,239 | 13,096 | 6.9% | 13,877 | 7,813 | 211,743 | 124,340 |
| 2015年3月期 | 295,496 | 25,094 | 8.5% | 27,391 | 17,479 | 235,112 | 144,131 |
| 2016年3月期 | 149,137 | 10,089 | 6.8% | 12,244 | 438 | 139,886 | 95,200 |
| 2021年3月期 | 165,697 | 20,958 | 12.6% | 26,675 | 20,203 | 160,876 | 98,400 |
| 2026年3月期 | 221,262 | 31,690 | 14.3% | 40,171 | 32,106 | 190,674 | 95,533 |
(各期の決算公告による[16][18][19][20][21][1])
2015年3月期と2016年3月期の間で売上高の規模が変わっているのは、2015年4月1日の会社分割により社会・金融・公共分野の事業を日立製作所へ移管し、事業構成が変わったことによる[4]。
会社分割後の2016年3月期と2026年3月期を比較すると、売上高は1,491億37百万円から2,212億62百万円へ約1.5倍となり、営業利益は100億89百万円から316億90百万円へ約3.1倍となっている。売上高営業利益率は6.8%から14.3%へ推移しており、会社分割前の2015年3月期(売上高2,954億96百万円、営業利益250億94百万円、同8.5%)と比べても、売上高では下回る一方で営業利益額および同利益率はこれを上回っている[19][20][1]。
2011年3月期は発足後の初年度にあたり、同期の決算は第41期として公告されている[18]。
従業員数の推移
発足直後の2010年10月1日時点の単独従業員数は10,387名であった[3]。2015年4月の会社分割に伴い、移管対象事業に従事する従業員が日立製作所へ承継されたため、単独では2014年9月30日時点の9,524名が2015年4月1日時点で5,122名、連結では15,770名が11,426名となった[4][5][6]。その後は連結で拡大し、2026年3月31日時点で単独5,129名、連結14,630名となっている[12]。
事業所
国内拠点
- 本社(日立ソリューションズタワー)
- 横浜事業所(横浜市戸塚区吉田町292、日立レクトシップ戸塚 2F)
- 中部事業所(名古屋ルーセントタワー 28F)
- 関西事業所(中之島フェスティバルタワー 33F)
(出典:拠点・地図[22])
本社が入る建物は、かつて A・B の2棟を賃借しており「日立ソリューションズタワーA」「同B」と呼ばれていた。2020年10月に B 棟の賃借区画を集約したと報じられ、現在の公式サイトの表記は「日立ソリューションズタワー」となっている[23][22]。旧 B 棟は2021年4月に「品川シーサイドキャナルタワー」へ改称された[23]。
海外拠点
アメリカ(カリフォルニア州アーバイン)、カナダ(トロント)、イギリス(ロンドン)、インド(チェンナイ)、シンガポール、タイ(バンコク)、フィリピン(タギッグ)に現地法人を置く[22]。
組織
2026年4月1日現在、取締役会・取締役社長の下に、ビジネスソリューション推進本部、営業統括本部、サステナブルシティビジネス事業部、産業イノベーション事業部、スマートライフソリューション事業部、ビジネスイノベーション事業部、ITプラットフォーム事業部、セキュリティソリューション事業部、クラウドプラットフォーム事業部、業務革新統括本部、品質保証統括本部、調達本部、経営戦略統括本部、財務本部、人事総務本部、監査室を置く[24]。クラウドプラットフォーム事業部は、2026年4月1日付でセキュリティソリューション事業部を分割して新設されたものである[25]。
歴代社長
発足時の社長には合併前の日立システムアンドサービスの社長であった林雅博が、取締役会長には合併前の日立ソフトウェアエンジニアリングの執行役社長であった小野功が就任し、両社から経営陣を出す形がとられた[3][32]。
主なグループ会社
国内
- 株式会社日立ソリューションズ東日本
- 株式会社日立ソリューションズ西日本
- 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
- 株式会社日立ソリューションズ・テクノロジー
海外
- Hitachi Solutions America, Ltd.
- Hitachi Solutions Canada, Ltd.
- Hitachi Solutions Europe Ltd.
