火星11C

From Wikipedia, the free encyclopedia

配備期間 2021年~現在
火星11C (Hwasong-11C)
アーティストによるイメージ図
種類 短距離弾道ミサイル
原開発国 朝鮮民主主義人民共和国の旗 朝鮮民主主義人民共和国
運用史
配備期間 2021年~現在
配備先 朝鮮人民軍戦略軍
諸元
重量 不明
全長 9.6~9.8m (推定)
直径 1.1~1.2m (推定)

最大射程 600~900km (推定)
弾頭 通常兵器、戦術核兵器
炸薬量 2500kg (公称)

エンジン 固体燃料エンジン(詳細不明)
推力 不明
発射
プラットフォーム
5軸 輸送起立発射機 (TEL)
テンプレートを表示

火星11C (かせい11C、朝鮮語表記:화성-11다、Hwasong-11C、火星11タ、ファソン11タ) は、朝鮮民主主義人民共和国の固体燃料単段式短距離弾道ミサイル (SRBM) である。 [1] [2] 火星11C-2.5(ファソン11タ-2.5) という呼び名も知られている。 [3] 非公式情報として伝えられている、アメリカ軍によるコード名(KNナンバー)は、KN-23A, KN-23B または KN-30 である。 [4] [5] [6] 2021年1月14日の軍事パレードで初めて公開された。火星11A(KN-23)の大型バージョンであり、北朝鮮国営メディアは、弾頭重量は火星11Aより重く、2500kgである主張している。最初の発射試験は2021年3月25日に行われた。

火星11Cには弾頭重量が4500kgのバージョンも存在し、これは2024年7月1日に最初の発射試験が行われた。

火星11Cは火星11Aの大型バージョンであり、外観は酷似している。 [7] [8] 射程距離は600~900㎞と見積もられている。 [4] [9] このミサイルの弾道は、ある種の空力的機動性を持っており、ミサイル防衛システムによる迎撃をより困難にしている。 [10] 火星11Cの全長と直径は、それぞれ9.6~9.8mおよび1.1~1.2mと見積もられている。 [9] [11] [12] ノーズコーンの形状は火星11B (KN-24) に類似している。 [13]

2021年3月25日に最初の発射試験が実施され、翌日3月26日に朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、「新たに開発した新型の戦術誘導弾は、既に開発された戦術誘導弾の核心技術を利用しながら、弾頭重量を2.5tに改良した武器システムである。」、「試験発射した2基の新型戦術誘導弾は、朝鮮東海600km水域の設定された目標を正確に打撃した。」と報じた。掲載された写真によれば、火星11Cはベースとなったと考えられる火星11Aに比べて全長は長く、ノーズコーンはより鋭角である。 [14] 38ノースによれば、このような大質量の弾頭は、明らかに誇張されたものであるとしている。 [15] このような弾頭重量の誇張表現は、敵対している国々におけるミサイル開発、たとえば韓国の弾頭重量2000kgの玄武4、と十分に拮抗しているという印象を与えるための、プロパガンダ目的である可能性が有る。 [16] この新兵器は、北朝鮮内の発射点から韓国のほぼ全域に到達することが可能である。北朝鮮の主張が正しいのであればこの兵器はバンカーバスターとしても使用可能である。 [13]

国連安全保障理事会 (UNSC) のメンバー国は、2.5トンという北朝鮮が主張している弾頭重量とは、正しくは弾頭重量ではなく、燃焼後のミサイルの全重量ではないかとの疑問を呈している。 [9] メンバー国によれば、火星11Cがより軽いペイロードを搭載した場合は、ミサイルの射程は準中距離弾頭ミサイル (MRBM) に相当する程度に延長されるとしている。 [12]

北朝鮮は、弾頭重量は重くなるが、火星11Cはファサン31(화산-31、Hwasan-31)戦術核弾頭の搭載も可能であることを仄めかしている。 [17] [18] [19]

