火星16B
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| 火星16B (Hwasong-16B) | |
|---|---|
| 種類 | 中距離弾道ミサイル |
| 原開発国 |
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| 運用史 | |
| 配備期間 | 2024年4月~現在 |
| 配備先 | 朝鮮人民軍戦略軍 |
| 諸元 | |
| 重量 | 不明 |
| 全長 | 21m (推定) |
| 直径 | 2.1m (推定) |
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| 最大射程 | 3000~5500km (推定) |
| 弾頭 | 極超音速滑空体(HGV)核弾頭 |
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| エンジン | 固体燃料エンジン2段式 |
| 推力 | 不明 |
発射 プラットフォーム | 7軸 輸送起立発射機 (TEL) |
火星16B (かせい16B、朝鮮語表記:화성-16나、Hwasong-16B、火星16ナ、ファソン16ナ) は、朝鮮民主主義人民共和国の固体燃料2段式中距離弾道ミサイル (IRBM) である。 [1] [2] [3] [4]
最初の発射試験は2024年4月2日に行われた。 2024年4月3日、北朝鮮国営・朝鮮中央通信は、前日2日に、最高指導者の金正恩総書記の立ち会いのもと、新型の固体燃料式の極超音速滑空体中距離弾道ミサイル(HGV-IRBM)「火星16ナ」(《화성-16나》、火星16B)の初めての発射実験を、ミサイル総局が平壌郊外の訓練場で行い、成功したと写真付きで伝えた。 [5] [6] また同日、北朝鮮国営・朝鮮中央テレビは、発射試験の模様を動画で伝えた。 [7]
火星16Bは、2024年1月14日に試験発射が行われた、機動再突入体(MaRV)ペイロードを搭載した固体燃料IRBM(正式名称は公表されていないが、「火星16カ」(《화성-16가》、火星16A)なのではないかと推測されている。)に続いて、2機種目の固体燃料IRBMとなった。 [5]
| 画像外部リンク | |
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火星16Bは、固体燃料2段式ミサイルであり、全長は21m、直径は2.1mと見積もられている。第1段と第2段の長さは、それぞれ10.6mおよび5.6mと判定されている。 [8] HGVペイロードの全長は4.8mと見積もられている。 [9] このミサイルは、7軸の輸送起立発射機 (TEL)から発射される。キャニスターは、前部がクラムシェル形の開閉式2分割カバーとなっている。ミサイル発射はコールドローンチ式であり、ミサイルは、点火に先立ち、キャニスターの後部にあるガスジェネレーターが発生する高圧ガスにより、キャニスターから押し出され、空中で浮いた状態で点火される。 [10] [7]
2025年1月6日に、火星16Bと推定されるミサイルの、2回目の試験発射を実施され、7日に朝鮮労働党機関紙・労働新聞は、前日の1月6日正午ごろに平壌付近から日本海に向けて、「新型極超音速中長距離弾道ミサイル」の試験発射が実施され、成功したと発表した。ミサイルの正式名称については言及しなかったが、形状から火星16Bで間違いないと考えられている。また、労働新聞は、今回のミサイルの固体燃料ロケットモーターのケーシングには、新しい炭素繊維複合材料が使用されたとしている。 [11] [12]
このミサイルの射程距離は、3000~5500kmと見積もられているが、 [9] 北朝鮮が、火星16Bの射程距離を6000㎞まで伸長すれば、アラスカの米軍基地が射程内に入ることになる。さらに、構造材の重量を軽減し、さらに高性能の推進剤を使用すれば、射程距離8000㎞を達成可能であり、これはICBMに相当することになる。 [13]
試験発射のデータによれば、火星16Bの最高速度はマッハ12に達していたが、 [12] 本来の最高速度は、マッハ15~18に達すると見積もられている。 [14]
北朝鮮は、火星16Bはミサイル防衛システムを回避する能力を持っており、その性能は、世界的にも無視されるべきでないと述べている。 [12] [15]