- Hitachi Solutions India Pvt. Ltd.
- Hitachi Solutions Asia Pacific Pte. Ltd.
- Hitachi Solutions(Thailand), Ltd.
- Hitachi Solutions Philippines Corporation
(出典:日立ソリューションズグループ[33])
なお2019年1月に Implexis 社を商号変更して発足した Hitachi Solutions Germany GmbH は、2025年4月版までの会社案内には海外グループ会社として掲載されており、2026年4月版の一覧では掲載対象が上記7社となっている[34][35]。
沿革
前史
日立ソリューションズは、日立システムアンドサービス(日立システム)と日立ソフトウェアエンジニアリング(日立ソフト)の合併により発足した会社であり、いずれか一方を単独の前身とするものではない[2][3]。合併以前の沿革の詳細については、日立システムアンドサービス、日立ソフトウェアエンジニアリングを参照のこと。
日立システムアンドサービス
日立システムアンドサービス(日立システム)は1978年9月、東京都品川区に日立コンピュータコンサルタント株式会社(資本金5千万円)として設立された。1981年8月に大阪分室(現・関西事業所)と名古屋分室(現・中部事業所)を、1983年8月に九州分室(後の九州支社)を設置して営業網を広げ、1986年6月に本社を東京都大田区へ移転した。同年11月には東京都品川区に株式会社コンピュータテクノロジーを設立している[36]。
1989年2月に日立システムエンジニアリング株式会社へ商号変更し、同年3月に「システムサービス企業」、1991年6月に「システム監査企業」として通商産業省(現・経済産業省)に登録された。1995年6月には品質保証の国際規格ISO 9001を取得している[36]。
2000年4月、日立西部ソフトウェア株式会社および日立中部ソフトウェア株式会社の2社と合併し、商号を株式会社日立システムアンドサービスに変更(資本金10億円)。2001年1月に中部支社、2002年3月に本社・関西支社が環境管理の国際規格ISO 14001を取得し、2002年4月には財団法人日本情報処理開発協会からプライバシーマークを取得した。同月、日立製作所との共同出資により九州支社を分社化して株式会社日立システム九州を設立している[36]。
2004年2月に本社を東京都港区へ移転し、同年3月に東京証券取引所市場第二部へ株式を上場、同年6月には委員会等設置会社へ移行した。子会社の再編も進め、2005年10月には日立システムアシスト株式会社と株式会社ネットサービスが合併して株式会社日立システムバリューが発足している(同社は2011年10月に株式会社日立ソリューションズバリューへ商号変更)。2006年4月には日立システム九州の株式の一部を日立製作所へ譲渡した[36]。
2010年2月、日立製作所による完全子会社化が実施され、同年4月に監査役会設置会社へ移行した[36]。この完全子会社化が、同年10月の合併へ直接つながっている[32]。なお同社は2004年11月に障がい者スキー部を設立しており、これが日立ソリューションズに承継されて後のチームAURORAとなった[37][8]。
日立ソフトウェアエンジニアリング
日立ソフトウェアエンジニアリング(日立ソフト)は1970年9月、横浜市戸塚区戸塚町の日立製作所ソフトウェア工場内に設立された。1983年3月に情報処理機器の販売を開始し、1990年10月に東京証券取引所市場第二部、1992年9月に同第一部へ上場した。2002年10月に本社事務所を東京都品川区の現在地へ移転し、2010年1月に日立製作所による株式公開買付けおよびその後の株式全部取得手続きにより上場廃止となった[38]。
両社の合併
2010年2月、日立製作所は両社を統合して新会社を発足させることを発表した[32]。公式の沿革・会社案内はいずれも「合併し、商号を株式会社日立ソリューションズに変更」とのみ記載しており、吸収合併か新設合併かの区別および存続会社・消滅会社を明示していない[2][39]。発足時の代表取締役 取締役社長には日立システムの社長であった林雅博が、取締役会長には日立ソフトの執行役社長であった小野功がそれぞれ就任しており、両社から経営陣を出す形がとられた[3][32]。なお日立ソリューションズが設立年月日として掲げる1970年9月21日は、日立ソフトウェアエンジニアリングの設立日である[12][38]。
年表