沿革

火星11Cが最初に一般公開されたのは、2021年1月15日の平壌での軍事パレードにおいてであった。この際は5軸の発射車両(TEL)、3両が登場し、各TELには2機ずつのミサイルが搭載されていた。北朝鮮はこの時はミサイルの公式名称を明らかにしなかった。 [7]

2021年3月25日に最初の発射試験が実施され、翌日3月26日に朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、「新たに開発した新型の戦術誘導弾は、既に開発された戦術誘導弾の核心技術を利用しながら、弾頭重量を2.5tに改良した武器システムである。」、「試験発射した2基の新型戦術誘導弾は、朝鮮東海600km水域の設定された目標を正確に打撃した。」と報じた。ただし、この時もミサイルの公式名称は明らかにしなかった。 [14] 2022年9月28日に2回目の試験が行われた。 [20] 2回の発射試験の間に、火星11Cは、2021年10月に平壌で開催された国防展覧会「自衛2021」と、2022年4月25に平壌で行われた軍事パレード(朝鮮人民革命軍創建90周年記念)で公開された。ただし、北朝鮮は、この時もミサイルの公式名称は明らかにしなかった。 [21] [10] [22] [9] [14]

2023年3月28日、北朝鮮・朝鮮中央通信(KCNA)は、「金正恩総書記が核の兵器化活動を指導」と報じ、掲載写真には、核弾頭の模型と核兵器の名称と思われる「ファサン-31(화산-31)」と表示された説明ボードが写っていたが、説明ボードには、搭載予定の8種類の短距離弾道ミサイルの頭部のスケマチックも描かれており、この中に、既に名称が明らかになっていた火星砲-11ナ(KN-24、火星11B)の下に、偶然(あるいは偶然を装った故意により)、今まで知られていなかった火星砲11タ(화성포-11다)、火星砲11ラ(화성포-11라)、火星砲11ス(화성포-11ㅅ)と推定される名称表示があり、大きさの比率から、火星砲11タがこのミサイルの名称ではないかと推定された。 [23] [17] [24] [25]

国際戦略研究所(IISS、イギリスの民間シンクタンク)によれば、2025年時点で、北朝鮮は6台以上の火星11C発射車両を保有しており、これらは試験運用状態にあるとしている。 [26] :268

試験リスト

確認された試験

試番 日付 (平壌時間) 位置 射数 結果 補足 参照
1 2021年3月25日 Yonpo 空港咸興市近郊および宣徳飛行場定平郡 (どちらも 咸鏡南道) 2 成功 北朝鮮によれば、2機のミサイルは250kgの弾頭を搭載して600kmを飛行した。韓国と日本は、現地時間の午前7:06と午前7:25に発射を検知し、初期の分析では、水平飛行距離450km、最大高度60kmであった。後で韓国は初期の分析を見直して。北朝鮮の主張する飛行距離600㎞を肯定し、この食い違いは、地球の曲率に起因するレーダーの死角が原因であったとした。北朝鮮は、火星11Cを「新型戦術滑空体」と呼んだが、公式名称は、この試験では明らかにしなかった。

[15] [20] [27] [28] [14]

2 2022年9月28日 順安区域平壌 2 成功 韓国は、現地時間の午後6:10と午後6:20に順安からの発射を検知した。どちらのミサイルも、最大高度50km、水平飛行距離は300~350kmであった。北朝鮮が2022年10月10日に明らかにした情報では、この発射試験は核弾頭搭載ミサイルによる「作戦区域内の韓国の飛行場の無効化」のシミュレーション試験であり、金正恩立ち会の下に実施された。北朝鮮は発射試験のイメージ図を公表したが、ミサイルの名称は明らかにしなかった。

[20] [29] [30]

未確認試験

国連安全保障理事会のメンバー国は、2022年5月25日と2022年6月5日に、名前を公表していない火星11Cの試験が実施されたのではないかと疑っている。 [22]

派生型

関連項目

脚注

Related Articles

Wikiwand AI