このミサイルは、核兵弾頭と通常弾頭の、どちらも搭載可能である。 [8]
沿革
2023年11月15日、朝鮮労働党機関紙・労働新聞は、新型の中距離弾道ミサイルに使用する固体燃料式エンジンの初めての燃焼実験を、今月11日と14日のあわせて2回実施して成功したと、写真付きで発表した。 [16] [17]
2024年1月14日に、北朝鮮は固体燃料極超音速ミサイルの最初の発射試験を実施し、翌15日に朝鮮労働党機関紙・労働新聞は、写真付きで試験の様子を公表したが、この時は、ミサイルの公式名称は公表されなかった。このミサイルは、後に火星16Aであったと結論され、火星16Bの試験とは見なされていない。 [18] [8]
この試験の後で、2024日3月19日に、金正恩は、他の発射試験の準備のための固体燃料エンジンの試験に立ち会っている。 [19] [20]
火星16Bの最初の発射試験は、2024年4月2日に行われ、3日、北朝鮮メディア・朝鮮中央通信は、2日に、最高指導者の金正恩総書記の立ち会いのもと、新型の固体燃料式の極超音速滑空体中距離弾道ミサイル(HGV-IRBM)「火星16ナ」(《화성-16나》、火星16B)の初めての発射実験を、首都ピョンヤン郊外で行い、成功したと写真付きで伝えた。このミサイルには火星8とよく似たHGVペイロードが搭載されていた。 [5] [10]
2025年1月6日に、火星16Bと推定されるミサイルの、2回目の試験発射を実施され、7日に朝鮮労働党機関紙・労働新聞は、前日の1月6日正午ごろに平壌付近から日本海に向けて、「新型極超音速中長距離弾道ミサイル」の試験発射が実施され、成功したと発表した。ミサイルの正式名称については言及しなかったが、形状から、2024年4月2日に試験発射が行われた火星16Bで間違いないと考えられている。 [11] [12] [21] [12] [22]
試験リスト
| 試番 | 日付 (平壌時間) | 位置 | 発射前の発表 | 結果 | 補足 | 参照 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2024年4月2日 6:53 am | 平壌近郊 | 無し | 成功 | 4月3日、北朝鮮メディア・朝鮮中央通信(KNCA)は、2日に、新型の固体燃料式の極超音速滑空体中距離弾道ミサイル(HGV-IRBM)「火星16ナ」(《화성-16나》、火星16B)の初めての発射実験を実施し、ミサイルは1000㎞飛行し、最大高度101.1㎞に到達した後降下し、続く機首上げ機動(プルアップ・マニューバー)により72.3㎞まで再上昇したと主張した。韓国軍の評価では飛行距離は600㎞であり、日本の防衛省は飛行距離を650㎞と見積もっている。どちらの評価もHGVの試験は成功しなかったと仄めかしている。最高速度はマッハ5であった。
金正恩総書記が監督し、政府高官が立ち会った。この試験は、米国・日本・韓国3国の航空勢力演習と同じ時期に実施された。 |
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| 2 | 2025年1月6日 12:00 pm | 平壌近郊 | 無し | 成功 |
日本と韓国のデータでは、ミサイルは約1100㎞飛行したことを示している。日本はミサイルの最高高度が約100㎞であったと述べている。北朝鮮のデータでは、ミサイルは1500㎞飛行し、最初のピーク高度は99.8㎞、2番目のピーク高度は42.5㎞としている。最高速度はマッハ12であった。韓国軍によれば、朝鮮中央通信の公表値は非常に誇張されており、韓国は第2のピークは検知されず、飛行距離は1100㎞であったとしている。 試験は、金正恩と娘の金主愛の立会いの下で行われた。 |
火星16Bの初試験後の反響
カーネギー国際平和基金の研究者である Ankit Panda は、固体燃料ロケットは金正恩が非常に好むものであり、「全固体燃料勢力は、高度な迅速性、応答性、サバイバビリティを持つので、明白な戦略的利点を持つ。」と述べている。 [24]
英国は、この発射試験を、国連安全保障理事会決議違反であると非難した。 [24]
日本の岸田首相(当時)は、この発射は「地域と世界の平和と安定性にダメージを与える」と非難した。 [25]
韓国外交部は、アメリカとの共同調査を実施中であるとし、翌日の2024年4月3日に、韓国沿岸で北朝鮮制裁違反として1隻の船舶を拿捕している。 [24]