- 2010年10月 - 日立システムアンドサービスと日立ソフトウェアエンジニアリングが合併し日立ソリューションズ発足。発足時の資本金は383億72百万円、単独従業員数は10,387名(いずれも2010年10月1日現在)で、取締役社長には日立システム出身の林雅博、取締役会長には日立ソフト出身の小野功が就任した[2][3][40]。この資本金383億72百万円は2011年3月期末時点でも同額であり、その後2015年3月期末までに387億58百万円へ増加している[18][19]。
- 2011年10月 - 中国北京市に日立解決方案(中国)有限公司を設立[2]。
- 2012年3月 - 日立ビジネスソリューション株式会社(現・株式会社日立ソリューションズ・クリエイト)を株式交換により完全子会社化[2]。
- 2012年4月 - 株式会社日立東日本ソリューションズ、株式会社日立中国ソリューションズ、株式会社日立システム九州(商号を株式会社日立ソリューションズ九州に変更)をグループ会社化。Hitachi Consulting Corporation から日立ソリューションズアメリカ社と日立ソリューションズヨーロッパ(イギリス)社に Microsoft Dynamics 事業を移管。浙江日立解決方案軟件服務有限公司を中国に設立[2]。
- 2013年1月 - 株式会社日立中国ソリューションズと株式会社日立ソリューションズ九州が合併し、商号を株式会社日立ソリューションズ西日本に変更。株式会社日立ソリューションズバリューと株式会社日立ソリューションズデザインが合併し、商号を株式会社日立ソリューションズ・ネクサスに変更。あわせてキャブカード&サービス株式会社を株式会社日立ソリューションズ・サービスに、グループ会社である株式会社日立東日本ソリューションズを株式会社日立ソリューションズ東日本に、日立ビジネスソリューション株式会社を株式会社日立ソリューションズ・ビジネスに社名変更[2][38]。
- 2013年3月 - 株式会社アイネスおよび株式会社ビジネスブレイン太田昭和を関連会社から除外[2]。
- 2013年4月 - 株式会社日立ソリューションズ・ネクサス(存続会社)と株式会社日立金融システムエンジニアリングが合併。Hitachi Solutions Canada, Ltd. をカナダに設立[2]。
- 2013年6月 - Hitachi Solutions India Pvt. Ltd. をインドに設立。株式会社DACSを子会社から除外[2]。
- 2013年12月 - カナダの Ideaca グループ2社を買収し、Dynamics 事業を強化[2]。
- 2014年4月 - 米国 Customer Effective 社を買収し、Dynamics 事業を強化[2]。
- 2015年1月 - 株式会社日立ソリューションズ・ビジネスと株式会社日立ソリューションズ・ネクサスが合併し、商号を株式会社日立ソリューションズ・クリエイトに変更。日立ソリューションズヨーロッパ(フランス)社を同(ドイツ)社に統合[2]。
- 2015年4月 - 会社分割(吸収分割)により、社会(通信部門を除く)・金融・公共分野のシステムソリューション事業を日立製作所の社内カンパニー「情報・通信システム社」へ移管。移管対象事業の売上高は2014年3月期実績で1,371億55百万円、承継された資産は714億55百万円、負債は197億円であり、従業員との労働契約その他一切の権利義務が日立製作所へ承継された[2][4]。これに伴い単独の従業員数は2014年9月30日時点の9,524名が2015年4月1日時点で5,122名、連結では15,770名が11,426名となり[5][6]、日経コンピュータは約4,000人が日立製作所へ転籍すると報じた[41]。あわせて同日付で資本金を200億円に変更した(2015年3月期末の資本金は387億58百万円)[4][19]。あわせて Hitachi Solutions Asia Pacific Pte. Ltd. をシンガポールに設立[2]。
- 2015年12月 - 米国 Ignify 社を買収し、Dynamics 事業を強化[2][42]。インタラクティブホワイトボード「StarBoard」事業の譲渡について基本合意[43]。
- 2016年5月 - Ignify 社フィリピン法人を Hitachi Solutions Philippines Corporation に商号変更[2]。
- 2016年6月 - Ignify 社タイ法人を Hitachi Solutions (Thailand), Ltd. に商号変更[2]。
- 2018年4月 - グループ会社である株式会社日立ソリューションズ・クリエイトが株式会社日立ソリューションズ・サービスを吸収合併[2]。
- 2018年6月 - ドイツに4拠点を持つ Implexis 社を買収し、Dynamics 事業を強化[2]。
- 2019年1月 - Implexis 社を Hitachi Solutions Germany GmbH に商号変更。米国 Capax Global 社を買収し、Microsoft 事業を強化[2]。
- 2019年4月 - 株式会社日立超LSIシステムズをグループ会社化し、商号を株式会社日立ソリューションズ・テクノロジーに変更[2][44]。日立解決方案(中国)有限公司を子会社から関連会社に変更[2]。
- 2022年10月 - Z会グループの株式会社Z会が2017年に提起した基幹システム開発に関する訴訟について、同社に11億1,394万2,000円および遅延損害金の支払いを命じた一審判決を支持し控訴を棄却する判決が確定した[45][46]。
- 2023年4月 - 株式会社日立インフォメーションエンジニアリングから、株式会社日立ソリューションズ・クリエイトにテクニカルコミュニケーション事業を、株式会社日立ソリューションズ西日本にシステムソリューション事業を移管。株式会社大林組との合弁会社である株式会社オプライゾン(2023年2月1日設立、同年4月1日営業開始、資本金4.95億円)を設立[2][47]。
公式の沿革は2023年4月までの事項を掲載している[2]。
なお、2026年1月に日立製作所が発表した GlobalLogic Inc. と Hitachi Digital Services LLC の統合(2026年4月にオペレーション統合を開始)は、この米国子会社2社を対象とするものである[48]。
企業スポーツ
チームAURORA
チームAURORA(アウローラ)は同社が保有する障がい者スポーツチームで、スキー部(障がい者実業団チーム)と車いす陸上競技部の2部門で構成される[8]。スキー部は前身企業の日立システムアンドサービスが2004年11月に障がい者スキー部として設立したもので、同社は日本の民間企業として初めての障がい者ノルディックスキーチームであったと説明している[37]。チーム名の「AURORA」はイタリア語で「夜明け」を意味し、同社の登録商標である[8][49]。2013年9月に車いす陸上競技部の設立が発表され、2014年4月1日付で2部構成となった[50]。選手や監督は社員として雇用されている[51]。スキー部には下部組織としてジュニアスキークラブが置かれている[52]。
同社の発表によれば、2006年トリノから2022年北京までの5大会連続でノルディックスキー競技のメダルを獲得し、金5個・銀3個・銅2個を数える[8]。2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ大会では新田佳浩・阿部友里香・川除大輝の3選手が日本代表に選出された[49]。クロスカントリースキー立位クラスの個人種目では、川除がスプリントクラシカルと10kmクラシカルで4位、20kmフリーで6位、阿部が10kmクラシカルで4位、スプリントクラシカルで5位、新田がスプリントクラシカルで5位、10kmクラシカルで7位、20kmフリーで20位となり、リレーは混合4×2.5kmが8位、オープン4×2.5kmが7位であった[53][54][55][56][57][58][59]。
同社は選手を支援した団体として、文部科学省の「スポーツ功労団体表彰」を2014年[60]、2018年[61]、2019年[51]、2022年[62]の計4回受けている。
所属選手・スタッフ
2026年8月時点の所属は以下のとおり[8]。
過去には小林(井口)深雪、太田渉子、長田弘幸、近藤さつきらが所属し、初代監督は荒井秀樹が務めた[63][64]。新田佳浩は2018年春、川除大輝は2022年春にそれぞれ紫綬褒章を受章した[65][66]。
スポンサーシップ
B.LEAGUEのサンロッカーズ渋谷(当時)については、前身の日立バスケットボール部と2008年からスポンサー契約を結んでいる[67]。J1リーグの柏レイソルとは2023年2月1日にユニフォームスポンサー契約を締結し、ユニフォームに社名を掲出している[68]。両クラブのホームゲームでは冠試合「日立ソリューションズDAY」を開催している[67][68]。
社会貢献
日立ソリューションズグループは、自然災害の被災地に対する日本赤十字社への義援金寄付を行っている。2018年の平成30年北海道胆振東部地震に100万円[69]、令和元年台風第19号に300万円[70]、令和2年7月豪雨に200万円[71]、2024年9月の能登半島大雨災害にグループ5社として300万円[72]を寄付している。
主なソリューション・製品
自社開発製品と他社製品の取り扱い・導入支援の双方を手掛けており、公式サイトの製品一覧には約300件のソリューション・商品が掲載されている[7]。
自社ブランド製品
- ソフトウェア
- 秘文(ひぶん、HIBUN) - 情報漏洩防止(エンドポイントセキュリティ)製品群。USBメモリなど物理デバイスへの持ち出し制御に加え、Microsoft OutlookやMicrosoft Teamsを経由した情報漏洩への対策機能を持つ[73]。同社の公表では累計導入実績は9,100社・1,036万ライセンス(2026年3月時点)[74]。なお日立製作所は、同社のミドルウェア製品群 JP1 の一部として「JP1/秘文」を提供している[75]。
- 活文(かつぶん、KATSUBUN) - 文書・コンテンツを扱う製品群。企業内検索基盤、知的情報マイニング、文書管理(Contents Lifecycle Manager)、電子帳票(Report Manager)、ファイルサーバー管理、大容量ファイル転送などで構成され、電子帳簿保存法・インボイス制度への対応支援も含む[76]。
- LYSITHEA(リシテア) - 人事総合ソリューション。就業管理(勤怠管理)、人事・給与管理、人財戦略、工数管理、汎用ワークフローなどで構成される。同社の公表では累計導入社数1,820社以上・累積利用者数250万人以上(2026年3月末現在)[77]。
- GeoMation(ジオメーション) - 地理情報システム(GIS)を中核とする空間情報ソリューション。GISエンジンに加え、ガス事業者向けアプリケーション、災害対策、点検業務支援などのアプリケーションを提供する[78]。
- 静紋 - 指静脈認証システム。認証管理システム AUthentiGate などで構成される[79]。
- FutureStage - 商社・卸向けの販売管理システムおよび財務会計・管理会計システム。業種別テンプレートを用いたセミオーダー方式をとる[80]。
- PointInfinity - 会員・ポイント管理を中心としたCRM・ポイント管理システム[81]。
- 安全保障貿易管理ソリューション - 輸出管理業務(顧客審査・取引審査・該非判定・輸出入実績管理)を支援するパッケージ。2009年の発売以来提供され、導入実績は350社以上(グループ会社を含む)と公表されている[82]。
他社製品の取り扱い
自社製品に加え、多数の他社製品の販売・導入支援を行っている[7]。
- ネットワーク・セキュリティ
- データ活用・分析 - Snowflake、Databricks、Tableau、Qlik、SAS、Elasticsearchなど[7]
- 業務アプリケーション - SAP、Salesforce、ServiceNow、Microsoft Dynamics 365、Workday、mcframe など[7]
- 開発・品質管理 - GitHub Enterprise、Atlassian製品、Black Duck、Coverity など[7]
- クラウド基盤 - Amazon Web Services、Google Cloud、Red Hat、Nutanixなどの導入・運用支援[7]
Microsoft Dynamics 365 の構築支援は北米・欧州・インド・アジア太平洋・日本の5極体制で行っており、全世界で2,000社を超える導入支援実績があると公表している[85]。
その他、多数[7]。
生成AI関連
生成AIやAIエージェントに関する全社方針、協業、自社製品への適用については#AI・生成AIへの取り組みを参照。
過去の製品
- StarBoard - インタラクティブホワイトボード(電子黒板)。前身の日立ソフトウェアエンジニアリング時代の1998年に販売を開始し、世界80か国の教育機関や企業に向けて29万台以上を販売した。2015年12月15日に同事業を ShenZhen iBoard Technology Co., Ltd. へ譲渡することで基本合意し、2016年1月31日に事業譲渡を完了する予定と発表した。国内での販売は2016年2月末をもって譲渡先へ引き継がれ、既存顧客の保守サポートは契約期間満了まで同社が対応するとされた[43][86]。
AI・生成AIへの取り組み
全社方針
日立ソリューションズは2024年度から「DX by AX toward SX」をスローガンに掲げ、AIの活用を通じたデジタルトランスフォーメーション(同社はこれをAX=AIトランスフォーメーションと呼ぶ)を推進していると公表している[87][88]。同社の説明では、専門組織を設置し、顧客向けソリューションの高度化、開発・業務の効率向上、リスク管理とガバナンスの3つの観点から、AI・生成AI・AIエージェントの活用を全社で促進している[88]。社内向けには、開発のユースケースや業務別のチャットボットを集約したイントラネットの専用サイトを整備しているとしている[89]。
社内利用の基盤としては、大規模言語モデル(LLM)アプリケーションプラットフォーム「Alli LLM App Market」(Allganize Japan)を生成AI活用基盤の一つとして採用しており、提供元のAllganize Japanは2025年4月、同社が日立製作所の生成AI基盤を含む複数の基盤を併用していること、およびこの導入により生成AIの全社活用率が約1.5倍に増加したことを発表した[90]。
2025年には、生成AIの社内利用率100%を目標に掲げた生成AI活用のアイデアコンテストを開催した。同社の公表では、グループから1,000件を超える応募があり、書類審査と社員投票を経て、社長特別賞1件を含む10件を選出した。社長特別賞は、Hitachi Solutions America, Ltd.が開発した輸出管理業務のキャッチオール規制審査向けの自律型AIエージェントで、審査時間を約60%短縮した点が評価されたとしている[88]。電波新聞デジタルのインタビュー(2026年1月)では、同社社長がこのコンテスト(「AXチャレンジ100コンテスト」)に1,094件の応募があり104件の優良ユースケースを創出したと述べている[91]。同紙の2026年8月のインタビューでは、2026年度をAIを実際の業務プロセスに組み込む段階と位置付け、AIエージェントを社内業務や営業支援に順次適用しているとしている[92]。
自社業務への適用効果としては、特定サービスのライセンス販売における見積書作成業務にAIエージェントを適用して作業工程の約80%を自動化し、担当者の作業時間を約90%削減したとし[89][93]、就業管理システムの勤務入力に関する問い合わせ対応を生成AIで自動化して対応件数を約30%削減したと公表している[94]。
生成AI関連のサービス・協業
生成AIに関する顧客向けサービスとしては、計画策定からPoC、基盤導入、AIガバナンス対応、定着化までを支援する「生成AI活用支援ソリューション」を提供している[95]。
- 2023年10月 - 生成AIモデルをローコードの業務アプリケーション開発に組み込むことを支援するサービスを開始した。インド拠点(日立ソリューションズインド社)のAI研究開発チームのノウハウを活用するとしている[96]。
- 2024年3月 - 米国のRobust Intelligence, Inc.と販売代理店契約を結び、AIのリスクを検出・管理するプラットフォーム「Robust Intelligence」の提供を開始した[97]。
- 2024年7月 - Allganize Japanとの生成AI・LLM領域の販売パートナーシップを強化し、「Alli LLM App Market」をオンプレミスを含むプライベート環境で提供することを発表した[98][99]。2026年8月には、Allganize Japanの「対話型AIによる業務アプリケーション生成プラットフォーム」の提供を開始した。AIとのチャットだけでWebアプリケーションやAIエージェントを生成できるもので、企業向けの管理機能を標準で備えると報じられている[100][101]。
- 2024年12月 - 北野建設と、生成AIで建設現場の技術調査や書類作成を省力化する協創を開始し[102]、これを基に2025年12月には標準仕様書や社内の技術資料を対象に生成AIでナレッジ検索を行う「建設業向けAIエージェント活用ソリューション」の販売を開始した[103][104]。
- 2025年9月 - CVE番号を入力すると生成AIが脆弱性の概要や影響を受けない条件、参考情報を解説する「脆弱性調査支援サービス」を開始した。EUのサイバーレジリエンス法が求める重大インシデントの24時間以内の報告への対応を支援するものとしている[105]。
- 2026年1月 - AIとRPAロボットが連携してクラウドサービスやAPIを持たないオンプレミスシステムを横断的に操作する「AIエージェント活用業務自動化ソリューション」の提供を開始した。オープンな標準規格のModel Context Protocol(MCP)やマルチAIエージェントに対応する[93][89]。
- 2026年2月 - 生成AIがオフィス文書の秘密度を段落単位と文書全体の2階層で判定し、作成者に秘密度の設定を促す「機密情報分類サービス」のトライアル版を提供した。日立製作所と共同開発した特許出願中の分類技術を基にしており、DLP製品との連携により秘密度に応じたアクセス制御や共有制限を行えるもので、AIに対する機密情報の過剰共有を防ぐことを目的とする[106][107][108]。
- 2026年4月 - テラスカイが提供する、Salesforce上のデータや社内ナレッジを自然言語の対話で検索・集計する生成AIサービス「mitoco AI」の提供を開始した[109]。
- 2026年6月 - Cloudflare, Inc.とディストリビューター契約を結び、AIエージェントの開発・実行環境とセキュリティ機能を備えるエッジ基盤として「Cloudflare」の提供を開始した[110]。同月、GROWTH VERSEのマーケティングAIエージェント「AIMSTAR」の提供を開始した[111][112]。
自社製品への適用
自社製品にも生成AIやAIエージェントの機能を順次追加している。
- 活文 - 2025年11月、文書管理システム「活文 Contents Lifecycle Manager」に、登録ファイルの内容から取引日や部品番号などの管理情報を生成AIが自動抽出するオプションを追加した。従来のAI-OCRで必要だった抽出位置の設定やチューニングが不要になるとしている[113][114]。2026年9月には「活文 企業内検索基盤」と同システムの最新版がMCPに対応し、AIエージェントが利用者のアクセス権限を引き継いで情報を取得できるようになった[115]。
- リシテア - 2025年11月、就業管理システム「リシテア/就業管理」の画面から「Alli LLM App Market」の生成AIアプリケーションを起動し、従業員が就業規定や制度、システム操作に関する疑問を問い合わせられる連携を開始した[94]。
- PointInfinity - 2026年3月、会員・ポイント情報を基にAIエージェントが会員の抽出、キャンペーンコンテンツの生成、インセンティブポイントの付与までを自動実行する「PointInfinity AIエージェント連携ソリューション」の提供を開始した[116][117]。
- 設備管理向けナレッジ活用アプリケーション - 2026年3月、設備情報と熟練者の知見や点検関連書類を関連付けてナレッジとして蓄積し、設備管理者がスマートデバイスからAIエージェントと対話して情報を得るシステムの提供を開始した。日立製作所と日立プラントサービスが共同開発したAIエージェント「Frontline Coordinator - Naivy」を活用し、日立リアルエステートパートナーズでの実証を経て提供に至ったとしている[118][119]。
- BSSsymphony - 2026年4月、サブスクリプションビジネス向けクラウドサービス「BSSsymphony」のデータ利活用サービスに、AIがKPI変化の予兆を捉えて関連指標や要因の候補を提示する機能を追加した[120]。
- 安全保障貿易管理ソリューション - 2026年4月、公開情報や企業独自のデータベースから情報を収集・照合し、顧客審査や該非判定の参考となる判定結果と判断根拠のレポートを自動作成するAIエージェントの販売を開始した[121][122]。
AIとセキュリティに関する教育連携
同社は早稲田大学データ科学センターと学術交流協定を締結し、2019年度から同大学で情報セキュリティの授業を実施している[123]。この連携の一環として、2024年以降はAIをテーマにした学生向けの共催セミナーを開催しており、2024年3月の「AIとセキュリティの交差点」には47名(約4割が文系の学生)[123]、2025年3月の「生成AI時代のセキュリティ最前線」には69名[124]、2026年3月の「AIエージェントとセキュリティ」には59名が参加した[125][126]。2026年6月から7月にかけて計7回実施した提携講座「未来社会を創るセキュリティ最前線」では、情報セキュリティの基礎に加え、AIに関わるセキュリティの最新事例やフィジカルAIを取り上げた[127]。